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2008年6月14日 (土)

岩手内陸部に地震!

   珍しく災害避難放送が間に合ったみたいで。
   こちらもすこ~し揺れました。お寝坊してまだ蒲団の中にいたので気がつきました。

   あの辺は慣れてるとはいえ、震度6弱ってのはやっぱりビックリする大きさですよね。丁度、宮城県沖地震の30年記念とかをやってたから、心づもりは更新されてたと思うけど……防災用品、行き届いてますか?
   もうずいぶん古くなってたとはいえ、駅前の目立つところの仙台ホテルがガラスが割れたやら水道管が破裂したやら聞くと……やっぱもっと新しいところがいいわとかこれから仙台に行かれる方は思うだろうな、これでもかとニュースで流れてネガティヴな宣伝だよなと寂しいキモチに。

   橋が落ちたって、つい先日NHKで、高度成長期に突貫工事で架けた橋やら首都高の高架やら、鉄を減らしただの、溶接が指定の確実な手法がとれないけどそこはごまかしちゃっただの恐ろしい話の特集をやってたのに。それなのに、さらに、お役所の方はメンテをするより新しく作った方が国の補助もいっぱい付くからってその古い建造物を全然メンテしてなくてコワイとか。それかしら。橋が落ちるとか、高速道路がポッキリとか、土建王国日本じゃあり得ないと思ってたのに。

   被害に遭われた方、ほんとうにお見舞い申し上げます。

   新幹線が3本も止まってて、まだ中のお客さんは出してあげられていないとか。
   お天気なのに、中でうだっちゃうよ。
   新幹線は機密が良くって、窓を開けて換気ができませんから、大変。
   早く出してあげてください。
   新幹線の線路には、迷い込むヒトがいると困るから避難誘導路がないんじゃないかしら。
   もしやのためにこれからは準備したらどうかしら(架線のメンテのためには全く密封ということもないかと今考え直した)。
   どちらかというと、出てからの安全が確保されないから迎えに行けないのであろう。もしかして、当該新幹線に自力で駅まで来てもらうのが一番かな? 新潟の地震の時に脱線しちゃったとき号のときは、隣の線路にお迎えの新幹線を横付けしてましたかね?
   あの高い架線からどうやって下ろすかとか。トロッコ(!?)を出すにしても途中の線路は安全かとか。線路から出すにしても、そこで放置してたらこのお天気で干上がってしまうし。お迎えのバスかなんか必要よね。トイレも、水分補給もしてもらって……イロイロ考えると、ある程度方策が固まるまで車内でとどまっててもらった方が安心か。暑いのだけ我慢してください。お天気が良くってまだ良かったわぁ。これで通常走行もできないほどの暴風雨だったら!
   ホントに、地震国に高速鉄道を通すのは大変ね。と、毎回気がつくと大陸の固い岩盤に線路を直置きしてる(要確認!)TGVその他は簡単だよなと見下すキモチになっています。なにこの国粋的鉄子

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2008年6月13日 (金)

今週のジャイキリ #70

   

今週もハーフタイムでございます。なんだ、アレで終わりじゃなかったのか。

   試合前もトイレ行って(ジャケットを忘れてきていたことから)、ハーフタイムも半分使うほどトイレに行って、実は達海監督緊張してる? とか先週申しましたが、訂正。

   

少なくともハーフタイムの前半分はトイレじゃなかったです。

   「これから 俺達の大逆襲が 始まるんだぜ?」例によって自信満々の達海監督のアップから始まりました。連載70回目。もうずいぶんお付き合いしてきたような気がしますが、まだ100回行ってなかったんですね。いえ、ずっとお付き合いさせてください。

   でも、その言葉に奮い立つべきチームの皆さんは……し~ん。
   一番盛り上がってくれそうな夏木も、面食らって目を(・_○)こんなにしてます。この人は故障で出遅れてあんまり達海監督に慣れてなかったね、そう言えば。
   久し振りにアップになった赤崎が冷や汗かいてますけど。なんかまた叫んでくれるのでしょうか。

   と、ページをめくるとまたしてもタイトルページ、一枚絵で監督の後ろ姿。よく後ろ姿で語る人ですね。

   「さあ、 監督の言葉に 耳を傾けよう!」とは編集者の入れたあおりです。

   またこれが一点透視の課題のような構図で、天井の蛍光灯の並びから両脇のロッカーの線まで達海監督の大きな背中を強調する集中線のように配されています。

   

ダ・ヴィンチもビックリ。

   最初に発言したのは黒田。

   「大逆襲っつってもよ」
   「俺達は 2点 取られたんだ」「2点 だぜ?」以下ずらずらと達海監督の前半に対しての指示を(やっと)再現して、それができなかったのに大丈夫なのかと尋ねているのです。

   スゴイ! クロ、やっぱり「主人公に負けた敵は名チームメイト」の法則の体現者!!

