2018年10月 8日 (月)

「天竺熱風録」4 ― 将器ってなにさ? ―

   発売日に昼休み抜け出して買ったんだけどね。
   表紙は当然イエティさん:ロンツォン将軍でした。

   そろそろ天竺に残したみんなの活躍も見たいと言ったらちゃんと描かれました。彼岸師、智岸師の哲学問答(それとはあからさまにタイトル出してなかったけど般若心経だよねあれ)。あ、おでぶさんの彼岸師も結構やるのね。さすが求法僧、愚痴ってばかりではありませんでした。優等生然とした美少年智岸師も怒鳴ったりするのね。居残りチームのリーダー玄廓も作中言ってた通り、いい息抜きのシーンでした。

   そして曲女城のアルジュナ陣営。出ましたトンビ夫婦から生まれた鷹王子ちゃん。あんまり美少年じゃないけど聡いからイイッ! この夏原作を読んできて結末を知ってるだけに、変な改変ないことを祈っています。ほんとアルジュナの小物っぷりが引き立った。

   そして始まる大会戦!

   うーーーーーん、原作者田中氏としては、いわゆる三国志ものみたいに、剛勇のスター武人が無双してなんとかなっちゃう合戦は書きたくないんでしょう。つっといて「アルスラーン~」ではダリューンとかキシュワードとかクバードとか草刈りみたいにひとの首切り飛ばしてたりするけど。楽しみのために読む話なんだからそこは削るわけにいかないんでしょうね。
   今回は主人公王玄策が外交官:文官なだけに、とりあえず策で何とかしちゃう方向で書きたかったんでしょう。私もそういうの読みたい。史料もないしな。無名人ばっかで何とかしたんだから、史実じゃあ常識的方向で何とかなったんでしょう。そうじゃないとおかしい?

  ……って史実がおかしいんだって! 

  天竺軍騎兵5万歩兵2万5千をネパールチベット混成軍8千でうち破るって、できんの!? そりゃ多少の戦術もつかわにゃならんでしょうが……やっぱ個々の将軍にも頑張ってもらう?

  「この期に及んで
  そんなクソ甘ったれた
  言い訳が通用すると―」

   とラトナ姐さん(ただの世間話シーンでも華麗なる小技(?)を披露してくれてお素敵)に尻をひっぱたかれるように玄策献策。やっぱ、フィクションでヒーローを張るからにはあんたが何とかしないと。
   とりあえず渡河の後背水の陣。そして中央突破してくる天竺軍を包み込むように展開する両翼! このときのラトナ将軍のジェスチュアがさすが将軍! 

   混戦の中期待通り見せ場を作ってくれるロンツォン将軍、華々しく活躍するラトナ将軍、王玄策も蒋師仁もやりますよ! うわ~っとなったところで次の巻へ続く!!

   まあ、見事な大群の激突も見せてくれたし、個人の武勇も見せてくれたし、ファンタジーの合戦シーンの配分はこれがベストなんでしょうか。

   個々の登場人物が国際紛争で各国の思惑を読んでどのように痛快な啖呵切って動いてくれるかは次の巻で期待。

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2018年9月24日 (月)

背すじをピン! と ― 妻をめとらばパートナー ― 

   うちの母というのは思い付きで物を申すので、幼いころから振り回されてまいりました。
   「舞子ちゃん! 社交ダンスのサークルに入りなさい! 東大や早稲田の社交ダンスのサークルには外交官の卵が入っているから、そうでなくても世界に羽ばたくエリートの方とお知り合いになれるわっ!」
   いやそんな世界に羽ばたくダーリン捕まえたいわけじゃないけど、まあ、普通に幼児期にシンデレラ読んでりゃ舞踏会には憧れますって。

   てなわけで大人になったらダンスパーティでひらひらドレス着て踊ってみたいとは思ってました。ちょうど、高校生ぐらいのときにあの名香智子のスーパー少女漫画「パートナー」を友人が貸してくれたのではまって。競技ダンスが結構ハードなスポーツだってのは知ってたんですけど。

   映画も「ダンシング・ヒーロー」や「Shall we ダンス?」は胸アツで見てたんですよ。
   だから競技ダンス漫画もそれなりに興味がありました。
   「ボールルームへようこそ」の方も結構追っかけてたんですが。少年漫画の方で社交ダンスって、やるなあ、とは思っていて。
   「10ダンス」はぎりぎりBLくさい(いやあれはモロか?)ライヴァル関係がどきどきで読んでます。掲載誌かわって青年誌になったらしいんですが、イマドキはすごいなあと思ってて。買ってますよ。

   さて、「背すピン」はなんといっても王道、ジャンプ掲載ってことで、娘が一気にはまってイマドキ本で全巻揃えたというから、この四十九日の帰省で読まされてきました。
   「顔が地味」
   「おたふくじゃん」と辛口に始まって。
   「いい子だなあ」
   「おい、熱いなあ」
   「これだよ、こういう細かい心の交流、いいよな!」
   「くぅ~~~~熱いぜ!」
   「このライヴァルいいやつだなあ。パートナーがもうできた女房で」
   「おい、次どうなる!?」
   と、どんどんはまって、完結まで10巻、読破してきました。

