2008年4月 8日 (火)

「ちりとてちん」有終の美

   終わっちゃいましたね(って一週間も経ってから)。

   あれだけ最初は見るのが苦痛とか言ってたのに。

   終わってみれば心の底から佳作と賞賛できるものよ。

   

NHK朝の連続ドラマ「ちりとてちん」、見事な大団円でした。

   何がスゴイって、わたしもなにか打ち込める物が欲しいってあれだけジェットコースターした挙げ句に、
   「おかあちゃんの生き方が豊かでいい、わたしあもおかあちゃんになりたい」だもの。仕事に生きる女性、日本で初めて(女性で)ナントカを成し遂げた女性ばっかり取り上げてきたNHK朝ドラで、普通の主婦が一番素晴らしい、子供を産んで、愛する人の抱える一門のおかみさん職を全うしたいなんて考え方をするヒロインが出てこようとは!

   

時代は変わったなあ。

   その変わった時代に、変わらずに毎朝わずか15分のドラマを見続けてくれた人に対する媚びとまで言っちゃいかんか、敬意を表してくれたということで。

   なかなかやるなあ、NHK.。

   ホント、前半、大河の後に流れてた「ナントカと掛けてナントカと解く!」というオチがないから視聴者を悶絶の消化不良に陥れたスポット番宣(NHK公式サイトにお答えが載ってました)とか、寒いか寒くないか微妙なことわざパロディの各週のサブタイトル(ちゃんと「笑う門には福井来る」から「笑う一門には福来たる」で首尾一貫してました)とか、作品内も、三国志の登場人物にあやかった芸名の若手落語家やら、徒然亭の名にちなんだ蝉マークやら(しかも最後へのおおきな伏線だった!)、ホントに隅々まで神経の行き届いたいいお話でした。

   ん、総集編があるならもう一回見たいな。

   草若師匠が旅立たれる直前、4人の弟子の過去が語られる辺り、ながら試聴でじっくり見られなかったし。しーそう君と九官鳥とのくだりなんかを。

   で、次の「瞳」はまたばたばたしててあんまり見てないんだ。

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2008年3月15日 (土)

取り込まれ

   ああっ こ そ ー じ ゃ く ち ゃ ん カ ッ コ イ イ ッ !

   失礼いたしました。ゴールが見えていいカンジにまとまると見せてまだまだ波瀾万丈な朝ドラ「ちりとてちん」、今朝はお寝坊して、再放送を見終わったところです。

   でも、猫科の人に「ごはんー」とプレッシャ-を掛けられて、キッチンから遠くTVを望んでおったのですが(最近流行りのオープンキッチンはTVが見たい奥様の需要あってのものなんですね)。

   ヒロイン紀代美ちゃんが故郷のお箸イヴェントで落語を披露することになっておったと昨日までは進んできたと思っていたのですが、当日なんか不手際があったようで。

   高座の方に注目を集めなくてはいけないところがおじちゃんたちは責任のなすり合いをしてケンカを始めるし、集まってきたお子さん達は興味を失ってざわつきはじめるし。パニくった紀代美ちゃんは
   「皆さん聞いてくださぁ~い!」と青筋を立てて叫ぶし(噺家がそれは野暮ってもんだ)。

   どうしようこれ、とこっちも胃が痛くなるような状況。

   そこに居合わせているのが兄弟子の小草若です。この子は亡き渡瀬恒彦の草若師匠のひとり息子なんですが、落語が下手。ママの死に目に師匠が間に合わなかったとかなんだとか、プロフェッショナルとしてはありがちな理由で師匠と仲違いをしておったのですが、草若師匠復活の頃に和解したところが、やっぱり才能が無くて(でもタレントとしてはそれなりに売れていた)、悶々としておったというカンジ。
   そこへ草々(紀代美のダーリン)が草若を襲名してはどうかという噺が来て。
   もともと草々とは若い頃からライヴァルであったのに、彼は成功し、思いを寄せていた紀代美も取られ、父の名も取られるとなって落ち込んだ小草若は失踪してしまったわけですな。

   草々は、仲は悪いけど師匠の実の息子と言うことで小草若に遠慮をし、いろいろかばってやったりもしてやってたのですが、今回も手をさしのべようとします。それを、皮肉屋のおとうと弟子しーそう(四草)が止めるわけです。
   「放っとけ」
   「あんなヤツに構うな」
   つべたいです
   落ち目の小草若ちゃんは往年のギャグフレーズ「そーこーぬーけーに!」も封印し、マンションのローンも払えなくなってしーそうくんのアパートに転がり込んでおるのですが、その時もしーそうくんはあまり親身にもならず、多少いたぶりつつおとうと弟子としての距離を保っていたかに見えたのですが。

   「あのバカを追い詰めないでやってくれ」と、しーそうくんは泣くのです。
   「もう落語をやめさせてやれ
   「これで無理に草若の名を継がせたらあいつは死んでしまう」
   草々と同様、家庭に恵まれてなかったしーそうくんは「師匠とおかみさんに可愛がられて育ったくせに」とややジェラシー混じりながら、それなのに才能がない、稽古もしない、あんなやつ知るかといいつつじっと彼を見つめていたのでした。ちょっと胸が熱くなったかな。

   で、失踪した小草若ちゃんはふらりと小浜に立ち寄っていて、あの紀代美の天然系無敵のママ(和久井映見キレイ♪)にとっつかまっていたのでした。で、冒頭、お箸のイヴェント開場にもおったと。

   ざわつく会場、錯綜する過去の楽しかった頃の記憶、自分が高座で失敗して混乱する場を収拾してくれた亡き父の姿。
   気がつくと、小草若は高座に向かっていました。すっと座る。Tシャツに黒いコートを引っかけた姿で。

   「そーこーぬーけーにー!

   発した声はお客の目をしっかと捉えたのでした。

   もう、あとは「底抜け」連発。掴みはオッケー! 
   「お箸といえばお茶碗」と、かねてから練習していた(でも披露できなかった)「はてなの茶碗」を語り出すのでした。

   カッコイイ。
   心の傷に自分の仕事から逃げていたとしても、ヒロインの危機に立つ、これぞヒーロー!

   ああ、来週が楽しみ。
                               ……というように、半期末ごとにちゃんと視聴者をノセておる朝ドラはやっぱりたいしたものであります

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2008年2月19日 (火)

朝ドラ恐るべし!

