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2016年10月24日 (月)

春暁オフ番外2開催しました

   やって来ました秋の佳き日。またしても漫画読み熟女集まって原画展へGO!

   今回は根津は弥生美術館、山岸凉子展でございます。版権の問題か訴求力の問題か、今もモーニング誌でジャンヌダルクもの「レベレーション」を連載中という現役漫画家の展覧会のポスターが30年前の「日出処の天子」ってのはどうなんだろうと思いましたけどね。「レベレーション」はなくても「テレプシコーラ ―舞姫―」はアリだろう、なんかの漫画賞取ってるしまだ平成に入ってからの作品だし。

   まあ、この展覧会の売りはそのまえの出世作「アラベスク」とその「日出処の天子」だから企画がそっちに重心を置いてるのか。まあその繊細で綺麗な描線を愉しませて貰ったからいいけど。

   わたしは「花とゆめ」誌に移ってからの長編「妖精王」の連載中に「花とゆめ」の本格的読者になったからまあ古い方ですか。別冊の方で一挙掲載があったから、そのまえの「メタモルフォルシス伝」も読んだかな。ほっそい線だなーとか、顔が独特だなーとかおもってましたかね。
   「わたくしは『妖精王』から読んでましたから、『FATE』でクー・フー・リンが出ても、娘にでかい顔できましたね。『ああ、ケルトの英雄な?』とかいって」
   と、その妖精王で主人公爵(じゃっく、と読む。英国人の血を引く)を妖精の世界に導く美貌の騎士の絵を見ながら得意げにしますと。
   「……その程度で知ってるというのは」
   いやちゃんと調べたもん。ちゃんとケルトについての本を読んだんじゃないけど。

   「アラベスク」はもうバレエ漫画が流行遅れになってからのスタートとかでそれでもちゃんとした骨格理解からの正しく美しいポーズ絵、当時のソビエト連邦のバレエ学校が舞台というスポーツ根性もの的展開が話題を呼んで一躍ヒット作になったとの由。
   ……うーん絵の善し悪しはわかりませんけど単純に話が面白くて立ち読みで一気したかなあ。わたしはストーリー重視。
   「日出処の天子」になるともうばっちり中高生で、あの中性的ながら妖しい美しさには感嘆しましたけど、当時の友人達のようにキャーキャー言うほどでは、うーん。
   「服飾が素晴らしい。こんな聖徳太子はゆるさんとかいってこのあと池田理代子が本当の聖徳太子を描くつって描いたけど、服とかの資料がなんもなくて結局こちらをパクるしかなかったとか」
   「シーッ!」
   まあネットで拾ったような話を当の展覧会でしゃべりちらすのもアレだけど。でもまあ、錦はあっただろうが奈良時代前期に友禅的な染め物はなかったんじゃないかなーと麗しのお衣装をみてふと思いました。ソレを考えると、昔本木雅弘で聖徳太子のドラマをやったNHKの考証はしっかりしてた(フリをした手抜き?)んだなあと。ほとんど生成の埴輪ルックでしたよ。たぶんあの時代は輸入物でない限り色や模様のついた布はなかったんじゃないかなあ。その辺は考古学に頑張って貰って証拠を探して貰うと。

   山岸凉子的世界はその他にも、女性の情念、恐ろしい心の世界を神話や伝説に仮託して描くというのがあって、展示室の2階はそういう短編もの中心。
   「天人唐草」といえばあの時代の漫画読みは
   「ああ」と重い溜め息を漏らすそういうような作品群。今回ご一緒した波多利郎さんもとむ影さんも同様。こちらも折々にいろんな雑誌で見ておって、
   「恐ろしいモノを描くなあこの人は」と思ってました。
   バッドエンド多くて、物語世界を引きずるまいちゃんとしては、
   「なにも娯楽作品でこういう話を描かなくても」とずずぅんと打ちのめされて考え込むから触りたくない、でもやっぱ読んじゃう。すごい魅力。

