2008年7月 3日 (木)

アロマにはまる?

   それは5月の半ば、加賀能登の物産展をやっているというので町田の小田急百貨店に赴けば。
   目当ての松井サブレはなく(物産展入り口で大きな松井秀喜選手のポスターはお出迎えしていたものの)、朝ドラ人気を当て込んで、
   「おかーさん、焼きサバ寿司だって! へしこ寿しもあるんだって!」と、虎美が見事に捕まっておりました。
   「……それは小浜だろう!」」越前なら隣の国だが若狭小浜はさらに向こう!! 喜んで朝ドラを見ていたのにそんなことも知らなかったのか! 東京や神奈川にお住まいの人々なら騙せると思ったのか。なんかもやもやといたしましたです。

   さて、結局焼きサバ寿司を買わされ、ついでに目の保養をしておこうとリビングのフロアに下りますと、なにやら良い香り。ハーブやアロマを取り扱っておるお店でした。体によいハーブティーの試飲なども行っておる様子、花粉はさすがに落ち着いてきたものの、気管支炎で喉の痛みに呻吟しておったおかあさん、なんとなく引き寄せられて。

   「ついでに不眠に効くハーブでも見立ててもらったらどうだ」軽い気持ちで娘を差し出したら、
   子供だなんて思ったら♪ 大間違いよ 女の子♪

   

興味津々で。

   おかあさん多少はかじりましたから、(ま、ふつーラヴェンダー出してくるだろな)ということは予想できたのですが、もう、虎ちゃんたら目を輝かせて、いろんなエッセンスを嗅がせてもらったり、ボトルを触らせてもらったり。
   「これはチョクにつけちゃいけないんですよね? 油でのばすか、ポットで揮発させるか」おかあさんも、こっちだって素人じゃないんだぞ~子供にええ加減なもん売りつけるなよ~というオーラを出します。
   「ええ、一番簡単なのは、こういうふうにティッシュに含ませてもらって」わたし、この「~してもらって」という表現がキライなんですよね。その言葉が出ると、扱ってるものが一気にうさんくさく思えちゃう。あと、お化粧関係にありがちな「……してあげて」。ひとの肌にまで敬語使わなくていいです。

   母がヤマアラシのように心の針を尖らせているというのに、虎ちゃんはもう目を爛々とさせてラヴェンダーのボトルを握りしめているのであります。間の悪いことに、最近彼女は資本主義世界のひとになったので、「じゃあ、あたしのお年玉で払えるから」となんでも自腹を切りたがるのです。
   散財して泣けばいいのよ。
   貧乏な幼少期を送ったおかあさんは心の底で思っておるのですが、さすがに親としては口には出せず。

   そこへ商品陳列棚に、「ただいま2000円以上お買い上げの方に扇子プレゼント!」のPOPが……。
   ここでおかあさんの忍耐が切れました。
   「じゃあ、それ、買います」
   嗚呼、なんでわざわざ町田にまで出てラヴェンダーのエッセンスなんぞを買ったんでしょう? ノイエ・リリエンベルク駅前オシャレビルにもハーブのお店ぐらいあったのに。
   しかしながら、わたくしの、若い頃に友達にもらった白檀の扇子を去年から虎ちゃんが狙っておって、何かと言えば触りたがって心を脅かしておったので。いいえ、幼稚園の頃じゃあるまいし、両脇からがばっと引っ張ってぶっこわすという恐れはないんですけど(お茶のお扇子は豹太によってその手順で一本だめにされました。猿は扇子を開けないと言うけど……お茶を習ってる方にこの話をしたら、どこも小さいお子さんに一度はやられるそうです)。

   案の定、喜ぶこと。
   「これで黎深さまのまねができる~♪」
   嗚呼。
   虎美のはまっておるライトノヴェルのシリーズの登場人物で、いつも扇を手にしていて、それをぱちりぱちりやるのがくせの貴人がおるのです。そのひとのまねにあこがれていたのか。
   しかしながら、一応これはチャイナ(風)・ファンタジーでして。
   木の骨に紙を張って折りたためるようにした扇子は日本独自のものなんじゃないかなとわたくしはかねてより気になってたんですが、そんなこと突っ込んじゃダメか。このシリーズは登場人物が風呂敷に荷物をからげて歩いてたりするから。……ファンタジーは一つ丸ごと世界を作り上げるので総合的に学問に通じてないとキツイですね。田中芳樹は100万の軍勢を動員するだけの人口を養う主食作物を想定して、その時代、その場所に無いはずのジャガイモをあることにしてしまったとか言ってました。いや、そんなとこ突っ込むなよ、あんたも。

   脱線したな。

   というわけで、そのプレゼントの扇子にさっそくラヴェンダーを1,2滴どころかだぶだぶ染みになるほども振りかけてもらって、さらにお客様カードまで作ってもらって虎ちゃんご機嫌だったのですが。

   お中元を出しに行くのにわざわざ新宿の小田急まで行くことはないのでは、と、ダメ元で町田に出てみた今週、またしても虎美は
   「あのお店に行きたい! 今度はアロマポットが欲しいの」って。この前おばあちゃんが来ていて、また軍資金をせしめたようで。
   おかあさんはそれより、お勘定を待っている間に飲ませてもらったジンジャージュースが喉の炎症を劇的に抑えてくれたのが忘れられなくって、あわよくばもう一度飲ませてもらうつもりでお店に行きました。
   現品限りの猫の模様のランプをゲットしました。壁のコンセントに直に挿して、常夜灯の代わりにもなるとういう品。展示品で、ちょっと薄汚れてたんですが、虎ちゃん全然気にしてなくって(気にしろよ)。おかあさんはもっとお高いけどアラブ風の透かし彫りがきれいな陶器のランプの方が良かったな(でも、自分でお金を出す気はない)。
   ご機嫌な虎ちゃんが包んでもらっている間、おかあさんは図々しく本題を切り出します。
   「この前飲ませていただいたジンジャージュース、あれはおいくらなの?」あのときも一応聞いたんだけど、結構したんでした。
   「3900円です」ポンジュースぐらいの量なのに! さすがにストレートでは飲まず、6~10倍に希釈して飲むんですけどね。
   「これは本当にいいお品なんですよ~」
   マレーシアの農園でオオバコの露を吸って育ったこの4、6のショウガをすりおろして、柳の枝で3、7、21日とろ~りとろりと煮詰めて作ったこの……なんだっけ? 
   製法に誤解がちょっとはいってたかもですが、そういう厳選素材で作ったショウガジュースですので、風邪とかに良く効くそうです。ものがショウガなので、ちょっとピリピリしますが、わたくし金沢銘菓柴舟(ジンジャーシュガー風味のせんべい)で育っておりますので、ショウガには強いです。娘は一口飲んでギブアップしましたけれども。
   「レシピをお付けいたします」って、紅茶や牛乳に入れるぐらいならまだしも、パンに塗ったりヨーグルトやアイスクリームに掛けたり。いや、そこまでしなくても、単純にお湯で割って飲めばいいじゃんとおかあさんは大きく引いていました。

   カルペパーというところの「ジンジャー・シロップ」。自然食品やハーブのお店で取り扱いがあるかも知れません。寒くなってきたら(冷房病対策にも)、お試しになってもいいかも。イヤそれ以前にスーパーでショウガ買ってきてすり下ろせば?