   そして、先週のキレっぷりは「監督の指示通りできなかったよう!」という途方に暮れた感情の発露であったわけです! 

   

カワイイじゃないですか。

   それに対する達海監督は鳩に豆鉄砲状態? 

   あまりの無表情さに黒田も怪訝な顔になります。

   ページめくってもまだ無言。

   黒田焦ります。
   「……」「んだよ?」これも相当大きいコマからはみ出るアップがコワイです。

   「黒田(クロ)お前さー……」
   「この試合 楽しんでる?」

   達海監督の言葉が始まります。次には杉江。一同の顔を見渡して……みんな、唖然、呆然の顔ばかり。村越は無表情に、椿はびくつきながら、
   (何言い出すのよこのヒト?)と監督の顔を見つめています。

   「なんだなんだ俺だけか」「この試合面白くなると思ってんのは」

   「……」「え」

   まず反応するのはれいの小心コンビ。わたくし清川と石浜を、いちいち監督の奇策や黒田の雄叫びや吉田のマイペース発言にすぐさまぶるぶると反応したり内心で(あくまで内心なところが低評価のゆえん)突っ込みを入れたりしているから気の小さいやつと軽く見ておったのですが、ここまで反応がお約束になってくると原作者の意図は違うものなのかも知れません。
   注意力散漫で人の話を聞いてなかったり、その内容を正しく理解できてなかったらそもそもいちいちここまですぐさま細かく反応できないわけで。
   意外や、ちゃんと監督に対する信頼が芽生え、その通りに動くことの意味が解ってきたら、実は伸びる余地がある選手なのかも知れません。
   イヤ単に、反応要員の数合わせちゃんでもいいんだけどさ。

   脱線はここまで。

   「俺 言ったろ?」
   「大事なのはお前らが この試合を面白がれるか どうかだって」と、試合前練習のときのシーンを小さく下に描いて。もう子供の描く棒人間状態の小ささですが、読者にはそのシーンを思い出すよすがになればいいだけなので。こういう、絵のメリハリが効いてますよね。

   で、前半達海監督不在の種明かしがココに出ます。

   「ボールボーイ 3人と カメラマン 2人に 聞きました」

   ……試合の前半の感想を聞き回ってたんですよ(いいんですか? そういうヒトに監督が試合中に接触して)

   オドオドして答えてくれなかったのは単にビックリしたせいだそうですが、一人の少年は、
   「(ETUが後半逆転したらどう思いますか? の問いに)そうなったら……」
   「スゲー面白い 試合だと 思います」と言ってくれたそうで。

   イヤ悪いけど、そりゃ、絶好調の大阪に対し、前半2点のビハインドから逆転勝利できたら面白いでしょうよ、どんなチームでも。それが、ETUが前半いい動きができてたという客観的証拠にはならないでしょうよ。

   でも、皆の心は動いたみたい。

   「圧倒的 劣勢の中 2点差を ひっくり返す」「1点差 じゃなくて 2点差」

   ページが変わって
   「コッチの方が面白い」 「ははっ」と、のびやかな達海監督の全身をややあおり加減の視線で。
   立ちつくす夏木(このひと監督の真っ正面だし)はじめ、みんな度肝を抜かれてます

   またも言葉を返すのは黒田。
   「あのよ 監督さん……」
   「他人事みてえに ほざくのは 勝手だけどよ」「実際やんのは 俺達なんだよ」
   でも達海監督少しも慌てず。
   「わかってるよ 黒田(クロ)」
   「できるから言ってるんだぜ」「俺は」

   そういえば、達海監督は、若手を抜擢してチーム内を活性化はしてますが、あくまで語るときは村越や黒田など古参組を相手にしてますね。
   ここで椿や赤崎にばっかりわかりやす~く語ってたりしたら、本当に古参組が腐ってチーム分裂しちゃいますもんね。
   ウマイナア。
   チームの頭を早く見つけ出して、そいつを確実に押さえる。それがチーム集約の鍵なんだ。
   そこまでわかっててのCB造反騒ぎだったのかしら。いやそれはうがちすぎ?

