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2019年5月19日 (日)

本日の手仕事ニッポン

   前の項に関連して。

   日ごろうちで穿いているリラックス用のパンツ(ウエストのゴムが緩くなったのを力技で入れなおしたと数年前ここに書いた)が、古びてボロボロになったので、そろそろ新しいのを買おうと思ったところが、この冬油断してとんでもなく太っていて、ウエストがちょっとすごい値になっていて、こんなサイズはユニクロにもないのでは、と大いに反省、意気消沈。でも、じゃあお裁縫大好きの実母に縫ってもらえばいいじゃん、いつもは趣味にお金をかけない主義で適当に古着をリサイクルしているからとんでもねえのができるのであって、自分が購入に立ち会い、材料費も出してついでに芯地やらゴム紐やら糸やらの小物も買ってあげれば、母の日の贈り物も悩んだ挙句に

「おかあさんこんなのいらないわ」

 と言われることもなくお互いストレスフリー! と、実家の老母をなだめすかしてお買い物に連れだしたら。

   「ここはいい服地がお安くてお気に入りなの」とばかりに金沢郊外の小さなお店に連れてゆかれ、なんかプレハブっぽい(失敬)大教室ほどの店内は所せましと服地を巻いたロールが立ってたり横に積んであったり。仙台だとマブチ、池袋だとキンカ堂、この辺だとユザワヤみたいに明るい店内に手芸材料から服地から初心者向けキットとか各種小物がきれいに展示されてるああいうお裁縫のテーマパークみたいの想像してただけに失望限りなし

   わたし、自分では何にもしないけど、ああいうお裁縫の品物見て歩くの好きなんですよねえ。チャコペンとか、ゴム紐通しとか今はこんなに便利になってる! とかちいさい感動があって。

   そういう自分の娯楽も込みのつもりだったから。

   いやそれは事前にすり合わせしておこうよ。(反省)

   とりあえず、端切れサーヴィス! ワゴンに載ってた茶色のちょっと厚手の布地をちょうど着分相当だったので買いました。

   「おかあさんは芯地を買うわね」

   薄手の布に張りを持たせたり透けないように(?)裏から貼る不織布を2メートルほど買ってました。こちらもお金出してあげようとすると断られました。趣味にはストイックな母です。うーんこまっちゃう。

   お買い物を済ませると、母問題発言。

   「じゃあこんど小枝さん(仮名)に持っていくね」

    ちょっとまってマザー!?

   「おかあさんが縫ってくれるんじゃないんですか?」

   「わたしも作れると思うけど、こういうのは小枝さんの方がちゃんとできると思う」

   「小枝さんってあの、おかあさんの妹の小枝フミコさん?」

   「おいね(そうよ)」

   「いままで小枝さんがお裁縫をなさるとはきいたことがないんですけど」

   「あのひとはちゃんと洋裁学校行ったよ」

    母が独学だったほうが初耳です。いやあの時代の人だから嗜みとして何でもできるんだと。母の実家は結構ちゃんとしたうちだったんで(4姉妹のうち3人私学の桜花:早乙女父が教鞭とってた女子高 に行かせるぐらい)お茶お花お習字地味にいろいろやってましたから。

   「小枝さんとは仲悪かったんじゃ?」

   「もうわたしたちも長くないからいがみ合ってもしょうがないと」

   「なにか向こうから詫びを入れてきたんですか?」

    小枝の叔母はなにかというと実母に張り合ってきて姉妹のうちでも暗躍して母をハブにしたりとかしてたと聞くのに。

   「わたしが自分で思ったの」

    ……いつもこんなひどいことを言われた云々グチをきかされるのはこちらなので、歩み寄ったつもりがまた泣かされたりしないだろうかとそっちを心配しました。

    母の一人遊びのネタを提供するのが6割ぐらいあるので、それで恩にきせられたり、菓子折り持ってったりとか負担になるんじゃ逆じゃないよう!

