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2011年10月13日 (木)

「オリンポスの咎人」 ― レディース・ファンタジー ―

   毎度新刊が入る度に見に行っている電子貸本「Renta」のサイトです。ハーレクィンのコミックがお気に入りで、中でも、出る度に借りているのはこの「オリンポスの咎人」シリーズ。作者はジーナ・ショウォルターだそうです。作画は各部ごとに違っています。
   ギリシャ神話の世界観、あの、人間の災厄を閉じこめた箱を開けたのは女性だというやつを、女戦士パンドラだけが警護の任に当たっていることに嫉妬した戦士達の裏切りによるパンドラ殺害、結果、災厄の解放、ということにしています。どんなフェミニズムの八つ当たりだ。でもこれはなかなか設定としては面白いです。
   かくて、解放された災厄は戦士達の身体に入り込み、逆にその世界最強の力でもって人間世界で暴れ回ってしまい、彼らはその罰としてオリンポスを追われたというわけ。それで、「オリンポスの咎人」。もともと神の戦士である彼らは時を経て反省、己が身に宿した災厄を飼い慣らして力を外に出さないようにすることを覚え、なんとかこれらを封印し直し、天界に復帰する(? それとも永遠の安息に付く? そこはちょっと忘れました)べくいろいろ活動している模様。時は現代です。
   ただ、「ハンター」という対抗組織があって、過去の大災厄の原因を彼ら戦士達だと知っている知識ある人間の集団で、彼らに復讐し、身に宿した災厄ごと彼らを葬るべく手段を選ばず彼らに襲いかかってくるのが悩みの種。恐ろしいことをしでかした自分が死ぬのは構わないが、それで解放された災厄がこの世界にどんな悪影響を与えるか解らないのに、と、正当防衛以上の義務感で彼らはハンターから身を守るべく闘っています。
   人間が自分たちを恨むのは解るが、もう災厄を自由にさせて迷惑を掛けるつもりがないのに自分を殺そうとするのは困る。だいいち自分が死ねば災厄が解き放たれてしまうと言うのに無茶だ、それに、ハンターたちは手段を選ばず、一般人を平気で死なせたりしているのが人道上許せない……。謎のハンター組織ですが、どうも黒幕がいるようで、それが、なんと発端の事件の時にパンドラ殺しを提案した元凶の仲間であるらしい……。
   物語を読み進めるごとに大きな謎が解かれていって惹きつけられます

   ラヴストーリーとしては、この永遠の罪を背負った戦士達が、当然美マッチョのイケメンでたまらないところへ、毎度永遠の孤独を癒やしてくれるパートナーとなる恋人と出会って恋に落ちるのがもううっとりです。その彼女たちも、ひとの心の声が聞こえる超能力者のアシュリン、真実を見通しそれを絵で描くことのできるダニカ、冥府の看守だった父より力を受け継いだ災厄の女神アニヤ、ハーピー族の娘で翼を持つ魔物を体内に宿すグウェン……と、彼らの力になれる力をそれぞれ持ってます。謎を解いて世界を大きく変えるときが近づいている……という壮大なファンタジーになるのでしょう。

   巻末の作画担当漫画家さんのコメントによると、官能描写は結構濃いらしいですが、コミック版は結構漫画家さんによってはカットしてある模様。小説版も1冊は読んでみましたが、たしかにまあ、大人の女性が読む分にはこのぐらい書いてあってもいいかな程度の濃さでしたかね。ハードカヴァーなら今時の日本文学もこれくらい書いてあるんじゃないかな、よう知らんけど。例によっていろいろ刈り込んであるので、活字版で原作を読んでみても面白いかも。

   というわけで、毎度楽しみに読んでいます。各番人さんは原作中結構ルックスについては書き込んでありますが、作画担当さんにより、微妙に顔が違っているのが残念と言えば残念。そこは共通のキャラ設定で通せよ、シリーズで読んでるこっちが混乱するから(Ⅳ部のヒーロー、疑惑の番人、サビンはドレッドなのかどうなのか!?)。
   好みとしては、やっぱり岩崎陽子(Ⅲ部 ルシアンを担当)は安定してます。彼女の絵で全部出し直して欲しいです。
   それにしても、戦士同士のカップル(? とりあず女性が想いを掛けている)、病のトリンと悲嘆のカメオ(唯一の女性)の恋は実るのか……やはりプラトニックなのかのう。トリンは災厄の性質上ひとに触れないから(だから永遠に欲求不満らしい。お気の毒)。
   永遠のパートナーを得てゆく主役級の戦士達に対し、地味に脇役は失恋もしているようで、淫欲のパリスはⅢ部でルシアンがグランドロマンをやってる間にハンターの女性に恋して結ばれず相手の死で終わったらしいです。可哀相。
   さて、戦士達は何人いるんだっけ、あと何話で物語が完結するか、楽しみです。

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コメント

微妙に間違ってました。災厄に入り込まれたのではなくて、災厄が暴れ回って世界に迷惑を掛けた結果、神により戦士達は身体にそれぞれひとつの災厄を封じられて番人とされたようです。どっちにしても、体内の災厄に負けるとそれがまた人間世界に出てきて被害を及ぼすので彼らは日夜頑張っておるわけです。

投稿: まいね | 2011年10月16日 (日) 11時29分

 公式サイトもあって、ハーレクインは力を入れて売り出している模様です。次は怒りの番人、アーロンで、お相手は天使だそうな……。活字の方でコンプリートしてみたいような……。
 → http://oritoga.com/index.html

投稿: まいね | 2011年10月18日 (火) 02時54分

 買っちゃった。「オリンポスの咎人 アーロン」三浦しをん公式推薦図書の広告帯付き。上下巻なのに上だけ……これはキツイ寸止めの嵐! 引っ張るぅ~~~! はやく下巻買いに行かなくちゃ。どこの書店でもあのハーレクィン専用ラックじゃなく、ふつうの文庫(翻訳系)の棚に入ってます。濃い青の背表紙のMIRA文庫です。

投稿: まいね | 2011年10月19日 (水) 20時02分

 下巻も読了。ドンドン大変なことになっていきます。天使と戦士と魔物の三角関係の結末はちょっと切なかったかな。バカップル反省しろ!
 脇筋では「嘘の番人」のギデオンが妻と再会!? 甘くも激しい愛を誓った相手が自分のことを忘れ去ってるのもきついなあ。

投稿: まいね | 2011年10月24日 (月) 10時56分

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