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2011年7月13日 (水)

余りにも早い夏の終わり

   負けちゃいました。
   いいとこまで行ったんだけどなあ。
   対戦相手はティーファーズムプフ。湘南の方の強豪校らしいです。
   会場は等々力球場だったので、溝の口の近くのひとと路線バスで向かいました。
   「なによう、そのTシャツの袖まくりは? 外せないお洒落のポイントなわけ?」と、先に来ていたニシゴーリママに突っ込むと、
   「違うのよ」と、お袖を延ばしてみたらば、せっかく誂えた応援Tシャツは石高校の父母会ネイム入りの筈が、「石高校野球部」になってて……だめじゃん。いや遠目にはわかんないけどね、遠目にはね。

   分解して縮めて持ってきた応援幟旗の竿をみんなして延して組み立てます。
   「やらせてー♪」と手を挙げますと、なかなかこれが難しい。竿の先がキャップが外れるようになっていて、そこに横棒を格納できるようになってるんです! まずそれを取り出して短いうちに幟旗の乳(旗などの、竿を通すべき輪になっている飛び出た部分……と「トリヴィアの泉」でやってた)を通しちゃいます。ところが、この伸縮できるようになってる竿は、真ん中にねじって調節部分があるので太くなってるのです。だから、乳がギリギリサイズだと、その部分を通せなくて、詰まってしまうのです!
   「いやーん、全部通しちゃったら途中で止まっちゃうじゃん!」という悲鳴がそこら中で。おかあさんも、張り切って全部通したらにっちもさっちもいかなくなって。
   「マリーちゃんそれやり直しな」
   むきー!
   みんな暑いのに頭から湯気を出しながらやり直しましてました。
   高校野球の応援幟旗は下2つを調節ねじの下に入れる程度でいいようです。
   というわけで、幟旗完成。
   各家庭から供出したクーラーボックスに、各自が作ってきたり買ってきた氷をぶち込んで、飲み物を冷やします。今日も熱中症警報出てますからスポーツドリンクとお茶をたっぷり。とくに、友情応援のスクールバンドの皆さんは、金物を持ちますから念入りに身体の中から冷やしてもらいます。
   そうこうしている間に前の試合が終わり、入場になりました。
   後攻め流石高校は1塁がわ。みんなで重たいクーラーボックスを手分けして入場します。両翼93メートルの等々力球場は生意気に人工芝でした。
   ……うわーこれはうちの学校のパンキョウ201号室だな。
   スタジアムをコンサートホールにたとえることにしているおかあさんも、これはたとえる対象に困る。グラウンドは近いし椅子はプラスチックのベンチだし(お尻が焼けた!)、ファウルボールを避けるネットはないし。ええと、臨場感アリアリで高校野球っぽくてようございました。
   もうノックが始まっていて、目と鼻の先では可愛いバッテリーちゃんたちが投球練習をしておって、いい音をさせているのがよく解って、ああ、「おお振り」3巻で西浦高校のみんなが春季大会の観戦に行って、榛名と遭遇するエピソード、トップレヴェルの投手を目の辺りにして息を呑むってやつの感覚を肌で感じられました。

   相手のティーファーズムプフ、事前配布の資料ではエースの名前がテオ小林(仮名)って、キラキラネームなの? ハーフなの? ってちょっと期待してましたが、ハーフなんだそうで、背が高く、結構評判の良いピッチャーだったみたいです。ただ、立ち上がりが微妙だったので、そんなに圧倒されてなかったような……。
   「ねえ、負けてなくない?」
   「だよね?」
   点こそは入らないものの、毎回ちゃんちゃんとランナーを出せていたのでした。それに対して、我らがエースのMくんは快調、快調♪
   「さくさく過ぎや! ちょっと遊んでやりー! うちのブラバンが休む間がないやないの!」と、おかあさんのヤジ応援も余裕。
   解説しよう! 地方大会レヴェルでは仁義かなんか知りませんが、ブラバンの応援は攻撃時だけで、相手の攻撃の間はこちらは休憩して邪魔をしないんですね。知らなかったなあ。というわけで、こちらが守っている表の攻撃の間は、ブラバンのお嬢さん(お兄さんもいた)達は休憩時間で、汗をぬぐったり喉を潤したり楽器のメンテをしておったり、次の攻撃の回の選手のテーマの楽譜の準備をしておったりするのであります。ああ、そう、出ると負けの流石高校でも、選手それぞれに打撃テーマがあって、好きな曲のワンフレーズを鳴らした後で、「かっせ! かっせ! 流石! かっとばせー! ○○!」と応援して貰えるのです。まあ、「ブラバン甲子園」でおなじみの曲ばかりでしたけどね。
   「おれまで希望を聞かれちゃった」と、そういえば数日前、豹太が照れくさそうな顔をしていました。
   「アニメオタクとバレバレの痛い曲をリクエストしてどん引きされるがよい」
   「いやそれは……でもハルヒなんかもうそんなレヴェルに入らないし」
   「おまえが見ているようなものではなにがあるのだ、いや、聞きたくない……」
   「でも、ブラバンの方で出来る曲を出してきて、その中から選択なんだよ」
   なんだ、道理で。……それならなおさら「ハルヒダンス」をリクエストしてやって笑いを呼べばよいのに。ま、とにかく今日は豹太の出番はなかったので。

   さて、超日本人級投手ということでコールド警報が出されていて、9回まで保たないんじゃ、といわれていたのに、蓋を開けてみれば福本解説でいうところの、
   「たこやきやね」というゼロの並んだスコアボードになっていました。
   ところが4回裏、長打が偶然続き、あれよあれよと、
   「1点取ったあ!」
   「楊枝がついてもうたね」(福本解説ふうに)
   そのあとまたたこ焼きが並んで、これはロールシャッハ・テストのように線対称なスコアができるのでは……と期待し始めた8回表、突然エースのMくんが乱れたのでした。
   エースで3番のテオ小林(仮名)、自分の手で得点を叩き出して、あっという間に逆転。おかあさんが、
   「NOW! MAKE IT SO DRAMATIC!!(メークドラマや!)」
   と絶叫して9回裏2死2、3塁まで追い上げたのも虚しく、試合は終わってしまったのでした。
   わーっと双方のベンチから選手が出てきて真ん中に整列して礼! サイレンが鳴って、校歌が流れて旗が揚がって。
   こないだおかあさん虎美ちゃんが作った千羽鶴も、向こうさんに行ってしまいました。それからは協力して撤収、ブラバンにお礼を行ったり、選手達がおかあさん達に応援ありがとうございましたと整列して挨拶したり、向こうさんとまた栄誉をたたえ合ったり、うちの鶴を甲子園に連れてってくださいとか定型文の社交辞令を掛けたり。

   そんなこんなで帰ってきたらもう日が暮れてました。

   面白かったけど、まあ、もうひとつ2つ勝っても良かったかもね。

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