   「……おかあさんのよいようにしてください」

    やっぱりリサーチが足りなかったかしら。

    そしたら小枝さん張り切って寸法取りに来ちゃって‼ それがまた、往年も美人だったけど(ヨナイズミ町会の誇る美人姉妹マダムでした!)今もビシーッと化粧して、もとから母より目鼻立ちが派手でしたけど、ほんとまだまだ華でした。性格の悪さが顔に出て悲惨になってるんじゃなかったのマザー! あれは別の叔母のことだったかしら。

   「まいこさんもお久しぶりです。お元気そうで」

    いちばん親しかった叔母なんですが、かしこまっちゃって、まあ。リヴィング上がってもらってすぐのところでさっそくメジャー出して、ウェストからヒップ、着丈から股上、股下などいろいろお寸法とられました。

   「んまーあウェスト〇5センチ! ヒップ大台越え! これは既製服が入らないわけや!」

    おかあさん声が大きいです。  

   「バスト、バストも測って、それなりに大きくなったから!」

   「はいはい」

    ……などと姦しく巻き尺と戯れ、叔母さんはさっさと帰ってゆかれました。お茶も飲まないのか。わたしが出すべきだったのか。いや、勝手なことをして居座って母が不愉快な思いをしたら困るから出さない。

    そして連休が終わったころ、母より入電。

   「はーいまいこちゃんおかあさんやよー! 小枝さんがもう仮縫いできたから送るって。もうこちらには当分来れないと思うから、着た感じいろいろ測ってみて感想教えて」

   仕事が早い! さすが洋裁学校伊達に出てない!

   「仮縫いて、そんな本格的なことしなくてよかったのに」

   今まで母が作ってくれたリラックスパンツでそんな高尚なことをされたことなどなかったですよ。

   「まあまあ。とにかくありあわせの布で作ったから当ててみてね」

   少し前はまった仕立て屋さん漫画で、高級な布地の場合は先に仮縫い用に別の布で仕立ててみるってのあったかもだけど。そんないい品じゃありませんよ、サーヴィスの端切れ。

   ……送られてきたのはワインレッドに観葉植物の斑入りの葉が乱れ飛んでいるような柄でした。母がセレクトしなくても老女の好みってこうなるのか。サイズは実にぴったりで、ご機嫌でゴーサインを出したんですが。

   「それでこれは送り返せばいいの?」

   「ううん、これは仮縫い用だからプレゼント。このサイズでもらった布でこれから作るんよ」

   「いいの?」

   「要らんかったら返してもらってもいいけど」

   「もらうわ」

   ラッキーといって穿いてるんですが、2,3日も穿いていたら下がってきて、どうしたんだろう、やっぱりサイズ間違ってたかと思ったら、ウェストのゴムが結びが甘くてほどけていました。

   「おばちゃーん!」

    やっぱり母の手作りとは真剣さが違う、とここに書き記そうとしたら、そもそもこれは仮縫い用だったのでした。そんなもんその場しのぎでいいんだった。わたしがちゃんと入れなおせば済むこと。叔母さんごめんなさい。お中元は東京のオシャレなお菓子ご期待ください。 

 

 

 

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2019年5月18日 (土)

熟女はとってーも芋が好きっ♪

   連休は金沢に帰ってきました。虎美が東京に本社のある会社に就職、研修中は本社、ゆくゆくは金沢支店配属とのことで決めたんだそうですが、今まで同居してたおばあちゃんはすぐ帰って来てね、絶対帰って来てねと泣きの涙。

   「私生まれて初めて一人暮らしなの」って、そーか、昔の人だから、下宿とかありえないのか。新婚家庭でも核家族とかありえない、舅姑に仕えて云年、旦那様が独立しても超マイペースのおじいちゃんと暮らしてきたんだった。そのおじいちゃんも昨夏旅立ったことだし。

   「(親戚でご近所の)しゅうこさんのところは毎日娘さん家族から安否確認のお電話が入るんだって」との遠回しな定時連絡要請をおばあちゃん本人から受けてしまいまして。
    一応約束をしたんですが、誰もローテーションに参加せずわたくしもネタがなくて2,3日おきになっちゃって。……ごめん。