   主人公つっちーは身体能力が低く背もちっちゃい地味男くんですが、新入学の部活紹介で見た競技ダンス部の先輩のカッコよさに圧倒されてました。種目がラテンで、女性は露出の多い派手な衣装だったのにも魅了されて、若人らしいスケベ心もあって友人たちと部室に体験入部しにいって、豪快なオネエ(?)の部長に捕まって初心者への指導を受けることになります。スケベ心で集まった新入生がみんな逃亡する中、ひとり残った女子のわたりさんと、苦しいけれどなんだかスッキリする指導を受けて、体はへとへとだけどなんだか楽しかった、また行こうね、と偶然帰りが同じ方向だったので帰りの電車で感想を述べあって笑いあうという運命的な出会いをするのでした。
   かわいいボーイ・ミーツ・ガール
   競技ダンスは全然チャラチャラしてない、マジ体育会系、というのをやりながらも、年の近い男女が心を一つにしなくてはいけない、そういうドキドキも描いてくれて部活物として面白い作品です。

   そして、男女が組んで行うほぼ唯一のスポーツ(まああとは混合ダブルスとか、同様にフィギュアのペアだな)として、先輩たち、ライヴァルたちみんながカップルで現れるんですよね。
   外国人のパートナー(女子)と語学の壁でまだコミュニケイションの取れない元ジュニアチャンピオンの御木くん、パートナーのことだけは女の子扱いしてあげられなくてケンカップルになっている女たらしの八卷くん。
   おぼっちゃんの金龍院さんをおおらかに支える神宮寺さん、真面目で優秀すぎて本音を包み隠さず言ってしまう天然の宮大工を必死にフォローする柏さん。俺が、俺がと暴走する畔田くんをいじりつつ巧みに手綱を取る仙崎さん。
   みんな、さすがに勝ち進んでくるだけあって、お互いを知り尽くしていて補い合ってしっくりいってるんですよね。見ていてしみじみ来ます。

   初心者が新しいスポーツを始める部活物ですけど、つっちーは実力相応。妙に勝ち上がったりしない。トップレヴェルで勝ったり負けたりに鎬を削るのは先輩たち黄金世代。それでも、合理的な「必殺技」は出て、主人公が注目されてスカッとする瞬間は用意されている。イマドキはスポーツものでもうまく話が練られています。さすが。
   あとは、特にうまいわけじゃない、美男美女じゃないけど、基本に忠実で、心から楽しそうに踊る、そこが、応援したくなる、そういう魅力の設定は、大多数の地味な存在である読者にかえって夢を与えると思いました。夢でいけなければ元気というか希望だよ。
   つっちーの魅力は、パートナーの心に寄り添おうとするところ。
   デビュウ戦で、いままでつっちーを励ましてくれて、同じ心でダンスに挑もうとしてくれていたわたりさんが緊張とトラウマのフラッシュバックから動けなくなっても、怒鳴りつけたり、むっとしたりしない。おろおろして、途方に暮れて哀しくなるにしても、わたりさんの心を察して、なんとか自分ができることを考え、励まして、最後まで力を尽くそうとする。胸が暖かくなりました。そうだよ、男の子なんだから。リーダーはパートナーを心から労わって、輝けるようにしてあげなきゃならない。それは、人生においても同じ。

   平凡な主人公のできることは、平凡な読者にもできること。

   必殺技を繰り出したり、特別な血筋に伝わる能力を発揮することなんて、読者にはできないけれど、漫画を読んで、せめて読者がやってみようと思って、実際に行うことができて、そして読者の生活をよりよくさせることができる。
   そういうことを教えるとまでいかなくても、提案できるなら、この作品は血沸き肉躍るバトルファンタジーよりよっぽど読者のためになっている、わたしはそう思います。

   あとは、伏線回収のスッキリ。ごめん、ネタバレです。
   八巻先輩のパートナーは、空手家の娘である秋子。センスがあり気性の激しい美人ですが、空手を修めていて、ケンカップルである八巻とは何かと衝突して、足が出る。そういう、慣れ合わない二人は合うときはキレッキレで華のあるダンスを見せるんですが、食い違うと、ばらばらで見ていられない出来に。また、独自の魅力を出そうとして、八巻はその勢いのある足技を振りに取り入れて、空回り、採点対象外となり、点数が伸びずに低迷。所作に切れがあるだけに、転倒した際にリーダー(男子)である八巻の顔を切ってしまって、流血、失格に……。
   ここで二人がお互いを見つめなおし、恋愛としてステップアップを経て得難い相手として再起するのかなーとか恋愛脳は思いましたけれども、そういうことはなく、お互いを切磋琢磨の相手とすることで再起し、その足技を、いままで「準決勝まで必要ない種目」として封印、紹介されなかった5番目の種目、ジャイヴでの振付に活かすという逆転ホームランをかっ飛ばしてくれてカタルシスをもたらしてくれたんですよね。