   でもこれ本当にショウガの味だから!

   そして、帰宅した虎ちゃんはご機嫌でアロマランプをお部屋に取り付け。

   今日も良い香りが漂ってきているのでした。いい夢見ろよ。

   そして、おかあさんが買ったはいいけど飽きて放り出したイランイランとローズゼラニウムのエッセンスは無事成仏させてもらえそう(洗面所の未整理段ボールから発掘させて譲渡)。めでたし、めでたし。

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2008年6月17日 (火)

草月いけばな展行きました

   で、花瓶の話。

   お花の先生からチケットを頂いて、新宿高島屋でやってる「草月いけばな展」に行って来ました。お稽古ごとのこういう展覧会というのはお弟子さんはチケットを買い取って行くのがノルマ、コレが学生時代はイヤ(貧乏学生には負担!)で、やめてくお友達がいっぱいいたもんですが、虎ちゃん金の卵扱いだから、こういうのも免除らしく、ただ
   「お花器をみていらっしゃい」と。

   オシャレして新宿を目指しますが、
   (ハテ、新宿に高島屋はあったっけ?)
   東京は15年ぶりの浦島花子さんなおかあさんは首をひねったりして。地図を頼りに南口に出たら、
   (そういえばなんか作ってたよ、昔)という辺りが美々しく開けているのでした。

   で、懸案のお花器!

   すんごいどっしりした焼き物とか、切れ目の入った鉄枠の中にガラスを入れて、その切れ目からたゆん、とガラスがはみ出してもう一体化したわよという不思議な(エリザベス朝のお洋服! 服の切れ目から下着のリネンを引っ張り出してたあのファッションに通じるセンス!)器やら、果ては、
   (これってガレ風だよな)と思って近づくと本当に「作者:エミール・ガレ」とか書いてあるガラスの花瓶! 一番奥に偉そうに飾ってある南欧風の花瓶と思ったら「作者:ピカソ」って!! 本人に頂いたのかしら、お金で買ったのかしら、そこんとこは不明。あ、魯山人のもありました。

   「代々受け継がれてきた花器もあるんだって」と、先生から教わった鑑賞のポイントを娘に教わって。ハアそりゃすごいですね。こういう展覧会でその有名なお花器を使わせてもらえるかどうかとかいうことで熾烈な争いとかあるんでしょうか、2時間ドラマみたいに。でも、責任重大で怖くって、活けてる最中も緊張するでしょうね。

   で、いろいろ活けたヒトの名札なんか見ながら虎美は、
   「この人は男のひとだけどお花の先生なの。で、コッチのヒトなんだって」と、また先生からの知識をとうとうと。「コッチ」というときにどこで覚えたんだか手を立てて反対がわの頬に添えるし。
   「……男のひとであえてお花を志すんだからやっぱりソッチなんだろうか。いや、だからといって全てがそういうわけではないだろう。カリー(假屋崎省吾)だって……」とおかあさんはブツブツ。
   「カリーもほものヒトなんだよ! おかあさん知らないの!?」(子供の言うことですので。要確認!
   「い?」
   「おねえマンズに出てるヒトはみんなそうなんだよ!」(子供の言うことですので。以下同文)
   「……髪を長くしていてああいう格好でああいう仕事だからと言って決めつけてはいけないと思っていたのだが。出てるか? アレに」
   「おねえマンズのお花はみんなカリーが活けてるんだよ!」どこで聞いてくるんだよそんな情報。
   「活け花をやってる男の人がみんなゲイだったら池坊は代々ゲイってことになるぞ。滅多なことを言うんじゃない!」いや、池坊に限らないですが。
   「なにそれ?」
   「池坊は今度はじめておんなのヒトがお家元になるんだ。それ以前はみんなお坊さんだ!」草月だって、勅使河原宏さんは男性で、今のお家元はお嬢さんの茜さんですよね?

   頭を抱えながら会場を出ると、売店になっていて、面白いものを売ってました。

   「折りたたみ花瓶 ドルチェ」
   塩化ヴィニルでできたまち付の袋のようなもので、お水を入れると立つようになっています。口のところが折り込んでお花を支えるようになっていて、ウマイ具合に即席花瓶になると言うわけ。牛乳瓶より少し大きく牛乳パックには負けるサイズでパテント料込みで440円税別。もっと小さな一輪挿し(この催事場限定販売)だと390円のものもありました。ヴィニルだけに色はさまざまで、赤・青。緑・黄・灰・金に銀。
   「黄色は西に置いていただくと風水にいいですよ」って、もう、たくましいんだから。大きいサイズは草月会館でも取り扱いがあるそうですが、一輪挿しサイズはこの催事場限定だそうで。売店だけなら展覧会に入らなくても横から入れますから、話のネタに見るだけ行ってみればどうでしょう? あ、会期は17日(火)まで。
   草月会館に限らず、デパート・有名花店・インテリアグッズ店・病院売店にも置いているそうです。(03-3408-9121 株式会社 蘭)あ、宣伝しちゃった。

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2008年5月31日 (土)

ただいま大掃除中

   掘っても掘ってもが出るよう(泣)。

   それも、今となっては読み返す気も起こらない「マハーバーラタ」とか、「サンスクリット語文法」とか。昔はこれも勉強、先行投資と思って白髪も厭わずバリバリ読んでいたものを……。インドものは一箱あったんだけど、まだ完成してないからしまってなくて。
   折しも今年は大奥ものだからと読み返そうと思って探すと封印してどちらかの実家送りとなったとみえるのは三田村鳶魚著作集……。隣の段ボールを開ければビッチリ年表から引き写して時代考証を積み上げた時代物の設定資料。架空の大名家なんか始祖から分家まで十なん代ナンチャッテ家系図つくってあって。嗚呼、兵どもが夢の後。

