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2012年12月 9日 (日)

「黒子のバスケ」 親は置き去り

   いや別に隈無く原作を読み込んで言ってるんじゃないですから、「黒子のバスケ」関連イヴェント脅迫者の尻馬に乗ってるワケじゃないです。

   「おおきく振りかぶって」みたいな、甲子園を本気で目指してる高校野球のリアルを描いてる漫画を見ますと、マネジャ、顧問の先生、ママたちが彼らをいろんな方面から支えてるということについて思い知らされます。自分も実際やったしね。夜も明けないうちから練習に出ていく息子にごはん用意して、おベントも持たせて。帰ってくるのは21時すぎの息子の泥まみれの一式を洗濯してまた翌日一式きれいなのを持たせる。うちは結構自力でやってくれましたが、毎日は大変よこれ。用具や服はよく壊れたり破れたりするし。遠征となれば交通費もいるし、勝ち進めば寄付金は回るし。

   野球だけに限らず、本気のスポーツは部活に限らずクラブチームでも、小さいころの送り迎えから親は大変だろうなーと思いますが。昔その話題で、親も好きでやってるなら苦にならないと突っ込まれてあ、そうかーって思ったもんでしたが。
   野球部のママの飲み会とかでお尋ねすると、高校野球するようなうちの少年は、もう少年野球やって来たのが当たり前、ママも、土日は息子の試合の応援があるのが当たり前できていて、もう引退して土日が暇でしょうがないとぼやいていました。おお、これがカラの巣症候群というものかと目の辺りにしておかあさんは引いていたりして。いやーそれはおかあさんが子供にクールすぎでしょ。なんでおれの休日をつぶすと素で思ってたから、小学校のチーム以来。可哀相な豹太くん。

   ま、そういう家族全員入れ込んだご家庭はともかく。

   よその雑誌は知りませんが、ジャンプでやるようなスポーツ漫画の場合、親はそんなに出てきませんね。「アイシールド21」でも、「あ、そう。しっかりやんなさいよ」ぐらいだったような。教育ママのせいでいっさい勉強以外をさせてもらえなかった雪光の場合は、そのママゴンをどうごまかすかってのがネタになっていた感もありますが、だいたいのところ、親は黙って、見守ってくれてる。金も出してくれていたであろう。アメフトは装備に金がかかりそうですが、その辺はヒルマが校長を脅迫して出させていた、自分もいろいろ稼いでいて資金に不自由していないので、とにかく競技をしたいヒルマが糸目を付けず面倒見ていたような描写もありました。
   「スラムダンク」でも、親はほとんど出ていなくて、一時ぐれて不良をやっていた三井が、試験の前の勉強会で泊まり込みだというのを親に説明するときに信頼がなくて汗をかいていたのが思い出される程度ですかねえ。
   まあ、読者の中心であろう中高生にとっての親っていうのはそういうものなんでしょうね、基本的な生活さえ保証してくれれば、自分のやってることに干渉しないで欲しい。まあ、自分もそうだったような気がしますからね。お互い様なんだけど。

   でも、自分が親になるとなんかすっごくむかつく。

   「スラムダンク」でも、最初の頃、しろうとだから体育館履きでずっとやってた桜木が、練習のしすぎでシューズをはきつぶすエピソードがあったと思います。彼はスポーツ用品店にシューズを買いに行く、気のいい店長(?)をだまくらかして、高級なモデルを冗談みたいな安値で買って持ち去ってしまう……なんてオチで、ちょっと引いてしまいました。
   「スラムダンク」は、最初の頃、バスケットのスポーツものの路線が受けなければ、不良高校生の学園生活ものに切り替えられるようにどっちもいけるように話を作っていたらしいですが(そのうち不良の友達たちは出番が減り、ケンカのシーンがなくなっていく)、シューズを買いたたくシーンは初期のものだから、やんちゃな少年ならではのコメディ・エピソードとして入れたんでしょうけど。
   品物を正当な対価を払わずに手に入れるとは何事ぞと。
   ありがちなところで、桜木の熱意とか、才能とかに店長が心打たれ、おまえを見込んだ、それだけの金でこれを売ってやる、というふうになるんでしょうけど、そうじゃなかったからなあ。なんだかだまし討ちみたいな入手で、店長泣いてた気がしますけど。
   その後も、同じ店でけっこう希少なシューズを(まあその時は正当に対価を払ってたような気もするけど)押して買ってた気がするなあ。まあ、商店なんだから、お店に出してある商品を求められたお客に売るのは当たり前なんだけど。コレクターとして取っておきたいなら店に出すなと。
   どちらにしても、一生懸命スポーツしてるんだから周りのオトナは便宜を図ってくれて当然! な雰囲気に違和感を感じました。って、おかあさん固いこというなよ、ホント空気読めない。

