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2009年4月15日 (水)

メイ曲アルバム 「バリバリ最強NO.1」 隅に置けない

   ユーチューブでいい曲を拾って聞きながら刺繍に専念しておりますと、豹太が横へ来てしばらく聞いていて、一言言うには。
   「なんかのアニメソング?
   「…………………幻想魔伝最遊記のエンディング・テーマだ」
   「おかあさんが歌のついてる曲を聴いてるときって、だいたいオペラじゃなきゃアニメソングだもん」
   宗教曲や世俗曲のときだってあるぞ! こいつはクラッシックの声楽曲はオペラしかないと思ってるんです。まだまだ仔猫で困ります。
   この母がド演歌な歌詞を勝手に付けて小節も回して歌っている歌がまさがジュゼッペ・ヴェルディのレクィエムのテノール・ソロの一番の聞かせどころとはお釈迦様でもご存じあるめえ。あとで知って目ぇ剥いて驚け。

   このアニメソングというのもなかなか捨てたもんじゃなく、この「Tightrope」という曲も、

     どんなありふれたシーンも
     演じ続けろ

     夢とか希望とか言う前にさ
     きっと誰にとっても同じことだろ
     You must fight against yourself

   というサビの辺りの歌詞がなんとも若者への応援歌らしくて気に入っておったのですが、久し振りに偶然ユーチューブで拾って聞いたらやっぱり良くって繰り返し聞き込んでしまったというわけ。

   やっぱ、若いうちは限界ギリギリまで悩んだり努力したりしないとね。「イマドキの若いもんは」という台詞はなんでも四大河文明の遺物にも残ってるそうで、若者ってのは年長者からイロイロ勝手なことを言われるのが仕事みたいなもんです。どうぞ重圧に負けずに育ってね。

   ということで、さらにお若いひとにいいんじゃないかという曲をまたアニメソングから。
   「バリバリ最強NO.1」
    http://www.youtube.com/watch?v=W3r_wFIGjHU&feature=related
   「地獄先生ぬ~べ~」のオープニングだったそうで。そういえば、聞いたことあったかも。

   前サビで、いきなり無伴奏から

   「今日から一番たくましいのだ お待たせしましたすごい奴

   今日から一番カッコイイのだ バリバリ最強NO.1」

  なんて歌い上げてるんです。曲が始まると、これが、ジャンルはへヴィーメタルってなるんでしょうか、メリハリの効いた伴奏で、ヴォーカル(これがいいカンジに筋肉美のおねえさんで非常によろしい)は間奏の間、「ウギャー!」とかなんとか叫んでます。

   アニメをゴールデン・タイムにおうちで視聴するお年頃のたぶん少年が対象の妖怪退治ものの学園アニメってことで、真っ直ぐ、「こういうヒーローになろう、なりたいよね」という価値観を提示してます。それが、そのままこのアニメの主人公であるぬーべーこと鵺野鳴介先生の紹介になってるんだから、非常にうまくできてる歌です。

   「この世は解らないことが たくさんある
   どんな風が吹いても 負けない人になろう」

   前サビの後の1番の歌詞からこれですもん。「どんな風が吹いても」。人生のどんな局面において、どんな非常時にも、などなど、いろんな意味を包含してそれでいて単純明快ないい表現です。どんな凄い作詞家が書いたんだろうってチェックしましたよ(その曲をやってるバンドの人たちらしい)。
   「それでも弱い奴 必ずいるもんだ
   守ってあげましょう それが強さなんだ」

   で、その次にすぐこの歌詞が来ます。自分に厳しく、でも他人には優しく。「それが強さなんだ」とは単純明快、でも美しい。涙が出そうです。

   「とにかく鍛えましょう 痛みをビビらずに」
   日本語として「てにをは」がちょっと微妙な気がしますが、気にしないで。「ビビる」なんて出てきてちょっとびっくりしますが、ま、小学生相手の曲だし、大目に見て。
   
   「”孤独が好き”なんて カッコツケしぃでしょう

   一人で泣いてみな おそらくドツボでしょう」

   なんて強烈な決めつけ。「カッコツケシー」って最初聞いたとき何語かと思いましたが、「ええかっこしぃ」の類語ですかね。そう思えば意味が取れますね。友達がいるに越したことはないという文脈。「一人で泣いてみな」と突き放しておいて「おそらくドツボ」と、「おそらく~でしょう」というクールな推量と「ドツボ」という最低を示す単語との落差がまたおかしい。そういえば、こういう楽曲で英語の気の利いた文句(でも時々意味不明)が挿入されてない歌って初めてかも! そういう点でも非常に好感が持てます。

   全体に乾いたユーモアを漂わせながら、言ってる内容は前述の通り少年への教訓なんですから。歌詞だけ読んでても唸らされます。
   
   そこへ持ってきて、メロディはというと。

   どこかで「第九のテーマに乗せて」云々と書いてありましたが、このシンプルなメロディは第九のテーマとまるきり相似じゃないと思いますよ。第九のテーマは「ミミファソソファミレ」。この曲のテーマは「ドドレミファミレド」。階段状に上がっていくところは同じですが、ミミファソとドドレミは違います。ミミファソは、ピアノで見ると判るとおり、ミとファの間に黒鍵(半音)がないですが、ドドレミではレとミの間にはレ#がありますから。音の隙間が空いてなくて切なくなる場所が、第九のテーマとこの曲のサビとは違うんです。

   ということで、第九とは違いますけど、ま、おんなじくらいシンプルで解りやすい、つまりは強力なメロディということです。やっぱり、シンプルなもんは強いです。バブルからこっち、やれマーラーだラヴェルだアダージョカラヤンだとクラッシックにも流行り廃りはありましたけど、結局暮れは第九で締めですもん。

   というわけで、隅に置けない名曲なのでした。

   ただ、こういう、歌詞もメロディも神が作ったんじゃないかしらという曲は、とくに、メッセージ性の強い歌は、後が続かないんだなあ。同じバンドの曲、ユーチューブで拾って立て続けに聞いたけど、あとはぴんと来なかったもん。そこら辺が、芸能界の厳しいところなんでしょうねえ。

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コメント

ぬーべー先生同窓生です、どうぞごひいきに。

投稿: ク | 2009年4月18日 (土) 21時23分

 おや、クさん ご挨拶が遅れてすいませんでした。どうぞよろしく。
 わたしは「カッコイイ狐の妖怪が出てるよ」と紹介を受けて飛び飛びに原作を集めましたかね。
(妖狐玉藻は最初「人間らしさ」を軽蔑する敵として現れながら主人公に力比べで敗れてその性格に惚れ込み味方につくという正統派のジャンプの脇役でした)
 行きつけの小児科の待合室にもあったからうちの子もだいたいの雰囲気は知ってます。怪談・オカルト、都市伝説から雑学やら、ネタが多岐に及んでて飽きなかったですねえ。
 

投稿: まいね | 2009年4月19日 (日) 11時30分

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