   あれだけヒロインの性格がイヤだと言っていた「ちりとてちん」も、年が明ける頃からなんとなく見るようになって。ああ、ヘタレちゃんがあがいてるうちにばらばらになってた4人の弟子が戻ってきて(うち1人は最初から離れてなかったわけだが)、徒然亭一門復活! とうれしい展開。それが、恋のさや当てはあるは伸び悩みの時期はくるは。微妙に谷もあるところがやっぱり連続ドラマ。蓄積されたノウハウが違うし。

   ちゃんとコンタクトを入れて画面に正対すると、一番弟子はあの「新選組!」でスパイの山崎をやってた桂吉弥さんだし! 超鈍感で怒りっぽい草々は爆発アタマを切ったら結構見られるし(しかしあのアロハ+つんつるてんの縞ジャケットはわざとなの!?)、気がつくと「そーこーぬーけーに~!」と自らやってしまっているくらい小草若(こそーじゃく)ちゃんはインパクトあるし、しーそう君も気にイランやっちゃと思って顔をよく見たらなかなか男前だったし(これは視聴者層を考えてなりふり構わずイケメン大量投入に出たか?)。

   今度はトンネルを抜けて「創作落語で勝負!」という方に活路を見いだしたヘタレちゃん(貴代美!)でしたが、時既に遅し、草若師匠は余命幾ばくもなかったのでした。
   もう、先週は真剣に見ましたね。ヘタレちゃんと師匠との舞台(じゃないか、なんて言うの?)は、かわりに大ネタを兄弟子達が分担して演じてくれることになって、その当日に師匠が危篤で。
   で、いよいよ! と土曜日を迎えて、
   朝、旦那様がお部屋の電気を点けたな~と思って飛び起きたら8時45分!
   「ちりとては!? 師匠はどうなりました?」
   「シボンヌ(「死亡」+完了の「ぬ」)」旦那様、2ちゃん用語で語らないでください。悲嘆に暮れるわたくしに、
   「再放送を見なさい」
   お昼にも、
   「ちりとてが始まったよ~」と声をかけてくださって、ああ、わたしは幸せ者よと宅配ピザの皿(手抜き!) を手にTVの前に陣取りました。

   「ああ、もう、ほんとにいいお顔。この人はいい役者さんやねえ。
   ……それでこれは渡哲也? 弟の方?

   旦那様いつものことながら大いに脱力しつつ、
   「渡瀬恒彦!」イヤホント俳優さんの顔見分けるのヘタで、スイマセン……。

   いやだから、本当に、俳優の個人的人気だけじゃなく、半年掛けてなにも知らん視聴者をぐいぐい引き込むのがNHK朝ドラの真骨頂なんですねえ。草々に弟子入りもありそうだし、いい子の方の清海ちゃんが今沈滞してるから、そっちの巻き直しも期待だ。気合い入れて見ていこう!

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2007年12月20日 (木)

「風林火山」兵どもが夢のあと

   終わっちゃいましたね。いや、近年まれに見る骨太で腹黒い大でした。途中、ついて行けなくなったり。でも、なんとか最後まで見る気力が続いたな。

   

平蔵があんなに最後まで絡むと思いませんでした。
   でも、おヒサちゃんと所帯を持ったあたりから、これは最後まで武田に滅ぼされる側の目線として残すつもりかなという気もしてきたんですけど。なんか、長野の方じゃあるんですって? 「今年武田信玄が大河だから盛り上がってるでしょう?」と水を向けると「うちは攻め滅ぼされた側なんで、たいして」って地方が。やっぱ、時代が複雑になってきてますから、主役エライ! 地元の偉人! って視線だけじゃやっていけないみたいよ。

   地元がやっているHPで、第4次川中島の合戦の実際の進行を地図上で動画で再現(人物の顔とかはなく、旗指物が動く様子で軍の移動、展開を表現)してくれるところが2ちゃんねるで紹介されてました。早速行って予習しておいたのですが、これが良かったかな。戦いの進行がよく解りました。キツツキの法って、あれだ、トコロテン式。サイジョ山に立てこもる謙信を後ろから追い立てて、出口に殺到させ、そこに前もって配しておいた兵で討ち取るってやつ。ところが、謙信はその突き棒部隊が来る前にその作戦を察して先にお山を降りちゃった。準備が整わない待ち伏せ部隊をぶっちぎって謙信軍は川中島へ突入。折悪しくそこには霧が立ちこめていて、もう大混乱の中渦巻き陣形(車懸かりの陣だって)にまとめた上杉軍と鶴翼の陣(頼むからカクヨクの陣ぐらい変換して>ATOK:鳥が翼を広げたような陣形。王道です)の武田軍がなんとぶつかってしまった! というまれに見る大規模戦闘なんだそうで。もう、どっちも死にまくり。
   常識的なうさちゃんは、謙信には「そろそろ撤退を考えて」と進言、出会った勘助にも「無駄な戦死者を出すな。ここはもう停戦にしよう」と言うんだけど、どっちも聞かない。あっちもこっちも斬り合いで。ま、もったいないと言えばもったいないな。
   事前でどっかから「クライマックスの一騎打ちシーンは、普通カットを分けて撮影するところをずっとカットなしの1場面として撮る『長回し』というものでやった」というのを聞いてまして。それぐらいGacktさんが気合いが入ってたというのと、スタッフと市川亀治郎丈がそれに応えようと思ってくれたというのもなかなかいい話と思いました。

   で、噂の一騎打ちシーンを待ってたわけですが。
   意外に早かったな。
   残り5分ぐらいに来るかと思った。って、水戸黄門じゃあるまいし。
   意外にさあっと流れてました。もっと、なんというか丁々発止があるかと思ってた。がつん、がつん、がつん、と3度ばかり切りかかって、終わり。後ろから迫った武田勢の放った矢が謙信のお馬さんのお尻(?)に刺さって、お馬さんが驚いて駆けだしておしまい。
   なんだ、こんだけか。

   そんで主役の勘助ちゃんはふつーに戦場で切り結んでおったのでした。そこで出会うのが平蔵。で、もはや死を悟った勘助、例の摩利支天の掛け守りをかざし、
   「俺の首を取れ!」と呼びかけます。ああ、初期の実家のにーちゃんも、同じような台詞を言ってたような気がします。と、こっちがそういう回想に入ってるのを待つかのように、二人、戦場で固まって。やっぱり、ぬるい平蔵のことだから「やっぱりできねえだ!」となるかと思えば、後ろからの流れ矢で平蔵の方が倒れちゃいました。あ~あ。やっぱり、戦に出る前にいろいろ家族と名残を惜しむシーンがあったから、戦死するという伏線だったのかなあ。
   なんだかんだあって、とうとう勘助ちゃんも討たれ、これで終わりかと思えば、伝兵衛が勘助ちゃんを探しに来て、泣きながら亡骸を負ぶって帰れば、「旦那様の首を取り返しました!」と男泣きで寄ってくる従者有り。おや、引っ張りますね。お館をはじめ、武田勢が本陣を飛び出して出迎えに行き、「首と胴くっつけてやれよ」って、そんなシーンをお茶の間に流すか!? って、映しませんでしたけど。そうなってる状態の遺骸を見下ろしてる武田勢だけを撮ってます。
   「勝ちどきを上げるぞ」って、味方の軍師の死体を見下ろして「えいえいおう」って、なんか死んでうれしいみたいじゃないの。ここんとこもちょっと何とかならなかったでしょうか。

   そして、留守宅、子どもにご飯を食べさせておいて、自分は平蔵が帰ってきてからいっしょに食べる、と食べないおヒサ。そんな、平蔵は帰ってこないんだよ、と泣きそうな気持ちになっていると、陽も落ちかかる川中島を、ハリネズミのようになりながら、なにやらつぶやきつつうごめくものがあります。平蔵です。執念で、ヒサや子どもたちの待つ家に帰ろうとしておるのです。しかし、力尽きます。遠くで落ち武者の武器やらを漁っておった老婆が気づきます……。
   ここが悩ましい。
   落ち武者狩りに遭って、あわれ命を落とす、と見るか、
   いかにも百姓臭いルックスでああ、動員された農民ね、じゃ、お互い様だ、とばかりに命を助けて貰って、時間はかかるにせよおうちに帰れたと見るか。

   史実とか冷静に考えると前者なんですけど、制作者としてはここは後者と思って欲しいのかな?

