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2009年9月 1日 (火)

娘はライヴァル?

   早乙女おかあさんは、どこでも一緒♪ だった仲のいいお妹さんがいらっしゃるので、思うにお子さんが旦那様だけではつまんなかったみたいですね。早乙女おとうさんが虎美を猫かわいがりするのはおじいちゃんとして当然としても、おかあさんまで「女の子、女の子♪」と、昔の着物を出してくれたり、おひな様を毎年飾ってくださったり(虎美用の鯉のぼりもあるというのに!)。

   そうでなくても、結婚当時から「お嫁さんが来た、お嫁さんが来た、寂しかったわたしの(家)庭が明るくなった♪」とばかりに、わたしもいろいろ連れ歩いていただいて……お洋服を作っていただいちゃった。
   金沢の老舗百貨店の、婦人服フロアといっても上の方の(今時はデパートの婦人服売り場も複数階で、しかも、下から下着、ストッキング類からはじまって比較的リーズナブルな品、上に行くにつれて海外ブランド、という展開になってます)、隣はジュンアシダだよ! どうしよう! というオーダーサロンにつかつかと入っていって。
   最初はビビりました。
   早乙女おかあさんは小柄でさらに肩幅が狭く手も短めで、
   「既製服を着ると袖が余るのよ」という体型なんですね。それで、若い頃からオーダーメイドなのだそうで。
   なるほど、そのブルー系のパンツスーツはいつもいったいどこで買ってるのかと思ってたよ。いい生地でいい仕立て(そしてデザインもそういうオーダー系)だと「10年保つ!」のだそうで。「結局はお得よ♪」って。なるほど。
   今は、とくにバブルの頃現代人の体位の向上に合わせて既製服の標準の寸法も改定されて、より手足が長くスリムになっちゃってまして、わたくしのような手が短く(足は短くないもん!)肩幅狭く身体に厚みがある体型の人も困るようになっちゃったんですよね。ユニクロなんかとくに困ります! 胴回りに合わせて上のサイズにするとお袖がオランウータン!
   ということで、渡りに船とばかり作っていただいちゃってるのですが。
   デブでもサイズを気にせず素敵なお洋服を着られるので非常にウレシイです。
   (おかげで、「このウエストwwセンチというマジノ線を守らないと大きなサイズの売り場に行かないとなくなるわッ」という心理的抑制が取れちゃって太りに太ったと言えるかも知れないが)
   ちらりと見る値札が、仙台のマブチ手芸店の特売場で山になってる幼稚園お入園セット用の綿プリント地とは桁違いで目が飛び出たりしますけど、そのときは、
   「一生付いていきますぅ~」とか
   「お世話させていただきますぅ~」とか、調子よく絶叫したりしてね。お店の人も苦笑してたりして。お義母様は(嫁は下々から貰うに限るわね)とか思ってたりして。でもその、

   ……オーダーの服地って独特だよね。

   なんかこう、柄がね。この夏見たのはラヴェンダー色のレパード(豹!)柄でした。大阪のマダムならお似合いでしょうか。……首都圏で着るには勇気が必要かな? 嗚呼、金沢もおしゃれ感覚って関西系なんだ……。

   ターコイズの、地模様が立体的に盛り上がったマタニティドレスはさすがにたんすの肥やしになりましたが、豹太のお入園用に作っていただいたスーツはコーラルピンクでかわいらしくて良かったかな。ホントにあの年頃はそれっきりしか盛装の機会がないので1,2回しか着てないですが。
   虎美の卒園の時は、PTA会長としての挨拶があるというので相当凄いのを作っていただきました。ワインレッドの絡み織りの地に、赤やピンクで小花柄が刺繍してあるというもの。ちょっとロングな丈のスカートがきれいに広がって、これは重宝しました。そうでなくても、
   「このツィードの着分(ちょうどスーツが一着作れるだけの長さを切り売り)でわたしはジャケットを作ったから、あなたには残りでスカートを作ってあげる」という微妙なペアルックとか。遠く金沢を離れて着ている分には別になんとも。有り難くお茶のお稽古に着ていきました。

   ところが、近年は金沢に帰り着くなり寝込むということが重なって、年末に百貨店に連れてっていただけなくて、お洋服が作っていただけない年が重なったんですよ。
   ……面倒掛けてるし、もういいだけ作っていただいたし、一緒に買っていただく虎美のお洋服も高くなってきてるし、もう作っていただけないのかな。と病床で悲しい気持ちになっておりますと、昨年、金沢を発つときに、
   「あなたは赤も好きよね? 赤いウールを着分避けて貰ってあるのよ。あなたが来たら仮縫いだけ済ませて、春にできあがったら送ろうと思ってたのに、行かれなかったから。夏にまたいらっしゃい」と言ってくださって、もう、涙涙。
   「絶対夏にも参りますぅ~」と、現金な嫁でした。

