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2009年8月25日 (火)

エサを与えないでください

   子供達も大きくなりますと、今度は彼らの方から話題作・面白い作品をわたしに持ってきてくれるようになりました。この前の「薔薇嬢のキス」とかね。

   「『らき☆すた』? というのはいったいいかような話であるのか」と虎美に声を掛けると、
   「おにーちゃんの部屋で見たから取ってきてあげる!」って、おまえは兄の留守中に部屋に出入りしておるのか。
   「『ASUKA』に一度載ってて面白かったから! お兄ちゃんの部屋でこういう絵見たかなーって思って、お兄ちゃんのとこ行って、『らき☆すた』持ってる? って聞いたの~♪」
   「……なんと答えた?」
   「硬直してた。『……修学旅行中ならもってっていいよ』って」
   ほほう。
   ということで見せて貰いましたが。可愛い女子高生たちがちょっと毒のあることを言ってみたり普通に学生生活を送ってみたりで、
   「セーラー服を着た『OL進化論』ではないか。とくに面白いとも思わないが」
   「えーっ、そこがいいんじゃない!」
   おかあさん既に感性が若くないと痛感。

   ついでに「けいおん」という物も出して貰って、こちらはつぶれかけの軽音部に入って初心者含む女子高生たちが悪戦苦闘する話で、ちょっと面白かったかな。でも、さっきの「らき☆すた」とキャラクターが被ってる(作者は別人)感じがしてこれも深くはまるまでは行きませんでした。どちらにも優等生で世間知らずなお嬢さまがいたりとかね。ハッ、こーゆーのを類型的というのか。

   そして、先日おかあさん少し反省してしまったネタ、「優秀な子供を育てるには親は少しぼけていて、○○ちゃんはなんでも知っていて偉いのねぇ~なんて褒めて伸ばすことが必要」なんていうネタが、その美少女4コマ漫画「らき☆すた」のネタであったことを知って大いにガッカリ。いや本人ちゃんとその時から「漫画のネタなんだけどね」って申告してたけどね。

   夏休みにおばあちゃんからお小遣いを大量にもらった虎美が、勇んで街から帰ってきたと思えば、「『桃組プラス戦記』おもしろいよ!」って、既刊6冊一気にお買い上げで。
   「中学生坊主のくせに大人買いをするんじゃない! オトナがするから大人買いというんだ!」
   「でも、そんなコトするのはでかい子供でしょッ」(これも「らき☆すた」の登場人物の台詞であるらしい)

   嗚呼、お願いです、お義母様、エサ(資金)を与えないでください。

   ええとこの「桃組プラス戦記」というのは、桃太郎の生まれ変わりの少年が、お供のイヌサルキジの生まれ変わりとともに自分に掛けられた呪いを解くために、鬼の生まれ変わりを見つけ出してその出した条件をクリアするという趣向。問答無用に鬼を殺すのではなく、鬼の出した「鬱憤を晴らすための条件」をクリアすればよいというところが優しくて気に入っています。最初の赤鬼は、「泣いた赤鬼」の鬼でもあるため、「お友達になってくれたら呪いを解いてあげる」と哀しくも優しかったのがある意味外していて小気味よくもあったです。第二の鬼はあの迷曲(!)のモデルだし。

   鬼の呪いにより不幸を呼び寄せてしまう体質で、今まで友達もおらず孤独だった桃くんが、その人の心の痛みを知っていることで皆を解放し、どんどん友達をつくっていくところが爽快と思いました。余りにも一族から「桃太郎様にお仕えせよ」と言われ続けたために多少歪んでしまっている犬サルキジの生まれ変わりちゃんたち(美少女1名美少年2名)がおかしくもけなげでちょっと切ないにしても。絵がまた華麗でお素敵です。気に入りました。

   なんかさ、流行りの方向が、メイド、執事ときて、「薔薇嬢のキス」の騎士といい、この作品の獣基(お供の生まれ変わり)といい、自分に無条件に仕えてくれる存在が多いのが気になります。それが、だいたいは主人公本人の魅力に忠誠を誓う方向に物語の進行で変わっていくにせよ、最初はその出自に対しての忠誠なんだよな。キモチワルイ。ま、主人公たちは「そんなんじゃなくて、対等の関係になろう」と言いますけどね、だいたいは。

   今時の中高生はそんなにままならない人間関係にヘキエキしておるのかよ。

   人間関係なんて、自分の思うとおりに相手が動いてくれないのがミソじゃんか。

   アラフォーにもなると偉そうに達観できますけどね。ま、みんな悩んで大きくなれ。

   そんでもって、噂の「バクマン」も買ってきてくれたので2巻まで読みましたが(絵が得意な主人公と、読書感想文などで賞を総なめにした秀才とが組んで、中学生ながら在学中に漫画家を目指す話)、冒頭で、今更勉強したって大物になれるわけでもないのに、と先行きを悲観する主人公の最高(もりたか)くんに、ああ、やっぱ今時はそうなんだなあ、と先行き暗い社会を作ってしまったオトナとしてすまなく思いました(でも、わたしがそういうふうに手腕を振るった訳じゃないしなあとも思ってるところがやっぱり今時のオトナ)。彼の相棒の秋人くんなんか、エリート銀行マンのパパが上司の罪を被ってリストラされて、ママが「パパの仇を討って」と泣きながら勉強を仕込んだとかいうエピソードに「うちもそうじゃないか」と旦那様がぽつり。いえ、勉強仕込んでないし。エリートちゃう(これは旦那様に失礼?)。

   まあ、というわけで今どきの漫画もいろいろと考えさせられますことよ。

   でも、きみたち、学生の本分は勉強だ! きみたちにはジャンプの連載が取れるほどの才能はないんだからねッ!

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