2013年4月21日 (日)

このリア充が!

   虎美の甘木高校文芸部は本日文芸部同士の寄り合いがあったとかでお昼前集合で皆さんお出かけ。虎美はそういう対外委員は今年免除だそうでぬくぬくとお寝坊したのですが、今日はお昼頃から降り出したから大変。
   「うわーみくが根津と相合い傘だって! あたしだってしたことないのに、根津許すまじ!」と、ツィッターで刻々綴られる仲間うちの事件に絶叫。おい、そっちかい。そういえば、こないだ担任の先生がみくさんを下の名前で呼んだとか言ってやっぱり許すまじとかいってたなあ。いや、女子高生を下の名前で呼ぶのは先生まずいでしょう。親しき仲にも礼儀ありですよ。
   「イケメンとアイアイ傘したってのに、さすが、身長差があるから大変としかみく言ってなくて」
   虎美次々もたらされる情報に画面から離れませんです。
   「まあ低い方の肩が濡れるわな」と、おかあさんも興味津々。
   「リツィートしまくられて大変なことになってる!」
   「……みくさんの彼、壬生くんだっけ、言いつけてやれ」
   「おかあさんってば!」

   しばらくして、虎美唸ってました。
   「みくちゃんが濡れなかったんならおれべつにいいよって壬生くんリツィートしてた。キャー男前っ!」
   「……ああ」
    おかあさんはもう脱落。彼らは虎美の友達連中ではベスト・カップルらしいですな。
   「おかーさん壬生君とみくちゃんでなんか掌編書いて!」
   「……リアルに存在する人間でそんなことできるか」
    とりあえずブログのネタにはしてみましたよ。うぅ~んあまずっぱい! 気持ちになっていただけましたでしょうか。ああもうほんとに、リア充爆発しろ(注:青春を満喫しているような幸せな奴らは爆発してしまえ といったネットの定型句)。って、タイトルも最初「爆発しろ」ってしたんだけど、時節柄不謹慎かと思って土壇場で変えました。注意注意……。

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2013年2月14日 (木)

桐火桶ッ……?

   それで詩で全国大会出場を決めた虎美ですが、学校の友達にいろいろ言われたらしく。また疳の強い子だから、ただ社交辞令をもらってもいろいろとご不満があるらしく。

   「才能があるとか簡単に言う奴には腹が立つ! あの真夏に毎日学校に呼び出されて、あんたの詩は小難しくて何が言いたいのか解らないとかムチャクチャ言われまくったのを直して直して直した結果ワケ分かんないけど通っただけだから! あんたもあれを経験してみろって言いたいよ!」(大意)

   あ、それは大変でしたね。確かに毎日学校行ってたなあ。暑いのにご苦労さんとか思ってて、夏休みなのにお昼用意して行かなくてすんで助かってたんですが(ほんに手前のことしか考えてない親でごめんよ)。おかあさんも怒濤の削り&改稿が負担で負担で心が折れてオリジナルの小説書き止めちゃったからなあ。よく頑張った、偉いぞ。第1稿とはいえ、自分が選んで形にした表現がダメ出しを受けると自分の感性、ひいては存在が否定されたような気分になるもんです。キツイよ。

   「短歌だって俳句だって、先生にめっちゃ直されて、それもうあたしの作品じゃないからってぐらいいじられてるのに先生だけ気に入って大会に出されて、それが通ってもあんまり喜べない!」

   ああーそういえば、あるかも。

   わたくしも乏しい経験ながら申しますと、高校の文化祭で短歌のコンテストがあって、ノリでいくつか出したら、国語の先生の眼に留まって、たしか昼休みに放送がかかって呼び出されたんでした。
   「ええと……まいおと? さん」
   放送室にダッシュで飛び込んで、それは「まいね」と読むのだと言ってやりましたが、先生は、いい名前なんだから本名で出しなさいと平然と言ったんでした。いや、全校生徒450人、中学校からの内部進学も半分以上いてほとんど顔見知りの学校でそれはきついって。

