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2013年5月11日 (土)

「トーマの心臓」 ― 少年愛への踏み絵? ―

   「11人いる!」を読んだなら次はこれでしょ! と勧められたらしく、虎美「トーマの心臓」を借りてきました。ほほう。おかあさんこれは未読。ってか、あの「ポーの一族」とか、作者は違うけど「風と木の詩」とか、ああいう少女漫画の古典:ギムナジウムもの読んでないです。なんかちょっと。……絵柄かな? 繊細すぎて。和田慎二と車田正美で育ったから、ホラ。

   簡単に申しますと、ギムナジウムってドイツの全寮制高等中学校、中高一貫の男子校ですが、ここで、男子学生が不慮の死を遂げる。これがトーマ。容姿に恵まれていて、性格も良かったある意味アイドルだったので、学内大いにショックを受けていたところ、暫くしてそのトーマそっくりの少年が転校してくる。これはエーリヒ。家庭の都合で初めて学校教育を受けることになった彼はいろいろ問題を起こす……ただでさえ他人のそら似(遠縁であったことがあとで判る)で転入早々いろんな人に絡まれたらそりゃ情緒不安定にもなるよな。ところが、優等生のユーリのそのエーリヒへの態度は首尾一貫しない、挙動不審。実は彼はトーマに想いを寄せられていたらしく……、

   登場人物それぞれの家庭の事情が思春期の心の葛藤に絡んでああ鬱陶しいめんどくさい。集団生活だから脇役それぞれにも思惑があってそれを素直に出したり出さなかったりでほんとに話が進まない!

   とりあえず読了。

   「無理! すげー苦痛だった! あとなにこの全編漂うホモ臭さ!?」

   いやそんなおかあさんが日頃読んでる二次創作の方がよっぽどホモじゃん。
   これが木原敏江で「摩利と新吾」(日本の旧制高校を舞台にした寮生活青春もの)までいくと豪華絢爛で楽しく読めたんだけど。なぜだ? あれも限りなくホモだったけど最後はそれぞれ結婚して子孫残してたしな。おかあさんの限界は木原敏江だ、なるほど解った。

   すいませんそういうわけで実は、少女漫画好きならこれでしょ!? というあの「風と木の詩」も、何度も挑戦してるのですが気持ち悪くて途中で挫折してます。竹宮恵子(めんどくさいからこの字でいい?)はその他のものは読んでるので絵がダメというわけでも……うーん、大好物ではないな。前述「摩利と新吾」は大丈夫なので、寮生活ものは好きです。「ここはグリーンウッド」那州雪絵(字こんでよかった?)は面白いと思って読んでた、飛び飛びだけど。

   謎の事故死のあとその場にやってきた問題児がその場を掻き回して、表面何事もなくまとまっていた場の問題点を暴き出して、そして真実に触れて、自分を見守る至上の存在に気付いて罪を認め、信仰の道にはいる……って、れいのヴィクトリアン・サスペンス、「アンダーザローズ」の「冬の物語」も似た構造だったんだなとふと思ったりして。あれはぐいぐい引き込まれたんですが。いやーこの作品だと主人公がユーリとエーリクをひとりで兼ねていて思いっきりイヤなやつでハラハラしたんですけど。これは自分の精神年齢のせいでしょうか。同年代で「トーマの心臓」を読んでいたらやっぱりきゃうーん!  となったでしょうかね……?

   しかし、これ’74年作品で。どうよこの心理サスペンス。この頃少年漫画は殴り合ったり泥まみれになって白球を追ってたかと思うと、やっぱり少女漫画読みの方が精神年齢高いかなーっと思いましたです。

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2013年5月 7日 (火)

母の日はやっぱ偉大よね

   

プレゼントを買うという口実で町田の小田急に遊びに行けました。ありがとう早乙女おかあさん。
   「もうエプロンは十枚以上溜まったから母の日にはプレゼント要らんわよ~」と数年前言われたんですが、
   「そんなーお中元とお歳暮と母の日だけなんですよデパート行けるの! わたしのお出かけの機会を無くさないで~」と泣きついてなにか贈らせて貰ってます。え? 父の日とか誕生日は早々に虚礼廃止されましたが何か(わりに心を偽らないひとですわたしは)。