   そして、近頃人気の「黒子のバスケ」。
   「キセキの世代」という一時代を作った天才中学生たちのチームが、高校進学してばらばらになったという設定。実力あるリーダーのAくんは、なかなかカリスマがある少年のようで、この春の名台詞が

   「僕に逆らう奴は親でも殺す

   おいおい。
   略して「僕さか親コロ」だそうで。
   虎美気に入っちゃって、お腹がいっぱいで食べきれなかった袋詰めシュークリームを明日の朝食べようとして、でも夜中とか早朝とかにお腹をすかしたおにいちゃんやおとうさんに食べられるのを防ぐために(よく彼女はそういうときマジックで名前を書いて注意喚起する)、
   「虎美の。食べたら親コロ」と黒々と書いておりました。
   「なにこれ……」
   疑問に思ってしげしげと見つめる旦那様に、
   「漫画の台詞で今流行っているそうです。『親でも殺す』の略だそうで」と説明して差し上げましたが。
   「殺されるの?」
   さすがに旦那様それには手を触れず翌朝になり。
   「やっぱり食べられてない。やっぱり『親コロ』は効くな!」と虎美はゴキゲンでしたが。

   おい。
   「親でも殺す」とは何事か。
   おまえたちはその親に生活を保障して貰ってるのだろうがよ。
   朝になればゴハンが出てお弁当用意して貰えて、「部費」と言えばちゃんとお金を用意して貰えて、この作品でもはきつぶしたバ(スケ)ッ(ト)シュ(ーズ)を買う金をすぐに出して貰って。いやー彼は親とはそんないい関係じゃないのかも知れませんけどねー。なにしろこっちは最新刊読んだだけだから。
   そういう何様? という性格を顕著に表すためのフィクションの世界ならではの特異な台詞ではあるのですが。そういうのをお友だちと盛り上がるだけじゃなく現実に親に向かって使うんじゃありません。じゃあ悪いのは家のしつけか、そうか。

   じゃあおかあさん 野 暮 だったかしらね?

   でも、少年向けスポーツ根性ものでは、親は不遇だなと思うわけですよ。
   まあ、お年頃を考えたら、スポーツに限らないけどね。

   こういう、トチ狂ったママゴンの妄言と、「黒子のバスケ」に対する卑怯な脅迫行為とは別物であります。どんなに作者本人が憎くてもねたましくても、それを愛するファンの皆を質に取るような脅迫行為は最低です。
   いえ、なんか逆恨みで、そういうファンのための集まりやらをやったら殺すとか、いってきた輩がいるそうです。集英社びっくりして、この秋のジャンプのファンに対する催しも、この作品の部分だけ取りやめたとか。
   人気のある作品ですから、ファンがお絵かきしたりお話を書いたりした冊子を売り買いする催しもいろいろあるんですが、この冬の、業界最大規模のアレでは、この作品関連の作品は出展中止になったとか。虎美調査では、年明けに予定されていたこの作品だけの催しも、中止となったとか。
   集英社、警視庁、本気出せ!
   絶対こういうのを許してはいけません。

   コミケって、新型インフルエンザとか、恐ろしい伝染病が流行ったときも、幼い子供を性の対象にするような作品を規制するのしないのって言ってたときも、震災の後も、影響なく(?)行われてきたと思いますけど、ここへきて大きなダメィジを受けてしまいましたことよ。犯人はたいした奴ですね。……実 刑 喰 ら う と 良 い よ 。

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