   今は無料のパソコンゲームなんかにうつつを抜かして、思えば安上がりな趣味になったことよ……。

 

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2008年3月14日 (金)

王様のアルファベット

   阿刀田高のエッセイで、その昔、家族でのお楽しみで、五十音順に、出題者が出したジャンルでその音のものを挙げていく遊びというのを紹介してました。今は、クイズ番組の一コーナーでも似たようなものをやっていたかも知れません。人と同じものを書いたら負けというもの。TV番組の方では、五十音のしばりはなくなってましたが、ジャンルにつき思いついたものを言うというかたちはちょっと面白いですよね。「アイウエオで始まる国名」、「面積の大きな都道府県ベスト10」、「日本人金メダリスト」、「レコード大賞受賞曲」など、ジャンルもイロイロ。

   結構こういうの好きなんで、アルファベット順に王様を並べてみました。なに、歴史上の女性(+映画女優)ってのは昔やったんで。世界史履修者に挑戦だ!

A: アレクサンドロス 大王。文句なし。
B: ボニファティウス8世 アナーニの事件って、えーと、教皇がフランス王にとっつかまるという恥ずかしい事件でしたね。
C: カエサル コレも注釈いらない人。
D: ダヴィデ イスラエル王。コレは悩ましい。美術作品としてはこちらが有名だけど、日本人受験生には ダレイオス3世 アケメネス朝ペルシャの王、イッソスの戦い、ガウガメラの戦いでアレクサンダーに敗れる、の方が身近でしょ?
E: エドワード8世 王冠を賭けた恋。これは世界史の教科書には出てこないかも。
F: フリードリヒ 大王。ドイツの方からも出しとこう。
G: ジョージ1世 ハノーファー朝創始。英語しゃべれない英国王ってどうよ?
H: ヘンリー8世 英国国教会創始者。エリザベスⅠ世のパパ。
I: インノケンティウス3世 「教皇は太陽、皇帝は月」っていう決めぜりふは世界史上有名ですね。
J: ジョン 失地王。こいつのせいで英国王族にはジョンは以後永遠に欠番だそうです。
K: カール4世 金印勅書。「ルクセンブルク朝、カール4世、金印勅書」3題噺みたいに丸暗記しましたね? 皇帝って選挙で選べるものなんだ、東アジアの人間には目から鱗。
L: レオ10世 ルネッサンス最盛期の頃の教皇。 あ、フランスの王様はみんなルイ(乱暴な)。
M: マルクス・アウレリウス・アントニウス ローマ帝国からも出しとこう。哲人皇帝。
N: ナポレオン この人も文句なし。
O: オットー1世 神聖ローマ帝国皇帝。962年即位は「組む二人」と語呂合わせしたけど、誰と組んだかはもう忘れた(覚えていましょう)。
P: フェリペ2世 スペイン王。「太陽の沈まぬ帝国」と呼ばれたけどその後斜陽。エリザベスのライヴァルだ。
Q: クィンティルス ローマ皇帝。在位1年に満たない軍人皇帝。 
R: リチャード3世 バラ戦争期のイギリス王。極悪非道の代名詞だったらしいけど、あれだ、勝者が歴史を作る。もう汚名返上されてきてるそうで。
S: ソロモン イスラエル王。動物の言葉が分かったり、悪魔を使役してたりとイロイロファンタジーなひとらしいですな。
T: テオドシウス1世 ローマ皇帝。キリスト教国教化。
U: ウルバヌス2世 ローマ教皇。第1回十字軍招集。
V: ヴィットリオ・エマヌエーレ 初代イタリア王。珍しい、20世紀の人だ。
W: ウィリアム征服王 イングランド王。1066年へースティングスの戦い、暗記しましたねえ。せいぜい平安時代からなんだ、イギリスって。
X: クセルクセス アケメネス朝ペルシャ王。ペルシア戦争でギリシャを脅かした人。オペラの登場人物としての方が有名。 
Y: ヨーキスト(ヨーク王家の人間) 個人としてはありませんでした。この辺苦しくってね。
Z: ちょっと苦しいけどジクムント 神聖ローマ皇帝(チェコ名)、コンスタンツ宗教会議を開催して教会大分裂を収拾とは偉業でしょう。普通はジギスムントというみたい。

   女性版の方より悩まなかったかな。女性はあんまり歴史に取り上げられないし、同じ名前がかなりダブってますから(アンとエリザベスとメアリーとキャサリンで回せる)。

   だいたいこういうので空欄になるQやZが見つかったのが今回の収穫でした。ウィキペディアの編集をしてくれたひと、ありがとう。

   Hはアンリ4世だろ! とか、Jはジェームズ6世! って声も聞こえます。ミステリ縛りとか、別なジャンルでやるとまたそのひとのこだわりが解って面白いと思います。アイザックはニュートンかアシモフか、なんてね。大勢でわいわい、渋滞の時とかの時間つぶしにやるといいんだけど……今時の人はみんなそれぞれ携帯ゲームをしているのかしら。

   

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2008年2月29日 (金)

苦労じまん

   1月の半ばという中途半端な時期からお花のお稽古を始めた虎ちゃんです。

   「うちの中にお花のある生活っていいわあ」と言っておられたのも2週目まで。この季節、お花がなかなか枯れなくてかえって困ります。嗜みのない早乙女家、花瓶も飾る場所もそんなになくって、気を遣ってくれた先生がお稽古用の水盤(平たい、小さなたらいのようなお花を活ける瀬戸物の器)を貸してくださって、とりあえず次の週から「じょうろに挿したっきり」は脱出できたんですが。5週目は休みで、2月に入ってまた大変なことに。
   「おかあさん、お花器が来たって」
   虎ちゃんはご機嫌ですが、その直径50センチほどの重たい割れ物の水盤は誰が持って帰るの? え? やっぱりわたし? (本人はその日のお花をお花屋さんの包み紙に包んで持って帰ります。ヴィニル製のすてきなお花包みというものもあるんじゃないかしらと思ったら、今はそれも注文しないとないとかで。後述)お値段は2080円とホントに良心的な価格でした。生徒さんが減ってるから大事にしてくれることったら。
   で、床の間もない今風のおうちでどこにその水盤を? と嘆息、お兄ちゃん用の卓袱台(うちには3人分ひとり用の卓袱台があります)を持ってきて、それをTVの前に置いてそこで活け直し&展示ということに。あ、TV見るときは横にずらしますよ。
   そんなことをしてるうちに順調に課程をこなして、
   「今日は投げ入れなの!」
   嗚呼、花瓶だってないですぅ! だって、投げ入れ用の花瓶って、シンプルな、それこそ竹を切ってすとんとソコにおいたようなものを使うんだもの。いくら手持ちでもチェコスロバキア友好杯(嫁入りの時に持たされた、かつて相撲で千秋楽に優勝力士に手渡されたようなチェコグラスの大きな花瓶)では口径と言いデザインといい不釣り合いなんですよ。
   「投げ入れの花瓶も注文する?」
   ……五月雨式にお金がかかりますね。