   

下々の視線から、結構ご迷惑な戦国時代を捉えてあった作品ですよね。
   殿は殿でイロイロあってお悩みなのかも知れないけど、取ったり取られたりする土地に住んでる人間は迷惑してるんだよってのがアリアリで。おみっちゃん、平蔵、ま、伝兵衛はうまく世渡りした方だけど、みるちゃん、トラオー、そしてもちろん由布姫。みんな運命を狂わせられて大変だった人たちでした。勘助も、あがいて、人としてみてくれ、力を発揮させてくれとかいってもがいてて、でも、責任の重さに付随する心をすりつぶすようなストレスに耐えて、ここ一番の勝負に出て、負けて、消えていった。
   人の心を利用し、人に人を殺させて、結果、戦場に屍をさらす。
   本人が悟っているからこれでいいのかな?
   珍しく、アンハッピーエンド? と思いきや、結構大河は主役が死んで終わりって多いですね。それも、織田信長とか、源義経とか、謀殺で、自然死って少ないよ。大河の主役ともあろう者が畳の上で死ぬことを願うんじゃないって、そうでもないか。
   ここ数年だと「功名が辻」 自然死
           「新選組!」 処刑死
           「義経」    自害
           「宮本武蔵」 自然死? だいたいが、主人公の人生を描いてるもんですから、主人公が死ねば終わりますか。そう思えば、たしかに「第4次川中島」は終わったんだし、主人公が死んだんだからそれ以降は不必要ですか。

   なんだか、原作読み終わったときも「ここで終わりか?」と放り出されたような気がしたものでしたが。ま、その辺は、平蔵に感謝ですか。

   これはこれでヨシかな? みんながみんなこんな大河になるとイヤだけど。

      

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2007年11月24日 (土)

「風林火山」久しからざるもの

   義元去りし後、画面の潤いはもっぱらナガオカゲトラ君が担っております。いや、イロイロ麗しい奥方が出てきてはその時代なりの女性のすがたを見せてくださっておりますが。

   破竹の勢いのナガオカゲトラ君、関東管領を擁してもう天下の正義は我にあり状態。小田原を攻めておって、いまこそ3国同盟が意味を持つとき! って、もう義元いなくって、跡継ぎはあの松平元康ちゃんが裏切ったとかでそのフォローに追われてます。武田からは一応少し援軍が出て、後方攪乱はしてくれるらしいです。

   関東の諸豪族がこぞって景虎のもとに集まった時でしょうか、一座にどよめき。誰かの奥方が出てきたのです。忍城の城主成田君の奥さんで名はお伊勢ちゃん。
   「これは美しい」
   「お虎どのに生き写し」あ、やだな。この前の「義経」の時も実直な清盛さんが常磐に迷ったのは、「死んだあんたのママそっくり」という噂のせいだったじゃないですか。いくらオリジナルエピソードだからって「亡き母の面影」ってそんなに大事ですか。
   って、そのパターンで女嫌いの景虎、人の女房に迷いますか、そんな、史実!? ファンは怒りませんか? 山は死にますか?
   妙にどきどきしてしまいました。
   「京都から嫁いできたんです
   「長旅だったんだ? どのルート?」
   「お船に乗りました。伊勢の港から」だから伊勢と呼ばれてるんじゃないかな。
   「そりゃいい船旅だったでしょ。富士山は見えたかい?」
   「全然! すっごく海が荒れて、富士山なんか見えませんでした」
   と、会話が弾んで。もう、イヤな予感びしばし。

   「成田君、奥さんここに置いてっていいよ。ゆっくり富士山見物させてあげるから」って、山田君に座布団運ばせてるんじゃないんですから、そんな簡単に。もう、一同唖然。そりゃ、ここまで来れば景虎くんが女性に興味のない人だって解ってるから、そっちの心配はしなかったかも知れませんが(そっちの心配をされる人:虎パパ、秀吉)、「ママに似てる」って前振りがありますから、動かないはずの山が動いた!? 可能性はないわけじゃないでしょ(わたくしはとっても疑いました)。でも、成田君は絶対イヤだ! って言えない立場です。あ、ひどいな。景虎君は悪気は100%ないかも知れません。うさみちゃんが
   「殿、それはヤバイです」って言ったら逆ギレしそうなぐらい。それが解るからうさちゃんなにも言えなかったんでしょうか。
   でも、絶対イヤって言えない立場なのを解ってて「下司の勘ぐりはこまるねぇ~」とばかりにいやみたらしく奥方を誘ってるってのはすっごくある意味いやらしいですよ。素直に「美人じゃ~ん! 成田君、ちょっと、一晩だけでいいから彼女と過ごさせて」って言った方が可愛いかも。まだ冗談にして断れるし。そんでホントに手でも出してたら最低の鬼畜だな。それでも逆らえないのかな。どうですか、当時の豪族の皆さん?(聞くな)
   謙信女性説じゃないけど、本当に、純粋に、死んだママ似の奥さんに好意を持って、「富士山見物できなかったんならさせてあげよう。どうせ関東はぼくのものになるんだし」って、そういう素直な心からだったのかも知れませんが。または、そういう素直で純粋な人に見せかけて冷徹に人質を取ったんでしょうか、ううむ、どうもこの辺が正解?

   この前の(いや、ずいぶん前です)砥石崩れでは、驕った晴信くんが力押しをしすぎて、結果、甘利くんや板垣くんを失ったんでした。どうも今回は景虎くんが驕る番のようです。人間上手い具合に物事が運ぶとやっぱり驕らずにいられないのでしょうか。

   小田原攻略はならず、3日で帰すという約束のお伊勢ちゃんはずっと人質生活。戦がうまくいってないってことを視野から外すと、人の奥さんを何日も預かりっぱなしってのは絶対ヤバイと思いますけど、誰も麗しの軍神にそんなこと忠言する人はいません(そこんとこ、どーよ? また家出されたら困るからかしら?)。石清水八幡で「古式ゆかしく」関東管領の跡取りになって、ご機嫌の帰り道。