   もう、大喝采。

   それも、主人公つっちーはみんな脇で見て、読者と一緒にハラハラしてドキドキして感動する役目なんですけど。
   まあ、それもありか。
   ライヴァルたちはつっちーと出会うことによってそれぞれパートナーとの関係を見つめなおし、ちゃんと手を握り直し、より高みに上っていくんですから。

   つっちーは全国大会優勝とかしないみたいですけど、いいじゃない。その手の中に、自分に寄り添ってくれる、同じ心で同じものをいいと感じられるパートナーを得ることができたんだから。平凡な主人公には、それこそが宝なんじゃないの。

   妻をめとらばパートナー。
   
   世界なんか救わなくていい。10年も20年も連載しなくていい。ほんのちょっとの努力で、自分と、周りの人が幸せになるふるまいを身に着けられるなら、そうして欲しい。そういう青春も描いてほしい。少年漫画は、地味でもそういう話があっていいと思うの。

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2018年8月 4日 (土)

「天竺熱風録3」 ― ポロリもあるよ ―

   暑いですねえ。

   夏の元気なご挨拶のセンターに助っ人に行って来ました。シフトは激変、12時からの遅番あり、土日出勤あり。体内時間狂っちゃった。
   そんでもって、熱さを逃れるために休みの日は図書館に行ったりして。

   そして、実家に絶対あるはずの「天竺熱風録」@田中芳樹の原作本を捜すことを諦めて、図書館で読んできました。いやちょっと流し読み。気になったところだけチェック。

   天竺にたどり着いたヒーロー王玄策ら唐の外交使節団がハルシャ・ヴァルダナ王の死に乗じて簒奪したよう解らん王にとっつかまって幽閉。王玄策は副使蒋師仁と獄を逃れて王族女性の助けを得てネパールへ脱出、助けを求めることに……というのが2巻まで。

   3巻内容は、ネパールで王を口説き落とし兵を貸して貰ってチベット軍まで駆りだして反転攻勢にはいるまで。このネパールの女性将軍がカッコイイ! ちょっとうかつで失言もあったところがカワイイかな(ポロリってのはそれよ)。

   でも、2巻のヒロイン:ヤスミナちゃんは記憶に残ってたのに、こんな素敵なお姉様を忘れるなんてわたしの脳みそ仕事してないわ~と、原作を当たったら。

   ジーザス! ラトナちゃんは原作では男性で、そんなに活躍してなかったですよ。コミック版オリジナル。わたしの脳みそ悲観するまでもなかった! でもこんな女体化いら……う~む審議中。この先女性ならではの活躍してくれるならこれもアリ? でも、原作世界を大きく曲げちゃうと困っちゃう?

   ……骨太なヒーロー達に比べ、女性の活躍がすくない田中作品で花を添えるためにコミック化に際して女性の登場を増やすことは前例がありますけれども。道原かつみ版「銀河英雄伝説」のルビンスカヤとかね。

   ……いや3巻はラトナちゃんに、持って行かれたけどね。言葉で堂々ネパール王と渡り合う王正使どのかっこよかったけど。武だけが男の戦いじゃないってほんと思ったけど。次は合戦シーンになりますが、どのように料理してくれるのか。たのしみ。

   そして、原作でもそろそろ置いて行かれた唐使一行の方へ話が振られますが、わたしは一行の理性、王玄廓や智岸師にも活躍して欲しい!

   期待していますよ伊藤さん(コミック版作者)!

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2018年5月13日 (日)

オルフェンズな噺

   またしてもお仕事中の話。

   「こないだわたし福島の方からお電話取ったんですけど、ご住所がね。

   福島市 阿 頼 耶 識 !

   この前のガンダムみたいな地名!」

   とむ影さん頭を抱えた!

   「でも、それってニュー屋敷でした!」
   「違うわよたしか荒々しい屋敷と書くの」
   「えーっ郵便番号から変換したんだけどなあ」
   とむ影さんその場で携帯で調べてくれました。
   「ほら荒屋敷
   「えーっじゃあ娘に訂正しとく」
   「……でももっと大きい地名の下の荒屋敷だから、郵便番号から出たのならあるのかも」
   とさらに携帯を細かく操作。
   「あったわ、新屋敷……でもここ田んぼの真ん中よ?」
   こちらは郵便番号からすぐ出る地名で。
   「こちらもあったのね……」

   でも、地元でご存知なのに頭ごなしに否定しないで調べてくださるとむ影さんの人徳をしみじみ感じた初夏の上州路でした。

   ……そしてこの項を書くためにもう一回調べたら。
   ニューの方のアラヤシキは福島は福島でも福島県郡山市だったのでした。

   ご め ん な さ い !

