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2012年11月 3日 (土)

ファッションの分水嶺

   引きこもり主婦を脱して毎日お仕事に出るようになりまして、お客様の日常を日々目の辺りにするようになりますと、ああ、今ホントにこういうものが流行ってるのね! というのを実感できます。
   ちょっと前、ネットでは「面ファスナで封をするような合成の防水布製三つ折り財布(バリバリ財布!)なんてもう時代遅れ、恥ずかしい!」っていうネタが流行っていて、わたくしなどはこういう悪趣味な決めつけはいけないだろうと子ども達に申したところ、
   「おかあさん! ホントに今時バリバリ財布使ってる子なんていないって! お兄ちゃんもそれ変えた方が良いって!」と猛烈に虎美に反論されたのですが。
   リアルにレジに立っていたら、ホントに中高生以上の男性で防水布の三つ折り財布使ってるひとはいませんでしたね。いつからだろう?

   先だってネタにしたアームカヴァーも、車に乗るようなうちの田舎の母(窓に近い方の手が日に焼ける!)は平成入ってすぐぐらいから使ってましたが、お外をお歩きになる時には必ず! ってなったのはここ数年のことだと思うんですけど。デパートでも大型スーパーでもかなりの売り場面積を取って商うようになりましたね。いやほんと大奥様も若奥様もみんなしてましたよ今年は。

   そして、去年からこっち、流行ってるんだなあと思うのは、大判のショールを無造作に羽織るスタイルです。落ちないように、ちゃんとボタンやらストラップやらが付いているのがまたお洒落のアクセントで素敵です。寒暖の差が激しいですからね、調節が利くし、これは実用的でもありますが……。

   わたくしがファッションのことなど口にするのもおこがましいのですが、その、ショールは、ほんと、気合いを入れたファッショナブルなものの方がよろしいかと。あんまりその、お家でお膝に乗せてるブランケットによく似たものを、たとえばキャメルのダブルブレストのコートなんかに合わせて、そんでもってショルダーバッグ斜めがけとか、あまつさえ背嚢、じゃないリュックなんか背負ったりしたら、

   旧 ソ 連 軍 女 性 兵 士 になってしまいますよ。

   ……ヘタリアでもおなじみですが、ソ連軍正式軍装は上に羽織る毛布込みのスタイルだそうです。

   その昔のファーのヴェストも、ひとによっては女マタギになっていたそうじゃありませんか。
   その辺の「おっしゃれ~」と「どこの山出し?」との分水嶺はどこにあるのでしょう?

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2012年11月 2日 (金)

遠いどこか別の世界で

   3年ぶりの新刊という「三千世界の鴉を殺し」を読んでいたら、主人公のパパ上のヒドイ性格を表す文句が出ていました。

   「親父の他人に対する認識はほぼ3パターンに当てはまる。遠くで幸せになっても構わない人間、遠くでも不幸になればいいと思った人間、そして、目の前で不幸になれば嬉しいと思っている人間」

   これはひどい。

   世界を滅ぼすことができるほどの人間の身には過ぎた超能力を持って生まれた父子ならではの感覚なんですが、これは現実世界にいないことが判明している「2次元のキャラクター」だから許せる発言だなあ。まあ、そう思うのもむべなるかなという生まれとお育ちなんですけどね、お父様の方は。「超人」を創り出そうという人体実験みたいなDNA操作の上で誕生した子供だったような。そんで、軍に権力を持つ根性の曲がった超能力者に囲まれて育てばねえ。本人も、その曲がった根性と文字通り星をも砕く超能力を活かして軍の情報部で出世して、ほぼ同等の力を持つひとと巡り会ってとんでもねえ友情と愛情とどうしようもない憎しみをぶつけ合った果てに子供を儲けるわけですが。

   わたしは彼(父の方)に丸くなって欲しいよ。子供ができてもその子が大きく育って恋をしようという年になっても全然独善的なところは変ってないのか。

   そうでないとこの世に愛の存在する意味が無いじゃないか(今自分をすんげえロマンチストと再認識しました)。

   あまりのことに我が子にこの節を読み上げて反応を期待したのですが、
   「えーあたし解るなその気持ち」って!
   「そんな恐ろしいことを考えてはいかん! 敢えて言うなら、
    目の前で幸せになって欲しいひとと、
    どこか遠くででも幸せでいてくれたらいいひとと、
    どこか遠くでもしかして幸せになっていたとしても構わないかなあというひとだろう!」