   コキュ(推定)成田君、一世一代の示威行動です。皆が這いつくばって新管領様に敬意を表しているのに、成田君1人馬の上です。
   景虎改め政虎くん怒ったね。
   得意の絶頂だったし。
   でも小田原城落ちてなくてちょっと後ろめたかったかも。
   正式に家督を継いだ、正当の関東管領だって、喧伝すればするほど、実は兄を押しのけて長尾家の実権取ったとか、上杉家とはなんのゆかりもないしとか、後ろ暗いところがあるのは見え見えって自分でも意識してたのかもだし。
   3日で帰すって言った奥さん帰してないし。純粋に約束破ってるよね。
   自分を見下ろす成田君に、そういう弱みを見透かされたような気になったのかも知れません。

   いきなり
   「馬を下りよ」というなり手をつかんで引きずりおとす。
   あまりのことに硬直する(武士なら受け身を取るなりしろよ)成田君を、鞭でもって打ち据える。

   だめじゃん。

   あーあ、となすすべもなく見守るうさちゃん(お前が止めろ)。

   聞くところによりますと、成田君ちはあれで由緒正しくって、関東管領さんがお歩きになってても、馬を下りなくていいそうです。そういう不文律があるんだそうで。

   

知らねーよ、そんな 関 東 ロ ー カ ル な ル ー ル 。

   それを、公衆の面前でばしばしやられて、怒るまいことか。
   そんでもって、奥さん人質にされたままだし。

   ここから驕る政虎の落日が始まるのでした(いや、落日じゃないけど)。

   みんな、もうちょっと学習しようよ。
   そして、そこら中の名将がこけまくった後、じっと待っていた三河の若者が腰を上げるのでした。

   これはこれで面白いな。

 

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2007年11月12日 (月)

大物だぁーっ!!

   お洗濯好適日と言われ、病み上がりを押して洗濯機を回しまくっております。
   ふと胸をよぎるのは幼き日のCM。白いスーツ(ダブル!)に身を包み、馬手にはボトル、弓手にグラスを持って歌い踊るのは野坂昭如でありましたでしょうか(これまた白いソフト帽を目深に被っておったので定かならず。今時こんなカッコしたオッサンいません。あ、鹿賀丈司@松竹梅時宗)

   ♪ ソ、ソ、ソックラテスかプラトンか
   二、二、ニーチェかサルトルか
   みーんな悩んで大きくなったぁー(おっきいわぁ~大物よぉ~)
   俺もお前も大物だァーッ!

   

サントリーのCMがオシャレの代名詞だった古き良き七〇年代であります(え、今も?)
   このフレーズは訳のわからないなりに大流行して、当時小学生だった(筈よっ!)まいちゃんも喜んで口ずさんでおったのでした。その後高校で倫理社会というものを学んで深く思いをいたすことになると。

   で、この曲って、二番があるんですよね。「ギョ、ギョ、ギョエテかシルレルか」と、今度は文学者ヴァージョン。たしかもう一つのフレーズはシェイクスピアだったなあと思って、じゃ、もう片方は誰だろ、モリエール? いや、それはゴロ悪いし、当時のまいちゃんが納得する知名度を持ってたような……(ゴメンよ、仏文学者さんたち。でも、やっぱ一般的にそうじゃん)。

   こういうのは「教えてGOO」とかいうので聞いたらいいのかな、行ったことあんまりないけど。その前にまた教養人が釣れるかもだからここで聞いてみようか、いやいや待て、人様におすがりするよりまず目の前の箱を操作するのじゃ、と、グーグルに「ソ、ソ、ソクラテスかプラトンか 野坂昭如 サントリー」と入れて検索すると

   

出 て く る じ ゃ あ り ま せ ん か

   ユーチューブに、フルコーラスヴァージョンが映像付きで(映像を先に見たから前述の詳しい衣装描写ができたのよ)。
   すごいな、「思い出みんな揃えてみせます」みたいな。

   久しぶりに堪能しました。

   ゲーテとシラーのドイツ浪漫派コンビが旧制高校ノリの文語読みだったのがまたいい。以下うんちく。
   ゲーテのスペル、GOETHE のOE部分はドイツ語の変母音で舌が前に出るe、オとエの中間みたいな音とかよく言われるアレですが、(固有名詞の時は上に点を二つ打つ文字でなく母音を二つくっつけて書くって習ったと思うんだけど)、それを直に原語に接するわけでない旧制高校時代の日本人はギョと呼んでたんですな。ま、当たらずといえども遠からず。「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」なんて川柳もあります。そんで後半はTHEなもんで英語と混ざってゴエセとか読んでた人もいたそうな。意外とそれが一般英語読みだったりして。
   さらに、シラーの方は、現代ドイツ語はERを英語のようにァーと伸ばしちゃいますが、19世紀に日本に入ってきた当時はそのまんまエルと読んでたんでしょうか、また、舞台の台詞、歌曲の歌詞なんかの芸術語としてはまだエルと読むのが生き残ってるという噂もあります。とりあえず、私は合唱団ではエルと習いましたね。じっさいドイツに留学したような若い先生が指導する第九だと「デァでいいです」とか言われる定冠詞 der も、おじいちゃん先生だと「デル」とか教わります。と言うわけで、現代ではシラーなんです。似たような例で言うと、その昔の唱歌の教科書なんかだと、「ローレライ」の曲を書いた人は「ジルヘル」になってたと思いますが、今は「ジルヒャー」だよね。そーゆーカンジ。まいちゃん@大学生は「あたし声楽やってますから」といわんばかりに教養の語学のドイツ語の時もその文語読みしてました(いやなやつ!)。

   ま、そんな感じで、倫社の先生なんかコレをネタに一時間でも語りたいだろうなあと言う趣深いつくりだったんですよ。

   あの女性コーラスの「おっきいわぁ~大物よぉ~」のため息のような合いの手。当時のまいちゃんはそれが男性のプライドに密接に関係しておるところの何者かを暗示しておるとはつゆ知らず、やっぱり男の人は大物になりたいんだなあと無邪気に思っておりました。

   あ、そんで、懸案のシェイクスピアのお相手は西鶴でしたとさ。うーん、なんかトートツじゃない? やっぱ、ゴロ悪くてもモリエールとか持ってこないと。ね、阿刀田先生?

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2007年11月11日 (日)

「風林火山」さらば義元

   あうあう。大河ドラマ「風林火山」の前半の華、麗しの今川義元、今週が最後の登場です。いや、11月まで出張ってたんだからたいしたもんだよ。

   レヴューを放棄して幾年月、物語世界ではかなりの時間が流れ、ヒロインは逝っちまうし、ヒーローは出家してつるりんだし(丹下団平! とそこら中で言われてた。え? ご存じない?)。カピバラはみごとにあのエロじじい信玄入道に出世するし。デスラー雪斎は卒中死だし、ガクトは相変わらず麗しいし(高野山に家出したのにおまいは剃髪せんのかっ!? ちなみに、「殿といっしょ」ではこの家出は「おかあさん実家に帰らせて貰います」の計とされてました。コレは笑えた)。