   イロイロジャムの空き瓶やら、ミネラルウオーターの大きいペットボトルを切ってみたりと苦労して、「ダメだ、ちゃんとした花瓶じゃないと」という結論に達し、とりあえずその日のはペットボトルを切って作った即席花瓶に放り込んで(口のところに切った枝を渡して支えにし、活けるという技術が使えないらしい)。

   そろそろ花器の方が空くかなと思ったのにまだまだ元気で。玄関寒いし。

   今度は先生の方から「ごめんなさい」と。
   ハサミを注文したのですが、
   「お花屋さんは、まだ小さいから1000円ぐらいのでいいでしょうって、こういうのを持ってきたんだけど、わたしはちゃんとしたものの方がいいと思ったの。4500円だけど」
   「ああ、ちゃんとしたのにしてやってください、これからうちでも使うでしょうし」おかあさん一点豪華主義なんです。1年に1度のことでも、10年続けたらいいものが10点貯まります。って、しろうとが買える程度の「いいもの」なんて、10年以上も耐用年数ないかもしれませんけどね。
   ところが、今はお稽古人口が少ないからお花屋さんにも問屋にもおいてなくって、お取り寄せしようにも現物がないとか。そこまで危機的状況なの、○○流!?
   「お花包みも、ないんですって。あなた、在庫があるというお店を教えてあげますからご自分で買いに行って」おいおい。
   お稽古場では先生のハサミをお借りして、うちでは100円均一で買った庭のお花を切るときに使ってるハサミを使うことでしのいでます。

   そして、先週、とうとう出ました!

   「お花の展覧会があるから、見に行ったら」

   お茶とお花はこれがあるんだよ!(いや、バレエやピアノだってあります)自分が出品するんじゃなくて(するときもある)、先生のおつきあいで、その流派の展覧会があると入場券が回ってくるんだってば! そして、4~500円のその入場券を買わされるのであります。学生時代はこれが痛かったですね。会場は、近くの池袋の百貨店だったりしましたから、行くのはそんなに苦痛じゃないですけど。
   今は、入場券より交通費の方が痛いなあ、どこよ、銀座松坂屋!? ……行ってみようか?(百貨店の方もこういう噴水効果を期待して場所を貸すのであろう)こういう機会でもないとお出かけできない奥様の事情もきっと反映しているのであろうし。

   てなわけで、お稽古生活もなかなか思わぬ苦労があるのでした。
   でも、ホント金の卵扱いで、「花瓶がないなら当分投げ入れはやめましょう」とか、課程も融通していただいてるし。虎ちゃんご機嫌で通ってるし。

   だがしかし! 帰ってきたらお花は玄関に放り出してTVにかじりつくのはどうよ!?(水曜日はヘキサゴンとはねるのとびらがあってもともとTV前から動かなかった)

   とりあえず、花材の覚え書き。

   1月3週   ギンコウボク 菊
     4週   レンギョウ 菊 スターチス

   2月1週  アオモジ 菊
     2週   クロメヤナギ カーネーション
     3週   モモ 菜の花
     4週   カンヒザクラ チューリップ  

   ギンコウボクとアオモジはもう処分しました。レンギョウは挿し木できるという話なので根が出てくるまで待ってます。でも、この寒いのに挿してホントに根付くかなあ? クロメヤナギは芽吹いてきて面白いのでまだ放置です。
   TV前の水盤は今週のサクラ&ちゅうりっぷが入りました。邪魔っけでお蒲団干せないんだけど、しばらく我慢。玄関の、借り物の方の水盤は、今朝お兄ちゃんが引っかけてひっくり返したジャムの瓶から救出したサクラの枝を活けました(それよりじょうろに放置されてる満開のモモを活けてあげるべきだろう!)さて、水曜までにまたどこかを空けないと……。

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2008年2月16日 (土)

ゆゆしき事態?

   えーと、脱出ゲームについてこのブログでご紹介したのが1月13日ぐらいだったと思いますが。その時点で「もう1週間ほどはまりまくり」だった筈。

   それから1ヶ月経とうとしているわけですが、まだ毎日どこかをカチカチやっておる日々で。
   左カラムに如実に表れておりますが、今月まだ読んだ本がない!(レヴューをご案内できるような新しく読んだ本がない)という事態に! 

   

まずいよこりゃ。

   いやいや、冬になって(風邪もあり)、お出かけしなくなったから、新しく買った本がなくてのことなんですよ、図書館も、この前本を返してから借りてないし。年末からこっちさすがに買いすぎだったし。少しは控えないとね。そういう配慮もあって。1月に比べて2月の新刊はいつも買ってるやつがなかったし。たぶん、出版社もお年玉需要を見込んで年末年始にいっぱい出すんでしょうね。「かいけつゾロリのダイエット大作戦」も当然買ったし(例によってばかばかしくも面白かった)。

   お友達からお借りしてた本とか、自分の持ってる本とか、風邪ひきの養生中には読んでましたとも。ジャイキリを舐めるように読み返したりとかね。

   っていいわけばっかり。
   さすがに目が寂しくって、原作Ⅰ巻相当分を終わって買い控えてたコミック版「バッテリー」の続きを買うことにしたら、あんまり時間が空きすぎて何巻から買えばいいのか解らなくて、5巻じゃもう中学編始まっててあの闇討ちシーンにぶち当たって血圧上がっちゃったのは内緒(「バッテリー」ドラマ化ですって!? ま、NHK教育だというから不幸中の幸い。うちの猫科の人たちは異口同音に「イメージ違う!」と叫んでましたが)。

   ま、Q.E.D.が出ましたから、明日でも麓に下りて、4巻共々買ってきて読みます。娘とはしみじみ「前のおうちは良かったよね~本屋さんがすぐ側で」と言い合ってます。

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2008年1月25日 (金)

花嫁修業じゃありません

   それは一昨年の暮れのことでした。
   「ママ、まいこさん、ちょっと虎ちゃんをつれて公民館に行ってきて頂戴」早乙女おかあさんから指令です。いつもだったらおかあさんが行ってくるお正月のお花の講習会に、わたしが行けとの仰せです。

   南無三!