   つくづく、監督業ってのは人間を見て、操れないとできない仕事なんですね。

   「3点ぐらい 返せる 返せる」と軽く元気づけてくれちゃって。
   またしても小心コンビは
   (ホ……ホント かよ)と冷や汗かいてくれちゃってますが。
   緑川と吉田は沈黙。
   どうなのよ? 後半彼らに出番が回ってくるってこと?(来て欲しい!)

   というところで時間。松原コーチは具体的な指示がない、選手のモチベーションが上がってないと慌ててますが、そこんところは、もう、慣れですね。
   口をあんぐり開けて言葉もないのは永田広報、松原コーチ、金田コーチと? コーチ、控えのえ~と、宮野、石神、掘田……かな?
   ここまで監督と一緒に戦ってきたレギュラーメンバーの顔は描かれてませんよ(ウマイナア)。
   その気になってるんだかまだ五里霧中なのか、視点は鳥瞰図になって(しかも後ろからだ)、読者には判らないようになってます。

   さて、スタンドの方に画面が切り替わります。
   ダンマク(応援の横断幕?)を取りに行っていて遅刻してしまったオジサンサポーターたちの登場です。でも、こんな時間に来たって、その横断幕を張るスペースはないのでした……?
   「ちょっと ズラして くれねえか?」シゲちゃんのこの何気ない一言が熱狂的若手サポーター、ユナイテッドスカルズ(カッパのドクロのマークのグッズ着用)のお兄ちゃんの気に障ったようです。
   「ふざけんなよ あんたら」「コレ張るために スタジアムに早く来る人間がいるんだぞ」「今頃ノコノコ来て何言ってんだよ」
   あーこれは正しいですね。確かに、後から来てどけろはヒドイですね。
   でも、人間、サポーターとしての生活が100%でいけるわけないですから、その辺は遅刻ぐらい勘弁してやってくれませんかね? なにも剥がしてまでこちらのを張らせろと言ってるんじゃないんですから。
   「あ?」と目を険しくするシゲちゃんに比べ、年の功なゴローは割って入ります。
   「いや……それは 知ってるんだ」「俺らも昔 サポーター やってたから」
   「だからお願いしてるんだよ」
   ところがコレがさらに逆鱗だったようで。
   「あんたらのこと 気にくわねえんだよ 俺達は」
   「一緒にされたく ねえんだよ」

   あーあ。

   (なんだよ そりゃ……)(昔の ゴール裏は こんなじゃ……)と衝撃を受けるゴロー。前々から昔のアツイ日々との違いを痛感してましたから、とうとうここで新旧サポーターの抗争が勃発してしまうんでしょうか。

   「昔とは 違うんだよ」
   「俺達とあんたらは応援する意味が違う」そこへ、背後から、
   「いい加減 わかって くんねえかな」と、左ページ上の大ゴマという目立つ位置にリーダーの羽田が登場して言い放ちます。

   振り向いたオジサンサポーターたちが固まった……。

   まあそういじめないでやってくださいよ。

   何を隠そう、今だから言いますが、わたくしも、ベガルタ仙台の、それも、前身のブランメル仙台時代にファンクラブの尻を割った人間です。Jリーグ人気に便乗して、仙台にもJリーグのチームを作ろうと、仙台は藤崎百貨店の前で署名もしましたとも。で、JFLから勝ち上がって、みごと昇格したときにはホントにうれしくて、最後の一人になっても支援するぞとか言ってて……2シーズン目に脱落しました。2人目が生まれて、とてもスタジアム行ってるどころじゃなくなって。ただでさえ子連れの外出にナーヴァスになってる頃で、あんな所に赤ん坊連れてってどうする、あっちにも迷惑、子供もいい迷惑、と思い詰めてのことでした。折しもお金にも困ってて、毎月貯金残高とにらめっこして青い顔をしてましたから、年会費が気持ちよく出せなかったのです。子供の世話に追われて、期日までに振り込みに出かけることもできなかったし(ちなみに、楽天野球団はファンクラブはカードと契約していて、敢えて申し出ない限り自動継続でカードから会費が引き落とされていくそうです。商売うまいな、楽天)。で、申し訳なくもフェイド・アウト。今は遠くから健闘を祈るのみ。

