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2009年11月18日 (水)

係り結ぶ話

   高校の古典ですぐさま習うのが、古典文法には「係り結びの法則」というのがあるというお話。
   「そのような嘘偽り、よく出たものよ」という意味の言葉を歴史的話法で言うと、
   「左様な嘘偽りよう出たらむ」ってカンジになりますか。
   それに、強めの助詞「こそ」がついて調子を強めると、係り結びの法則が働いて
   「……ようこそ出たらめ」ってなるんですよね。「た」は活用語尾で「らめ」は助動詞「らむ」の活用形なので、「出鱈目」というのは当て字ってことになりますね。

   ああ、そういうわけで、歓迎の言葉「ようこそ」も、「ようこそいらっしゃいませ」までで完結した文になるわけですね。ちゃんと係り結んどる。こんなところにも古典文法。

   で、この前
   「まあ、おかあさま、よくそんなこと思いつかれます!」と、笑い転げられてしまった話。

   ずいぶん前にもこちらで紹介したと思いますが、金沢早乙女家で保護している野良猫ファミリー、その年の夏も2,3新しいメンバーが出て、名前も張り切って付けたりしてたころ、早乙女おじいちゃんが1泊温泉に連れてってくれて。帰ってきたらなんだか随分猫が賑やかで。
   「エサやりましたっけ?」と、早乙女おかあさんに聞いてみますと、
   「近所の方に頼んでいったから大丈夫よ」 と余裕。
   「水は?」
   「裏の水道のところで適当に溜まり水を飲んでる筈」
   じゃあなんだろう? 
   「どうも物置の辺りに集まってるんですよ」
   「まあ! 用心のためにおじいちゃんが物置の戸を閉めて鍵掛けて行ったわ!」
   例によって金沢は猛暑、真夏日連続記録更新中。 
   「脱水症状でへたばってませんか!?」
   「大変!」と、物置の扉を開けてみると、なにやら黒いものがぴゅーっと飛び出して、いつもの猫のねぐらの旧宅の方へ去ってゆきました。

   「元気そうで良かった。お水掛けたりしなくていいですかねー」
   「猫はお水が嫌いだから。自分で涼しいところでなんとかするでしょう」
   「氷枕出しておきたいところですけどねー」
   「人間はなんにもしなくていいの」

   なんてことを言ってた翌日、わたくしが裏で干し物をしておりますと、猫が来てじっと背後でわたくしを見つめておるのです。ははあ、これが昨日の猫か、と
   「おお、元気そうやな。暑かったやろ。もうだいじょうぶなんか?」と声を掛けますと、
   (奥様、この度は命を救っていただき誠にありがとうございました。このご恩は一生忘れません)とは絶対言わないで(当然だ!)、
   (あなた、昨日はどうも。よく気がついておくれだこと)
   これですよ。
   (これからもよく仕えてくださいね)
   こんな感じですっと背筋を伸ばしてこちらを見据えておるのです。

   やっぱ、猫は恩に着たりしない動物ですねえー……という話をこの前カウンセリングの時間にひとくさりやったときのことです。

   シスターのごとき慈愛のまなざしでダメ母の話を聞いてくださるカウンセラーの先生が、もう、手を打って笑って、
   「ようこそでたらめ!」って(言わなかったけど)。

   「よくもまあ猫の気持ちになって自分のことのようにおっしゃること! きっと小説をお書きになるとよろしいわ!」はい、書いてますとは言えませんでした。え? こんなんふつうの世間話でしょ?

   「こんな楽しいおかあさまがいらして、毎日ご家庭を楽しくしてくださってたら、虎美さんもご心配いりませんよ!」
   ……って毎度持ち上げてくださるんですけど、全然好転してないです。
   頼む、中間試験には出席して! 行ける高校なくなっちゃうよ!

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