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2012年2月21日 (火)

漏らさない話

   年度末恒例のアルバイトをしています。
   例によって発達支援に取り組んでおられるエライ先生の講演のテープ起こしで、イロイロ面白い話に触れさせてもらっておりますが。

   発達支援児だって、人のためになる、という使命感を持つと行動が多少なりとも改まる、と、特別支援学級の子どもが職場体験をした話を例に引いて来られた話で。
   同じ、スーパーでのお肉をパック詰めする仕事でも、Aというスーパーは、現場にとっても障害に理解のないオバサンがいて、「なにやってるの!」「ダメじゃない!」「言ったことが全然できてない!」となにかというと怒られたそうで。支援児たちは荒れて、とうとう最後にはお肉をぶちまけて、そのオバサンの顔に豚肉がべったり! という惨事になったとか。
   ところが、Bというスーパーで同じ作業を行ったところ、そちらのオバサンは障害に理解のある方で、「まあ、がんばってるじゃない、偉いわ」「凄いじゃない」と、褒めてくれたので、みんな意欲を持って取り組めた、という話でした。
   そういうように、受け入れる側で、こういうことはできない子かも知れない、こういうことは負担が大きいかも知れない、と想像力を働かせて、理解して環境を整えてあげると支援児も力を発揮することができる、といった文脈のようでした。
   オチに、
   「Aってスーパー、潰れましたけどね」って、捨て台詞のように先生仰って。会場の笑い声入ってました。いや、恨みじゃなくって。

   それはこういうことでしょ? 
   仙台に、ローカル福の神で仙台四郎さんという方がおられます。実在の方で、明治以降戦前までの古き良き時代(要は忘れた)にいらした、やや富裕層の、「遅れ」のある方だったらしいです。人なつこい方で、日頃商店を自由に見て歩いていたそうですが、お店の方で、そういう四郎さん(なにを買いにくるでもない、通常の知能を持っていない男性)を邪険にしないで大切に応対していると、そのお店は繁盛したということで、亡くなられたあとローカル福の神として、肖像写真がお店に飾られたりしたんだそうな。
   もしかして、非科学的ななにかを持っていらした方なのかも知れませんが、そういう、ハンディキャップを持った方を邪険にしないで、大切にするようなお店は、他の普通のお客様、お年寄りや、そうでなくても身体が不自由だったり、なにか弱いところのある方にも、心配りができたことでしょう。そういうお店が繁盛するのは、やっぱり人の世の習いじゃないでしょうかね?
   そういうわけで、Aスーパーが潰れたのも、その支援学級の先生の呪いなんかじゃなく、そういう精神の余裕のなさ、酷薄なところがもうお肉売り場のたったひとりのことだけじゃなく社風になっちゃってて、それでお客に嫌われたんじゃないかと思いました。

   天網恢々疎にして漏らさずってのは、そういうことじゃないんですかねえ。

   ……と、イロイロ余計なことを考えながらやってるからまた仕事が遅い

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