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2010年7月16日 (金)

バベルの塔は今いかに

   

あっついですねえ!
   ゴミ出しをして干し物をしただけで滝の汗! いえ、ゴミ袋を切らしてたので開店早々のリーリエマートにダッシュしたのもありますが。
   コンヴィニと銀行だけはいつの時代もキンキンに冷えてないといけないと思います!(中で仕事をする人のご苦労を考えてない)
   お客様の利便性ももちろんありますが、銀行の場合、裏には人間よりもデリケートなコンピュータ様がいらっしゃいますからね……。

   三○銀行の電子計算機センター(東京)は、ええと、東京タワーの方(おかあさん渋谷以南はよく知らないの)にありました。中には中規模の会議室をいくつか備えていて、新入社員研修をそこでやったのです。あきんどの命である帳簿=顧客の残高・取引データが管理されているというので警戒は厳重で、守衛さんはいるは、ドアはこっちが閉まってからじゃないとその先が明かない2重構造だは、入るときには「ドアマットで10回靴の裏をぬぐうこと」って書いてあるは。
   「うわー銀行入っちゃったよ」って思いましたです。いやいや、子会社。本物の銀行はもっと躾け凄いらしいから。業務中立って歩いて書類やりにいってちょっと友達の机寄って無駄話一言二ことしたら灰皿飛んできたって。わたしぬるい子会社で良かった。

   そういう右も左もわからないひよこの出入りする会議室フロアの奥に、ご本尊、電子計算機様がおられます。日立のメインフレーム、当時の最新式が、大きなオフィスの何階相当分まで入ってたんでしょうね、ごんごん唸ってました。あ、IBMも入ってたと思う、別系統の業務の、銀行のくせに株買ったり、債券買ってみたり、お客さんに無理矢理買わせたりという資本市場本部専用システムがそれでした。その他、顧客管理とか、全国のATMを動かしたりとかのシステムがまた別系統で、それぞれお付き合いか談合かで違うメイカー使ってて、研修で知ったとき「全部統一した方がロスがないんちゃう?」と愚考いたしましたが。

   そういう「電算センター」、もう、さらに勤務地は二重の扉の向こう、空港並みの金属探知機を通過させられるゲートの奥でした。システム管理、ジョブ運用、ええと、もうひとつお世話になった部署がもう思い出せない!(当然です)あ、オペレーション係だ、あたしすごい!(すごくない)

   さて、ある年、新しい取引が始まることになって、その毎月のお取引内容をお客様(といっても企業)にご報告するダイレクト・メイルを出力しなくてはならない。今までの枠がこうこうこうなっているところのレイアウトをチョと変えて、出力欄を1行足してこれこれの計算結果をここに出す、それをくわえた総合計欄をここに出す、そのためのキャプションが入る、とちょっとした変更。無事開発も終わって、そのプログラム群を電算機に粛々と新規登録が済み、取引スタート、プログラム初回運用となりまして。
   「初回データがユーザー部さんから届きました!」
   これを、電卓片手に仕様の通り手計算して、正しかるべき値を導き出し、こっち(テスト環境)に残しておいた同じプログラムに掛けて、ちゃんと必要な数字が出ることを確認し、ついでにそのダイレクトメイルにもどのように出るかのレイアウト見本をちゃんと出して。
   「おっけー。みんなよく頑張ったわね」(女性のチームリーダーさんだったんです)
   最後のダイレクトメイルの枠を引くプログラムだけは、電算センターにしかなかったので、わたくしに白羽の矢が立ちました(プログラマとして余りにも使えないので、残っていてももし大規模トラブルになったとき戦力にならないから。いやそこは、礼儀がちゃんとしてて、外部の人にも必要なことをちゃんともの申せたたからと思おうよ)。
   「電算センターに行って、ダイレクト・メイル現物見せて貰ってきなさい。それで、見本データと同じに出てるかみてくるの」
   ええと、三○銀行の名誉のために申しますと、まだ初日だったのでデータが少なかったのです。ええ。いつもはもっとウハウハでした! 大規模システム開発してコンピュータ計算しないと追いつかないぐらいにお取引あったんだから!
   その頃でも、お客様データの取り扱いは厳重で、実際の数字の出たダイレクトメイルをファクスで送って貰うなんてコトは厳禁だったのです(伝票からの生データはぎりぎりセーフ)。プログラムを運用して出た表やダイレクトメイルは、仕分け作業を一時止めてその場で開発部の人間が目視確認するならセーフという扱いのようでした。
   「いってきまーす!」
   元気に手を振ってお使いに出ましたが。
   「システム開発証券担当の活田でーす! DMの本番データ確認に参りました」と言って玄関は通して貰いましたが、研修のときの現場見学より先にとうとう突入です。ああ、わたしが三○銀行の電算機センターの本丸にとうとう入る……

   

ピンポンピンポン♪

   金属探知機鳴っちゃいました。

   「あはは、お財布持ったままだった」と、お財布を出してトレイに載せ、再びゲイトをくぐります……

   

ピンポンピンポン♪

   「缶ペン(ケース)も持ってたわ、はいはい」と出します。

   

ピンポンピンポン♪

   もうなんもないですよ? 身一つ。守衛のおじさんたちはにやにや。あれですね、ワイヤーの入った下着着てましたね、お肉多かったですから。ええーッ、脱ぐか? トイレ行って外してきて通りますか? お使い果たせないと困るから。ここで蛮勇を奮って! と決意をかためたところで、
   「女の子だからねー、通っていいよ」

   お許しが出ました。
   「すいませんッ!」
   汗みずくでジョブの運用係に通してもらって、まだ温かいダイレクトメイルの束を一枚一枚チェックして、見るべきポイントが皆正しかるべき値を示し、正しかるべき位置に出ていることを確認して、やっとお使いを果たせました。

   しかし、ブラジャーの金具ぐらいでいちいちピンポン鳴ってたら女性は電算センターに入れないじゃないのよ。どうすんの、金具のないスポーツブラ支給されるのかしら、ドイツの陸軍みたいに(ドイツの女性兵士の方は、いちど、防弾チョッキの下のブラジャーの金具のせいで、せっかく止めた銃弾の衝撃がそこに集まったとかなんだかで怪我しちゃったんだそうで。以来、金具のないスポーツブラを支給されたんだか推奨されたんだか)。あ、わかった、「女性は電算センターには配属されない」。夜勤あるからね。さあ、そこはどうよ?

   ところが、後年知ったことによると、まいちゃん@お使いプログラマが引っかかったのはブラ金具ではなく、頭に留めていたでっかい金属のバレッタのせいだったらしいです……。そりゃあ、
   「女の子はしょうがない」よなあ。……はやく言って。

   あの頃グローバル化を見越してどの都市銀行も大きな新電算センターを建てていたのですが、そう、バベルの塔みたいに。とうとうシステム投資が負担になって金融再編。合併後もどっちのシステムを取るかで喧嘩してた所もあったと思いますが、あの電算センターたちは今どうなったんでしょうねえ。

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