   ええと、由布姫の異母弟、トラオーくんは今川に厄介払いされていたんですが、ナガオ景虎の懐刀、うさみちゃんの計略で「こいつを刺客にすりゃいいじゃん」と白羽の矢が立ってしまうのでした。ちょっと先週までのおさらい。お使いはおヒサちゃんとらぶらぶな新婚生活のはずが武田家への幾重もの恨みを抱いて陰々滅々な生活を送っておる平蔵。もっと建設的な方に生きようよう。やだ、この作品みんな恨みに凝り固まってて。で、今川にお使い。またツーと来てカー! とその意図が解るジュケーニ。いっといでいっといで、とばかりに寅王丸くんに引き合わせ、ついでにないことないこと吹き込ませるのでした。あーあ。お寺で純粋培養されてた寅王くん、「姉ぎみを無理矢理側室に……」のくだりで大ショック! 自分こそが、あれだ、「邪知暴虐の武田信玄を除かねばならぬと激怒」したんだよ(○C太宰治)。で、天然系油川くん(役名は於琴姫だったっけ)をターゲット(うまい!)、話のうまいお坊様、として彼らの側近くに潜り込むんだな。
   えーと、ミッションは失敗(当然)、自分が騙されてたことを知る寅王君ではありましたが、勢いで向かっていき、主をかばう三条さんのおそばの侍女を殺ってしまいました。伝助の告白でジュケーニの差し金であることを知った段平勘助ちゃんが、「寿桂尼!」と鬼気迫る顔で吐き捨てたところが先週までのダイジェストと思いねえ(長げーよ)。

   で、怒りの勘助、復讐の計略返しです。ちょうど今川くんちは京都へ上るという天下取りへの一大軍事行動を起こすその時だったのです! 尾張を行きがけに丸呑みしていくつもりだったんですが、なんか、けっこー織田信長って小骨多そうよ? じゃ、情報流して彼にがんばって貰いますか、と、勘助ちゃんは今川へ。わざといやったらしい入れ知恵。そう、勘助ちゃんを嫌いな義元が
   「絶~~~~~~っ対アイツの言うとおりなんかするもんかっ!!!」ってなるのを見越した献策です。そうしてまんまと桶狭間におびき出される義元なのでした。雪斎を引き合いに出され、激昂して上段から下りてきて叫ぶ義元。あーあ、本当に相性悪い二人なのね。あとで、「そんな顔を家臣に見せちゃだめ」とジュケーニにたしなめられてましたね(ここ伏線)。
   そして運命の出発後、ジュケーニは、「あんた、なにしにきはったん?」と勘助に質して、その意図するところを正しく読むのですけれど。この辺のいやらしい駆け引きがさすが。前半からの魅力、近年まれに見る黒い大河です。そして、まんまと義元が桶狭間に入ったことを聞くジュケーニ。数珠の糸が切れ、玉が飛び散ります……嗚呼、義元の命は風前の灯火。

   義元は肥満して馬にも乗れず、輿で運ばれてたと他の作品では描かれたりしてましたが。だって、お寺育ちだもんね、馬になんか、乗れなくたって当たり前だもん! 輿移動シーンはなかったかな? 最期まで麗しい殿でした。幔幕張って、小休止、という描かれ方が多いかと思いますが、今回はちゃんとした建物に入ってました。でも、歌、歌ってるし。お酒飲んでるし。もっと緊張感を持ちましょう。雨がやんで、日が差してきます。ここで義元縁側まで出てきて(危ないって! そこに銃口!)
   「雪斎が晴れさせてくれた! 祝ってくれている。そなたも飲め」と高くかざしたその盃が、砕けます。一斉射撃。呆然と尻餅をつく義元(ああ、やっぱりヘタレ)、両脇を持って、即座に奥へ引き込まれます……。
   あとは、静かに報告を受けるジュケーニ。「義元殿、お討ち死に」ほんとうに、取り乱さない、気丈な、立派な尼君でしたことよ。
   「御首級(みしるし)は織田方に持ってかれたよね」と静かに尋ねるジュケーニに、鳴海の砦のナントカが、死にものぐるいで攻め立てて「返して、返して」と交渉中と。ああ、そういう家来もいたんだ、よかったね。謀略、謀略だと辛くなるから、この武将にスポットが当たったのは良かったです。ジュケーニも、一生恩に着るとか言ってたし。

   で、無言の帰宅です。白絹に包まれた首桶。ああ、こんな美丈夫を、生首出演させますか、このサロメ婆。でも、生首ハラショーも見たい。おかあさんもサロメ気あります。静かに包みをほどいて、蓋を開けて……ああ、首は映さないのね。

   「悔しいか。そのような顔をするでない」
   これは、さっきの台詞と呼応してますね。もしかして、初期にもこの台詞あったかも。自分が修羅の道に引き込んでしまった息子への哀切きわまりない別れの表情でした。そうだよ。京にいたら、ホモ僧界のアイドルとしてナニ不自由のない人生があったのに。いや、それはにーちゃんたちがあいついでなくなったという悲劇のせいなんだけど。

   彼は彼なりにベストを尽くしてきたのにね。周りが大物ばっかりだったし。近年(いや、もう歴史の常識?)は引き立て役のやられキャラになってるのがかわいそうでした。この大河に意義があるとしたら、今川家の復権・再評価に役立ったことでしょう。いや、だれがしなくてもおかあさんが再評価しました。素晴らしかった。

   舌先三寸でひとんちを不幸のズンドコに陥れた段平勘助ちゃん、さて、明日はどっちだ?

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2007年10月18日 (木)

「有閑倶楽部」誰がドラマを殺すのか

   うちの母ぐらいの年代の人間が、物事が茶番劇のようだ、お手軽だというときに「あ~ら、漫画や」と決めつけるんですが。それを聞くにつけ、漫画とはお手軽なお笑いだと大人は思ってるんだなあといつも悲しく思っておりましたのよ。

   この秋、日本TVのドラマに「有閑倶楽部」一条ゆかりが満を持しての登場です。いろいろ前評判で、主人公は魅録ということになっているとか聞いてたんですが。なるほど、あのメンツでは彼が一番一般人臭いですかね(一応親は特別職とはいえ公務員だ)。常識人であるというのは作者さんも言っていたような……って語れちゃうぐらい原作は読み込んでます。8巻ぐらいまでは実家にありますし、一時シリーズが終わるぐらいまでは(再開されました?)レンタルで読み終わってます。

   で、見ようかな、なんてつぶやいてると、「虎ちゃんもみたい!」と娘が。おいおい。
   「子どもの見る時間じゃありません!」夜10時放送ってのはどうよ? でも、ちょうどおかあさんも用事があるし、虎ちゃんもおためしに、とタイマー録画して、今さっき見終わったところです(おかあさん、普通の人の生活をしましょう)。

   なんじゃこりゃ。

   読売新聞のTV欄執筆者は、漫画的大げさな設定を楽しもうと割り切って書いてましたねえ……各メンバーのお屋敷は確かにそれっぽいけど……清四郎の救急車登校とか、やりすぎでしょう。登校するとラヴレターを渡そうとするファンがそれぞれ鈴なりってのは、あまりにも使い古されててギャグでやってるとしか思えないし。今時小学生でも笑っちゃうんじゃ? そう言う意味で何度も笑わされました。