   お家に飾る絵の即売会をやってて、飾るところもないのに知らんぷりで紛れ込んで目の保養してきました。

   雪の中 拡声器のごと咲き出す 
    藪椿の絵に足止めにけり     舞音

   これはほんとにいい絵でした。なんて言うんでしょうね、ほんとにメガフォンのかたちにかわいく咲いていました。あんまり真剣に見てるから売り場のひとが近寄ってきて、いいでしょう? 葉の質感もよくて、見ていると背景なんかも浮き上がってきて云々と説明してくれましたが、ただこの中心やや左寄りに三輪、そこからやや右に上がって葉がひと群。背景にグレイの雪、それを透かして咲き乱れるさまがもう斑な緑と紅で表わされているあたり、手前のまだ白い雪と対比の美しさばかり見てました。構図がいいのかも知れません。
   ……「一枚の絵」展覧会とかだと目玉の絵は絵はがきになってたりもするのですが。これはないみたい。展覧会なら図録もあろうに。ああ、持って帰りたい。ずっと見てたい! お値段は6号19万。もちろん買えません。いやーしょうがないから歌に詠んで心に残したよ。とても三十一文字にはならなかったけど、この絵を見たという記録にはなる、とりあえず。たしか長岡卓という画家でした。

   ある絵が気に入った場合、お金持ちで、それなりの画家さんだったら、本物を手に入れることができるのでしょうけれど、それができない場合、どうしたらいいんでしょう?
   モナリザや印象派の作品たちぐらい有名だと、複製もあるし、絵はがきもあるし、画集もあるだろうし、その美術館にいけば図録も売ってるはずです。母は雑誌のグラビアを切り抜いたりもしてました。すごいのは、ジグソーパズルになってることもあります! 遊んだあと飾れる! 素晴らしい!
   今はネットでも見られるでしょうね。画像検索とか、掛けた覚えありますし、ウィキペディアで調べても、有名作品はリンクが張ってあって見られたような。
   でも、こういう、有名な画家さんではあるらしいんだけど、画集が出る程じゃあないクラスだった場合は、一期一会なんでしょうね。

   高校時代、芸術の時間の活動で、「北國文化展を見に行くこと」ってのがあったと思います。地元の新聞社がやってる美術展を、芸術の時間として割り振られている3,4時間目と昼休みを使って見に行って、5時間目の開始に間に合うまでに帰ってくることって。たぶん会場の入り口で先生がチェックしてたと思いますけど。友達と行って途中で喫茶店でパフェ食べて来ちゃったなー。
   そこで、黒っぽいドレスを着た女性が扇を口にしている舞踏会っぽいシチュエーションの大きな絵を見たんです。等身大ぐらいの。目玉作品だったとおもいます、たしかチラシの図案にも使われていたから。その他は結構抽象的なものも多かったから、そういう時代がかった作品は珍しくて、また、大きかったのもあって印象に残っていたのですが、それを、後年、早乙女家御用達の老舗旅館Hを探検してたら見ました。大宴会場の前のエレヴェーターホールの前に飾ってありました。なるほどなーこの大きさの絵はこのぐらいの空間じゃないとおけないわと納得しました。そして、ああいうローカル展覧会の入選作ってこういう地元企業がお買い上げになるのねーとも。

   デパートの売り場で、十把一絡げに売られているあの絵も、飾るとなるとそれなりのお宅の広い応接間とかじゃなきゃ合わないんでしょうねとふと考えてしまいました。とりあえずあのごっついローズウッドかなんかの8センチ幅の額縁だと普通サイズの床の間には入りきらないと思われ。「絵に合わせました」とか言ってたけど、あれはごつすぎたと思います。

   あとは例によってブランド・ショップを冷やかして目の保養。次の作品のヒロインにはこれを着せよう! ともう目は爛々! 心はワクドキ! ああ幸せ~!

   プレゼントは買えたし、あとはおにいちゃんの誕生日のケーキよね(三日三晩陣痛で苦しめた挙げ句に子供の日に間に合わなかったやつ)と近頃評判(クリスマス~ヴァレンタインは連日行列ができてたらしい)のノイエ・リリエンベルク・ゲビートにできた「エチエンヌ」に行ってみたら、そこはベイクド・チーズケーキなんてものはお取り扱いがなくって、もっとおッしゃれーに飾った感じのケーキばっかりで、しょうがなくて猫の肉球の形のおおきなマシュマロを猫好きの早乙女おかあさんに母の日のおまけとして買って帰りましたです。お兄ちゃんの分は今日買いに行って駅のスパ地下のフロ・プロスティージュのチーズタルトにしたのさ。虎美ったら「おおきいーッ」と食べ残してました。おいしかったです、幸せ。

   さぁ~て、来週までに発送しなくっちゃ!

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