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2011年1月27日 (木)

白髪のデビュタント

   ええと、そういうわけで先週末デビューしてきました。とある大河漫画の、2次創作を集めた同人誌の即売会です。以下、その世界にお詳しくない方を想定して語りますので遠回りでも我慢してね。

   その昔、あの宇宙戦艦ヤマトがTVでやってた頃から、ファンはやっていたようです。作品の内容を深く解析し、評論する。ソコまで行かなくても、登場人物達を自分で動かして、外伝を勝手に書いてしまう、そこは、それ、かなり色っぽいものを。
   それを、仲間内同士で見せあっこしたり、ファンの大会があったりしたら、そこで配ったりとかはしたんじゃないでしょうか。そして、ガンダムやら、キャプテン翼やら、どんどんアニメブームが盛り上がり、漫画が青少年にとって読むだけでなく描くことも身近になってくると、それはもうおおっぴらにブームになってくるのでした。って、たぶんね。

   わたくしは、大学の寮のルームメイトに連れられて、1度か2度行ったことはあります。
そんな高校生の趣味の大会に、大きなおねえさんが行っても恥ずかしいでしょうと若作りしていったら、なんだか、大学生以上の大きいおねえさんの方が多かったです。そうか、それなりの経済力いるから。

   描いた漫画や小説・評論エッセイのたぐいをA5とか、B4とかの冊子にまとめて、要はお店屋さんごっこをするわけですが、それを、町の印刷屋さんにお願いするんですね、どうだろう、ちょっと見に行ったところだと、100ページのものを30部で43580円だそうです。ちょっとした旅行行けますね。これは表紙をそこそこの紙で単色印刷して製本する基本パックです。カラーにしたり、ちょっと手触りの良い紙に変えたりすると別料金。

   なんだ、30部から作ってくれるのか、それなら捌けるかなあ、っておかあさん待ちなさい! 1部1500円取らないと元取れません! 100部なら47680円だから500円で売れますかね。でも半分は売れ残っちゃうよ。難しいところです。
   ……こないだ買ってきた本、だいたい500円内外でしたが、どれもこれも薄かったなあ。おっ、厚いぞ、読みでがある、ッて本でも80ページで、……費用対効果薄いんじゃと、あとで冷静になって落ち込みます。それで、しばらく買いに行くのはやめてたんですが。

   とまあ、そういうわけで、一昔前のOLのおねえさんが、ボーナスで海外旅行するような感覚で、冬と夏の即売会(これがいわゆるイヴェント)に向けてお金を貯めて原稿を描いて、本を作って売ったり買ったりきゃ~と盛り上がったりするわけですね。アニメ、漫画に限らない、TVドラマ(今だと「相棒」?)、映画(「ハリポタ」とか、芸能人、スポーツ選手、ゲーム、SFやら青少年向け小説など全てのジャンルのファンが本を持ち寄るのがあの有名な「コミケ」なんですが、ひとつの作品のファンだけが集まるのが「オンリー」イヴェントなわけです。わたしが先週参加したのはこちら。これは、各地で散発的に開かれます。だからその情報交換も必死。何月になんとかのイヴェントがどこである、なんてみんな鵜の目鷹の目でした。今はそういうのネットで一発ですから、ラクになったなあ。

   というような本を、買うならまだしも作って売る方に回ったのか今回なのです。
   もともと、そういう「2次小説」はひみつの小説サイトで公開しておったのですが、今回、「AくんとBくんで本を作りますが参加者はいらっしゃいませんか」という案内が出ておって、それにのってみたというわけ。こういうの、アンソロジー本といいます。営利企業が、見所のある作者に声を掛けて、傑作集として出すこともありますが(そういうのはアニメイトとか、大きな一般書店でも売ってることがある)、今回は有志によるオープン参加作品集です。まあ、それでもある程度主催者さんの知り合いという繋がりはあるでしょう。その方のHPでの案内が中心でしたから。わたしもその方とは、サイトを見に行ったり、ご本を分けて貰ったりという繋がりが多少あったことだし。

   参加させてくださいと手を挙げてメイル連絡をすると、体裁や分量、締め切りなどの参加要項が送られてきました。今はみんなPCで描いてちゃっちゃとメイルで納品するのでラクみたいです。原稿が集まらないと売値とかも決まらないのでしょうが、何部発行して売値はいくら、とかいうざっくりした計算も出てなかったので、おかあさんケチだからちょっとビックリしちゃった。売れればいいけど、売れ残ったら主催者の方が全部被るのかな? せめて参加した人間が頭割りで在庫引き取るとかしたらどうかなとか思っちゃった。あ、バカ売れして幹事ウハウハという可能性もあるのか。……さて、そこはどうよ?
   結局みんな頑張ってある程度描いて、カラー表紙に124ページ800円とかなり立派な本になったようです。 
   内容も立派なものでした。
   わたくしは結構自分の書いたものには愛着を持つ方なので、他の作者さんのように自分のページだけ破り取って捨てたい! ってなことは思いませんでした(少しは思え!)   
   うう~ん、何部ぐらい出たんだろ、収支決算書も付かないものとは思わなかった。まあ、ひとつのイヴェントで売り切ってしまうのではなくて、その後も関西のイヴェントに持っていったり、遠隔地の方相手に通信販売したり、有名どころだとその手の専門書店に委託販売したりといろいろ販売手段もあるようですが。あ、原稿料はなくて、アンリ・シャルパンティエの焼き菓子をひと箱現物支給で戴きました。前にちょっと寄稿したこともあったのですが、その時も出来上った本を現物支給されただけで、その方は結構在庫でひーこら言ってた方なので、参加費用とか出さなくていいのかしら、在庫をこちらで10部でも貰ってあげた方がと実は気をもみました。同人誌世界は結構アバウトでフランクなようです。その辺が趣味で手弁当の世界なのかしら。男性の人気作家さんだと、前金で予約を貰っておいて本を出さない、サギだ、なんてことも昔はあったように聞いてますけど。

   てなカンジのデビュー感想でした。やっぱりクリック一発で公開も閲覧もできるネットの方が気楽で良いわ。

   実は、作家さんたちでも実際に会って交流できるイヴェントは気合いのはいるものらしくて、自分も好きな作家さんの本を買いに回ったり、「差し入れ」と称してお菓子を貢いだり貢がれたり、今流行りのコスプレね、登場人物のあの格好を自分でお裁縫して髪なんかもウィッグ被ったり染めたり巻いたりしてなりきって歩いてたりして、非常に眼の保養をさせて貰いました。世間のイメージとは違って、みんなおしゃれしておきれいな方ばっかりで、おかあさんほんと気後れしちゃった。アフターと称して、仲の良い同士で打ち上げのお茶会、お食事会にいくようで、おかあさんも寄稿者としてお声がかかるかなとちょっと期待していきましたが、どうも、見るからに世代が違うと声が掛けられないみたい。まあ、ネットで時々コメントを応酬する程度でそこまで親しくさせて貰ってないというか。とっても孤独感を味わいました。だったら「オバサン」と自称しないでがんばって「これでもアラサーよ」と言い張ってれば良かったのに。大いに反省。

   てなわけよ。

   これから大いなる同人界にこぎ出していくのか、泣いて出戻って引きこもって書いてるか、それはまあ、反応次第かな。

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