   エピソードは原作かなりいった辺りのダンスの大会が賭博に悪用されていたという話。さすがに原作1話のスパイが出てきて機密を盗んだとか、悪徳政治家が同級生を妊娠させたとかそういうネタは使えない模様。それでも、悠里の幼なじみが出てきて、という筋は見事に無視されて、魅録の恋が描かれてました。

   

ホントに魅録主役なのね(魅録役の子についてはなんも知りません)。

   ま、原作のおいしいとこ取りでばかばかしくもすかっとする物語にしてくれるんじゃないでしょうか。小学生が見る分には面白いかも知れません

   こーゆードラマって、昔は7,8時台にあったような。罪が無くて。ご家族揃ってみられるお話。ちょっとおおげさで、内心突っ込みを入れつつ。わたしの若い頃だと「スチュワーデス物語」とか。もっと小さい頃でも、加山雄三が保護司をやってて、娘たちにきりきり舞いさせられる話とか、さらに小さい頃は石立鉄男がもてない私立探偵かなんかをやってたかなあ。

   「のだめカンタービレ」も、月9だったし。こういうのはもっと早い時間帯にやってくれてもいいのに。なんでよって、お勤めしてらっしゃる大きいお姉さんがリアルタイムにおうちでご覧になるためね。ゴールデンは芸人がバカを曝すばっかりのヴァラエティばっかになっちゃって。子どもはどういうドラマを見たらいいのよ?

   いや、あまりにわかりやすすぎで安っぽいつくりというなら、たしかにうちの子もこんなの見なくってもいいんですけど。漫画だとちゃんと作り込んであるいい話が、なんで実写ドラマになるとこうおおげさでばかばかしい話になっちゃうんだろう? 「のだめ」でも、千秋がのだめをぶっ飛ばすシーンがあまりにもコントのようで寒かったのは、そうでもしないとなまなましいDVになっちゃうからでしょうかねえ。今回は他の魅録はともかく、他の有閑倶楽部のメンバーがキャラ立ちを意識しすぎてわざとらしかったです、悠理は舞台俳優なのか、やたら芝居がおおげさなカンジで。

   いまどき、小中学生が見て真剣に物語世界に没入できるドラマってないんでしょうか? 原作が漫画でなければあるのかな?

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2007年9月 9日 (日)

「風林火山」純愛の行方

   久々にハラショーが出たので。
   とうとう新たなライヴァル油川君出現でいきり立つ由布姫です。
   「たしかこの新しい油川君は天然だったんだよね」と、おかあさんはもう忘れた原作の記憶をたぐるたぐる。この際殺してこいと言われた勘助ちゃん、本日ご対面。
   かわいかったぁ。
   いきなり目の傷について聞いてくるし。「痛そう」とか。周りはちょっとはらはらしますか? ご懐妊だそうで、あちゃー、由布姫になんて報告しようかという困った勘助ちゃんの顔もまた格別。
   どうせお館様に滅ぼされたうちだし、諏訪どのもわたしも一緒一緒、わたし今は晴信様ラヴなんですというおおらかな油川君。面差しも瓜実顔ですっきりとしておって、眉のりりしいきつそうな由布姫よりなんぼか好ましいです。気持ちはわかるぞ、晴信(肩をポンしたい気持ち)。

   見ているこっちは爽やかな気持ちになりますけど、複雑な勘助ちゃんでした。晴信お館のために頭をつかわにゃならんのに、由布姫まで背負い込んで、因果じゃのう。

   あの人道上まずいなんとか城攻め(覚えましょうよ)のせいで信濃攻略は長期戦になりそう、そうなると後ろが心配ってことで久々に今川対策。今川家に嫁いでた晴信のねーちゃんが病没していたのです。
   「新たに今川に縁を結ぶ必要が出てきていた」云々とナレーションにつっこむおかあさん。
   「まだパパいるじゃん」
   「なーに?」と虎美。
   「晴信君のパパはワガママだから今川さんちに預かってもらってたんだよ」おかあさんも複雑な事情をよくもまあ。こういうことするからうちのおかあさんは法螺吹きと思われちゃうんだな。
   ええと、「姫の戦国」情報によると、たしかハラショー義元の奥方は晴信のねーちゃんだったのですが(本名未詳)、たしか生まれた子供が幼くして死んだのを苦にして後を追うように病没してますな。かわいそうに。
   で、武田の太郎君(ママは三条君)の嫁に今川から姫をもらえと勘助の入れ知恵、じゃない献策。こっちから嫁に出すのとどっちがいいとか晴信とやばげなディスカッションをしておったようですが、結局もらう方に決まったと。信濃平定ののちどうせ裏切るつもりの人質なので、こちらから出すよりはもらっとく方を取ったのか。「あとで太郎に恨まれる」云々危惧してましたが。

   そして浮かび来る殿、尼御前、坊主の3人のシルエット。ご存じ今川3人衆です。
   「うわ~久しぶり~♪」出ました、ハラショー。ジュケーニもお元気そうで(武田のマダム大井はずいぶん老け込んだ感じでしたよ)。苦々しげにしておるのはハラショー義元。カピバラから狸に進化(?)した晴信と比べると断然、男っぷりが上がっております。ずうずうしいとか許せんとか言ってます。いずれ手切れとなったら殺される人質になんでかわいい姫を出されようかと言ったところがそこへデスラー雪斎、渋く「そうとも限りません」なんつって。ちゃんと、対信濃戦が長引くからこちらとは相当長く仲良くしたいんだってば、それに、うちの姫様ってび、じ、ん、だから武田の若様骨抜きになっちゃってうちの言いなりになるよきっとって。さすが、解ってますね。
   ただし。
   山本勘助の献策だろーねー彼は解ってるからねーって言っちゃったから、ジュケーニはもう露骨に嫌な顔(そんなに嫌いなの?)。

   話をまとめに来たのは小姓と弟(おかあさんいい加減名前覚えましょう)。
   「これって山本勘助の案でしょ?」とにこやかに尋ねるハラショー義元、ささっと姿勢を正し、「うちの殿の御発案です!」と小姓くん。
   「山本勘助は軍師なんて言ってるけど、たかが足軽頭だし」云々ととっさのアドリブ。やっぱり、これくらい機転が利かないと小姓やってられないでしょう。いい人選でした。ハラショーご機嫌で、この話はまとまったみたい。

   で、勘助ちゃんは北条の方にラインを持ってる小山田くんちに来ています。今川の次は北条の方も押さえとかないといけないので。大変ね。戦争って、直接攻めたい敵のことだけ考えてればいいんじゃないのねえ。
   小山田くんは若いのにしっかりものだし、親父さんの頃謀反をして攻められた過去持ちなのでその分立ち回りに気をつけてます。ややイケメンなので出てくると嬉しいです。このひと、しばらく前の城攻めで、城主笠原の奥方(みるちゃん)を生け捕りにして自分の側室にしちゃってます(それが、大昔の海ノ口城の生き残りの姫様で、再会した勘助に恨み爆発してたひとですが)。
   「実はあのあと子ども産まれたけど、勘定合わないんだよね。ま、俺気にしてないし。惚れてるんだわ。あいつが子どもを抱いて笑うと嬉しいのよ。ばっかだなーって思うけど、いいっしょ?」なんて恥ずかしそうに笑うんですよ。うわ。君君、そんないい奴だったのか。
   「勘助も、由布姫のことになるとバカ丸出しじゃん? でも、それいいと思うぜ」みたいなこと言ってます。さすが、恋に溺れても小山田くんの目は確か。なんからしくなく爽やかだなー今回は、と思ってると
   「でも、その子が今病気でさ」と言ってるところに、急の知らせ。やっぱり死んじゃったそうです。えーと、藤王丸。ママであるみるちゃんの嘆きはいかばかりか。結構ぷくぷくしたかわいい年頃の子でしたし。そこで小山田くんみるちゃんを抱きしめ、「おれはずっとおまえの側にいるから」などと男らしいことを言ってるんですが、みるちゃんの目は全然和んでない、かえってビックリして凍り付いてる、これはもしかしてヤバイ……?

