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2013年8月30日 (金)

回帰熱度々

   胃に来る風邪で七転八倒、今週は棒に振りました。
   しょうがないから考えだけ巡らせて、なんとか形になったから書きますよ。

   F.ダウマー詩、J.ブラームス曲の「リーベスリーダー」を、王朝風に翻案してみようというシリーズなのですが、17曲めちょっといってみようかと。

   溜め息をつくことを知らない怖いもののない青年が恋を知り初め、燃え上がり、そして破れて終わるという排列になっております「リーベスリーダー」、最後から2曲めとなりますともう恋は終わってます。テノールがソロで歌い上げてほんといやらしい。いえ、いい曲ですよ。

   歌詞は適当に訳すとこんなカンジ。禁止構文からはじまって、カッコつけまくりです。

   散歩するなかれ、我が光明よ
   汝がか細き足の 泥に塗るを恐る
   ここかしこ 既に泥濘なり
   我が目はおびただしき涙を そこにて流しければ

   このゲーテ(ゲーテちゃう、あの辺の恋するドイツ青年はみんなゲーテだと思ってしまう今日この頃)手前が失恋で勝手に泣いたのをこういうふうに脅すんですね。やだなあ。

   これが、丁度いいのがあるんだ。
   「こひぢ
   「泥」の雅語ですが、これがまた「恋路」と仮名遣いまでぴったり一致。ほんとの王朝和歌でも、恋の道と恋愛関係のドロドロとを掛詞にして使われます。使っちゃえ。

    世の中はこひぢに足の濡るゝめり
    な歩(ひろ)いたまひそ 我が思ふ君    舞音

   「世の中」は「男女の仲」を表わすっていう試験に出るポイントも押さえてみました(笑)。推量の助動詞メリーさんも使ってみて。現在の自分の歌には絶対使わないけど。
   「な~そ」の禁止構文も入っていて、なんて(文法の練習的に)おいしい。まあ、濡れるってのも足が濡れるに加えて恋の悩みで涙を流す(ので袖とかハンカチとかが濡れる)婉曲表現を狙ってますが、そういう王朝の密度濃いかんじになりましたでしょうか? 

   「俺いっぱい泣いちゃってさー」と恩着せがましい部分が消えちゃいましたけど、そこはいいでしょ?

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