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2018年1月31日 (水)

「元カレが腐男子になっておりまして。」 同人界のスパダリ

   最近はツィッターやら投稿サイトで細々描いていた漫画が話題になると、出版社がどんどん積極的に後押しして単行本化していくみたいです。それが巧く軌道に乗ると「オタ恋」みたいにアニメにもなる。でもネット連載化、単行本化したところで息切れして、あの話、続きを全然見ないわねと思ってる作品も結構あります。アレとかアレとか……カエリちゃん、おかあさんは続きを熱烈希望しています。

   さて、おかあさんがピクシヴで見かけて早速ブクマして何度も何度も繰り返し読んでたのが「元カレが腐男子になっておりまして。」麦芋。同人活動もしている社会人の桃ちゃんがある日アニメイトのBLコーナーで見かけた成人男性はなんと高校時代の元カレだった!? 
   あっちの趣味を隠しつつままごとのお付き合いを始めた頃、うっかり買ったばかりのBL本をその彼、片倉くんのうちに忘れて行ってしまってきまずくなって自然消滅した過去は同人友達の同僚幸音ちゃんにも笑って話せる過去になっていましたが、まさかその本を手にとって見た片倉くんがBLに目覚めてしまおうとはお釈迦様でもッ……!?

   ……ありえねえけど萌えたよ。

   まさかの再会&カミングアウトで2人は熱く語りあってしまって、付き合ってた頃よりよっぽど熱い気持ちを共有できたけど、まさかそれで元鞘なんて、有り得ない! そのままさらっと別れた……らまたできすぎな偶然が彼らを出逢わせたのでした。

   ……ありえねえよ。

   って第1話は笑い飛ばせたんですけどね。
   話はラヴコメとして元鞘方向へいかなかったんだ。いやどうなんだろう、くっついてくれたらそりゃうれしいけどさ。

   今のイケメン商社マン片倉くんのお気に入りの同人作家はなんと桃ちゃんだったことが判明。嬉しい半面絶対カミングアウトできない! と「キャッツ・アイ」か「名探偵コナン」かという自分の前でもう1人の自分についての熱い想いを語られてしまうというくすぐったいというかもう作家冥利に尽きる幸せが描かれ始めるのでした。

   いや、自分がサークル参加するイヴェントに、
   「行ってみたい、作者さんに直接会って本を買ったり感謝の気持ちを語りたい!」とシッポ振って(ありません)語るわんこ系イケメンに頬を染めながらも大汗かいて、
   「来ない方がいい」「買い物なら代わりに行ってあげるから」と必死に止める桃ちゃん&幸音ちゃん!!!
   「アフター? しようぜ」と、イヴェントのあとでお友だち同士集まって戦利品を見せ合ったり感想をあつく語るというファンならではの夢を叶えたいという片倉くんに付き合ってあげて、抑えていたものが堰を切ってあふれ出す様を微笑ましく見守ったり、(覆面)作者側として身の安全を守ろうと必死になったり忙しい桃ちゃん&幸音ちゃんの苦労がお疲れさんというか羨ましいというか。

   やっぱうらやましいぜ。

   そういう「誰も知らない知られちゃいけない」系のラヴコメ的要素もキュンキュンでしたが、わたしとしては、自分が表現したものに対するあつい思いを抱いてくれているファンが目の前にいる、自分が注ぎ込んだものをそれ以上に受けとって評価してくれている、目の前でそれを率直に表現してくれる、……しかもそれは過去に自分が憎からず思っていた異性で、現在のスペックも高いってのはもう、表現者の幸せフルコンボじゃないかなと思いましたですよ。
   ハーレクィンでもめったにないスーパーダーリンですよ。

   単行本書き下ろしも結構あって、これはお値打ちというかわたしにとっては尊い本でありました。

   そんでもって、衝動買いで黄金週間にイヴェントの代わりに行った海外旅行で「運命w」の出会いをした幸音ちゃんの方は。
   運命を物理的に創ったシルヴィオと仲良くしてください。彼もまあおたくとしてはスーパーダーリンだな。幸音ちゃんの小説で日本語読めるようになるとイイね。

   いやーほんとにね、オタ話のできる友って、社会人以上になると貴重。片倉くんがはっちゃけた気持ちも解る。でも泣くなよ。社会人が。街のカフェで。
   …………でも、意外とどこにでもいるのよね。

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2018年1月 2日 (火)

M書房より幾星霜

   あけましておめでとうございます。

   それでは近況を少し。
   近頃はお買い物に息子付いてきてくれないので、徒歩15分の山越えを虎美と長電話して凌いでいます。
   「こないだ『世界ふしぎ発見』がアブシンベル神殿で、ラムセス2世だったの!」
   「あれは嫁好きが有名だから必ず自分の像には嫁の像ついてるんだよな」
   「うん!」
   「もしかしてFATEにも出てくる?」
   「オジマンディアスって名前! 当然お妃エピソードもあるよ!」
   「FATEはオリエント好きやなあ」
   「その他の時代も出るけど……ネタ切れ?」
   「まあ良かろう。それで歴史好きに門戸を開くのであれば」