   おかあさんごめんなさい、わたしは数寄ごころと食欲との2本立てでお茶は表裏みっちりやりましたけど、お花はさっぱりなんですう! お正月の玄関のお花なんて活けられません!! こちらにお嫁に上がれるほどのたしなみがなくってゴメンなさい!(それを考えたらお花の方がよっぽど実利的なお稽古ごとだよな)

   ところが
   「いいのよ。あなたじゃなくて。虎ちゃんにさせてあげてほしいの」
   わたしゃ番犬ですか。もう日はとっぷりと暮れておりました。

   おうちの裏手の公民館(ホラ、地域の寄り合いに使う会議室とかの入った建物で、昼間は大正琴のお稽古やらくもんの学習教室とかに貸してる建物。仙台の方じゃコミュニティセンターなんて舌噛みそうな名前になってました)には、ご近所のおばさま達がより集まって、花材の選定を真剣にやっておられました。どうも、婦人会かなんかでこちらでお花を教えてる先生にお願いしてちょっとご教授されつつお花を共同購入してお正月のお玄関や床の間を飾っちゃおうという企画のようで。
   お花を選ぶと和室に入り、適当に持ち込んだ自分のうちの花器(花瓶その他お花を活ける器ね)にマイ花ばさみでもってチョキチョキ活けこんで、多少先生に声をおかけして助けて貰って、いいカンジになったらそれを持ってどんどん帰ってるようでした。ホラ、みんな主婦歴長いし、暮れの忙しいときだし、みんなそれなりの年頃のひとだから、華道ぐらいある程度かじってお嫁に来てるし。草月のひとにごちゃごちゃ言われたくないわ、わたし池坊の名取りですなんてひとははなっから来てないし。

   

途方に暮れるのは早乙女母子だけでした。

   「早乙女でぇす! ことしはおかあさんがお忙しくって。この子にさせてやってください」と叫んだ後は立ちつくすばかり……。スーパーでお会いしたり、おかあさんのやってる太極拳にいつも飛び入り参加してたりするので虎ちゃんはもう覚えてもらってたみたいでよかったけど(いや、古式ゆかしく嫁の実家から白無垢で嫁ぎ先まで訪問して両家の水を混ぜて飲んだりという儀式やら、お仏壇にお参りして嫁入りの挨拶をするなんて嫁入りをして、毎年盆暮れに相当日数帰省してるんだからわたしだって覚えて貰ってなかったら情けないよ)。

   虎ちゃんは親に似て(イヤ違う!)恐れを知らないので、とっとと花材を選び出し(2種類から好きな方を選択)見よう見まねで枝を花瓶に突っ込みます。
   「いや、そうじゃなく! 枝には心、副え、控えちゅう役割があってだな、メインの枝にたいしアシンメトリーに三角を作るのが華道の基本で……」クラブ活動で半年やっただけの記憶をたぐるたぐる……でも虎ちゃんそんなの聞いちゃいねえ。
   枝が太くって切れないときだけ、
   「おかあさぁん」と振り向いて上目遣いになるのでした(おまえ、長生きするよ)。おかあさんはそのときとばかり愛想よく
   「すみませぇん!」といいハサミを持ってるひとににじり寄り、お借りして切らせて貰って、
   「こちらのおねえさんにお借りしたから。ほら! ちゃんとお礼を言う!」と無駄に大きな声を出します(おかあさんも十分世渡り上手だよね)。

   おかあさんが無駄に消耗するのを尻目に虎ちゃんはご機嫌でお花遊び。
   「だから左右対称にするなっつの! それは西洋のフラワーアレンジメント!」おかあさん、講釈を垂れさせたらなんでも言うけど実際には何もできないの。
   「まあまあ、可愛いじゃないの。早乙女さんのところのお孫さんなのね。虎ちゃんは小学何年生? 大きいわねえ」なんて先生はやっぱり人格ができてる。ちょいちょいと直して、
   「立派だこと、筋がいいわ」なんておだてて帰すのでありました。うん。気がつくともう7時近く。周りに人はなく、花材ももうあとひとり二人分しか残ってませんでした。

   ご機嫌で花瓶を持って帰ると、またおばあちゃんが褒めそやすから、虎ちゃんご機嫌で。お正月、挨拶に参ったうちの親だの親戚のおねえさん達にも披露してお世辞を強要して(?)。

   

虎美の得意になることったら

   ここまで一昨年の話。

   ほぼ同じことが去年の暮れにもあり、
   「虎ちゃんは筋がいいみたいだし、興味もあるからお花をやらせてみたらどうかしら」ということになったのです。お姑さんには逆らわない長いものにはロ~ル♪ な処世観もさることながら、密室の子育てになりがちな今時、親とは違う価値観の大人に触れさせておくのも必要と思っておるので。

   さて、21世紀になってお花のお稽古。
   今はフラワーアレンジメントだよね。ま、それも、小学生がやってるかって、もう少し年上のおねえさんでしょう。
   それでも、日本の文化をなにかちゃんと身につけておくに越したことはないか、と前向きになってみましたが。

   

お花ってどこで習うのよ?

   新しい住宅地であるイーヴィヒベルク、わたしどもの田舎とはちがって「○○流生け花教授いたします」なんて看板、どのうちにも提がってないし、だいたい、ちいさい商店街すらないからお花やさんの2階にお教室が、なんてこともない。学校のクラブに来てくださってる先生をお願いしようにも、そんなクラブないんだって! 

   まあそうだ。わたしの友達も結構先生になっているけど、誰がそんなもんのお免状を持っていたというのだ(お茶にお花に着付けの免状を取ってた才媛の後輩はシステムエンジニアになっちまったし)。

   

日本の荒廃はこんなところにも出ていますな(また大げさな)。

   外国の人が日本の文化に憧れて留学なんかしてこられても、そんなの教えられる先生が学校の方に既ににいないという情けなさ。

   まあいい。
   この前大きなお散歩をしたついでに、昔ながらの商店街が軒を連ねるアルト・リリエンベルクでお花屋さんを発見、教室を紹介して貰って先週行ってきたのでした。

