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2011年3月 2日 (水)

少年少女すれ違い続け

   2ちゃんの某スレッドで例によって下世話な話を読んでいたら拾った話。
   新婦は割と女性に嫌われるタイプであったらしく、ご友人とおぼしき女性が披露宴の席上で、
   「だって新婦ちゃんてば高校時代から玉の輿にのってやる! って言いまくってて、就職しても出世頭みる度にモーションをかけてて。うまく新郎さんみたいなひとを見つけてものにして! 凄いわよねえ!」って、もう、そこら中に聞こえる声で暴露したとか。それが、新郎友人からフォローが入って、以下の通り。
   「なるほど! 新婦さんがそんな積極的な方だったからこそ、この2人はうまくゴールインできたんですね。なにしろ新郎と来たら、仕事だけはできて、彼女が欲しい、カワイイ奥さんとこんな家庭を築きたいと口では偉そうにしているけれど、女性に声も掛けられない意気地なしで……」
   突然の暴露話に肝を冷やした出席者も笑いのうちに歓談を続けることができたとか。

   これを読んで、わたくし思い当たりましたのよ。
   まだ20世紀の間に読んだ本でも、イマドキの男性はもう純情が過ぎて、女性を口説くことができない、白馬に乗ったお姫様があああなたこそが運命のひと、と迎えに来てくれるのを待ってる云々書いてありました。ええ、草食系なんて言葉の欠片もない20世紀にして既にね。

   解るよ。だって、今流行ってるラノベのヒロインがみんなそんなカンジだもん。
   なんで最近は幼なじみが多いんだろうと思ったら、なんの取り柄もない(ことになっている)主人公のことを好きになってくれる理由付けが、昔から近くにいたからという時間の連続性と距離の近さでしか出せないからだな。
   うちの猫科の兄妹がはまっている「バカとテストと召喚獣」の明久にしても、おっとり姫路嬢も気の強い島田嬢も彼に小学校時代優しくされたことから彼を慕っている訳だし。この作品では明久の親友(?)坂本も、幼なじみの霧島嬢に熱烈に求婚されていて、また幼なじみかとこちらは食傷。でも、その辺は「幼なじみならしょうがない」というある意味切り札なのかもと今思いつきました。
   あと、この作品は明久の美人でグラマーな姉上といい、級友木下秀吉の双子の姉、優子嬢といい、皆独特の論理を通していて話が通じないのが共通点で、そこは思春期の女子の男子にとっての訳わからなさを表わしているのかと思っていたのですが、嫉妬よけかなと。あんな美人に熱烈に想いを寄せられていて……でも可哀相、うらやましくない、という持って行き方と思い至りました。ほんとこの話は作りがうまいですよ。カワイイ女子、面白い友人に囲まれて波瀾万丈な学園生活、男子中高生の夢! ……なんだけど、自分の身に起っちゃ嫌よというギリギリの線が。

   グウェンダル型と常々申しておりますが、美女に尻に敷かれていろいろ厄介を押しつけられる主人公は最近多いです。「涼宮ハルヒ」シリーズのキョンもそうでしょ? そして、その美女は最近集団と。キョンはとくに特技はないと常々言っていますが(伏線として過去の事件が描かれているので、もしかしてなにかハルヒが世界を動かす特殊な力を手に入れるにあたってなにかをしている可能性もありますが)、ハルヒが無意識に引き寄せた宇宙人、未来人その他イロイロの美少女達に好意を示されウハウハな話でもあります。まあ青少年が心の慰みに読むものなんだから、いいんだけどね。「とある魔術のナントカ……」も、最初数冊見せて貰いましたが、やっぱ主人公取りえなしといいつつどんどん美少女と出逢って頼りにされてたよ……。

   ほんと、無理めの美人に想いを掛けて、口説いて口説いて自分も磨いて強くなって振り向かせる話ってないわよ。 それってじゃあ昔はどんな話って、ええと……………「めぞん一刻」? 「Dr.スランプ」? いやあれはギャグだし。

   じゃあ、対する女子の方はどうよというと、王子様を待ってるのかというと、「キャンディ・キャンディ」の昔から、王子様を待ってない。自分から探しに行く。いや待て、そうじゃなくてロマンチックに運命に結ばれた相手として向こうが探し当ててくれる、……かな。「ぼくの地球を守って」は、転生しても恋に落ちる系でしたよね? あれはラヴ・ロマンスの範疇に入れていいのか。「ときめきトゥナイト」は、一部の真壁君と蘭世は過去に愛し合った恋人同士だったんじゃなかったかしら。あと一昔前の恋愛ものベストセラーってなんだろう? 「ベルサイユのばら」はオスカル様地味に逆ハーレムだった気もしますが(男性におけるハーレムの逆で、ヒロインが出てくる男性みんなに愛を捧げられてもてもてな様)、結局アンドレとくっついたと言うことは幼なじみものなのかな?
   でも、それこそいっぱいあった学園ラヴコメだと、なんの取り柄もないドジでのろまな亀が学園のプリンスと恋に落ちて結ばれるってのが主流だったような気もしますが。やっぱ、右肩上がりの時代は漫画の女子も元気あったな。「ときめきトゥナイト」も、最初はその線だったし。学園のプリンスじゃなくてシングルマザーの家庭の不良っぽい男の子だと思ったら魔界の王子様だっただけで。

   

これが90年代になっても、レディース・コミックになっても、「悪女(わる)」はその辺ちゃんと少女漫画のお作法として、なんの取り柄もない一般職OLの麻里鈴ががんばって出世してTOさんを見つける話だったなあ、最後どうなったか見損ねたけど。
   今もそうかというと、今は「のだめ」でさえ、王子様が自分を好きになってつきまとってくれる。いやつきまとってないけど、自分を評価して、無くてはならないひとだといってくれる。うらやましいね。

   でなければ。ヒロインは伝奇的なナニモノカによって既に唯一の存在で、美少年美青年が傅(かしず)いて彼女の愛もしくは特殊能力を乞うわけだ。「薔薇嬢のキス」だけかと思ったら、ネットでレンタル無料フェアやってる「薔薇の聖痕」もそんな話でしたよ(絢爛豪華で結構面白かった)。ヒロインは謎にもまれながら、真実自分の愛する相手は誰なのか、自分の心と向かい合うわけだ。うらやましい。これもまあ、中高生が夢見る世界と思えば可愛らしいものなのだけれど。

   よく考えると擦れ違っておるよな。これこれ、青少年よ、まともに向き合って恋愛しようよ。思うとおりに行かなくてきゅううっとなるのが青春だ。

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コメント

 しかし取り上げた作品が濃い趣味の読者向けだったかなと反省し、それではおたく以外も視野に入れた漫画で最近の恋愛ものの流行りというと、「ラブコン」! 映画にもなったそうで。虎美のお友達の中でもわりに一般的な漫画の趣味であるミキちゃん(別マとか少女コミックとかを読む。少年愛ぽいのは嫌い)から回ってきました。これは古き良き、「今まで異性として意識してなかったクラスメイトと掛け合い漫才的名コンビをやっていくうちに意識していって……」という進行具合がよかったです。もう、年甲斐もなく入れ込んで、物語の進行に応じてガッツポーズしてみたり、一緒になって泣いたり。これは良かったわー。やっぱ「花とゆめ」とか「ASUKA」は一般的少女漫画じゃなかったのね(虎美は逆にそういうのでないとダメらしい……ああ、親の因果が子に報い)。

投稿: まいね | 2011年3月 2日 (水) 18時15分

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