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2012年2月11日 (土)

節分商戦始末記

   オチが付いたから書きましょう。

   それは松が取れた頃、まだ七草を売ってた1月の5,6日でした。お正月ものの売り場は一掃され、次に並んだ季節商品は節分の豆! ここからはもうスーパーは年中行事スケジュールがタイトです!
   それからしばらくして、「恵方巻予約受付」のチラシが配布され、15日には受付が始まりました。と、同時に本部からのノルマが発表され、ノルマが達成できた支店には表彰と賞金、と人参が。そしてさらに、売り場に具体的に吊すものとして、抱き枕大のヴィニルでできたおおきな恵方巻が! 呆れて見てたら、翌日ぐらいには総菜部の誇る美男美女の2人が協力してお総菜売り場の天井からぶら下げてました。
   及ばずながら協力しましょ、と、サラダ巻やマグロ巻、上恵方巻などをそれぞれ1本ずつ注文書に書き込んだんですが、イロイロ取り込んでて、お店に持っていったのはギリギリ30日、締め切り間際でした。
   「店長! すいませんもうお帰りですか? 恵方巻の申込はどちらへ?」
   いちどうちに帰ってからだったから、7時回ってましたかね? コート姿の店長をを捕まえたんですが、顔にはありありと帰りたいって書いてありました。空気読めないおかあさん、ごくごくたまにそういうことの出来るときもあります。
   「明日にしましょうか?」
   「……明日ならポイント10倍つくから」
   阿吽の呼吸で翌日延ばしにしました。
   31日は早めに入って、古参の大お姉様に手続きをして貰いました。31日はポイント10倍デー(お店での買い物金額に応じてポイントがつき、たまるとお買い物券になる、そのポイントが通常の10倍つくサーヴィスの日)だったので、儲けた! そして、迎えた2月3日!

   前の日に、次長がこそこそ貼りだしてた案内文に、
   「鬼が来ます! 11時と2時の2回、リーリエマート・イーヴィヒベルク支店に鬼が来ます。鬼と握手をすると、お多福さんからお菓子が貰えます!」とあったので、店長鬼になるんだな、サンタだけじゃないのか、ご苦労だなと思ってたんですが。
   ……虎美の受験の項で書いたと思いますが、実際鬼になったのは鮮魚のお兄さんでした。全身青のタイツに黄色い虎縞の短パン、アフロの青いカツラにはツノ角2本で青鬼どん♪(cf.「赤鬼と青鬼のタンゴ」)ちゃんと赤い、すりこぎほどの金棒つきで。
   店長逃げたな。
   てっきりじっさいやらされるのは次長さんだと思ったんですけど。
   お多福さんは主任さんだったんですが。こちらは、お祭りで売ってるようなヴィニルのお面を頭につけてるだけでした。
   そして、チラシに書いてあった店頭での豚汁のお振舞いは、どうやらお味噌の業者さんにやらせてたらしくって。見慣れない男性が一人で声をからして呼び込みしてました。
   「すいませーん、1時からはいるパートのものなんですが、やっぱり福引きの時みたいに、お店のものは貰っちゃダメなの?」って聞いてみたら(秋のバスツアーとか、お米プレゼントの抽選会とか、パートも社員も応募不可っていわれたんです)、
   「そういうことは言われてませんよ」って、
   「まだお鍋にもうひとつあるんです。これ捌けないと帰れないんですわたし」っておっしゃるから、有り難くご馳走になりました。
   「って、ケンちゃんママも貰ってきたらー?」と、ついでにお向かいのいつものパン屋さんに言ったら、
   「あらー、朝から見てたんですけど。こっちまで持ってきてくれないかしらとかいって」なんて、ママさんうらやましそうに言うもんだから、
   「なんだーそうか! お店開けられないもんね」と、二つ返事でまた道をノコノコ渡って、
   「お向かいのパン屋さんにも上げてくれる?」と、トレイまで借り出してパパ店長の分まで貰って載せて、配達。
   「って言ってますからどうぞお客様も食べてやって」と、パン屋さんに来てたお客様にまで押し売り。
   うちで寝込んでた虎美にまでもってってやって。

   ちゃんと1時から仕事に入りましたよ。
   2時に出た鬼は、青果チーフでした。お多福さんも、パートの古参のお姉様になってました。
   「鬼が出ますから、どうぞ2時まで帰らないでお待ちください」なんて言ったものだから、けっこうお客様いらしてて、鬼さんいろんなところでお客様にきゃーきゃー言われてました。