   やっぱり「こんな若いお嬢さんいないわあ。今最年少なのはこちらの方」と、どう見てもOLさんをご紹介されちゃって。中学からもう10年通ってるとかさらりと年を暴露してたり。でも先生もうれしかったようで、入会金不要、ハサミと花器はすぐ注文するとして、来るまでは貸してあげる、小さいお嬢さんは夜道が心配だから、もっとお稽古の時間を繰り上げてあげると便宜はかりまくりでした。恐れ入ります。
   「この下のお花屋さんで、その日のお稽古の花は自分で選ぶのよ。初めてだからこんなもので。青文字と、菊」その日は750円ぐらい。2度目のときは、レンギョウと菊で680円だったので「あんまりお花屋さんに申し訳ないからもう一つ買って貰ったのよ、ごめんなさい」と、紫色のスターチスが付いてました。
   「今時お花代千円以下でお稽古できるところもないわよ」ううむ。1500円ぐらいを想定してました、わたしも。
   華道のお稽古で使うお花はどうも和風で辛気くさいカンジがして(それで積極的に習う気がしなかった)、虎美はどうかしらと思ったのですが、余り気にしてない様子。だって菊ってさ、何のためにあんなにお花屋さんに並んでるのかって、お花のお稽古のためだったんだ!
   「菊は初心者に向いているのよ」茎が太くて比較的切りやすい割にしっかりしていて、たしかに剣山に刺しやすいですね。それに、割合日持ちがいいし。

   第1回目のお稽古の時には
   「おうちにお花器ある?」と聞かれ
   「すいません、たしなみがないんで、ありません」って。チェコスロバキア友好杯はあるけど、活け花には向かないと思います。だいたい、引っ越しの時どこに放り込んだか思い出せません。
   そしたら、「ここのお稽古場のものだから」なんて、半月型の黒い水盤貸してくれて、おかあさんそれ抱っこしておうちに帰りましたけど、先生肝腎の剣山を貸してくれるの忘れて。往生したあげくお庭に転がしてたじょうろにお水を入れて、それにぶち込んで玄関先に置いときました。それが、まだ今週になっても咲き誇ってて。いや、お玄関って寒いし。

   今週はちゃんと剣山も貰って、お稽古場で活けたとおりにまた活け直して。下駄箱の上も片付けてなんとか大きな水盤を置けるようにして。やっぱりナマのお花がうちにあると気分が違いますね。

   「おかあさん、虎ちゃんがこれから毎週お花のお稽古に行ったら
   豹太が困ったような顔をしてました。
   「なんだよ?」

   「花瓶が10個ぐらいいるんじゃない?
   大丈夫、来週はお休みだから。その頃には萎れてるでしょ。

   「今のひとは華道を花嫁修業と思ってるみたいですけどね、違いますよ。絵画教室と同じです」って仰る先生だから、安心してお預けしましょう。
   「そうそう芸術ですよね」

   さて、虎美ちゃんの心にいい影響が出るといいけど。

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2007年12月11日 (火)

バラはなんのために?

   ちょっとクールダウン。
   今年最後のバラが食卓にあります。色も他になく濃く、パティオローズとは思えないくらいの大輪です。最後だからがんばったのかな? 丁度、夏の後で上げた肥料のタイミングが良かったのかな?
   バラは、花が咲いたら(もう、蕾がほころんだら、という厳格な園芸書さえあったような気がします!)すぐ切ってしまわないと、お花を咲かせる方に栄養がいってしまって良く育たないんだそうで。今時、バラに限らず、お庭に植える花でタネを取って翌年咲かせようなんてことはもうしないんですってよ。ま、ちゅうりっぷとか、球根物も、すぐお花は摘んで、球根を太らせましょうなんて、そういえば何となく言われてきたかもしれません。とにかく、タネができるまでお花を咲いたままにしてちゃいけないそうで。ま、花びらが散ったら見苦しいことになるし。

   盗人もあろうに道に盛りなる
       夜中の薔薇の主ゆかしき               舞音

   これは駒場の社宅にいた頃。歩道の方までプランターを出して、ガードレールにもうくくりつけちゃって、堂々と出してあるたしか大輪の白い薔薇。盗みやしませんが、まあ、おおらかだことと感心したのでした。もう、散り零れるまで放任で。薔薇って、熱心な方は、温室で、囲って、大事に大事に育てるもんだと思ってたので。そこまで入念でないのでうちのバラは「バラ」。

   ねえ、いくら全体のためだからって、せっかく薔薇を育ててて、咲いたらすぐ切り取って、捨てはしないでしょうけど、うちの中に持って入って。じゃあお庭は永遠に未完成、明日咲きます、明日咲きますばかり? 道行く皆さんにご覧に入れたりはしないの? そういえば、花束の薔薇も、持って帰って活けることを想定してだか、なんだか蕾っぽいのばっかりで、今見て美しい花が入ってないよ、と物足りなく思うこともありました。わたしの美的感覚がおかしいのかな? 咲ききって、今が極限値、というときを見てもらうものだと思っていたけれど。

   で、あと一日、あと一日とはさみを入れる日を延ばして、見苦しいことになることが多いのでした。やっぱり性格かなあ。

   「誰も寝てはならぬ」でも、さっと切り替えて「次の花」となるゴロちゃんに比べ、未練たらしいハルキちゃんは「これはこれでまだ見れる」と咲ききった薔薇ばかり集めて活けたりする人なのでした。そして、我らがヤーマダくんは、「可哀相だろ。やれ咲け、咲いたらタネは要らんとか、よけーなお世話と花は思ってるかもだぞ」と散るに任せよと言うのでした。うん、方向性が間違ってるかも知れないジェントルさでした。3者3様のこのくだり好きなんだ。6巻参照のこと。

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2007年10月30日 (火)

時代屋の商品案内

   こないだ「殿といっしょ」を探しに時代屋(時代小説専門書店)に行ったときの話。

   「やっぱないんですか~」とうなだれる母の脇からショウケースをのぞき込む虎美。
   「えーコレ綺麗、なーにー?」
   「戦国武将家紋イヤリング? なんじゃそりゃ」たしかクリスタルに刻んであったんじゃないかと。
   「ペンダントもございます。よろしければお出ししましょうか?」
   「新選組の……こりゃ、鍔か? ……血なまぐさそうな」あ、森伊蔵とかのライヴァルキャラ(?)のもありました。さらに、
   「張飛のマドラー? 蛇鉾になってんのか? ……酔狂な」大きすぎてタンブラーをひっくり返しそうなデザインです。
   「いかがですか」
   「だ~めだ。 酔 っ て 失 敗 し そ う じゃん」

   おかあさんちょっと粋なこと言ってみたつもり。

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2007年10月 7日 (日)