   チームを愛する皆が、毎試合スタジアムに出かけてぴょんぴょんできる訳じゃないんです。そりゃあ、チームが弱くなって応援するのが辛くなったという事情もありますが、その時期も俺達は支えた、お前達は逃げた、だからお前達はサポーターではないというんじゃあまりにも心が狭いんじゃないかしら。

   時間が来て、ピッチの脇に選手が姿を見せます。
   「若手が見てる前で 胸ぐらつかんだりするなよ 格好 つかない だろ?」
   後ろから、黒田に声を掛ける影……は、杉江でした。

   「サンキュー 黒田(クロ)」「お陰で 目が 覚めたよ」
   「このままじゃ 終われない よな」「俺達自身の ためにもよ」

   「おうよ」「やって やろうぜ 杉江」
   2人の背が並びます。

   お2人さんの気持ちが一致したところで、後半行ってみようか!

   * * * <今週のザッキー >* * * 

   冒頭の冷や汗シーンの他は、「スゲー面白い 試合だと 思います」と少年が言ったあとの反応シーン、やっぱり無言で、諸肌脱いで座り込んだ姿でした(どうでもいいけどこの子よくこのアンダーシャツ姿になるよね……そういう需要あるのか? わたしは別にどっちでもいいですが)。
   活、躍! 活、躍!
   来週こそは、力を見せてね!

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2008年6月12日 (木)

歴史の時間は先生も大変

   

豹太の試験勉強に付き合って、社会の暗記問題の一問一答をやっていました。

   「1857年にインドで起こった植民地の反乱運動をなんというか?」試験対策のまとめ雑誌の懐かしい赤紫の暗記シートと、それで隠れる薄オレンジの印刷を見ながらこちらは適当に問題文を読み上げてましたが、
   「インド大反乱!」答えはこちらの予想とは違っていて。
   「それを具体的になんて言うんだよ?」
   「だからインド大反乱!」
   「セポイの反乱だろ? 東インド会社に雇われてたインド人傭兵だよ。新式銃の弾薬の包み紙に、牛や豚の脂身が塗ってあって、それを口で破って開かなくちゃいけなかったから、イスラム教徒のひとも、ヒンズー教徒のひとも戒律を破ることになってぶち切れたんじゃないか」
   「知らないよ! インド大反乱って習ったもん!」
   「21世紀だしなあ、変わったのか?」と、テキストを見ますと、まさしく答えは「インド大反乱」、学校によっては「セポイの反乱」「シパーヒーの乱」も許容なので良く先生の言うことを聞いてそれに従うことなんて注釈付いちゃって。進研ゼミも大変。

   「コレは悪かった。インド大反乱で正解だそうだ」豹太はそれでご機嫌を治してくれましたが。研究が進むと、かつての名称では正しくその実体を示すことができないといって名前が変わったりするんですよね。去年の今頃には、ネアンデルタール人は既に現代人の祖先ではないから学校で教わらないと聞いてしみじみした記憶が。古墳の名前も変わってるし。
   これは、たぶん反乱参加者がインド人傭兵だけではなくインド全土、全階級に広がったという意味で「セポイの」という名前を外したということでしょう。社会科って大変だあ。

   で、日本史の方は、江戸中期以降の改革などをぼつぼつまとめてあって。
   「寛政の改革は?」
   「松平定信」
   「厳格に過ぎてみんなが付いてこれなくなって失脚したんだよな。白河の~清きに魚の住みかねて~田沼恋しいと」
   「うん」この辺はまだ認識は同じようで。
   「でも最近は、田沼の方も実はちゃんと考えて商工業を発達させる政策をやってたいい奴という説もあるんだが……学校ではまだ教えないんだな」
   「聞いてない~」
   「小説だってその方向で書いたのが出てるのに……読んでないけど」

   おかあさん、子供を混乱させるからおもしろがって奇説を披露するのはやめなさい。

   興味を持たせるためにこういうのを「語る」のはいいだろうけど、教科書で採られている説からはみ出す内容までやって混乱させても迷惑だろうし。

   虎美の去年の担任の先生もそっち方面が好きだったらしく、戦国時代は相当時間を取って語ってくれたみたいです(おかげで興味を持ってくれたようだ)。きっと先生も、本能寺の変の黒幕とか最近の学説を語りたかったでしょうに、その辺は普通に流したようで。