   「おかあさんカッコつけすぎ」
   「何を言う! たとえ常々コンチクショウと思わされてきた人間であっても、そいつの不幸せを積極的に願うなんて人間が汚れた気がするではないか!」
   あー自分に関わりのない犯罪者とかは、こんなやつは死刑になれと常々申しておるかも知れませんが。
   おかあさん怒濤のスルースキルがあるので、一瞬すっごく怒ったりへこんだりしても、ひとたびお家に帰ってお気に入りの漫画や小説を手に取ればそれはもうどーでも良くなってしまうのよね。それがこの年まで生きてこられた秘訣。わたしにとって他人はそこまでも自分に食い込んでこないです、ごめん。

   そういえば、似たようなシチュエーションで全く逆のことを言っていたキャラクターがいました。とってもささやかな超能力者で、むしろ、超天才児。小学生にしてアメリカの軍の天才児研究施設にスカウトされ、軍の基地に忍び込んでジェット戦闘機乗っ取って飛ばすとかそういう悪戯しちゃうような。
   「パーム」の、ジェームズ・ブライアン。
   彼だって、望まれない生まれをして、養父(ガチで遺伝上も父だった)からネグレクトを受け、その仕事のとばっちりで誘拐され殺されかけてからの怒濤のサヴァイヴァルの末に80年代アメリカ西海岸でやっとホッとする日常を掴んだんですよ。彼の人間観はこうです。

   「嫌いな人間はいない。一緒にいられない人間がいるだけだ」

   かれは母を死なせて生まれてきて、父に嫌悪されて無視されて育ってきたけれど、乳母が真っ直ぐな愛情を注いでくれていたから、国の行方を左右するような恐ろしい頭脳と美しい肢体、優れた身体能力を持ちながら、素朴で温かな精神を持ち続けることができたのでしょう。本人は常々「自分は牧歌的な人間だ」と申しております。どれだけ真実の自分を見てもらえなくて哀しい思いをしようと、自分をめぐって幾多の血が流され、善意/悪意を問わず命が奪われようとも、世界の平安と善意の人々の幸せを願い続ける善良さがかれの精神の根底に変らず息づいているのでした。それこそいまのわたし達とは別世界の、「2次元のキャラクター」ならではの存在でありますが。

   彼の人生と同じ道を歩みたいとは思わないけれど、彼の精神を美しいと感じ、彼のようにありたいとは願います。

   だからわたしは思います。思うようにしたいです。

   「遠いどこか別の世界で、幸せになっていて欲しい人はいます」

   まあそれは負け惜しみで。そのひとに、目の前で幸せそうにしていられると、ちょっといろいろ考えちゃって性格歪みそう、目の前はやめてね、っていう裏の意味はあります。ごめん、口ほどにもなくて。

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2012年10月31日 (水)

「部活で俳句」 法皇に米喰わせる系公務員

   たしか読売新聞の書評で引っかけて、虎美に買ってこい! といっていたら、甘木高校の図書室に入ったというので借りてこさせて読みました。「部活で俳句」 今井聖。

   神奈川県の公立高校で教師をしている俳人の今井君が、「センセー、ダンス部立ち上げるから顧問になってよ」と言われて、だっておれつぶれかけの俳句同好会の顧問やってるし、ダンス部って今時のヒップホップダンスだろ、そういうの教師受け悪いし、無理……と言いかけて、ふと閃いた!

   「じゃあ、おまえら、既存の部活に入ってそこでダンスやれ。俳句同好会ダンス部会。同好会の予算回してCDも買ってやる。(中略)踊る俳句同好会だ! 文句ないだろ」

   ここでおかあさん絶叫。

   「この先生はあれだ、こないだの羽咋市の! ローマ法皇に米喰わせる系公務員!
   悪知恵が働く! どうしてもダンス部を設立したい男子高校生達をだまくらかして(おい)、俳句の道に引きずり込み、なかなか面白い活動をさせてゆくのでした……。

   ってのはほんの掴みのⅠ章、40ページ。あとは、高校生というか初心者向けの俳句の解説書でした。俳句甲子園をはじめ、高校生の俳句の大会の実情やら、傾向と対策的考察もあり、初心者の句を参考に、この着眼点はよいとか、ここがまだ甘い、ここをこうするとぐっと良くなる、と添削もありで、さすが、教師だけあって、指導力には感心させられます。

   虎美役に立ったと言ってました。

   Ⅱ章からあとは、俳句を作るということを、実際の高校生の句を見ながら説明していってくれます。近代俳句で耳タコに言われる写生ってのはなんなのよということを、結構穿った見方で解き明かしてくれますので、おかあさんも目から鱗。ほうそうかい、キリスト教も仏教も、普遍的になる為に最初の大事なエッセンスを敢えて失ったところがあったようですが、近代俳句も子規の後の高浜虚子によって「花鳥諷詠」なんてものに変っちゃったのねー。そういうことまでカッパしてくれて、お若いのに(でもおかあさんよりだいぶ年上)この先生流石だわー。
   そーゆー、写生っていっても、変容させられた枠付きのお綺麗なものを詠むことにこだわらないで、どんどんあなただけが気付いた景色を切り取って行きなさいと言ってくれるところが初心者向けとして素晴らしいと思いました。

