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2010年8月30日 (月)

3年生引退試合 ― 継続は力なり ―

   夏の甲子園の地区大会で見事に一回戦負けした流石高校野球部ですが、先日3年の引退試合がありました。部内で紅白戦をやって(足りないところは先生・父兄が埋める)、そのあとかるく飲み食いしながら3年の総括スピーチをそれぞれにやってもらって、記念品など手渡してお別れという趣向。準備を手伝えるひとは9時半からというのでがんばって早起きしましたよ。

   バスのあと徒歩20分というのはこの季節きつい! 虎美の自転車を借りようかと思いましたが、行きはよいよい帰りは怖い、あのジャイアンツランドまでの上り坂を上れないんじゃないかというご意見が出たので断念。まあいいや、帰りは遊歩道を通ってジャイアンツランド前駅から電車にのって帰ってこよう、駅前で買い物もあるし、なんて考えて。

   持ち物は氷という指示に、うちの製氷器フル回転で作ったのをジップロックで2重包装して保冷剤と一緒に持っていけばいいかーと思ってたんですが、うっかり遊んでてアイスボックス一杯分しか作ってなくて。まあしょうがない、どうせジャイアンツランド前でバス下りるんだし、そこのファミマで買っていこう、氷やさんで気合いを入れて凍らせた氷の方が溶けにくいみたいだし(言い訳!)。ついでに自分用のペットボトルのお茶も買いました。まったく、天気予報では連日熱中症警報が出ていて、戸外でスポーツをするなと言っておるのに高校の部活はムチャです。

   開場前、9時前後のジャイアンツランドは遊園地の方もプールの方も長蛇の列でした。幼稚園くらいの可愛らしいお嬢ちゃんが、もうあとは上のパーカー脱ぐだけ! スタイルで駐車場から入場門までの歩道をとことこ歩いてるのがもう堪らない! おおきなクーラーバッグに多分今日のお弁当や飲み物を入れて冷やしてきてるんでしょう、それをカートにくくりつけて必死で引っ張っているぼくちゃんも。お水にはいるために髪をひっつめにした若いおかあさん、ハーフパンツでお嬢ちゃんの手を引いて歩く若いおとうさん、ああ、もう夏休み終わるんだなあとしみじみ。
   そういう輝かしい、ワンボックスカーのCMのようにまだ家族の楽しみに溢れているご家族と擦れ違って、ひとり大荷物を抱えてよろよろジャイアンツランドの駐車場を通り抜けましたことよ。途中で給水休憩取っちゃったわ。時間は余裕見てあるし、命大事。と、その柵の所には川崎市の看板がかかっていて、このあたりは大水が出たときの調整池にしますから雨が降ったらこの辺に車とか駐めない方がいいよ云々と書いてありました。でもここ人通りがないとはいえふつうに通路ですけど。里山はいろいろ大変。木をみんな切っちゃって宅地にしちゃってますから、雨が降ったら坂道を恐ろしい勢いで流れ下ってますもんね、いつも。って、すぐわきにお年寄りのための施設があって普通に従業員出入り口あるんですが。ぎょっとして覗き込んでみると、土嚢が積んでありました。ホントに水を溜めるつもりなのね……いや、せめてもう少しお玄関は上がったところにつけたらどうよ。きっとあと知恵の現状追認なのね。

   よろめきつつ坂を下りて無事流石高校の裏口に到着。やっぱり20分ぐらい前に着いちゃいましたけど、それはバス時間があるからしょうがない。遅れるよりまし。既に着いていたキャプテンのお父様としばらく涼みつつ世間話をして、5分前に会場の会議室へ移動して作業に入りました。まずは冷房をフル稼働に。会議室の机を人数に合わせて配置して氷と貴重品を持って紅白戦会場のグラウンドへ移動。