   短歌や俳句はどうも師匠と弟子の距離が近くて、弟子が出した作品を、師匠がかなりダメ出しをして書き直させるというのは普通みたいです。その時も、これはいったいどういう状況のことを詠んでいるわけ? と説明させられ、それを説明するならこの語句はふさわしくない、それではこういう状況を想像させてしまう。それを表す雅語にはこういうのがあるから、それを使うといい、などとアドヴァイスされ、その場で文句をあれこれいじって、先生のOKが出るまで直して、ううーん、そういうことが言いたいんじゃないんだけど、とやや不満が残ったりしても、結局のところ先生の好みの形に落ち着いたところで放免、となった様な気がします。虎美もそんな目にあったのでしょうか。とりあえず、なにかの大会で入選したという俳句については「あたしはこれあんまり好きじゃないんだけど」とブチブチ言ってました。いや、今の今までほとんど作ったことなくても先生の感性の網に引っかかったんだからそこはなんか光る物があったんでしょうよ。

   ちなみに女子高生のまいちゃんが作った歌はこんな感じ。

   Before 夕風を額に受けて走り出す 
          流れる髪を染める赤い陽
                  ↓
   After   銀輪の校門抜けて軽やかに 
          流るゝ髪を染める赤い陽

   自転車通学で下校のときの景、と言ったら、それじゃー違うよ、このままだと部活でグラウンドでも走ってるんだと思われるよと言われたんでした。それで「銀輪」がトップに入りました。でも、本人は「軽やかに」がイヤだったりします。そこを軽やかたらしめる別のもので表現するべきでしょうが。ま、おかげで入賞して賞品の古語辞典ゲットしたからいいか。でもモヤモヤしてるから30年経っても覚えてる
   「髪が夕陽で赤く染まる」ってのは手つかずで残ってますね。無駄に浪漫的なのはこの頃から変わってない「まいねぶり」です。
   大塚女子大学同窓会報の短歌欄でも、ええーっ先生そんなふうに直しちゃうの? ってカンジになっていて、モヤモヤしたことは一度ならずあったりして。そこは本人にちゃんと聞いてよ、って身もだえしてた気がします。

   そんなカンジで、最初のイメィジからどんどん本当に主眼とする物にフォーカスを絞っていって、それを引き立たせるためにあれこれ試行錯誤ってのはええーっと、定家のパパさん、藤原俊成もたしか「桐の火鉢を抱え込んで悩む」云々語ったらしいんで、伝統のメソッドらしいですよ。詩ってそんな、天性の感性だけでぴぴっと作るモンじゃないみたいです。

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2013年1月31日 (木)

押しかけ添削短歌教室

   さてゲームでも適当にやって寝ましょうかと深夜一時になったところで虎美(風邪がお腹に来てノロでもないのに自宅療養中)がなにやら出してきまして。
   「今日和歌の研究会だったみたい。ポストにこれはいってた」
   ヨーコさんありがとうございます。
   「あたしたち和歌はイマイチなんだって」という虎美に、無理矢理小冊子を見せられました。

   「確かに」
   おかあさんオブラート、オブラート!
   「初めて短歌を作ったものならこんな物かも知れんが、無理に揃えました感がアリアリとしていてぎこちない。せめて文字数ぐらい三十一文字にしたらどうだ」
   「あたしもそう思うんだけど、先生がそこは無理にこだわらなくて良いって言って」
   「まああまりガミガミ言い過ぎると萎縮するからな、ケースバイケース……」
    いやそこは最初は厳しく行ったらどうよ?