   しばらくのちの軍議の席で、小山田くん急死の知らせが入ります。それが、「側室に寝首をかかれた!?」「それって、この前の笠原の奥方?」
   「昨年産まれた子はその笠原の子だったようで、その子が死んだことで武田家への恨みが復活し、恨みが父に向かったかと」そんな報告する息子(結構大人)もかわいそう。「なんでそんなやつを寵愛しとったんだ!?」「いや、美人だったし」「そこら辺が男と女の違いってことよ」もう、みんな言いたいこと言っちゃって!

   「さにあらず!(そーじゃなくって!)」 

   らしくなく話を遮る勘助ちゃんが哀れに見えました。みるちゃんのことを由布姫に重ねてたんですね。こんな出会いだけど、きっと幸せになれると思ってたのに。
   「小山田くんはホントにみるちゃんのこと愛してたんだよ!」と必死に訴えます。その辺、晴信とはツーカーだったようで、
   「解った。小山田は名誉の討ち死にってことにしといて。ジュニアもうち継がせてあげるから」って、見事な裁定。
    あのー、病死じゃダメなの? 討ち死には名誉なの? 

    敵に身を任せたわたしを許して、ちゃんと仇を討ったから、敵に心を許したのは……と放心状態でよろよろ歩き、太陽に向かって自害したみるちゃんが哀れでした。やっぱさ、少しは好きになりかけてたんでしょうね。藤王君のために好きな振りをしてるのよと自分を偽ったままずっと過ごせたらよかったのに。
    いいじゃん、敵でも、このご時世優しい人に保護してもらえるようになったんだから。そのまま目をつぶって牙を隠して生きていけばよかったのに。最後に生きてる奴が強いんだから。
    由布姫もそうやって生きていければいいんだけれど。油川くんはもうしっかりその気ですね(生まれた子供も女の子なので、三条君や由布姫と張り合うこともないようだ)。

   純愛も存在しえないような乱世であるなら、開き直って自分の命を長らえることだけ考えればよいものを。
   人間って難しい生き物ですねえ。
   けっこー、今年の大河はそういう女性のハードな生き方を追求してるかも知れません。おヒサちゃんも地味に波瀾バンジョーしてるし。

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2007年7月 6日 (金)

「風林火山」白いままではいられない

   最近の晴信くんはコワイです。信濃平定がうまくいかないのは自分が舐められてるからだとかいって、今度のえーとなんとか城攻めでは「降伏は許さない。男は全部殺せ。女子どもは生け捕って売れ」ってオニ! 昔からおそばに仕えてた甘利君も板垣君も顔を見合わせて困ってました。
   (育て方間違ったかな?
   って、そうじゃなく。でも、「わしらが殿をああしてしまったのだ」云々とは言ってたような。嗚呼、人はいつまでも理想を掲げやさしさに満ちてはいられないのです。って、ところが、苦渋の決断で変わった晴信君に対し
   「隣にはなんだかパパを追い出してさらによそに戦争ふっかける悪の領主がいるみたいだけど!」なんて好き放題言ってる正義の若者が。
   「大義名分のない戦はすっきりしないから ヤ!」とか。

   いいなあ、こういうこと一生言い続けて行ければ。
   ある意味ウラヤマシイですよ。
   そんで、正義、純情一本槍で行って。相思相愛の姫との仲を裂かれてしかも相手は非業の死を遂げたら、そりゃ、
   「俺ぁ毘沙門天に身を捧げちゃてるから。女なんか近づけたりしないからね!」ってぐれちゃうってのもアリかもよ(おかあさんもしつこいネ)。

   茶人古田織部君の数寄ごころによろめく様を描いております漫画「へうげもの」、先月は九州出兵あたりのエピソードで。義弟高山右近君と南蛮人についてイロイロ話しておりますと気のいい右近君が眉をひそめて「いやなものを見ました」と。ちょうど港に来て宣教師に会い、南蛮船の立派な様に気分が高揚した秀吉が、船倉に降りようとします。止める宣教師、「見られては困るものでもあるのか?」と押し通るとそこには鎖に繋がれた女たち。
   「おまえたちは 日 本 人 を 奴 隷 と し て 売 り 飛 ば し て お っ たのか!?」と抜き打ちの太閤。あ、この作品では秀吉は結構居合いの達人です。ところが、宣教師は鎧を着込んでおったので無事。それがまた
   「あらかじめ鎧を着けておるとは戦意があったのだろう!」と、心証は悪い方へ一直線。
   「売ってるのは農民だけです!」
   「じゃあ俺も売られるところだったのだな!?」と秀吉の禁教令はこの辺が発端という解釈の様子。

   この辺、あながちフィクションでもないらしく。
   宣教師が日本人をとっつかまえては奴隷としてインド当たりに送ってたというのは史実としていろんなところに出てるんだとか。例の、天正少年使節、ローマまで行った少年たちですが、ヨーロッパとかでも娼婦として日本女性がひどい目に遭ってるのを目撃したと言ってたそうで。怒れよ、少年。ま、まじめな人が証拠のサイトをリンク貼ってくれてましたがおかあさんはそこまで見に行ってないので今のとこ2ちゃんねる伝聞情報のレヴェルですが。この前の「功名が辻」の初回あたりでも、幼いお千代ちゃんはひと買いに捕まってお船で連れられてゆくシーンがありました。モーニングスターを振り回す蜂須賀君の奮闘のおかげで無事逃げられて、土佐25万石の奥方になれたんですが、あそこで蜂須賀君が見て見ぬふりをしてたら彼女もコルカタで風俗嬢をしてたかもしれないということで。コワイよね(娼婦に限らず、繊維産業に従事する奴隷という方向もあったそうですが)。

   イエズス会だ、神の使徒だとかい言っといて、やってることは死の商人&女衒ですから。騙されちゃダメよん。秀吉も「人身売買はやっちゃダメ!」と言ったところは同時代人から評価されてたそうなんで。意外とハゲネズミもやりますね。やっぱ、下々の出身の人間は視点が違う。それに比べたら、キリシタン大名(誰とは書いてなかった)は鉄砲や南蛮グッズと引き替えにふつーに領民を売り飛ばしてたそうで。どっちが正義の人だかわかりゃしません。おかあさんも先週初めてネットで知ったようなことを偉そうにここで語る語る。