   「それでミイラの鼻には形をキープするための詰め物をしたんだけど詰めたものは何でしょうっていう出題が出て! 黒柳徹子も解らなかったんだけどあたしなんかお母さん買った漫画で読んだなーって覚えてて正解した」
   「正解は?」
   「胡椒だった! おばあちゃんも一緒に見てたけどちょっとドヤってしまったわ」

   「それは良かった。しかし母は覚えがないぞ」

   「えーQ.E.D.かC.M.B.か『最後のレストラン』だと思うけど」
   「ううむ母も虎美も読む蘊蓄ものといったらそれだが記憶にない。『最後~』で胡椒が攻略アイテムだったのはカエサル回。ミイラ関係なかった」
   「え~じゃあなんだっけ?」

   だいたいそういうネタを漫画で知るというのはいい加減恥ずかしいんじゃないのか。昔は取材もしないでいい加減に書くことが多かったから漫画のネタを真に受けるなんてバカにされたもんだが。これはあれだ、民明書房からだな、いい年をして嘘蘊蓄を真に受けるやつが出たのは……それに比べたらイマドキは調べ物も楽になったから漫画書く方もいろいろ大変になって……。

   「『最後のレストラン』読み返したらクレオパトラ回だった。あたしの記憶力凄い」
   後日本人から連絡はいりましたけれども。読み返してみたら、コマのうしろの小ネタとして小さい字で描かれていたところで、こんな細かい所まで読んで覚えてるってどうなのと娘の読解力というかなんというか漫画を隅々まで楽しんでいる所に感心しましたですよ。作者も冥利に尽きることでしょう。さすがの黒柳さんの予習にも引っ掛からなかったのね。

   ってことで、作者も精魂傾けて描いてますので読む方もそれだけ真剣に読まなくちゃいけませんね。また、そういう濃い作品、期待してます。今年も!

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2017年12月 9日 (土)

「吸血鬼すぐ死ぬ」 やさしい世界

   はまった。アッチの意味でも。ごめんなさい。

   「吸血鬼すぐ死ぬ」盆ノ木至。
   吸血鬼退治人(ヴァンパイアハンター)のロナルドが男児が行方不明との依頼を受けて向かった古城(埼玉県所在)に住んでいたのはドアに挟まったぐらいで死ぬ虚弱な吸血鬼だった!? というギャグ。単行本の見返しには毎回「この巻でドラルク(主人公吸血鬼 )は何回死ぬでしょうか? 答えは○○ページ」というクイズがあるというガチ設定です。第1話だけで12回死んでます。やんちゃ小学生に脛を蹴りつけられたり、「思ったよりブサイク」とズバリ言われただけでスナアアアアアという擬音付きで塵と化してます。

   このなんだか可哀相な吸血鬼ドラルクは第1回目でお城を吹っ飛ばされて死ぬんですが、みごとに復活して第2回目から退治人ロナルドくんの事務所に押しかけてきて同居が始まります。あれだ、古き良き時代からの日本のまんがの王道、「異世界からの友人と同居」もの。「ドラえもん」も「オバQ」も「うる星やつら」も「ああっ女神様っ」も。いや後者2つを入れたのは意味あるよ!

   ナイスコンビネーションの2人が恋人同士になったら面白いよねという2次創作がね。捗る。

   ほんとスイマセンごめんなさい。

   でも、わたしのいつものパターンで、ロナルドくんがオスカル様みたいな男装の麗人だったらとおもうともうワクドキで! だってプラチナブロンドでブルーアイズの正統派美形なんだよ! 真っ赤なジャケットにカウボーイハット、白パンツにブーツで百発百中のガンマンなんだよ! でもお世辞に弱くてすぐ真っ赤になっちゃうの。これでお姉様だったらもう最高でしょう! (性癖隠さなくなってきた。ほんとすいません) 虚弱なために一族を離れ遠く埼玉の古城でゲーオタ暮らしのドラちゃんと運命の恋に落ちないでどうする!