   色飾る桜並木の中一人 キョロキョロ歩く傷ない革靴

   これはみくさんかな? 解る解る、情景が浮かびます。新入生だ、まだ誰もともだちがいないんだね、「キョロキョロ」してて。「傷ない革靴」はおろしたて、ぴっかぴかの1年生です。でも、和歌としては「傷ない」をもうちょっと雅にしたらどうだとか、「キョロキョロ」って間の抜けた擬態語を入れんなと思ってしまいます。でも、さすが優等生らしく初々しくまとめたなという短歌が6首出されてました。

   甘木高のエース津軽先輩は疲れてたんでしょうか、イマイチ。

   体育後お昼の時間ふた開ける 少し嬉しいカキフライ

   いや、解るよ、お弁当に入ってたんだね、カキフライ好きなんだね。でもそこは「カキフライなり」とか「かな」とか付けてゴロを合わせようよ。若々しくなくなっちゃうというなら「だよ」だっていいし。

   りんりんさんは解りやすい。

   五校時目国語総合青空に飛行機雲が線を引いてる

   ぼーっと窓から外見てたんだね。国語だからちょっと気を抜いたのかな。数学や熱弁型の先生の世界史だとそんな余裕ないのかな。教科は国語で良かったでしょうか、わたしだともう「お客さん」だった数学の方が窓の外を見ましたけどね。

   他の人はお題を学校生活でまとめてきたのに虎美は箪笥でまとめていて、我が子ながらちょっと大丈夫か心配。短歌にするほど学校にいってないって事じゃないだろうな。これは逆に三十一文字にこだわりすぎて、ここは「なり」とか「に」とかを付けた方が解りやすいだろうというのについてなくて意味不明。

   手作りのジャンパースカート着なくなり 思い出むなしく箪笥のこやし

   ジャンパースカートをつくったのはおばあちゃんです、念のため。ここは「箪笥のこやしに」と「に」が欲しいでしょ? 「思い出むなしく」で既に八音なんだから格好に構うな。

   シグリンは流石。

   昼ご飯君の作った卵焼きに塩味が濃いと強がってみる

   リア充。そんでツンデレ。おいしいって素直に言えないんだ。お昼ごはんを作ってもらえる関係ってどんなの、アニメの中だけに存在するおベント作ってくれる恋人未満の幼なじみってやつ? おねえちゃんかな、うわーいろいろ妄想が膨らみます。流石です。あまーい、でも実際にはあんまりない学校生活です。え、あるのかよ、いいなあ。それを三十一文字にまとめる巧みさ。舌を巻きます。

   回りを観察すると皆机に丸まっている

   リナちゃんのは、わたしは好きじゃないです。でも、やられた感があります、二度見しちゃう。もっとなんとか和歌っぽくしたらどうなのとおもいつつ、手を触れられない、一字千金。そうだよ、授業中、みんな背を丸めて机に向かっていて、自分を守るように丸まっているように見える、孤独、奇妙な同調圧力。いろいろ感じられます。こう言うのなら破調を許す、というのは解るけど……もうちょっと伝統に歩み寄って欲しいな、個人的に。

   午後2時の英語の時間友は皆 机に向かい丸まっていた

   こんでどうよ? 「いた」と過去形にしたのは「回りを観察すると」を削った関係上、「自分がそれを見いだした」完了のニュアンスを出してみたということで。

   全員やってるときりがないのでこの辺で。やっぱり甘高の文芸部はレヴェルが高いのでしょうか。かえっておかあさんが勝手に手を入れない方が良いというご意見がありましたらどうぞ。彼らも励みになることでしょう。

   それにしても、勝手に出しちゃって良かったのかなあ?(やっちゃってから言うな) 

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2012年12月17日 (月)

宝の持ち腐れ

   

ゲージュツの強い神奈川県立甘木高校ですが。
   全国区の強さを誇るチアリーディング部が、出ると負けの野球部やバスケ部の応援に出向くという逆転現象が起こる、と虎美は皮肉に笑っておりました。

   「だったら同じく全国区な文芸部の応援に来て貰えばよいのではないか。長崎にもついてきて貰え。そしてシグリンが渋い俳句を発表する前に気合いを入れてもらうのだ」

   「Let’s go KANAGAWA !  AMA-KO Fight! YEAH~~~~~!

       向日葵やこちらを向かぬ~人見知り 
                                     時雨でした。

   Hoooooooooo!」 

   ……あわなさ過ぎる……いや、でもちょっと見たいかも。

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