   

歴史を教えるのは大変ですね。

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2008年6月10日 (火)

うえるかむ厄年

   ……って、今年の年賀状に書いたっけなあ(勘違いで、実は今年ではなかったです)。
   温厚なお姑さんもビックリのハイテンションで。
   もう、山中鹿之助ばりの気概で。
   毎年年末は気が大きくなるけど。

   もう1ヶ月も気管支炎をやってて。

   さらに今朝起きたら、なにやら透明人間が唇をつまんでいるような違和感
   鏡を見りゃピンクに腫れてるし。

   おめでとう、ヘルペスです(仙台時代にも経験アリ)。
   お洗濯してる間に治まってきたから一日様子見するけど。

   まったく、何がいけなかったのかしら。

   お 祓 い しないとダメ?

   一番近いいい神社ってどこ?(川崎大師? マジ? イヤ大師ってお寺さん?)

   はあ~あ、へこむわ。

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「篤姫」 23 お江戸は遠くなりにけり

   なんかもうさすがに今回はなんか言わねばと思って。

   脱落している間に篤姫ちゃんは無事お嫁入りし、性格に問題のある将軍家定の奥さんとしての生活が始まりました。

   で、そのバカとの家定がウツケを装っているのではないかと見ぬいた篤姫、ずばりそれを当人に質し、初めてその思うところに触れさせてもらったところまでが先週と。

   

ヨウキョウという言葉がございますな。
   佯狂。気のおかしい振りをすることです。最近は罪を免れるために行うという認識があるようで、ちょっと検索しても、すぐ見つかるのはその辺からの考察をした文でした。
   しかしながら、昔はそうではなく、身分ある(しかし野心のない)人が、政治的に利用されることを拒否するために行っていたような覚えがあります。ま、それも文学作品の中の位置づけて、真実はどうか解りませんけれど。
   清原なつのの歴史漫画では、有間皇子がそうでした。この人は孝徳天皇の皇子で、父親の孝徳天皇ときたら、中大兄皇子にないがしろにされた哀れな天皇で、もともとそりゃー中大兄皇子に恨みがあろうというところへ、蘇我赤兄が反中大兄皇子派の旗印として担ぎ出そうと話を持ちかけたのでその気になって、謀反を企んだという話です。で、土壇場で赤兄が裏切って密告、謀反は露見して皇子は処刑されたというふうに聞いてます。で、作中では有間皇子は正気でないふうに描かれておって。それはそういう悲しみをやりすごし、謀反の旗印とされることを避けるために行っておったということが明らかになるのでした。

   ま、ある程度政治的にものが見えれば、自分の立場がヤバイかどうかというのは解ろうというもので(わかんなかったのが義経)。
   プライドや身分高く産まれた宿命、責務を大切と思ってそのまま修羅の道に生きるという行き方もありますが、命の方が惜しい、人の人生まで道連れにしたくないという向きは、「下りる」という選択もあります。出家とか、より強烈なのがこの佯狂。単純な人にはバカにされたり哀れまれたり、また、疑り深い向きには最後まで狙われたりと結構リスクがありますが、あり得ない選択肢ではなかったようです。

   というわけで、たくさんいた将軍の息子のうち一人だけ生き残った家定君の選んだ手段が必殺「バカ殿の振り」だったのでした。

   一時は、自分の任務、「将軍の跡継ぎを一橋慶喜にする」もしくは「将軍の跡継ぎを産む」ということが二つながら無理なのではと絶望した篤姫ちゃんですが、それを見破るやあっさり立ち直って、家定に真正面から向き合おうとするのでした。

   って、少女漫画の王道「変人だけどホントは頭も良くってナイーヴで。私だけが彼のホントの姿を知っているハァト」という路線で微笑ましいですけど、そりゃちょっと主人公(の相手役)補正が行き過ぎでしょう。最悪のバカとのが悲劇のプリンスにコペルニクス的転換しちゃってるよ。今年以降「好きな将軍」のランキングが変わっちゃう!(あるのか、そんなの)

   で、意外に鋭い家定ダーリンから「逢ったこともない一橋の肩を持つのかお前は」なんて言われてハッとした篤姫ちゃん、公平を期するためにライヴァル紀州慶福の両方と対面してみることにするのでした。