   一斗樽の形の下から蛇口で飲み物を出せる水筒、ジャグっていうんですか、あれに、持参の氷をぶち込んで、部員の給水に使います。飲み物は麦茶かな、スポーツドリンクかな。やっぱり皆さん少年野球の差し入れなんかで慣れていらっしゃる。仙台ではやってたけど、こっちではやらなかったら田舎もの扱いされるかと思って持ってこなかった「牛乳パックを洗って中に水を入れて凍らせる」1リットル氷柱って、こっちでもやるみたいで持ってきた方がいらしてホッとしましたが、マネジャーちゃんの方が「これどうしたらいいんですか」と途方に暮れてました。紙パックは破っちゃって出すんだよ。おおきなジャグの中に放り込むのでこの大きさの方がかえって溶けにくくていいようです。
   帽子がどうも見つからなかったので日傘で行ったのですが、そんな優雅な格好で! 母親はいろいろ仕事があるのよ! と叱られるかと思いきや、意外や、みんな日傘でした。手とか足とかも守れるしね。サンダル履きの方もいらっしゃいましたが、グラウンドでそれは危険……案の定砂まみれになって、結局ぎゃーぎゃー言いながら足を洗ってました。

   人数の少ない流石高校野球部、かろうじて紅白戦が始まりました。どのくらい辛うじてかって、先生が入り、ご父兄が入り、ライトには現役時代(中学の部活でソフト?)のショートパンツのユニフォームを着た3年のマネジャーちゃんがはいってやっと成立したぐらい。1、2年生チームはまだポジションが固まらないので、
   「このポジションから、エラーをするごとに抜けて、補欠が入り、バッテリー以外ぐるっと一巡させます」って。そりゃ大変だ。この前の、1,2年生による秋の県大会予選リーグではエラーでボロボロになって負けたらしいですね。開始早々、サードが悪送球をして、さっそく補欠の早乙女君(笑)がサードに入ってました。
   大事な時期に骨なんか折って皆さんにご迷惑を、なんて小さくなっていた早乙女おかあさん、「プレイ!」の声がかかるなり声が大きくなって、
   「ナイピ、ナイピ!」
   「しまっていこー!」
   「三振取るよーッ!」っと、もう、一人応援団。
   「……良く声が出るのねえ」とあきれられて。
   「この前の試合も早乙女さんが応援にきてくれれば良かったのに」
   ……例によってまた携帯のアドレスを間違えて渡してしまって、音信不通だったそうです。道理で試合だって言うのに声がかからないと思った。スペルの悩ましいアドレスなんか取るんじゃなかった(ちゃんと覚えましょう)。この引退試合の連絡は、同じ中学だったニシモリくん(仮名)経由でおうちの電話にかかりました。すいません、お手間を取らせて。会議室に戻ってから、「赤外線送信」というやつで携帯同士にらめっこすること数分、なんとかデータは送れたようです。これで秋の大会はおかあさんも皆勤ね!?

   「えらんでいこー!」
   「ナイセン!(たぶんナイス選球眼の略、ボール球を見送ったとき)」とかなんとか、「おおきく振りかぶって」で見知った「高校野球のかけ声」を適当に掛けているのですが、
   「わたし、なんていって声を掛けたらいいか判らなくて」と隣のママさんが仰るので、
   「えー心のままにでいいんじゃないすかー?」としれっと言ってみたり。ええ、わたくしライトスタンドでロッテ応援団の方の真ん前で「ありめがんばれー!」と絶叫した人間ですから。誰が誰だか全然わかってないのですが、懸命にボールに向かっていく少年達に声を掛けるのは単純に楽しかったです。
   練習試合着というんだそうで、メッシュの薄い半袖の胸の所に「SASUGA」とブルーで入ったシャツをいつもの黒いアンダーの上に重ねていて、背番号がないので誰が誰だかわかりません。本当の本番の試合着が汚れたり傷んだりしないための、練習試合用略式ユニフォームなんだそうで。こんなものも入ってたからユニフォーム代高かったのか!(ちゃんと明細を見ましょう!)去年までのものは背中にネームを入れられたので、2、3年生はなんとか区別がつくんですが。今年モデルはネームを入れなかったんだそうで。
   「困るわ」
   「我が子しかわかんないですよね」と言い合っていました。
   「100均のアイロンアップリケで付けちゃったらどうです? 『NYAN-GO ☆彡』ってつけちゃおかな」とおかあさんワルノリ。いえ、もう大きくなって旦那様のTシャツと判別しがたくなっているのでもう下着には書いてますが。
   「それはちょっと……」とちょっと引かれてしまいました。
   それにしてもダルビッシュとまでは申しませんが、今時の球児はみんなスタイルが良くって、皆々イチローのような少年達が広いグラウンドに散っているので、すっかりゲームで目を悪くしたおかあさんには我が子がどこか……いたよ。
   イチロー集団の中にひとりだけ左門豊作が(ひどい!)