   ビッグウェイヴ来ました。一週間で5本書いたかな。

   そういうまちがった解釈をしなくても、この漫画は深いです。

   ギャグの疾走感! これでもかという小ネタの詰め込み具合で2度読み3度読みが楽しい! そして、大切なのは、ギャグなのに言葉がきれいなんです。

   2巻で登場する吸血鬼にナンパされたと思って逆に追い回しちゃう女性、希美さん(手塚御大の「ドン・ドラキュラ」にもそういうキャラいましたよね)は、やはり物語の典型としてあんまり容姿に恵まれていないんですが、そういう彼女のことを「……すごい容姿の女性」とか「女傑」とかいっちゃうけど、容姿に恵まれていないことやふくよかすぎることを端的に示す言葉を使ったりは絶対しないんです。まあ、リアクションは普通に強烈にいやがって逃げてますけど。

   そういう優しさがある。

   もうひとりの主人公ロナルドくんにしてからが、「ハンターは人気商売」といって外聞を気にするというのもありますが、荒っぽい仕事の常として「チクショー」とか「クソッ」とか言ったりはしますが、関係者にものを頼むときは必ずそれでも
   「お願いします」とちゃんと言ってるんですよね。
   この物語は第1話、物語の発端のドラルク城迷いこみ少年をはじめ、小学生達が逞しいですが、そういう生意気ボーイズにからかわれたりしても、
   「チクショー忘れてよ」とあくまでお願いしちゃうところが人間としてちゃんとしている。
   そういうところ、作者さんのちゃんとした感覚がうかがわれて好きですね。
   そしてロナルドくんはそういうやんちゃ小学生のことも悪い吸血鬼の謎光線から庇って大変なこと(ほんっと心が砕かれる笑)になったり、ハンターなんてかっこばっかりで一般人を守らない、おれ達がやってやるとムチャしちゃうヤンキーくんのことも庇って怪我しちゃう。
   そういう地道にちゃんとヒーローしているところが大好きです。
   ドラルク始め、吸血鬼達にからかわれたりヒドイ目に遭わされても、敵に出逢うと銃を抜いて一撃で解決してしまうあたりは「ワンパンマン」のサイタマ氏みたいで。

   まあ、場所が新横浜になってますんで、日本の宗教的にゆるゆるな感じもあるんじゃないかな。西洋の、「神に逆らうもの」という性格が根底にある吸血鬼ものとはちがって、食べ物や生態がちがうなんか別種の生き物、河童とか天狗とかみたいなノリで吸血鬼達のことを捉えている感じ。ハンターたちも、よくよく見ると吸血鬼のことはぶっ飛ばしてページの隅にやってるけどあとで神奈川県警の吸血鬼対策課という架空の部署や研究所に引き渡してるようで、殺しちゃってる様子は見えません(そして再登場してお馬鹿キャラになってゆく)。

   この作品では、神に、人間に敵対して脅かそうとしているから絶対殺して排除しなくてはいけないっていう感覚じゃないんですよ。まあ、ギャグだけどさ。ここんところがキリスト教の影響ない日本ならではって感じよ。同じ日本の吸血鬼ハントものでも「ヘルシング」は作者さんキリスト教系の学校でガチで教育うけたらしいんで、アレはああなるらしいですが。

   そういうやさしい世界観で、いろいろ迷惑をかけてくるムチャクチャな存在と、それを退治する方の個性的なメンバーのドタバタを楽しむ作品であります。面白いよ!
   まあ、絵も綺麗で、ハンターや吸血鬼対策課のお兄さんお姉さん(それから吸血鬼たち)が見て楽しみというのもあります。

   1巻出た時点で波多利郎さんにおすすめされてて読んでたのに、ふーん、面白いけどって流し読みで。7巻まで出たところで落ちた感じ。どうもすいませんでした!

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2017年11月 4日 (土)

オジサンよ余技を磨け

   波多利郎さんから貸していただいていた「あかぼし俳句帖」がめでたく大団円を迎えたことをやっぱり書いとかないと。

   ほぼ窓際族だった某自動車会社のバツイチおじさん、明星さんが小料理屋で出くわした美女に釣られて俳句にはまっていくお話でしたが、俳句の会の楽しい仲間に加え、中盤から敵役が登場して、読む方も冷や冷やギリギリになってきていたんですが。
   この敵役が、勤め先も自動車会社(こっちが大手らしい)、部署も広報と同じ、しかし才能はこっちがあるみたいで、初っ端から取上げられたりして華々しい結社デビュウを飾っています。それまた、謙遜するでなし、ガツガツ、ツンツンしていてもうほんと後ろから殴ってやりたい! 絵に描いたような敵役で! ガンバレ明星さん、そういう、句会で点を貰う、雑誌に取上げられるという方面じゃない俳句の楽しみ方をいろいろ味わって、豊かな趣味人生を見せてくださいよ、でも句会であいつをギャフンと言わせてもほしい……と手に汗握って(表現が昭和だなあ)ページを繰っていたら。

   敵失(相手のエラー)で願いが叶った……?

   微妙です、合同句会において、たしかに敵、要氏は自信満々、
   「私の自信作に点が入っておらんのです」って手を垂直に上げていうんですよ。

   WAO! SO BRAVE HEARTED!

   心臓マリモだわ。わたしにもできませんこんなこと。
   その自信作がこれ↓

   新緑の脚線美乗せカブリオレ
                            要

   いやーわたしもこれカッコイイって思ったよ?