   ところが、逢ってみた慶喜は悪い意味で優等生。答弁は突っ込みを回避するためおもしろみがなく、出過ぎず、覇気がない。これは篤姫ならずともむかつきます。
   「徳川総本家の男子たる物の気概が感じられぬ!
   篤姫は女ながら勉強して、国政に参加したい気アリアリの子でしたから、「わたしは一橋の当主。国の政治は公方様におまかせ」なんて言ってる慶喜が理解できないのでしょう。
   慶喜としては、伏魔殿のような幕府内部を間近で見てきたから、余計なことを言って目を付けられたり足を引っ張られたりすることを恐れてたんでしょうね。寛政の改革の松平定信なんてのは、ホントはご三卿の出で、将軍位も望めた明君だったところが、あまりにも明君過ぎてヤバイと、若いうちに白河藩に養子に出されちゃって老中になったらしいですから。ま、お飾りの将軍よりリアルに政治手腕を発揮できたんだから、あとで失脚したとしても意義ある人生だったかも。
   とりあえず、相性は良くなかった模様。

   で、「一方聞いて沙汰するな」の法則で紀州君を呼んでみたら、これがなかなかの美少年、受け答えも確かだし、お茶菓子が傷んでる事件の対応もが感じられてみごと。

   そりゃ、紀州君に肩入れしたくなります。

   悩む篤姫でありました。

   本寿院(家定ママ)が水戸斉昭君を嫌っておるというのはこのドラマの仕様ですが、その理由が気に入らない。
   「あの倹約倹約とうるさい斉昭公」って、それだけですか!?

   それじゃ、逆恨みというか逆ギレっぽい。

   前述の通り、水戸斉昭公が大奥での人気最低なのは、斉昭公が最悪のセクハラ大魔王だからですよね。

   それを、「倹約しろってうるさいから」って、そんなスケールが小さい。それに、倹約を言うこと自体は悪くないでしょう?

   我こそは天下国家のことを考えてるみたいに言っておきながら、女性関係については平気でルール破りをする、人を傷つけて恥じないところがある二面性をこそ嫌われたんでしょう? 嫌う方にも筋がなくっちゃ

   「倹約倹約と言いながら、ご自分は藩邸にいくたり側室を抱えておいでなのか! 八代(吉宗)様のように美女から召し放ってはどうなのじゃ!」ぐらい言わせないと。ただのヒステリーに見えますよ。
   「唐橋殿の一件、我らが忘れたとでも思っておられるのか!」
   「またまたお客あしらいの上﨟を舐め回すように見ておったわ!」
   「手水の介添えをした女中の手をよろめいた振りをして握って離さなんだとか! ああっいやらしいっ!」
   ぐらい言ってやれ! なんだ、会津様のことはおとしめて描いたりもするくせに、水戸家にはどんな借りがあって憂国の志士あつかいしておるのか。
   大奥を理不尽で気味の悪いところと描きたいのでしょうか、大奥だって、硬直化して意味不明な形式に囚われていたところはあるでしょうが、それなりに理で動いていたと思いますよ。

   さて、そういう篤姫の秘密の任務が大奥のメンバーにもバレたっぽいのですが、薩摩パートでは、秘密の任務を受けて最後うどん大張り切り! ……との噂にまた落ち込む尚五郎ちゃん改め小松帯刀
   うぜえ。
   大久保君もよく付き合ってるよなあ。
   お近さんもうんざり。
   あ、とうとうキレました。またお説教です。もう尚五郎ちゃんは小松家の当主、領地のご領主様なのに、領地経営はほったらかしで、殿が話をしてくれない、お国のために働きたいと愚痴ばっか! 国の基礎である領地をおろそかにしては天下国家を説いても意味がない、それを尚五郎ちゃんは解ってない!

   「離縁していただきとう存じます!

   よく言った!