   で、そのときに「当時は戦で捕まえた非戦闘員はふつーに市場で売り買いしたんだよ」というご意見が出て。
   「だから来週の『風林火山』、何とかの戦いで武田信玄は女子どもみんな売り飛ばして顰蹙買ったんだってば」というお話が続いて、掲示板は阿鼻叫喚となったわけです。

   だからって、ホントにやるとは思わなかった。

   序盤の海ノ口城攻めで、若い姫様だけ生き残って、どうなったかしらちゃんと生き延びられたかしらとかここでも書いたかと思ったんですが、なんたる偶然、このお城にお嫁に来てて、また落城(時代的にはそう特別な人生でもないらしいが)、小山田君に目をつけられて小山田君のお嫁さんになっちゃったそうで(史実)。売り飛ばされるよりはましかも。勘助ちゃんのこと覚えてて、差し出したお水をえらい勢いで断ってましたね。

   仁の道で治めようとして思うようにいかず、裏切られて、これ以上なめられるわけにも行かず、心ならずも修羅の道に堕ちてしまう。
   辛いですなあ。
   それなのに、すぐ隣には我こそは正義のひとと喧伝する天才がいて、自分のことを悪の権化のように呼ばわる。
   殿様も辛いよ。
   はじめて晴信ちゃんに同情したかも

   いやでもガクトうるわしかったし。

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2007年6月27日 (水)

喉まで出てる!

   ええとね、昭和40年代に日曜のお昼、こんな番組がありませんでしたか?

   スタジオには庶民の夢の最新式電化製品、三種の神器に掃除機アイロンTVにオーディオ、あと小物でも高い貴金属やらぬいぐるみお蒲団類もあったかしら。

   選ばれた視聴者の参加者がその間を歩き回りながらそれらを当時ようやく手のひらに載るようになった電卓片手に選んでカートに載せ、予算内に収まるように時間内にお買い物します。あとでその希望小売価格を明かしながら精算してゆき、見事予算内に収まりましたらお持ち帰り! というクイズ(?)番組。実に高度成長期の物欲を反映した番組であったような。どこのお店で買っても電化製品のお値段が同じだった古き良き時代であります。だいたい欲張り過ぎてオーバーするのだよ、諸行無常。

   「ガッチリ買いましょう!」なんて名前だと思ったのにな。検索しても出てこない。これの派生版、奥様の体重分だけ買っていい「目方でドン!」は日本テレビの番組だったと出てましたが。昭和58年、バブル直前までやってたって!

   近頃月末にはこの番組を思い出しますのさ。なんとなれば、ご近所スーパーが。月末には必ずお客様感謝セールを行って「2000円お買い上げごとに翌月のお買い物券プレゼント!」なんですよ。足りない場合には複数レシート合わせ技もありなんで、そう真剣になることもないですけど、「1980円ですぅ」とか言われるとなんか悔しいし。足りなかったら大変、とばかりに不要不急のものまで買って「3500円」とか中途半端な数字でもいや~んだし。でも、10個ほどの3桁の足し算を暗算で1の位まで正確に、というのはさすがにできなくて。電卓出すほど必死になるのもなぁ。でも、うちの給料日は30日なので(まだ売れてない仙台のマンションのローンも払ってるし!)月末は真剣に綱渡りなんですってば!   

   てな訳で月末には必ず、あのお買い物番組が頭をよぎるんですよ。

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2007年6月25日 (月)

「風林火山」もっと知りたい! ナガオカゲトラ

   とうとう登場したあの人ですが。
   この前、今川義元がヒドイ奴だという話の流れで「お寺に入ってた御曹司だし」なんて言いましたが、この人、ナガオカゲトラもお寺に入ってた子でしたね。ただし、この人は必要以上にシューキョー心が残っちゃったようで。自分を毘沙門天と同一視ってどうよ? いわゆるジャンヌ・ダルクみたいな思い詰めたあげくの神懸かりだったんでしょうか(いやべつに女性説をまだ引っ張ってるわけでは)。

   でも、彼はここで大きな過ちを犯してますね。

   毘沙門天は純潔主義じゃないしぃ。

   毘沙門天といえば、仏法の守護神、元はインドの戦いの神様でありますよ。インドの神様といえば、アレ、シャクティズムとかタントリズム。パートナーとなる女神がおって、男女の交わりをすることによってお互い相手の力を自分の物とし、さらに強力に力を発揮できるようになるとかいうやつ。

   つまり。

   毘沙門天にはれっきとしたがおられます。吉祥天ね。

   それが、どうして「毘沙門天の守護を強力に発揮するためには女色を断つ」という方向に行くんですか。

   どうして誰もここんところ突っ込まないんだろう?

   どっちかって言うと、それこそマイナーだけど確実に当時存在した強い姫様をめとってラブラブパワーで二人して車の両輪のように戦いに邁進する方が毘沙門天を奉ずる身としては正しいあり方だと思うなあ(すいません、ちょっとしたリンクで「東京クレージーパラダイス」についての記事を読んだとこ)。

   やっぱちょっと、この辺が疑問です。やっぱり女の子だったのかなあ?

   ええとそれで本編の話。
   当初のもくろみ通り諏訪御寮人(由布姫って言うのイヤになってきて)に男子を産ませて得意な晴信&勘助であります。ところが、なかなか敵も然る者、
   「諏訪家の家督は寅王丸が継ぐんでしょ、当然」と、母としての情に眼を曇らせられないひとだったんですね。トラオー君は晴信の妹ねねちゃんが諏訪のパパとの間に産んだ子。諏訪御寮人にとっては年の離れた異母弟です。そんなん押しのけちゃってもいいし、晴信はその気なのに、また余計なところで意地を張る女人だ。
   困った勘助、晴信と密談。
   で、どーなったかというと、困ったときの今川頼み
   「雪斎どののところで修行させていただきたい」って。義元も怒ってましたね。今川は厄介者の捨て場所じゃないみたいに。ところが、「おまえもなんか言え!」と話を振られる雪斎は、「仏の道は誰でもウエルカム」とか澄まして言っちゃう。もう、狸、狸、駿府は狸の里よ~! でも、さすがジュケーニ、「人質が増えたってことよね? もしなんかあったらトラオー君を諏訪の跡取りとして諏訪に攻め込むけどいい?」と、これまた高度な政治的センスでいらっしゃる。みごとにトラオーくんの運命は決まってしまうのでした。
   ま、もうパパは切腹させられてるし、ママは心労から病死したらしいし。
   これはお寺のアジール(隠れ家)的側面。ここから出さえしなければ、身の安全は保証されてるんで。トラオーくん、強く生きてね(この後どうなったんだろう?)

   そして、歴史は繰り返す? 正妻三条さんの産んだ長男太郎君(マンマや)は着実に成長しておるのに諏訪御寮人の