  カブリオレってアレだよホレ、カッコイイオープンカー。

   その昔、ホンダのシティが出たとき、オープンカー(お屋根を開けて走れる軽快なスポーツカー)もあったんだけど、それを「カブリオレ」って言ってて、その時に覚えたの。金沢は雨の多い土地柄、それでなくても冬はどうすんだって、車道楽の父もとうとうオープンカー系は買わなかったなあ。そういう、オシャレな土地柄、ユーザーでないと購入しないという憧れがあります。
   そんでもって脚線美だよ。すっごいモデル級の美女。美女って言っても和服着たはんなり系じゃなくて、ミニスカとか、今ならレギンスとかのぴっちり系ボトムスできれいな脚を惜しげもなく見せる活動的な美女だ。季節は初ッ夏ー! うきうきする、輝く季節、くぅーッ若いっていいなあ!

   でも、お年を召した文化系の皆さんはしら~っ。
   「私、実はこれ意味がわからなかったのよ~~」と武蔵野支部の支部長熟女はば~んと擬態語付きでおっしゃる。一同同意。若いあなたなら解るでしょと、明星さんの憧れのマドンナ、スイさんに振っても、

   「ごめんなさい
    カブリオレって
    なんですか?

   これが俳句の落とし穴だったのだよ。ここで要氏自爆(見苦しく感情を爆発させる様子)。
   自動車会社に勤める明星さんとライヴァル要さんにとっては名前も概念もそれにまつわるイメィジさえも共有できて、この句にはこれしかない! と思って詠んでも、他の人には全く解らない言葉だったのでした。

   うまいよね。いや作劇上の話。
   すっごいザマミロ&こりゃしょうがないや案件なんだけど、「この句はこれしかない、この言葉があるからカッコイイ」というその作者の感覚を主人公だけは理解できるってのが。ここで主人公、明星さんは敵の心に寄り添い、そして俳句の言葉選びの難しさにうちひしがれるのでした。いや、敵はぜんぜんありがたがってないけどね。ほんとイヤなヤツ。

   でも、それなりに「敵」がどんな想いで俳句に打ち込んでいるかも描かれ、ほんとイマドキの痛々しいオジサンである様子が描かれ(自分がインターネット上でどのように噂されているかを自分で調べる、どころじゃなく、ウィキペディアで自分の記事を自分が編集して公開するなんて、よっぽど自己愛強くないとできませんって!)、そこにふっと寄り添って「武士の情け」的行いをしたところから、要氏の心もほぐれ、2人は敵から「ライヴァル」になることができたのでした。

   心配されたヒロインはちゃんと彼氏との仲を深めることができ、途中から現れたお騒がせセカンド・ヒロインは行き詰まりを超えて自由律に新境地を見いだし。
   明星さんは青い鳥がすぐそばに最初からいたことに気付いて、めでたしめでたし…かな?

   そんでもって、自分ではこの言葉しかない、この言葉にこそこの句/歌の主体がある、でも他の人には解ってもらえないと言う地団駄ものの感覚はわたしもわかるので。

   眼を閉じて耳を圧する伴奏に
     我が声乗せて今 ergo sum  舞音

   Cogito ergo sum.って、哲学のアレですよ。「我想う、故に我在り」。合唱にはまっていた頃で。想うとかそういう思索じゃなくて、歌う。たぶんこれオーケストラ伴奏の曲をやっていて、あれほんとうに、音も空気の振動ですから近くで鳴ると圧力を感じます。そういう、ばばーんとおおきな伴奏に負けずに自分も声を出すと、自分というものが確かに世界に存在していることを感じる、何をやっているより生きている実感がある……そんな境地だけど、またそのころ宗教曲とかやっていてラテン語がすごく身近だったので、「我想う故に我有り」をラテン語で言ったりしちゃう痛々しい年頃だったというのも込みで。

   これを意味だけ通じるように「我存在せり」って下の句変えちゃうと少しニュアンスが違うのよというお話。べつに歌会に出す訳じゃない、自分で手帳に書き付けてにやにやするだけだからこのまま来ちゃったけど、やっぱりこのお話の通り、周囲はポカーン! なんだろうなとほんと身に沁みました。ここんとこがこの作品リアルなのよ、ほんと! きついわ。これ以上続いたらもう辛くって読んでられなかったと思う。いい頃合いでした。

   まあ、そこんところは日本の(サブカル)のお家芸、本気とかいて「マジ」とルビを振るがごとき対応もできますけどね、でも、句会も、歌会ならなおさら、朗詠するという側面もあるので、正式な所では有り得ない技巧というか逃げでしょうねえ。そんでもってサブカル命のおかあさんはそういうの大好きなんだよなあ。これは禁じ手として脱却していかないといけないんだろうなあ。

  まあそういうことで、「Shall we ダンス?」で役所広司(役名忘れた)が社交ダンスに目覚めて人生が変わったように、オジサンも仕事ばっかしてないでお稽古ごとをしてみればいいんだわ。きっと人生豊かになりますよ。明星さんみたいにお仕事の方もうまく回るようになったってのはできすぎにしても。あ、レディの皆さんもね。

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2017年10月21日 (土)

「天竺熱風録」 ― ナイスBBA登場 ―

   いや買いに行ったのは加藤ミステリのコンビなんだけれども。
   やっぱり書店巡回しなくなったから新刊に疎くなって。

   「天竺熱風録」田中芳樹&伊藤勢のマサラ・ロマン2巻目です!