   中学3年でまるぽちゃからは脱却したと思ったのに、やっぱりまだまだアンコ型だったのでした(制服作ったときに肥満体って言われたでしょうが)。
   豹太くんにはこれからの雄飛を期待しましょう。

   11時半には会議室に戻って準備をします。本日は仕出しのお弁当が手配されてました。デザートにプリンや編み目のメロン(!)が準備されていたのがもう至れり尽くせり。大瓶の清涼飲料がどんどん搬入され、皆さん慣れておられるのでそういうのは衣装ケース大のクーラーボックスに入って氷に埋まっております。こういうのは経験しないと身につかないですねえ。わたしはもう皆さんの手際の良さ、行き届いた気配りに感嘆。

   パソコンからヴューポイントで3年生諸君の勇姿を上映すべくご父兄がセッティングを始め、撮り溜めていた写真の中から名シーンを拡大してひとりひとりにプレゼントすべく印刷して用意してあったり、引退式の最中に上映されたその名場面集がちゃんと全員分DVDにしてあって、今まで支えてくれたお母さん! とちいさなブーケを用意してあってご招待されたお母さんに一言感謝の言葉とともに贈呈式があったり、その3年諸君にも、ちいさな籠盛りの花のプレゼントがあったり、またそれらを持ち帰るきれいな紙手提げが用意されていて、なんて至れり尽くせり。
   「ちょっと、来年はあたしたちが主催なのよ、できる?」と1年のおかあさんたちが大汗かいてひそひそしてました。ははは、どうしよう?

   紅白戦は猛暑コールドなど有り得ず、フルに9回までやって4対5でした。3年チームがなんとか突き放して、罰ゲームは1、2年チームがベース・ランニングをフル・スピードでやらされてました。大変。

   グラウンド整備のあと着替えて最後のひとりのうちの子が(鈍くさい!)会議室に現れたのが3時! 式次第をみんな終えて解散してお片付けを済ませたらもう4時でしたことよ。

   「こんな時間にこんなにいっぱい食べて」
   「今日晩ご飯要らないよね」
   「ほーんと、そうめん茹でるのもいやだわ」
   「こういうときに流水麺、流水麺!」
   「なるほど!」とおかあさん達はぶっちゃけた話をしておりました。

   さて、問題は帰りだ。もの言いたげに玄関に立ちつくしておりますと、
   「早乙女さん、歩きだっけ? 乗せてってあげるよ」って、やった!
   「オリザシュトルンデでいい?」って、上がった顔が下がるぅ!
   「あのーわたし小田急なんで、できれば小田急のジャイラン駅が」
   「小田急かぁ……誰かいないかな」
   皆さんいろいろ当たってくれますが、やっぱりいないようで。
   「あ、じゃあ、遊歩道行ってみます、まだ明るいし、いっぺん経験しておきたいんで」と、肩を落として裏門を出ます。嗚呼、「あかあかと日はつれなくも秋の風」って、芭蕉翁のウソツキ! 風はまだ熱風でした。