   しかし、小さくて綺麗で雰囲気ある弥生美術館で開催というのは解ってるなあ、作家さんも嬉しいでしょうという展覧会でした。というわけで特別展を見た後は中で繋がってる竹久夢二の美術館へ入り、そのマルチタレントぶりをうまくまとめている展示にほほうと唸って。
   やっぱ作品を愛し、作家にリスペクトがあると展示はここまで極まるのかと。
   いい物見せていただきました。
   ミュージアムショップも、アイテムはマグネットにクリアファイルに小風呂敷にハンカチ、便箋とご存知モノながら、なにせ元ネタが夢二だからみんなモダンでセンスがいい。ただ、明らかに夢二と解るものだと、
   「いい年をして(少女)漫画に夢中なまいこさん」を中途半端に知ってる親戚連中とかには、「やっぱりあなたのような人は夢二って好きなのね」扱いをされるのでアイテム選択は要注意であります。
   「最近の文房具的にはマスキングテープというモノが流行ですか?」
   こちらのミュージアムショップにも夢二柄の商品がありました。
   「JK程度がマスキングテープの正しい使い方をしようとは思われませんが」
   ……いえ波多利郎さんほどの美術の専門家とはちがうライトな用途と思います。わたくしもJKがマスキングテープをどのように使っているかは詳しくは知りませんが。

   あとは根津から上野を徘徊しながらこのへんに評判のそば屋が、とか、喫茶店ならちょっと歩いたところに、とスマフォのサーヴィスを駆使しながら歩いて、歩いて、歩いて。
とむ影さんって毎度ほんと予習を欠かさないというかアプリを使いこなしてるっていうか、いつも付いていくだけですいません。

   結局その辺のパスタやさんに入り、
   「(ジョジョ)4部アニメ化記念でプッタネスカいっちゃおー!」と暢気に生パスタ食べてゴキゲンでした。
   注) 「ジョジョの奇妙な冒険」の4部には本格的イタリアン・レストランに行くエピソードがあり、そこでプッタネスカというパスタの説明が結構丁寧にされているのだ! そしてとっても「おいしい」! ことになってる。それが今期アニメ化されて放映中ということ。
   いやいや、根津、上野界隈は表通りだけじゃなくもう観光地で、ちょっとした食べ物屋も喫茶店もそれどころかそのへんの一般のお住まいも綺麗にしてるし趣深いしもう目の保養目の保養。

   あとは不忍池の周りをウロウロしつつ
   「コイキング祭よーッ!」
   「ゴルダックきたわーッ!」とポケモンを狩りまくって卵をかえしまくったと。
   いやお二人ともお元気。おかあさんはさすがに陽が暮れてきた辺りで限界。
   「なんでもいいから冷たいコーヒー買ってきてください、あとで精算する」
   上野の駅前の各種飲食店の入ったお食事どころで席を取った時点でもう立てませんでした。

   今回の趣味のお話は、「『逃げ恥』がもう最高」とか、「あの本の続きを持ってきたからどうぞお持ち帰りを」とか、例によってパスタを待つテーブルにごっすんごっすん複数鷲掴んで出して交換会。さらに、
   「……わたしかぼすが今年店を出せるくらい生ってたいへんなの」
   「ごろにゃん」ト手を出す。わーいお鍋に使おう! 蜜柑ネット一つ分ぐらい貰いました。1コ1コがSサイズの蜜柑ぐらいあるよ! それにしてもとむ影さんちはいったいどのくらい果樹を植えておられるんでしょうか。
   「そういえば、前のうちを出るとき、おにいちゃんの友達で農業高校いった子に来て貰ってバッキーの枝を25本ぐらい切って、実家へ送って挿し木してもらったのの行く末を聞いたら、全部無事に挿し木できてて! 子孫繁栄ですよバッキーちゃん」
   「うんまあ!」
   注) とむ影さんから「祝 一戸建て!」と椿の木を貰って、「ジャイアント・キリング」の主人公にちなんで「バッキー」と名付けて前のうちの庭に植えたのです。引越の前年に白い花が咲いたのに、もう大きくなりすぎて連れて出られない、どうしようとこっそり置いてきたのです。

   いつまでもお喋りは続き、とうとう新幹線の時間が来てお開きとなりました。とむ影さん元気でねー! また春になったらお花見しましょう! そんで波多利郎さんにはノイエ・リリエンベルクまでグチを聞いて貰って(どうもスイマセン)!

   珠玉なる書の数々を託されて
    返しに悩む凡才なりけり    舞音

   ホントに、返礼にご紹介できる作品がないから肩身が狭いったら!

   そして夜中まで一気した「超嗅覚探偵NEZ」面白かった!

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コメント

> なにも娯楽作品でこういう話を描かなくても

 それでも人間の、世界の逃れられぬ一面として悲劇を描くのだというのが某ウロブチだというのなら、結局なんだかんだいって愛は勝って世界は滅びないCLAMP作品のほうをわたくしは評価してることになるのでしょうか。意外な結果が出たな。

投稿: まいね | 2016年10月24日 (月) 10時18分

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