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2008年12月 2日 (火)

JOJO OVA見たよ vol. 3,4

   

むさいとか好き放題言っておきながら、やっぱり見る。
   色つき、動き、音もついてるというのはやっぱり大きいです。

   3巻はポルナレフ登場。原作ではふつうの旅客機で行ったところを、一般乗客の皆さんに迷惑が掛かるからとすぐに懇意のスピードワゴン財団にジェットを出してもらいました。花京院の味方デビュー戦、対タワー・オブ・グレー戦がカット(寂しい)。その飛行機のエンジンが火を噴いて不時着ってのは、細かい因果カットされてましたな。「敵の工作」とだけ。波間に漂うご一行に近づく幽霊船。香港すっ飛ばして対ストレングス戦です。オランウータンは出てきましたが、密航少女カット。ダーク・ブルー・ムーンもカット。こんなにカットじゃタロットカード22枚使わないですね。そして、幽霊船の中で待ち受けるのがポルナレフ。対シルバー・チャリオッツが先でした。
   ポルナレフ、夜のご挨拶は「ボン ソワ」でしょ。原作はお昼だったんでしょうか。物語を改変したらその辺も注意しないと。場所がお船の中なので、タイガーバームガーデンに合わせてマジシャンズ・レッドの彫刻をつくっちゃうという小ネタがカット(残念)。……こうやってみるとずいぶん刈り込まれてますねえ。
   戦いの大筋は一緒で、大事なところ、もらった温情の刃で背中からアヴドゥルをねらうが、騎士道に反するとしてそれをやめるところは残し、自害を図りつつもそれをやめるという絵はカット(台詞はあるからいいのか)。ま、その殊勝な心がけに免じて炎を消してもらうのだからこれでいいのかな。細かいところを上げつらうのはよそう。
   ポルナレフが騎士道精神を重んじる実はいいやつであるところは伝わってたと思います。対ストレングス戦ですかさず心は主人公側であるところを示してましたし。

   ……でもやっぱりむさいんだよなあ。鼻筋かな、一番の違いは。体格の違いはまだ許せるにしても。あと、目元のセクシーさが断然違う。1巻の承太郎は結構いいカンジだったのに。

   ポルナレフの方は、肉の芽は植え込まれてないことになってました。だめよ、そーすっと主人公に対する忠誠度の基盤がなくなるじゃん。それが、続く4巻、インドでの離反に繋がるのだとしたら、いいアレンジなのかな? 妹の仇討ちというヘヴィな打ち明け話をしておいて、場所が船上なのでナンパシーンは入れられず、まだ見ぬエジプト女性への夢を語るという形で「切り替えの早いやつ」「頭と下半身が分離」と評されてました。
   女好きというと、イタリア男とフランス男が挙がると思いますが、どう違うかって、イタリアは真っ直ぐだけど、フランスは理屈をこねるというイメージ? でも、いるんだ? フランスにも脳みそきんに君って。

   そして、やっぱり商業的に魔王の側近が醜い老婆ではいけなかったのか、「謎の美女」になってるエンヤ婆。そういえば、3部はヒロインがいないんでした(ママさん?)。1部はエリナ、2部にはリサリサという美(少)女が用意されてたのに。家出少女は、少しはそのつもりもあったんでしょうが、あんまり麗しくなかったしな。描いてるうちに不要とわかったんでしょう、自然に消えましたね。要らなかったと思いますけどね。ゲストで女性のスタンド使い出てましたし、マッチョなジョースターご一行が彼女らを直接ぼこぼこにしちゃうということもなかったし(基本、彼らは女性には優しいな)。

   メンツが揃ったところで4巻、インド入り。

   

ポルナレフのトイレエピソード改変!
   さすがにインドのひとに悪いと思ったのか。
   「豚が始末をしてくれる!?」から「観光客用の店のトイレはキレイ」になってました。コペルニクス的であるな(連載時から17年経過してるということもあろう)。
   ロードムービー的第3部は、アジア観光案内的側面もありました。香港・シンガポール・インド・アラブ首長国連邦・エジプト、それぞれかるく歴史やら風俗に触れてあって、未知の国への知的好奇心を満足させてくれます。……毎度トイレ事情なのも、小・中学生を対象とした雑誌なればこそ(?)。

   妹の敵発見にはやるポルナレフ、早々に離脱です。「俺はDIOはどうでもいい」って言っちゃいましたよこの人! 肉の芽をカットしたのはこのためですか!? それじゃアヴさんが気の毒! 「ミイラ取りがミイラになる」って忠告、エジプト人の口から出るとさらに趣深いですね。年の功のジョセフじいさんがポルナレフを行かせてしまいましたが、アヴドゥルは沈痛な面持ちでなおも考え込んでます。答え:各個撃破のための敵の罠。……占い師なら占ったらどうかな? 
   「手分けして探そう」というジョセフの決断に、ホッとする年少組の目交ぜがちょっと嬉しかったかな。
   原作ではシンガポールでひとり戦ったりしてたので、ポルナレフはもうジョースター側に付いたと信じていたのですが、かなり話が刈り込まれてるので、ポルナレフがすぐに離反したように思えて思い入れができないカンジ。どうでしょう? 年少組が「ポルナレフも一緒に行こうよ」と思えるだけの交流は陰であったのでしょうか?

