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2012年8月 5日 (日)

「へうげもの」15  目覚めよ!

   前巻発売以降あまりに待たされたが為に、もしかして1回買い漏らしちゃったかと焦ったのですが、わびと立身の間を悶絶する茶人漫画「へうげもの」関ヶ原当日を描いた15巻、やっと出ました。やっと買いに行けました(爆泣)。

   大名(&その他)のみなさん知略の限りを尽くして臨んでおります。あ、武勇もね(さ作介ちゃんの心の友として登場した金森君が同様のおねえキャラと思わせて強い強い!)。

   禁欲&強精の日々に暴発寸前の家康さんがその筆頭。クライマックス、島津の特攻にとうとう漏らしてしまったときのページぶち抜きの顔はもう、圧倒。……小学生が読んでおるような雑誌でやる漫画ではないのでいいんですこれで。まったくオトナの読むべき作品であります。

   今回も身体を張っております我らが織部ちゃん。前の巻で秘密兵器として作っておった投石機を押し立てて参戦するも、自分の身を安んずるために必死の悪友有楽斎ちゃんにとんでもないめに遭わされてしまうのでした。いやー最近の大河の、主人公が歴史の転換点に立ち会って影響を与えてる描写はええ加減にせいとか思ってましたが、ここに織部ちゃんを絡めるか! でも、実際何もしてないし(でも動くし)、ギリギリこれはアリ!?
   「アデウス アミーゴ」って、有楽斎もう殺す気でやっただろ!?
   前巻の細川忠興と福島正則といい、この時代の友情はホント危なっかしくてしょうがない。

   今回の芸こまキャラ:「遅参したのに強い!」と織部ちゃんの活躍に感動する若き日の宮本武蔵……こういう小ネタに凝ってるところが好きッ! これが巌流島に応用される……わけない。

   戦いの帰結は皆の知るとおり……?

   島左近の首に魂を消してもうだめだ、と家臣にも見放される三成ちゃんですが、そのまま数寄を理解しないやられキャラとして退場するかと思えば。

   山田画伯さすがの退場シーンを用意してくれてました。
   利休がみっともなく暴れて、心ならずも切腹を賜る側の心をもてなしたのに対照的に、三成は「あ~あ。やっぱだめだこのひと」と笑わせる、自分のキャラを弁えて、それを延長して演じて見せて、その場の皆をもてなした、茶の湯で言う、一座を建立した、それをやって見せたというのが新しい。
   それはそれで、織部ちゃんその他がいろいろ彼に対して働きかけていたことが無駄ではなかった、彼にもそれを容れる余地があったと描くことで茶の湯というものの奥深さが描けたであろうし、今なお、俺ぁまだわびさびなんかワカラネエと思いつつこの作品を読んでいる読者の心も救ったんじゃないですかね。いつ、あなたの心が数寄に目覚めるかもしれません、数寄とはそういうものですよと。

   しかし、因果応報。かつて秀吉の権勢を守るために山上宗二に耳そぎ鼻そぎの上シコロで首を斬るという残虐な刑を選んだ三成ちゃん、その遺児によって、全く同じ刑に処せられてしまうのでした。自分が命じた同じ言葉でそれを肯う三成ちゃんは、やっぱりひとかどの人物と思いますよ。画面の端、落とされる耳、鼻がこわ~い。赦すことをしない宗二の遺児は、面差しもさることながらやっぱ親の子だな~としみじみしました。そういうことをしてしまうおまえさんは長生きできるのかね? と問いかけたいわたしはやっぱり甘いかな(それでも死刑廃止には懐疑的論者、ナンヤソレ)。

   しかし、行きがけの駄賃に島津にさらわれてしまった作介ちゃん(小堀遠州!)、もう戦死したものと思われてますが、どうやって中央に復帰するのか!? そしてさらわれたって、やっぱ可愛かったからその目的で!? 例によって訛りのキツイ島津勢は半分吹き出しが判別不能なので思惑がわからな~い!(たぶんカヴァー下は島津言葉なんだと思うけどあんまり意味が取れなかったし!)

   まだまだ目が離せない関ヶ原後なのでした。

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