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2013年11月 1日 (金)

れはせより恐ろしい

   またしても加藤元浩がエライというお話。

   最近はYahoo!提供のゲームにはまっていて、捜し物ゲームを延々やっています。これはお屋敷がひとつではなく、広い敷地内に書斎、図書室、研究室、天文台に貯蔵庫に、といろいろあるのを、たくさん課題ををクリアしてレヴェルを上げていくと、どんどん入れるお部屋というか建物が増えていき、それにつれて謎も解かれたりミニゲームに挑めたりとあきさせません。同じお部屋でも、真っ暗な中懐中電灯でワンポイントに明るくしながら探すモードやら、探すお題がシルエットになっているモードやら、お部屋自体が上下反転したモードやらあるし、レヴェルが上がるにしたがって同じお部屋でも探すアイテムがどんどん増えていくのでほんと大変。昨日も、「三日月」というお題が出たので、天井までの作り付けの本棚と暖炉のあるみごとな図書室を探し回っていたときに、つい、
   「♪みかぁ~づき~」と口ずさんだ後、
   「これもしかして違う歌だった?」と虎ちゃんに確認して、察しの悪い娘に、
   「♪こなぁ~ゆきぃ~だったかしらね?」と重ねて問うと、やっと意味が笑って笑ってくれました。
   「三日月は♪この消えーそなーみぃかーづーきー だからッ」
   虎美も聡い方だけど、こう、打てば響くというカンジにはまだまだ。わかっててボケたんじゃないけどね。最初は素で間違えました。

   そういうちょっとした笑える失敗を、
   「これ呟いていい?」と聞いてくるのは最近の常なので、むしろ「どうぞどうぞ」なんですが、そこでふと思い出したのが先月発売の「Q.E.D.証明終了」のA面がそういう話だったとふと腑に落ちたので。

   これは、本筋は例によってコージー・ミステリ、とくにすんごいトリックを使ったわけではないのに、穴あきの紙が何枚か重なったせいで向こうが見えない的な不可能犯罪のようになっちゃってたのを灯馬くんが解き明かす話。脇筋では、お笑い芸人の卵の彼女が、どうしようもないカレシの話をネタにしていたのを師匠が粋にたしなめるというのをやっていたのでした。

   「笑わせる」ことと「笑われる」事は違う。お笑いをやっていると、受けを取ることに心血を注ぐあまり、なんでもやってしまいそうになる、そこを弁えて、いくらお笑い芸人でもネタにしてはいけないことを見極める節度が必要、ということを教えてくれたのでした。

   そこんとこが、この夏、いろいろ仲間内で受けを取ることに感覚が麻痺しちゃって、たいへんなことをしでかして各方面に迷惑を掛けた事件があったかと思いますが、それに対する作者の意見だったんあじゃないかなと思うわけです。
   それを、ネットとか、ツィッターとかいう言葉を一言も使わず、全く別の世界の出来事、しかも脇筋として描くところに、加藤元浩という漫画家のストーリー作りのたしかさ、ちょっと前はやった言葉でいうと品格があると見たのでした。

   わたくしがかなり影響を受けた高校の世界史の先生が、「作家なんてものは、我身を削るかつをぶしのようなものだ。薄く薄く、かんなくずのように向こうが見えるほどに薄く削れれば、それは芸術とも言えるものになるだろうが、じっさいはそんなにうまくいかない、じきに身がボロボロになって果てるのみ」と語っていたような、それは、ちょうどその頃亡くなった作家についていっていたような気もしますが……えっと、有吉なんとか? 「恍惚の人」の。 世情から薄く薄く削り取って真理に至ったら、それは匠のわざと呼んでいいでしょう。

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