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2010年12月17日 (金)

本日の暴論 : 手塚のアラバスターはどうよ?

   おかあさん聞きかじりで申しますから例によって偏ってるのはご覚悟されてね?

   れいの、東京都条例で、あんまり小さい子を性の対象にするような漫画は規制しちゃおうというのが通ったそうで、これは表現の自由に反するんじゃないかとか今度という今度は大手出版社がこぞって反対しておって、おかあさんが見て歩くようなディープな趣味のサイトでは絶対反対! とか、こんな条例を通そうとしている議員の方がどうかしているとかやや感情的というかお上品じゃないものいいがまた過熱してるようで、ホントならやばいよなと思いつつ、真剣にまたこの反対活動に肩入れするのもやっぱり男と男がが愛し合うような話喜んで書いちゃう/読んじゃう女だしとか言われそうでちょっと自粛かなーとか思って控えてました。いやほんとは男と女の方がいいんだけどね。
   ホントに、いろいろ見て回ると、中学生かな、それ以下かな、という女の子にホントの性行為をやってる絵とか出回ってるんですよね。キャプションとか、反応とか見てると、そういう、他の男の影響を受けていない、自我が発達していなくて自分に反抗しない、身体が未発達で妊娠させる恐れがない少女であることに魅力というかそこを選んで対象にしている様子が見えて、やっぱり、ゆがんどるよおまえはと思わずにはいられませんね。
   人間には愚行権というものがあるそうなので、誰にも迷惑を掛けない個室でひとりえっちな画像を見てなにやらするのはじゅうぶんセーフでその自由は守らねばならないと思いますが、やっぱさーリアルにそういうことやっちゃダメだし、そういうどう見ても歪んだ趣味を垂れ流してまるで表文化みたいに言わないで欲しいわ。リアルにやられることを考えたら、代償行為としてはありかもとは思うけど。
   わたくしも、やや後ろ暗い趣味を持っておりますので、漫画や小説の登場人物を使って勝手にグランドロマンを書いて発表したらいけません! って言われたら苦しいわあ。別にお金が欲しくてやってる訳じゃないし、現実にお金になってませんから、黙って自分のパソに向かって吐き出すだけですが。なに、ひとのハードディスクの中まで調べるの?(反対派は、そのうち持ってただけで問答無用で捕まる暗黒社会がはじまるといいたげでありますが)

   そんでもって、勇者が「『火の鳥』には近親相姦が取り上げてあるがそれも規制するのか」と猪瀬直樹副知事に尋ねたそうですが、『火の鳥』は名作だから規制しないと答えたとかどうなんだか(ここんとこ未確認、各人ご確認ください)。

   へえ。
   
   手塚ブランドならいいわけ?

   手塚治虫もほら、劇画が流行ってきてしばらく不遇だった頃、いろいろダークなものに挑戦した時期があったでしょ? 「奇子」とか、こないだ映画になった「MW」とか、結構強姦だの同性愛だの描いた話がありますよ?

   「アラバスター」なんてひどいわよ?
   記憶だけで語るとやばいかなと思ってウィキペディアで調べてみたけど、やっぱりひどい話でした。金髪美人のいわゆるトロフィー・ワイフ(まだ結婚してないけど)にひどい振られ方をしたアフリカ系のオリンピック金メダリストアスリートが、人種差別のある世を呪い、全ての「美しいもの」に復讐してやろうと企てるピカレスク(?)もの。人体実験でほぼ透明人間として生まれた少女が出てきます。優しい家族に引き取られて配慮されて優しく美しく(透明でももともとの造形はきれい)育ちますが、根性の悪い刑事だか探偵だかに「透明人間の女か」と面白半分に強姦され、彼女は悪の世界に身を投じるわけです、「絶対可憐チルドレン」で、薫が兵部のもとに行ってしまった状態と思し召せ。

   ドキドキしながら正義が勝つことを信じつつ見てたんですが、結果は悲惨で、なんでも作者の手塚じたいが「嫌いな作品」って言ってたとか。だったら書くなよぉ~。
   それでもこの作品はオッケーなわけ?
   未成年の少女が非合意の性行為持たされてますけど。
   手塚御大の作品だから意味があるとでも言うのかしら?
   ホント、読み終わってイヤ~~~~~~な気持ちになったけど、まあ、30年引きずるだけのインパクトはあって、ひとを外見で差別してはいかんと心に刷り込まれたわけですが、単に箇条書きの条件でいうなら、この話はアウト! なわけでしょ?
   でも、手塚治虫の作品で、「差別に対する怒りを込めた問題作」なわけで、そういう見方からすれば「意味ある作品」なわけでしょ?
   それとも作者が嫌っている作品だから価値はないのかしら?

   読んでた当時のチャンピオン読者は実際話を聞いたことはないですが、たとえば「気持ち悪いから嫌だった」「強姦シーンはドキドキした」「怒りを感じた」と、感じ方は様々なわけでしょ?

   それを、だれがどんな権限を以て、「名作だから適用除外」と定めるのでありましょう?
   あなたはそれをおできになるほど漫画の表現や物語世界にお詳しいのでしょうか?
   そういうわたくしも、ユダヤ人差別描写があるから「赤毛のアン」のあのエピソードはまずい、ホームズの長編のあれはモルモン教徒に対する偏見が助長されるのではないかとか過去にはやばいことを口走っておったのですが(猛省中)。そういうのは、個々人が自分で判断すべきコトなのよね。

   小さな子や弱い立場の人を虐げていい、そういう作品を読ませろと言ってるのではありません。
   また、たとえそういうわたしが気持ち悪いと思う作品だって、これはいけない趣味だ、表に出していいものじゃないと判っていてくれるなら、密室で楽しむ自由はあるかと思います。だってわたしの趣味だって、まともな方から見たら「おかしいんじゃない?」って言われてもおかしくないし。そこまで立ち入ると後がコワイ。リアル「図書館戦争」の世界だ。

   掲示板のだれが建てたかも判らないスレッドの、しかも中を読まないでタイトルだけでよくこれだけ怒れるよ、このおばさんもお目出度いことよ。

   でもほんとうに、この問題はどうしたらいいのでしょうねえ。

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