   ところが、やっと切符を取ってお盆直前に帰っても、お義母様はし~らんぷり。
   「15日には虎美ちゃんの仮縫いがあるから」なんて仰る。それはもしや、と思っていると、
   「あなた用に避けておいたウール、虎美ちゃんに見せてみたら気に入っちゃって。この子も一着ぐらいスーツを作ってもいいでしょう」って、お義母様~!
   今時の子で、淡いサックス・ブルーがお気に入りの筈の虎美が、試着室の中で殷紅色に黒の斑が散っているややミニ丈のイケてるスーツを着こなして立ってたのでした。スカートは太腿の真ん中辺りから分かれてひらりと広がるボックスプリーツで。若くないと似合わないデザインです。でも、いったいどこへ着ていくというのだこの引きこもりがッ!

   畜生、似合っとる。

   鏡よ鏡、やっぱり若い子の方がいいわよね~ッ!?

   おかあさん気持ちは白雪姫のママン。

   というわけで、おかあさんが期待していたスーツ(の生地とお仕立て権利)は虎美に取られてしまってたのでした。

   お義母様ももう蕩けそうにウレシイ顔してらっしゃるし。
   「昔で言う、お嬢さんがいらっしゃる方が呉服屋さんに行かれると、丁稚さんが反物を広げて寄ってくるという感じですかしらねえ」なんて、お店の方も嬉しそうだし。そりゃ、オーダーサロンに10代のお客さんはあんまり普段来ないでしょうしね。

   悔しいけど、これからは虎美におばあちゃん孝行してもらいましょう。

   ……と思ってたら、俯きがちのこちらを察したのか、
   「ママには夏ものを作ってあげたことはなかったわね。今度は来年向けに夏のスーツを作ってあげましょうか」とお義母様が。ちょうど、お盆も過ぎて全館一掃バーゲンの季節です。
   「犬と呼んでくださいましッ!」
   いきなり棚にかじりついて、さっきから目を付けていた向こうがふんわり透けて見える感じの黒い薄手の生地、またしても象牙色の小花のモチーフが半分浮いた形で留めつけられて、風にそよぐ感じのをひっつかんで。
   「お義母様ぁ、ぼくはこれがいいですぅ!」 so brave-hearted!
   「あら、いいんじゃない」と、さりげに見る値札がまた単位が諭吉だよ! 冷や汗!
   「半額に致しましょう!」と、すかさず店員さん。
   ……掛け値なしの看板が泣くぞ、老舗百貨店。
   ……メーター300円のコットンが半額と、メーターウン万円の舶来高級服地半額とじゃ値引き額違いますがな。差額でそこのカシミアのカーディガン買えますよ(虎美が興味ありげに見てた。子供の着るもんじゃない!)。

   もう、お義母様もわたしもお店の人もゴキゲンでオーダーサロンを後にしたのでした。

   ……おい、その金を豹太の学資にもらっとけよ……(後で気がついて大いに落ち込むと)。

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コメント

いいですねえ、若い娘さんの赤のスーツ!

お義母さまも売り場の方も、場が華やいでいいですね。

そういう華やかなスーツの話題が羨ましい。
うちのむさ苦しい息子にも先日イージーオーダーのスーツを作ったのですが、
どうしてもどうしても既製のスーツが合わなくて、作らざるを得なかったんですよ。ウェストは普通なのに、太ももが異様に太い体型なの。多分、遅刻する~と必死こいて自転車こいでたせいじゃないかと思うんですけどね。黒にして、冠婚葬祭、卒業式、リクルート、全てに着回して貰うつもりです。

投稿: とむ影 | 2009年9月 1日 (火) 17時25分

 そう、書き忘れたのですが、寸胴とはいえ娘はまだお腹に肉が付いてないですから、仕立てる方もそれは楽しいことでしょう、しくしく……
 黒スーツ! もうそんなお年頃に!?
 でも、初めて(?)のスーツをオーダーで作っていただいたらきっと大切に着ることでしょう。その昔「モーニング」誌でやってた仕立て屋さんのマンガのせいでオーダーのスーツには憧れがあります。いいなあ、オトナ~!! うちの仔猫ちゃんにもそのような日が来るのでしょうか?
 自転車通学にはそのような効能もありますよね。わたくしも、実はスカーレット・オハラのウェストほどフトモモがあります……(だからかえってスカートの方が好き)。野田山丘陵(ガッコのあった山)のバカ。
 

投稿: まいね | 2009年9月 1日 (火) 19時11分

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