   恵方巻も結構出ました。もう、お総菜売り場の前の床にはコンパスが描いてあって、「今年の恵方は北北西!」って、方向もバッチリ! 
   引換券をお持ちのお客様には、準備済みの手提げを出してきてお渡ししてたようですが、ふつうにいらしたお客様も、その場で選んで、海鮮とか、7種の具の入った恵方巻きとか、もうそんなに入らないわというお年を召した方はハーフのものとか、かなりお買い求めいただきました。
   それで、ハーフを予約したんだけど、実際の大きさを見たら、うちはとてもこれじゃ足りないわ、とおかあさん帰るときに売り場に見に行って買い足そうとしたら、
   ……総菜部張り切っちゃったみたいで、まだ相当売れ残ってました
   うわー、もう5時なのにこんなに売れ残ってどうするのよ。
   総菜部の誇る北村一輝似のお兄さんが、沈痛な顔をして割り引きシールを貼ってました。
   「あたしいつもの海老フライ巻きも欲しかったなー」とつとめて能天気に語りかけましたが、
   「やるつもりだッたんスけど、恵方巻作ってたら時間無かったです」
   やや怒りを抑えたしゃべりでしたね。本部の指示で、とは言ってたかなー。
   さすがに空気を読んでそれ以上は話しかけず、これにも貼ってよと図々しいことも言わずに売れ残り海鮮巻き、パッケージが潰れちゃってるのをひとつふたつ選んで籠に入れました。

   それでもみんなでバリバリ黙々食べて、お豆は撒かないでぼりぼり食べて、その日は早乙女家楽しく過ごしました。

   ところが、
   「ねえ、節分で撒くのって落花生じゃないの?」とお兄ちゃんが言い出して、リヴィングは阿鼻叫喚。
   「それは仙台だけ!
   わたくしは、最初仙台の幼稚園で落花生を撒いてたのはおこちゃまだったから大豆がまだ固くて食べづらいのと、撒いたのを拾って食べると衛生上悪いから、殻に入ってる落花生が都合がいいということからだと思って、幼稚園だけのアイディアだと思ってたんですが、どうも違うようで。
   仙台は、節分には落花生を撒くんだそうです。
   金沢では、ふつうに煎り大豆だったと思いますが。
   かえって、落花生や、ほかの美味しいナッツでは鬼は喜んで食べてしまう、あの固い大豆でなくては鬼をやっつけることが出来ないと教わったような……。
   しかしながら、仙台で育って、親がそういう蘊蓄を教えなかった(要反省)豹太は、節分と言ったら落花生だと思っていたようです。
   虎美は「しばわんこ」で学習したので炒り豆だと思ってたようですが。
   「お兄ちゃん恥ずかしい!」
   いや、ここで判明して良かったよかえって。
   「落花生食べたい」
   しおしおと申しますので、週明け、もう売り場が片付けられたリーリエマートで探して探して買って参りました。
   ぺろっと食べちゃったみたいよ。

   そして、週明け、事務所の恵方巻売り上げコンテストの掲示には、ボールペンで「180コ、進捗率前年比168%達成!」と書き込みがしてあったのでした。こんな、ノルマぴったりの数字ってことは、店長ギリギリのところで自腹を切って数字合わせしたんだなあと思いましたです。それでも、
   「良かったですね!」とはお声がけしてたんですが。

   結果が全部出揃った第2週、順位が発表になって、1位は惜しくもよその店に取られましたが、我がイーヴィヒベルク支店は2位! 賞金7000円をゲットしました!
   ……賞金7000円ってのはどうよ? 全員に金一封くれるのかしら? 店長だけ? 店全体に7000円だと山分けしたら幾らかしら? って思ってると、昨日、

   「恵方巻のコンテストで2位だったので賞金が入りました。店長が皆さんにジュースを驕りますから退勤の時にひとり1本もってってください。タイムカードのところにチェック表ありますから、お値段とチェック書き込んでいってください」って。

   ジュース1本か。
   まあおかあさん販売促進にはなんにもしてないし。

   虎美がちょうど熱出して寝込んでたから(受験前なのに!)、ポカリ欲しかったけど、ポカリはジュース(100円もしくは105円)より高かったので(当店平常価格で108円)、遠慮して虎美の好きな三ツ矢サイダー98円にしておきました。

   というわけで、リーリエマートの節分商戦はこのように終わりました。
   ヴァレンタインももう同時進行でやってて、ここ数日はラッピングのお品やら、板チョコが少しずつですが出ています。この週末に作るんだなあと、もう露骨に顔を綻ばせてレジを通しています。

   季節を肌で感じることが出来て、実に楽しいお仕事をさせて貰っています。

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