   そこでまたしても目が醒める帯刀、「済まなかった!」と改心。

   なんだかなあ。

   女のことで泣きわめいて、女に愚痴って説教されて開眼するヒーローってどうよ?
   いや、尚五郎ちゃんは後付の男性中心人物であって、「大河の主役」じゃないからいいけど。

   一昔前の時代劇なら、男は失恋なんかで泣きわめいて人に迷惑掛けなかったよね(いや、薩摩隼人ってそう言う人種のことなんですか?)。
   黙って月を見上げるとか、武芸に集中するとか。
   それを見て、視聴者は彼の気持ちをソンタクしてしみじみしたのでありますよ。

   お嫁さんの方も、ダーリン情けないと思ってもそんな、真っ正面から説教しなかったと思う。こう、謎かけ的に、本人に考えさせるように、回りくどいけど奥ゆかしい教え方をしたような。だってそんな、旦那様にお教えするなんて、失礼というか、プライドを傷つけちゃうみたいじゃないですか。

   そういう奥ゆかしさが絶滅しちゃってますね、この大河。

   昔の時代劇の作劇文法みたいのが死滅してるというか。
   もはや受け取り手がいないので、ベタな作りしかできないというか。

   嗚呼、お江戸は遠くなりにけり。

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2008年6月 8日 (日)

「絶対可憐チルドレン」 エスパーはガキンチョにジェントル

   「絶対可憐チルドレン」椎名高志。この春からアニメ化で。虎美が早起きしてTVの前に正座して見ていると思ったら。とむ影さんに原作をお借りして読んでみました。

   面白かったぁ。

   超能力者が人口の一定数現れるようになった近未来(でも少数)、能力に応じてランク分けされた超能力者達は、低レヴェルの者は能力を抑える器具を身につけることで日常生活を送り、高度な能力者は政府機関に登録されてその能力を生かす仕事についていた……と。

   で、最高レヴェル7(これが地震の震度とリンクしてるのが地味におかしい)の能力を持つのが「ザ・チルドレン」と呼ばれる10才の少女達。念動力の薫に瞬間移動の葵、サイコメトリの紫穂。これがまた生意気ながきんちょたちで。だって、子供のくせに(くせにって敢えて言っちゃうよ)そんな高い特殊能力を持ってるといえば当然思い上がったりしがちなのに、ただでさえ生意気な小学校高学年の女の子! それが3人も!

   主人公皆本君の苦労いかばかりか

   これは、名探偵コナンにも通じる「大人達はおれ達のことを子供だって言うけど、子供だって結構ものは解ってるし、大人なんかよりずっと能力があったりするんだぜ」というキモチを根幹に持ってるお話作りですよね。いやそのキモチじたいがお子ちゃまの専売特許なんだけど、自分にも身に覚えがあるからイタくもほほえましいわ。

   超能力者は一般社会に受け入れられておるわけではなく、能力を悪用して犯罪を犯そうとする超能力者だけでなく、差別を恨んで超能力者による「悪の」超能力者組織を主宰し、「ザ・チルドレン」を勧誘しようという魔の手は迫るし、一般人側からも、超能力者を排斥しようとする急進的組織も存在してテロ行為を行ったりもするようで。なかなか作中の世の中は騒がしいようです。

   というわけで、3人のカワイイ超能力者ちゃんたちにもみくちゃにされるグウェンダル型苦労人(「今日からマ王」の登場人物。美女の尻に敷かれて心身共に苦労させられる)皆本君のエスパーアクションコメディなのですが、ややビターな味付けが。

   超能力というと予知能力も有名ですが、彼らについては予知があり、そのイメージを皆本君じしん、能力者から見せられています。それは、未来において、能力のない一般人との共存を拒否する「悪の」超能力者組織の「女王」として3人のうちのひとり、薫が皆本君と対決する運命にあると言うこと。そして、決定的な事態は避けられず、悲劇が待っていることになっているのでした。

   予知を回避しようと「ザ・チルドレン」を「まっすぐ」育てようとする皆本くんですが、周囲は「じゃ、恋愛関係に持っていけば離反しないかも」と能天気に焚きつけるし、本人は、身近な年上の異性の理解者ということで一応の好意は持っているらしく、おませだったり、でもやっぱりまだおこちゃまだったりとそっち方面でも毎回健全に(?)ドキドキさせられます。