   そんでもって、俳句の形式について、季語と切れ字をぶっちゃけて解説してあって、虎美にはここんとこがスッキリだった模様。
   「上句が4音の名詞なら『や』を付けてみる。
    下句が3音の名詞なら『かな』を付けてみる。
    下句が2音または3音の動詞で終わりそうなら、その動詞を連用形にして『にけり』または『けり』を付けてみる」って、おい、ぶっちゃけ過ぎ(爆笑)!!!
   いえこれは、切れ字の効果を「リズムを整える」という方向に絞っての実践法だそうですので。あくまで初心者向けと。でもすごいな。いや、こういうのは、俳句とか、短歌とか、怒濤のように過去の名作を読んで口で唱えていくうちになんとなく、こう来たらこう続ける/切るのが王道、みたいに身につくもんじゃないかと、少なくともわたしはそういうふうに入ってるんだけど、やっぱ今時の子は俳句とかにはあんまり親しんでないからかなあ。

   じゃあ、今井先生に従ってテキトーに作ってみると、今の季節だとこんな感じ。

   仙台や 河原かわらに芋煮かな (法則1&2)
   広瀬川 三々ごごに 芋煮けり (法則3)      舞音

   ナルホドなあ。適当に突っ込んでも俳句になるよ。

   切れ字だけじゃなくてね。初心者にとってのネックである、どうして5,7,5なのか、字余り、字足らずや破調はどのヘンがセーフでどの辺がアウトなのかについても実例を色々引いて的確に説明してあり(リズムができていれば可なりとのこと)、季語とはなんなのか、どうして必要なのかについても、もしかしてかなり改革的かもですが「空間の状態を表すに当たって季語ほど有効なものはありません」とハッキリ言ってくれて、必要十分であるように思いました。

   要は、指南書としてじつに親切で的確!

   「文芸部の皆にも読ませるがよい」
   「うん! じゃあシグリンに勧めとく」
   「違う。シグリンくんはもう俳句が解っているのだろうが。勧めるべきは根津くんだ」
   ……虎美は部活の友達が解っていないようで。

   

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2012年10月28日 (日)

JKはカードゲームもたしなまれるようで

   順調に女子高校生生活を満喫している虎美です。
   「今日はショウコとヴァンガって来る!」
   ……あのダイゴ(スターダストの方)がCMをしているそれぞれいろんな能力のあるカードで闘うゲームですね。あのゲームを紹介するアニメ、例によって可愛い少年少女達が出てくるので虎美がはまってみていて、おかあさんも多少は知識がありますが。で、CMのキメぜりふが「ヴァンガろう(ヴァンガードをしよう)!」なんですな。
   高校生にもなってそういうのする相手がいるのかと思ったら、同様にそのアニメを喜んで見ていたお友だちがいたそうで(さすがは甘木!)、カードを勇んで買ったのに誰も相手をしてくれない(「妹はもう付き合ってくれない!」そうで)から虎美わたしとカードで闘って! ということになり、放課後の教室でヴァンガって来たそうです。

   「なんで初心者用デッキなのにそんなに勝てないの!?」って言われたとか。
   それ系のゲームはお兄ちゃんとデュエルマスターズはやっていたはずなのに、全然だったそうです。
   「思い出したらデュエマでもお兄ちゃんに勝てたことはなかった……」虎美はゲーム一般は弱いらしいです。TVにつなげてやるゲームとかでも開始3秒で終わってしまうとか。一家ではまったピクミンもすぐ脱落してたしなあ。

   まあそれはいいとして。

   それでそのショウコちゃんは、「超レアカード」(いろんな種類のカードが入っているパックを1000円分買ってやっと当たるレヴェル。そのカードがあってこそ一群のカードが完成するらしい)を服のポケットに入れたまま洗濯してしまったそうで(思うにそういうカードゲームはそういう射幸心を煽ってる側面もあるのでは)。
   ゲームボーイのソフトぐらいなら洗っても形は残ってますが(シリカゲルに埋めたとか洗濯ネットに突っ込んでお外に干したとか、復元エピソードはいろいろあります)、特殊加工をしてキラキラさせていてもものが紙なので。あとかたもなくなり、あとは干したお洋服にキラキラがついていただけって……。

   それはへこんだことでしょう。

   それにしても、いろいろ楽しそうでいいですね。

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