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2009年5月21日 (木)

「カルミナ・ブラーナ」24 Ave formossima やあ最も美しい方 豪傑訳

   残るは2曲。
   こっちはクライマックスの小曲で、盛り上がったところでぶちかますので、知らないうちに覚えちゃってました。これも、姫君への賛美を立て続けに申し述べているだけなので脈絡がないといえばない歌詞なんですが、なんとなく、はい。
   全部やるんだから覚えた曲でもあげておくというなられいのちゃんぽんの「森は花咲き」も入れるべきだし、そんなこと言ったら自分の出番のない男声合唱曲とかも入れるべきだし、なんかこう首尾一貫しなくてキモチワルイですが。念のため当ててみたら意外とすんなりはまったので。これはほぼ全編2分音符で伸ばしてる曲だから入れようと思えばどんな歌詞でも押し込めますし(いや、ムチャだろう)。

   Ave formossima やあ 最も美しい方

   あわれ 美の極み 珠玉の君
   あわれ 乙女の誉れ 栄光の乙女
   あわれ この世の光
   あわれ この世の薔薇

   ブランツィフロルとヘレナ
   ヴィーナス、ヴィーナス、ヴィーナス、いと高き

   …………って、意味不明だろう。

   初っぱなのAve はAve maria の Ave で、「めでたし」とか、「ようこそ」とか普通訳されてて、ここから既にすっきり感がありません。要するにいい意味での間投詞であろうと、王朝文学以来の「あはれ」を持ってきました。現代仮名遣いで表記するとまた微妙ですけど。そんで、褒め言葉の並列で述語、体言が全くないこの連をいかにしてくれようぞ。どうにもなりませんでした。でも、こういうのは、
   (あーヨーロッパのひとは女性を褒めるときに身も蓋もなくわたしの光とかこの世の薔薇とか言っちゃうのねー)と勉強させてもらって、自分が今イタリア人の恋を書くのに参考にさせてもらってます。うん、以て他山の石とすべしってこのことね。

   ゲンマってこんな固い語感の言葉が「宝石」なんて嘘だろうと思ってましたが、英語のgem の語源だと思えばそんなに驚くほどのことでもないし、美しいものの代表を「珠玉のナントカ」というのは別に日本語文脈でも珍しくも何ともなかったですね。
   それより、「乙女の中の誉れ」、の次に「栄光の乙女」、と対句でもないのに同じ単語が被ってるのが気に入りません。どっちかを言い換えればよかったのに。
   22曲ではじっさいお嬢ちゃん(domicella)と娘さん(pulchra)とで被らないようにしてます。
   こういう微妙な揺れ、作品レヴェルの散らばりは、いろんなひとの作品をとりまとめたアンソロジーとしての性格上しょうがないんでしょうね。わたしだって、自分の書くものの中で緊張が続かなくって、残念なことになってる文があったりしますし(直せよ)。

   最後、ゲルマンの伝説の美女「白い花の姫」ブランツィフロルと、ギリシャの伝説の美女トロイのヘレンを出してきて、さらにそれの上位概念、要するに美の女神ヴィーナスだよね、と集約させると。

   そして、最高潮で、最後の曲が始まります。

   「おお、運命の女神よ……」

   ホント、ここんとこ本番ちゃんと決められますように。

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コメント

 ごめん、動詞とか形容詞って体言ちゃうわ、用言。ここまで呆けるか。ホント、麒麟も老いれば駄馬未満(、況や若きに於いてすら駄馬をや)。

投稿: まいね | 2009年5月24日 (日) 21時23分

あ,用言の間違いだったんですね.それで納得.体現ばかり並んでいるのになぜ…と理解できずにおりました.
麒麟はやっぱり麒麟でした.

投稿: 三ねんせい | 2009年5月25日 (月) 09時25分

 記事に無関係かつお下品なコメントが付いたので削除しました。このコメントもとIPアドレスも拒否させていただきます。お友達のブログでも似たようなコメントが付いてたのを見ましたが、女性のブロガーのブログだと思ってイヤよね。失礼しちゃう。
 対応が遅れてお眼汚しになった方、失礼しました。

投稿: まいね | 2009年5月26日 (火) 11時20分

スパム対策をさらに強化するのが良いかも知れませんね.
ところで,上のコメントで「体現」となってるのはもちろん「体言」の誤変換です.見落としていてすみません.

投稿: 三ねんせい | 2009年5月27日 (水) 01時24分

 はい、体言は主に名詞で主語になるもの、用言は動詞、形容詞、形容動詞で述語になるもののことでしたよね。あんまり日常会話で使わないですんもんね、変換では候補に挙がって来づらいでしょう。ドンマイドンマイ。
 「学校で習ったことは日常生活には役に立たない」という警句に日々逆らおうとするブログを目指しております。みんな記憶にはたきを掛けよう! 毎日の生活に違った魅力が出てくるかも知れません。

投稿: まいね | 2009年5月28日 (木) 00時14分

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