    というわけで、空前絶後の十連休、すぐさま荷物をまとめて金沢に帰りましたよ。

    おばあちゃん喜んでくれましたが、なにせ今年の連休、前半は天気に恵まれず、

    「エアコン使っていいからね」

    ……寒くて寝込んでました。金沢の連休ってもう初夏一直線、30度超えも珍しくないため、夏物ばっかり用意していったのに! 紫外線カットのために持って行ったユニクロのうっすいパーカー、着ていった春物カーディガンと重ね着してもまだ震えていました

    それで、娘の散らかしていった仏間の整理は全然できず、ネズミが荒らしたので封鎖された離れも一歩も足を踏み入れることなく、ただお墓参りと実家の母に家用のリラックスパンツを仕立ててもらうために(ある意味張り合いを持たせるための親孝行)、服地を一緒に見に行って材料費負担したりしただけというしょっぱい帰省でした。

    虎美にも聞いてたけど、

    「わたしがあなたたちにしてあげたいのよ!」と、訪れるたびに手作りの料理をテーブルに載せ切らないほど並べてくれたおばあちゃんが、「めんどくさいからピザ取りましょ」なんて言ってくるとは! 年を取るって大変なんだと痛感。胃袋で理解するなよケダモノ!

    ということで、混まないうちにと3日には金沢を出立しました。

    駅ではもうお土産と言ったら五郎島金時芋という金沢固有の? サツマイモ推しで、サブレからスィートポテトからみんなお土産はお芋系。まあ、昔ながらの長生殿とか持って帰ってもあんまりありがたがられないから、こっちも割り切ってゴルフボール半分大のスィートポテトが個別包装になってるのを選んで持って帰りましたけど。

    これがまた大うけ。繁忙期から20人くらい減ったとはいえ、あんまり話したこともない熟女が通るたびに、
    「早乙女さんご馳走様
    「早乙女さんて金沢? ありがとー」
    「まいどまいど買ってこなくていいってー」と声かけてくれるのです。
    あんまり好評だから自分でも食べてみたけど、うーん微妙。もう少し甘い方がいわたしはいいんだけど。

    熟女ってやっぱりお芋が好きなのかなと思ったんだけどね。

    ふと思い返せば、わたくしもこのチーム3年目に突入して、顔が知られてきたってことじゃないかと思いましたです。今まで、いろんな方がお土産とかおすそ分けとか(北海道が地元の奥様なんて、段ボールでインゲン送ってきて、ヴィニル袋横において、「おひとり様3本お持ち帰りください!」とかいうのまであった!)もらってて、おいしい、ラッキーとか思っても、あんまり話したことない方、名前だけ知ってても顔が浮かばない方とかの場合、わざわざお礼まで言いに行ったことなかったけど(人として最低)、「早乙女さんのお土産です」と立札付きでお土産置いといてくれたら「ああ、あのひとね」と解ってもらえるほどにはなったんだなあと。なんだかしみじみ。

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2019年5月 3日 (金)

訃報

  無駄のなき道を好みし君なれば

   疾くゆきにけり我を遺して 舞音

 

  大塚女子大学国文学科卒、紫の会の皆さま、訃報です。

  むっちゃんが4月20日旅立ちました。名簿をもとにご主人様より私やくしちゃんに連絡がありました。

  わたしはは帰省していたので手元に連絡先がなく、幹事さんにはくしちゃんにご連絡をお願いしています。

 

  わたしは結構彼女には借りがあったと思っていたのですが。

  そのうち返せるつもりでいたのになんというか勝ち逃げされたような心地。

  もっと腹を割って話していればよかったと。

  悔やまれてなりません。

  そんでもって、お電話ではご主人様から「まいこちゃん」と声をかけてもらって。彼女は今までもずっとわたしを「まいこちゃん」と呼んで常々語ってくれていたのだなと察せられました。

  ほんとスイマセン。

  わたしはくしちゃんのことを連絡先として娘にお願いしときましたので。どうぞ事あったときにはよろしく。

  落ち着いたら一緒にどこかへまた行きましょう。もちろん富山へも。

 

  つひにゆく道とはかねて聞きしかど

   きのふけふとはおもはざりしを

 

  早すぎると思います。

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