   「エンペラー」ホル・ホース登場。やっぱりむさい。こう、ねえ、このひとはハリウッド俳優的ルックスと認識してましたよ。登場から女たらしで。鼻梁だ。この作品の絵を描いたひとにはノーブルな鼻筋の細さがないっ! 山じゃないんだから、高けりゃいいってもんじゃないの!!

   ポルナレフとの挑発合戦の末に、一騎打ち。ピストルのスタンド、エンペラーを見て、発射された弾丸をかわすことなど簡単、と侮るポルナレフ、しかし、スタンドの弾丸は真っ直ぐに飛ぶとは限らなくて……。
   「危ない!」
   剣をよけて迫る弾丸、脇から飛び出てきてポルナレフを突き飛ばしてかばうアヴドゥル。年長者の度量の見本です。自分の炎のスタンドでなら、焼き尽くせる、と構えるアヴドゥル、しかし、ザ・ハングドマンのJ・ガイルが背後に迫り。

   

後ろから刺すなよ、どこからどう見ても敵役。

   瞬間、身を固まらせたアヴドゥルの眉間は、エンペラーの弾丸の軌道上にありました。

   翻って落ちるアヴドゥルの鉢巻。血まみれで。

   丁度、渋滞を抜けて駆けつけた花京院が、車から降りてきていて。
   呆然と立ちつくすポルナレフ、アヴドゥルを抱き起こす花京院。いやこれはふつう即死だと思うよ。
   憎まれ口を利くポルナレフを、花京院が詰ると、その足元にしたたり落ちるものが。

   それは涙の雫

   目の前で死なれては迷惑だと重ねて言うポルナレフは、滂沱と涙を流していたのでした。

   原作でもぐっと来るシーンでしたが。顔に影落ちすぎで恐かったかな。ここで4巻終わり。

   泣いたり笑ったり怒ったり(ラジバンダリ! とうちの子から合いの手)忙しいポルナレフと、冷静沈着、感情を見せない花京院がはじめて二人ながら涙を見せて協力しあうシーンへと繋がるエピソードです。忠告に従わなければ味方をも撃つ、しかしながら、友の敵討ちには出しゃばらずアシストに徹底するクールだがアツい対エンペラー&ザ・ハングドマン戦後半が楽しみです。これを経て、二人は本当の仲間になっていくんだなあ。

   主人公(側)に破れて帰順した敵は、やがては味方となってくれるというのはジャンプに限らない日本の物語の伝統だと思ってました。それこそ「リングにかけろ!」の昔から、昨日の敵は今日の友。取った駒は使える将棋方式です。だから、肉の芽を抜いてもらった花京院やポルナレフが主人公側についたとしてもなんの違和感もなかったのですが……その辺、外国の人はどう感じるんでしょうね? 
   原作では、シンガポールで花京院裏切り情報(結果的にデマ)を得て年長組が疑惑に悩み、一緒に出かけた承太郎が違和感を察知してニセ花京院と戦うエピソードがあったのですが、その辺を弁えたDIO側の揺さぶりだったんでしょうか。今回の、ポルナレフ離反のための布石といい、なかなか心理攻撃もうまい魔王でした。

   DVD特典映像などによると、第3部のOVAは、先にエジプト入国以降、決戦までを作って公開しておいて(1993~4年)、あとで承太郎が「悪霊」に気づいて入牢するところから追加作成して繋げた(2000~2年)んだそうで。道理で後半、イギー合流後映像ばかりが引っかかることよ。
   絵は、決戦の辺りでは動かしやすいことを優先してしまった云々と言い訳めいたことも言ってました。その反省から、前半ではもう少し原作に近づけてみた……って、さあ、どうかな? ネットで流れてる決戦の花京院があんまり別人で。50歩100歩という故事成語を思いだしているところです。とりあえず、1巻は美しかった。1巻は。

   

二人が華麗に名乗りを上げて仇討ちする5巻! ここの絵で全ての評価を決めよう!

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コメント

 登場人物に「困った変な人」じゃないB型がいたら、その作家自身がB型? 「のだめカンタービレ」の時にも感じたんだけど(とりあえず荒木画伯はB型)。
 作中公式プロフィールによると、あまり自分の感情を表わすことを必要と思っておらず、そのために誤解されやすい主人公承太郎は血液型B型だそうで。行動がとっぴな問題児という紋切り型の描き方でないのに感心(でも、そう言われればそうよねというふうに行動の基本はB型的ではある)。承太郎は考え方が自由なひとではあるでしょう?
 敵討ちに燃えるフランス人ときたら、きざで冷たい印象の男と来そうなものなのに、それがあのポルナレフなんだから巧い。このひともAB型という設定で、嘘でしょお? と一瞬あんぐり。クールだとか、ひとと距離を置くとかのいわゆる性格診断ネタには一見一致しない。しかしながら、妹への愛と仇討ちへの固い意思表明のすぐ後に女の子に鼻の下を伸ばせる切り替えの速さを合理的な性格の表れと見ることもできなくはない(イヤやっぱり苦しい)。
 キャラクターを創り上げる、その彼らを使ってパーティーを組ませるって面白いなあ。

投稿: まいね | 2008年12月 2日 (火) 17時27分

 調べたら、OVAの制作年を勘違いしてましたので直しました。失敬。

投稿: まいね | 2008年12月16日 (火) 12時23分

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