金木犀を詠んでみよう

      今日干せるシーツはためきはためきて
        金木犀の香ぞしみこまん            舞音

   本日はこの前の低気圧で雨天順延したご町内一斉清掃。5分遅刻で第一公園に駆けつけると、みなさん一心に鎌や箒を手に作業しておられました。
   どこのおうちでしょうか、金木犀の匂いが漂ってきて、朝の爽やかな空気がなおいっそう清々しくいい気持ち。
   ぼんやり枯れ葉などかき集めているうちに終わって、紙パック入り飲料をいただいて解散。いい運動になりました。

   

金木犀は好きです。小学校の頃は、通学路のどのうちのお庭のどの辺にあるかまで全部調べて地図を作ってたぐらい。

   今日は探し出せなかったけど、がんばってお散歩してそのうちに探し当ててみましょう。金木犀が匂うようになってくると、もう本格的に秋ですね。ご機嫌、ご機嫌。

   心得て 夏の名残は気に留めず
    この季が華の金木犀咲く

   おや、カ行の音ばっかりの歌になってしまいましたね。

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2007年9月26日 (水)

字余りだっていいじゃない

   字余りが多いという話で思いだして。

   私はノリで短歌(俳句も)をひねるので、気がつくと五、七、五、七、七を大いに逸脱してることがありますね。

   鼻うごめかし 皆挙動不審 金木犀
                               舞音

   上五なんて7字もありますよ。構成考え直しましょうよ。
   「日本語四拍子論」(著者誰だったか忘れた。高校の時、講談社現代新書かなんかで読みました)によると、日本語は農耕民族としての四拍子が基本になっていて、それに一拍休みの7と逆に一拍だけで休みが3つの5とでリズムパターンができておるそうで。

   古 池 や            かはづ   飛び込む  水の音 
   タタタタ|タン(ウンウンウン)|(ウン)タタタ|タタタタ|タタタタ|タン(ウンウンウン)

   小学校の時のカスタネットのお稽古を思い出すとこんな感じ。

   だから逆に、三連符なんかを駆使して合計四拍の枠を守れば、ある程度の字余りは許容されるわけですな。そのセンセイも、論文中で、いろんな和歌の実際の文字数を勘定して、字余りといってもある程度の数に集中していることを導き出してました。

   百人一首にもありますよ。

   秋の田 の       刈り穂の 庵の        苫を  粗  み
   タタタタ|タン(休符)|タタタタ|タタタン(休符)  (タタタ)タタ|タン(休符)
                                ↑
                               ここ3つで2拍分の三連符

   てなワケよ。

   で、そういうことをしても、言いたい内容は31文字には入らないことって、あります。

   プログラムの 仕様書 君は息詰めて
    シャーペンの芯 削りつつ書く

   某所に投稿したときは、「字余りになってもシャープペンシルと正しく書くのがよい」って言われました。我ながら無茶したとは思ったけど。ま、プラスティックの、鉛筆に近い形のシンプルな100円シャープ、シャープペンシルと書くまでもないかと思って。

   我をして 艱難辛苦に遭はしめよ
    ガムシロ入れないアイスコーヒー

   山中鹿之助を気取ってみても、手始めがブラックのアイスコーヒーだなんて、かわいいかわいい。でも、「ガムシロップ」が長すぎて、まとまらずに往生しました。かなり放置されてた歌ですが、今は何でも4文字に省略するようになった(これも根底に四拍子理論があるらしい)からいいかなって。文語調の上の句とのギャップが面白いでしょ?

   「蜜を入れないアイスコーヒー」
   でも、意味は通りますか?
   「ガムを入れない~」だとかなり苦しいですよね。コーヒーにチューイングガム入れるの? って思われちゃう。

   日本語の音の種類は少ないってのに(濁音、拗音とかいれれば50ってことはないけど)わずか31文字では幾ら新語、造語ができてもそのうち行き詰まる、って悲観論が一部にあったんだそうな。ま、実際、同じような歌はあるそうで。でも、そういう題材とか使う言葉を広く許容していく上で、さらに字余りとか破調を許容してくれれば、挑戦しようって人も増えてまだまだ和歌の世界は無限に広がっていくかも知れなくてよ。

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2007年9月11日 (火)

命の重さ

   おかあさんがこの春お庭ができたのを期に買ったパティオローズ、ミニチュアローズよりちょっと大きいけど、普通のよりは小振り、中庭(パティオ)用というつもりのネーミングなんでしょう。せっかくなんだから2,3千円もはたいてちゃんとした苗木を買えばよかったのに、変なところでぶるってしまって。鉢植えで、600円ぐらいだったでしょうか。もう花も咲ききって、値引きになってたようなやつでした。花の色も、ホントは濃いめの赤、オレンジ掛かったようなのが好きなのに、何の変哲もないピンク、花の形もごくふつー。

   ちょっと後悔してたりして。

   ちゃんとお水も3日にいっぺんちゃんちゃんとあげて、うどんこ病には酢をスプレーし、アブラムシがたかれば必死で掻き落としていたんだけど、どうも元気がなくって。

   ま、帰省の前に助言を容れて固形の肥料を根本に足してやったらこれが大当たり、この夏の灼熱地獄をものともせず、別人のように元気になってたんです。にょきにょき伸びて、つぼみもいっぱい付いてて。これは楽しみと思ってたら。

   とりあえず咲いちゃったやつはすぐ切り取らないと栄養を食っちゃうそうなので、夕方お水をやったあと剪定ばさみでちょきんと切って、小さいコップに入れて食卓へ……と見てたら、なんだか茎のところが青紫色になってるじゃないですか。

   もう、日の暮れるのが早くなって、6時台なのに目をこらさないとよく見えません。でも、茎のところに青紫色の筋が走ってて。ついとはさみの先を当ててみるとその筋がみよーんと動くじゃないですか。のけぞって、丸まる。それは太さ1ミリぐらいのい、も、む、し!?

   なんか虫ですよ!

   帰省する前までたかってたアブラムシは、結局花壇用殺虫剤を買って虎美がこれでもかとスプレーしまくったので消えたんですが(それで夏休みを経て元気に復活した模様)、その隙を縫って新しい害虫がバラにたかっておるのです! 

   でも、まさかそのはさみでヂョキンと切ってしまうわけにも行かず(だってはさみが汚れちゃうじゃないのよ!)、はさみの先で一生懸命その芋虫を払いのけてその日は終わりにしたんです。

   で、台風が来て、これであの芋虫も飛んでいくわねと思ってて、昨日また暗くなってからお水をやりにいってみたら。

   まだいるじゃないですか!

   しかも、小さいつぼみが二つも、脇のところから食われちゃって空っぽになってるじゃないですか!!