   いやもうすごい、前の巻で脱獄した王玄策と蒋師仁(ごめん「しょう」の字拾えなかった)、謎の三面の男に見つかっていきなり大立ち回り。文官とか言っちゃって王正使どのの生き残りスキルの高いこと高いこと!
   場所がインドだけに圧倒的迫力の牛ー! 猿ー! 馬ー! そしてなんか知らん猛獣ーッ! 

   そして出ましたかわいいヒロインちゃんとナイスBBA
   そのまま読んではいけません。
    
    RIGHT
    BRILLIANT
    ARISTOCRAT

    な大お姉様です(ブライトもブリリアントもほぼ同じ意味だけども)。殿下です。高貴な女性の全盛期すぎながらも内面から麗しいたたずまいが非常に良かったです。作画の伊藤氏への尊敬度がまた上がりました。同じような顔のぴっちぴちの美少女しか描けない絵師なんかお呼びじゃないですよ、ほんと。

    高貴で聡明な方は別に自ら軍を率いて戦場に赴かなくても良いのです。時制を見極め、人を見極め、必要なときに必要な指示と支援を行えば。そういうなんでも腕力で解決するやんちゃ少年漫画ノリより上をいった感覚がグッと来ます。いやそこで鼻息荒くなるところがまだ坊やちゃんなんだけどね。読んだ当時は(すでに三十路越えだったと思うけど)いたく感じ入った次第。今も胸アツでしたわ。

   「子曰く」の中華に対して「如是我聞」の天竺。
   
   教典の語り起こしスタイルから初めて彼我の違いを説明する王正使殿がカッコイイ!
   まず自分という王があって、そして世界があるという感覚。ナットクリョクがありました。
   そういうね、代表作の「銀英伝」以来、文化ってのは日本と西洋だけじゃあないという感覚を、青少年の読み物というジャンルで教えてくれた作者田中氏をわたしは尊敬しています。

   そういう、陽は中天にあり、明々と輝いていた、あの頃の名作を、こんなに読みやすく、陰影濃く描いてくれたこの作品を、もっといろんなひとに知って貰いたいです。

   ……いや今が落日だっていってんじゃないのよ、ええと、風呂敷をたたみ始めたのよね? いろいろ時の流れを感じてね。アルスラーン最終刊待ってますからね!

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2017年10月 1日 (日)

「あずみさんは倒せないっ」 これはこれでアリ。

   「野崎くん」がらみでガンガンのオンラインコミックを一通りチェックしているおかあさんです。日常系がレヴェル高いです。アニメにもなった「田中くんはいつもけだるげ」とか。無事に完結を迎えた(ってことは打ち切りかい?)「ケーキ王子の名推理」とか。「高嶺の花なら落ちてこい!!」は「野崎くん」の鹿島くんみたいなキャラから発展させてできた話だと思うな。結構好き。

   今回きゃう~んとなって単行本大人買いしたのは「あずみさんは倒せないっ」鳴海けい。

    某地方のデパートのイマドキ珍しい屋上のヒーローショー(当然閑古鳥が啼く状態)の救世主は巨乳天然の美人女子大生バイトのあずみさん。敵方、悪の女帝ヴィラニア様役として熱演して、固定ファンの大きいお兄さんを呼んでくれてますが、なによりそのほんわかとろりんとした美貌と気だてがぎすぎすしたバイトのヒーロー達の心を和ませてくれるのでした。それぞれいろいろあって疲れているフォーチュンレッド&ブルー&ピンクの心もほぐれ、田舎から出てきていろいろ危なっかしいあずみさんを守るべくいろいろ奮闘してくれます。その日常を読ませてもらっていると毎度ほわほわにやにやさせてくれるのでした。

   大学のお友達もそういうあずみさんを得難いと思って尊重しているようで、ほんといいわあ~。和む。でもまあ、個々人はいろいろヘンな人だったりするのがイマドキよね。こういうみんな違ってみんないい、ちょっとヘンな所を持ってる人が、ごくふつーに日常生活を送って、それでも日々はそれなりに波瀾万丈、これが日常。無理に異世界行ったり命に関わるようなケンカしたり世界を救わなくっていいです。高度に人との交わりが複雑になっているこの世においては、ちょっとしたすれ違いをどう克服するかが当人にとってはえらい過酷なミッションになってる。だから、ほんのささいな出来事も目を留めて描くに値する。読む方も感じ入るポイントがある。今はそういうジャンルがアリになって、ガンガンはそれがある種売りで、いいんじゃないの。

   今日の所はそういう結論。

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