   でもさーやっぱり、まともな大人がいねぇよ。

   皆本君はIQ180の天才という設定で、20才なんですよ。ま、サンデーだし。あんまりお兄さんでも読者の共感が得られないと。「ザ・チルドレン」の3人に対しては大人として振る舞いますが、組織の中ではまだ下っ端なわけです。時折、その「天才的頭脳」を活かして作戦を練ったりもしますが、どちらかというと青臭い、自分も天才児として疎まれた過去から彼らの心に寄り添おうとする優柔不断な若造主人公のスタンスです。
   彼らの上司が、3人娘を猫かわいがりするあまり数々の暴走をしでかす困った大人代表で。この人がいるから3人娘はエスパーものにありがちな非人間的扱いは受けないんですけどね(一般職員などが、無意識に恐れる行為を取って傷つけたりということはある)。
   さらに、同じ組織の女子高生エスパーの上司と来たら、彼女を自分の理想の女性として育て上げ、ゆくゆくは妻にという野望を持っているスケベ中年で。なにかっていうとその女子高生エスパーに対する執着を全開にしちゃうし、全然尊敬できねえ(彼の名が「谷崎一郎」で、女の子の方が「ナオミ」ちゃんなんだから国文科ごころがうずくったら!)。
   皆本君の友人の、サイコメトリ(接触することにより相手の心などを読む)能力を活かして医者をやっている賢木も、不遇な子供時代を送った分、同じサイコメトリの紫穂に気を遣ったり漠然とうらやんだり、でも医師としての倫理感はちゃんと持ち合わせていたり、なかなか複雑なところを見せますが、基本、女好きだし。

   旧日本軍の超能力部隊として活躍しつつも、終戦と、「将来、一般人に仇なす組織を作る」という予知のため殺されかけた過去を持つ兵部も、まともな大人とは言えないでしょう。超能力でテロメアをどうこうしているとかで、容貌は美少年のまま、悪い意味の子供っぽさを残したまま暗躍しています。薫を超能力者の指導者として期待し、惚れ込んで、何度も勧誘に来ますが、皆本の命を救ったりと、決定的に薫(や読者)に嫌われるようなことはしない、憎めない悪役の線を保っています。彼もまた戦争の中で少年期を過ごしたためか、超能力者の疎外感を掬い上げるのが上手く、いつもは入場を断られる彼女らのために遊園地を貸しきりにしたりとなかなかジェントルです。

   その兵部のもと同僚、こちらは体制側の超能力者の元締め、蕾見管理官は……。こちらは他人の若さを吸い取って自分のものにできるため今も20代の若さと美貌を保っております。予知の内容も知っており、彼らの将来を心配しながら……でも面白半分でやってるようにしか見えないし。かなり強引にマイウェイ派です。能力や経歴は尊敬できても……。

   かろうじて尊敬できそうな大人は紫穂のパパかな。警察庁のエライさんで、実の娘といえど10才の女の子を血なまぐさい捜査に利用するところは皆本君に苦言を呈されてましたが、配慮すべき所はきちんと配慮していたように見えます。

   能力があり未来がある女の子達を、周囲の大人がやや良識を逸脱しつつも温かく見守っていこうとしているのが解るのでじつに読んでいてうれしくなる作品です。彼らならきっと、予知を破って幸せな未来を見つけてくれると信じられます。

   余談。

   読んでいてすぐ気がつくのが、主要登場人物の名前が源氏物語から持ってきているということ! 主人公の皆本君は字こそ変えてありますが「源(みなもと)」ですよね。薫ちゃんは「明石薫」明石の上と薫、チルドレンの残りは「野上葵」で葵の上と「三宮紫穂」で女三宮と紫の上。ちゃんと源氏の正妻&子供を産んだ女性が入ってます。
   甘い上司の名前が「桐壺帝三」って、マンマだし。
   スゴイのが、「末摘花枝」ちゃん。「末摘花」っていや~ブスの代名詞なのに、なんでこんなカワイコちゃん……? と思っているとスゴイ裏があったり。
   「悪」の超能力者兵部京介は、「兵部卿の宮」でしょうねえ。ケッサクなのが、彼にひろわれて忠実な従者をやってるのが「コレミツ」。
   ふつうのおこちゃまたちでも、紫穂ちゃんに交際を申し込んできた少年が「火下」くん、葵ちゃんに来た方がが「黒木」くんで、これは合わせ技で髭黒大将? 
   大物で出てないのは藤壺(いや、蕾見不二子が解りにくいけどコレか?)、花散里、六条御息所、夕顔ぐらいですかね。
   あとは、章段のタイトルで賢木、ほたるに澪(澪標)。宿木や初音ってのもありませんでした? と、国文ごころがそそられるのでありました。

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