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2016年9月 3日 (土)

本日の暴論 黒喪服をぶった切れ!

   というわけで嫁入り桐箪笥みんなあけちゃう♪ ツアーをやって来たわけですが。

   「この段は喪服だ。活田の女紋、ハート3つの片喰紋入りで夏冬両方作ってくれた。……まだ着たこと無いけどな」
   当分というかこのご時世永遠にないのでは。随分前に大おばあちゃまが亡くなられたときも、
   「大○(老舗百貨店)へ行ってブラック・フォーマル買っていらっしゃい」だったから。東京(神奈川です)に出てきてからも、お葬式帰りとおぼしき女性はイロイロ見かけるけど、みんなスーツというかアンサンブルで、お着物の方ってお見かけしないし。

   ちょっと前、ミセスのフォーマルは黒留め袖だったのを、着るのが大変だからとロングドレスにリフォームするのが流行っていて、たしか弟のお嫁さんのお母様も結婚式にそれを着ていらして「ふーん」と思った覚えが。

   黒留め袖って、模様は裾模様で、あんまり全面に絵画的に拡がってる感じじゃないから、別にロングドレスにしても残念感はないですな。ドレスって言っても、お年頃的にも、元々の布地の量から言っても、裾の拡がったお姫様ドレスにはならないからまあもとの絵も見られるというかまるきりなくなって残念ってほどじゃあないし。黒留め袖にするような反物なら物はいいはずだから、ドレスにしたってそりゃみすぼらしくはならないけど。

   やっぱなんか、「簡便にしました、それだけ」って感じがします。まあ、目立っちゃいけないんだけどさ、結婚式ではさ。

   どっかで見かけた画像では、友禅の絵付け師になった娘さんがプレゼントしてくれた彼女の作品を、お着物にしてもそうそう着ていくところはないから、とお母様がアンサンブルに仕立てたってのがありました。娘さんが精魂込めたであろう百合の花が、胸元に持ってきたはいいけど洋服の裁断をすることで無惨にぶった切られていて、それはないだろうととっても残念に心に焼き付けられております。もうちょっとなんとかならなかったのかと、ほんと、夢にも見るよ(見ません)。

   だってさ、友禅は、和の英知! いっぺん白い生地をお着物のかたちにある程度仕立てて、着るときのかたちにしておいて、その状態で一枚の絵になるように絵を描くんじゃないですか(山村美紗ミステリの知識でしゃべるやつ)。お振り袖とか、留め袖とか訪問着とか。それを、洋服にするからって無理矢理にあの細い反物に型紙置いたら模様もくそもなくなるのは道理。そりゃ無理だってば。

   だからさ、いまどきお葬式にお着物の喪服着るのもないんだったら、たんすのこやしの喪服こそをアンサンブルにリフォームすればいいんじゃないの? 黒一色→黒一色。模様的になんの障害もありません。夏のお葬式に絽のアンサンブル。涼しげでよいわ~。

   じゃあー隗よりはじめよ、手前の喪服をリフォームしろよって言われたら……ちょっと待って、もしかして旦那の親戚にそういうのにうるさいひといるとやばいから。

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2016年8月28日 (日)

プロジェクトS始動

   帰省から戻ってきたおかあさんです。今回は墓参りもしたけど、それよりたんすでこやしになること20年のおかあさんの振り袖略してママ振りの発掘作業がメインです。

   そォ~なんですよ! 七五三では雨に降られてカッパを着て写真館まで移動し、小学校の学芸会では無理に大人サイズの着物を着て大喜利をこなし、文化祭では浴衣を着て3年間茶会をリードし続けた虎美、とうとう振り袖デビュウです!!!