   とぼとぼとだらだら坂を登り、日テレのスタジオを過ぎますと、出ました、遊歩道入り口。……うっそうとしております。仔猫ちゃんたちの仙台の小学校の裏手にあった自然観察の森よりまだ凄い繁りっぷりです。首都東京から急行20分の郊外にこんな山があっていいのでしょうか!? いいんです。

   こりゃあ、通学路にしていい道じゃない なあ。

   日焼けと冷房除けに持ってきていたブルゾンを慌てて引っ張り出して着ました。だって、「蜂注意」の看板が出てるんだもん! こんなとこ、今時の女子高校生スタイルで夜とか通ったら危ないって、いろいろ、絶対! 道幅は80センチぐらいしかないし。両側の縄を張った柵からどんどん植木がはみ出して来ていて、今にもなんか虫がひっついてきそうだし。常夜灯なんか全然見なかったし!(全くないということはなかろうが)一本道かと思いきや、結構ささくれていろいろ枝分かれしていて、ホントにジャイラン駅にたどり着けるのか危ういし! 

   わたしが女子生徒の親だったら絶対この道は通学路に使わせない! と心に決めた20分でした。やっぱ百聞は一見にしかず。通って良かった。

   カナカナは鳴くし、ツクツクホウシも、ニーニーゼミも聞こえてきて、なかなかいいひとときでしたが、この道であってるんだかどんどん不安になってきた頃、ぱぁーんという汽笛が聞こえて、ちょっとホッとしました。

   遊歩道の出口は、普通に住宅街の端で、そこからまたジャイアンツランド前駅に出るまでは住宅街を下らなきゃならなかったですけどね。

   そんで、ノイエ・リリエンベルク方面とは逆口に出ちゃって、バリアフリー対応してない跨線橋を泣きながら渡りましたよ。悔しい。跨線橋のある辺りは豹太の通ってた整形外科のある方が結構賑やかで、この前西金沢駅と同レヴェルといったのは撤回しなくちゃと思いましたです。あそこはほぼ無人改札だしな。一応タクシープールはあるし、地元私鉄の駅ともリンクしてるけど。

   そこから小田急線に乗っていつものノイエ・リリエンベルクに出て、やっと帰ってこられましたけど、かえってすぐシャワー浴びてお昼寝突入しちゃって。

   昨日は全身筋肉痛で寝てました。身動き取れなかったです。ただ歩いて学校行ってグラウンドと会議室(1階!)を数回往復してただけなのに!

   運動不足を海よりも深く反省しましたです。

   それから、締めに父母の会からお言葉があって、
   「君たちが思っているより、日本では野球という競技は深く社会に根付いている。高校3年間野球をやってきたということは、思いの外どこへいっても評価して貰えるから、そのつもりで、それを大切にしてこれから大学、社会で頑張っていきなさい」とのことでした。なるほど。まだその入り口を入ったか入らないかの豹太くんですが、最後までみんなとやり通して貰いたいものです。……おかあさんもがんばるからさ。

   

  

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コメント

思いの外評価してもらえる、話といえばこんなネタを仕入れました。
ジャニーズの小山慶一郎君、彼は、ダンスが出来なっかったけれど、オーディションで「野球やってたひと!」で手をあげたらうかっちゃった?!という話です。先日の「チューボーですよ」(見てない?堺正章の料理番組)で本人が言ってました。で、その時オーディションで受かったのはみんな野球をやってた奴なんだって……

投稿: とむ影 | 2011年1月12日 (水) 16時54分

 惜しい! いつもは見てるのにその週は見逃した! へえ、なんでだろう、野球をモチーフのユニットでも作るつもりだったんだろうか……?
 でも、地味にお金のかかる高校野球、春には合宿があるとかで、どうする、経済的事情で退部する? と本日しみじみ話し合ったところでした。何とかなりそうだけどさ。 

投稿: まいね | 2011年1月12日 (水) 22時58分

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