   情けが徒になった!!

   許すまじ!

   ああ、でも、どうしてもはさみの刃に引っかけてバラの茎から引きはがした芋虫の命を絶つことができないんです。
   ちょっと手を動かせばいいだけなのに。
   体液が出るったって、あとでティッシュで拭けばいいだけなのに。

   こんなことで自分の手を汚すことを厭うおかあさんは山口の光市母子殺人事件の犯人は潔く死刑になれなんて言えないじゃない!!(例によって短絡してます)

   だって芋虫は自分ががんばって生きてるだけだもん。
   でも、前のときに情けをかけて枝から払い落とすだけにしたからこの被害が出たんでしょう?
   今心を鬼にして殺さないと、この秋のバラの花は全滅するかもよ?
   でも別にこのバラはこれでお金もらってるわけじゃないから、すこしぐらい虫食いがあっても世間に迷惑かけないもん……。

   今日も雨を口実にバラをみにいくのをやめてしまっていて。
   ……明日またいたら死んでもらおう。明日こそは。

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2007年8月25日 (土)

あなどれない書店

   一度麓に降りると用事がいっぱいあるのが山暮らし(山ちゃう!)。この前のお出かけのネタが続きます。
   ゴールデンウィーク前に、駅前のオサレビルに新しい書店が入りますとビラを配ってました。それが、「時代屋時代物専門だとかいう売りで、これは一度覗いて見ねばなるまいと思ってました。
   やや遅れて梅雨の頃見に行くと、思ったより軽いノリで、時節柄風林火山グッズやら戦国武将着せ替えシールやら各有名大名の家紋シールやらストラップやらよりどりみどり。どちらかというと渋いおじさまより歴史オタクをターゲットにしておる様子。奥の方は歴史物に限らずコミックを「どうぞごゆっくりお立ち読みくださいませ」と開架で陳列。おかあさんここで「後宮」2巻まで読んで来ちゃった♪
   その他、よそではもう棚から外されてるような時代小説の単行本やら、「歴史群像」だっけ、その筋の雑誌の増刊バックナンバーもそろっており、これはなかなかなお店と見ました。なぜか歴史物に限らず中古ゲームソフトも揃ってて、豹太はそっちにはまりこんでお利口に母を待っててくれたりして。

   で、この前はちょっと買いそびれた本を探しに入って、「おお、『へうげもの』は本日発売だけにちゃんとあるな」と感心。レジでお買い物を済ませたついでについ
   「今流行りのひこにゃんあります?」とシャレで聞いたら、2部式とおぼしき黄色の着物にたすきがけのレジのお姉さんったら
   「ありますよ♪」と実に軽やかに案内してくれて。
   「お品物は今はこれだけしか入れてないんですけど、あとは売り上げ次第でまだ入る可能性はあります。どうぞ、お客様がんばってお買い上げください」って、ひこにゃんの刺繍入りハンカチやら、実に土産物的グッズがずらり。
   しかしながら、ミッフィーやらの絵本と同じぐらいのサイズ(約15センチぐらいのほぼ正方形)の絵本があって「ひこねのよいにゃんこのおはなし」、例の、豪徳寺の招き猫伝説を割と史実に忠実にかわいらしくひこにゃんの絵柄で絵本にしてあって(ラストだけ、良いねこじゃ、彦根に参れ、ということになって彦根でごろごろしていることになってる)。話のネタに買いました。でも1000円は高いよ。

   うちについて袋を開けたとたん虎美がどっかへやって、今手元にないんですけど(旦那様にもまだ見せてない)。サンライズ出版だって。著者もへろんってのはどうよ? ま、純粋に話のネタとして求めましたことよ。

   「……しまさこにゃんはないですよね?」解ってて聞くな! ところが
   「本店には入ってます」って、
   「本店どこ~!?」おかあさん身を乗り出してましたね。
   「小川町です」はて、それは東武東上線の果てのアレかい?(おかあさん板橋区民を6年やりました)チラシを出してもらったら、それは神田小川町でした。そりゃ、そうだろ。
   「神田までは行かないわ~」と手を振ると
   「近いですよ、ここからだと~分」とにかく商魂たくましい立派な店員さんでした(いや、素直に感動してるのよ)。

   お近くに支店がありましたらどうぞ覗いてみてください。 

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2007年6月28日 (木)

脱稿しました!

   やっと「坊ちゃん文学賞」応募作が書き上がりました! 昨日、暑さよけのシェスタから目覚めてぼさぼさの頭のママ郵便局に持って行きました。今年こそは1次審査といわず、2次も3次も通ってもらいたいものです。おかあさん四国ってまだ行ったことないんだ。道後温泉入ってみたいよう(自腹で行きましょう)。

   今年はもともとプリンタがトナー切れだったところへ引っ越しのどさくさでプリンタがまだ接続されておらず、「旦那様~」とごろにゃんしても
   「お片付けをしたら繋いであげます」「俺も今週末は出張」とかで、もうぎりぎり先週の日曜にパソコン周りの片付けを始め、
   「片付けるというのはてっぺんのプリンタ用の棚だけでいいですか?」とおたずねすると
   「本体の横もみんな」と厳しいお言葉。ああ、3ヶ月の間に生協の申込書やら小学校・中学校のプリントやらDMやらいっぱい積み上げられてて。
   「……反省っと」軽く流して取りよけて。

   「……にゃあ」と、和室で寝そべる旦那様の横に正座。猫の手に見立てた軽く握った拳ですりすり、土下座しつつ、パソコンの方を指してぺこぺこ。

   旦那様の顔は微妙でしたね。笑いを堪える顔。

   「そりゃ~いつもは踏んだりまたいだり蹴転がしたりしてますが」と、このかわいげのない嫁はすぐさま身を横たえ胎児のポーズから両足を代わる代わる踏ん張って旦那様を足蹴に。
   「猫キック猫キック猫キック!」猫をお飼いの方はご存じでしょうが、猫科のいきもののキックは前足で獲物を捕まえておいて、身を横たえたまま両足で自転車をこぐスタイルだそうです。そういうの。もちろん、コミュニケーションですから手加減(足加減?)はしておりますとも。
   旦那様は背中で笑いつつプリンタのセッティングをしてくださいました。

   「トナー高いんだよな。一万円」「紙は何枚いるの?」と、旦那様はそのあと口実ができたといそいそヨドバシカメラへお出かけしてましたね。
   「トナー代はお支払いします!」ってまだ払ってないな、やば。

   てなわけで、例年になく危ない橋を渡っており