   経済が停滞し、また、丁度良い具合にバブル期にみんな脛を削って妍を競ったザ・女子大生も家庭の主婦となりその娘が成人する今日この頃、
   「ママの振り袖をお嬢さんが着ちゃいましょう」というのはアリなんだそうで。
   とりあえず友達の結婚式に3回、手前の結納と一応の成人記念の写真館での撮影と5回は着てもとを取ったおかあさんの振り袖も、また封印が解かれるときが来たのでした。

   ただ今は虎美さんの巣となっている金沢早乙女家の離れの桐箪笥を開けて、振り袖とその襦袢、振り袖(正装)用の西陣の帯にそれにコーディネイトすべき帯締め帯揚げ、また、そういう格の高い着こなしの時用の錦の草履&バッグのセット及びそれを美々しく着こなす為の小物類の発掘作業及び、
   「うちらもう着ないから、虎ちゃんどうぞぉ~」と親類縁者のもと若かった女性達からの着物の差し入れの確認と保管作業をたっぷり1~2時間楽しんできました。もう汗だく。

   「これはあたしが新婚旅行から帰って親戚に挨拶に行くときに着たッきりの訪問着」と実家の母が孔雀が2,3羽大人しく羽根をつぼめて佇む柄の着物があれば、
   「これは母が茶会のあと合唱団に顔を出したら皆に受けがよくて、もう卒業公演それで出ればと言われて『愛と真実のひと婦人活動家の平塚雷鳥ッ!』として舞台衣装となった更紗柄の小紋」
   「これは呉服屋に捕まってつくらされた付下げ。このせいでローンを背負ってお勤め時代は貧乏だった……」などと思い出が蘇る蘇る。
   「あーっこれ伊達400年記念茶会で台風来たときの着物! おかあさんほんとガッデスオヴアンフォーチュン!」
   ……虎美の記憶にもちゃんと残っていたようです。

   お姉ちゃま方からのプレゼントの着物も帯もすんごいのばっかりで目の保養MAX! でした。

   「……でもおまえお茶のクラブは入らなかったんだよな」
   「だって雰囲気が好きな感じじゃなかったんだもん。そんな時間ないし」
   おじいちゃんが過保護で門限がクソ早いんだそうです。
   お茶とか和風のお稽古ごとやらないとこのご時世着物は着ないよね。虎美は和の漫画のせいで着物に憧れだけはもってるけど実際の経験は浅いんだよな、辛うじて浴衣は着られるけど。

   「……まあ頑張ってくれ」
   自分の着た着物を娘に譲ることができるのは喜ばしいことですけどね。他になんにもくれてやれる物はないから。とりあえず辛い思いして自分で払ったローンの着物もあるし。

   とりあえずひとそろい発掘したところで早乙女お姑様が登場。

   「あら。加賀友禅じゃあないのね。
    加賀友禅なら色を入れた部分がこう、ぼかしになっているはずだもの」

   ……早乙女家は先代が加賀友禅の作家をやっていた関係もあってうちの父が張り込んで着物を持たせてくれたと言う側面があります。

   「ええ。舞鶴まで行って調えましたので。
   父は友禅は京 友 禅 が 格 が 上と申しまして」

   

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ……。

   今スタンドでてたよわたし。うちは純粋に金沢の出じゃあないので、とくに父は、なんでも金沢が一番とは思ってないところがあるのだよな。
   ヘンなところで張り合っちゃったよ、大丈夫かな(ヘタレ)。 

   とりあえず虎美さんの振り袖ひとそろいは発掘できましたが、
   「草履が壊れてる!」
   鼻緒の足に当たる部分が経年劣化してひび割れてました! これは1回しか履いてないのに! もったいない! そんでもって5回履いたはずの振り袖用の黒エナメルの草履&朱の皮のバッグ(格としては振り袖には皮革の草履&バッグはまちがいだけど、インパクトに惚れ込んで自己責任で選んだ)が出てこない!  修理に出すかどっかで調達しないと!

   あと、さらにその下、足袋やら和装下着やらの肌に直接付けるものは(たぶん浴衣用にうちに持ち出していたから)見つからなかったので、虎美さんにはそれだけは自分で調達して貰うということになりました。

   さあ、楽しみだなあ、成人式! 虎美ったら摘み細工のかんざしを自分で買うって言ってるよ、大丈夫かなあ。わくわく。

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