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2008年12月21日 (日)

メイ曲アルバム ミサ曲第2番 シューベルト - ピアニシモでささやいて -

   

睦言モードの曲と言えば。

   ’80年代の少女漫画で「ピアニシモでささやいて」というのがあって、出生の秘密を抱えたヒロインが資産家の叔父(?)で音楽プロデューサーに引き取られてせつない恋を経験しつつシンガーソングライターとして成功する話だったと思うんですけど。

   それで、強弱記号について、フォルテは嫌い、フォルテシモは大嫌い、ピアノは逆に好き、ピアニシモは「だあいすき」と幼い頃母が教えてくれた、というフレースがあるんです。それも、わりと重要な伏線になっていて、辛く当たってきていた育ての母(あれ、実の母?)が自分を本当は愛してくれていたとあとで知るよすがになるんですが。

   結構わたしには目から鱗でした。
   「フォルテって、嫌いってことなんだ!」イヤ、そうとも限らんと思うけど。
   わたしは単純な性格なので、好きなフレーズは大きな音でやりたいです。ピアノ初心者の名曲「乙女の祈り」は、最後のコーダが大好きで、あれのためにピアノを始めたようなもんでした。小さすぎる手で1オクターヴを押さえるために必死で頑張って、わたしの手は両方、小指だけ尋常じゃない形に曲がっちゃってます。
   音楽室のピアノでそこのところを楽しく弾いていて、合唱部の部長が眉を八の字にして言ってきました。
   「おまえ、曲のタイトル考えてそこ弾いてみ」
   好きなフレーズを好きなように弾いてどうしていけないの???
   そういうときに読んだ作品だったのです。

   ああ、フォルテって嫌いなんだ。そうだよね、大きな声で、「好きッ!」って、現実じゃ、あんまり言わないよね……。

   ミサ曲で、第3曲 Credo といえば、「信仰告白」と訳がついてます。「Credo in unum Deo」(我は唯一なる神を信仰する)と、厳かに宣誓して始まります。それからは、感情の赴くままに神をたたえまくった前曲「グローリア」とは反対に、理路整然と自分の神への信仰をこれこれこうと述べ立てます。いわく、全知全能の父、天と地、全ての見えるものと見えないものを創り出した……。言ってることはワンパターン。倫理社会の重要ターム、「三位一体」によると、今のローマ・カソリックは父と子と精霊は同じ存在ということなので、父である神についての描写とそこへのヨイショが終わると、次、子なるイエス・キリストの描写が伝記的にはじまり、延々やって、またヨイショします。そのあと精霊もね。要は長い歌ですと。

   その「あなたを信じてます」という曲を、睦言モードでやってるのがシューベルトのミサ、2番。調性で言うと、G-dur ってト長調かな。
   「この曲を作ったときはシューベルトは20才! あなたたちと同年齢ですから、あなたたちでもなんとかなるでしょう」という双方に失礼な理由付けで大学の時やりました。
   管のない小さな編成での伴奏で、それこそピアニシモで、ゆっくりゆっくり始まるこの曲は、ホントに20才でこんな色っぽい曲を書いたのならシューベルトもたいしたもんだと当時は思いました。
   合唱で、本式(?)に習ったことには、「ピアノは、横の人には聞こえない大きさ。ピアニシモは、自分にも聞こえない大きさ」だそうで。そんなん、歌ってる意味ないじゃん、と無視しました(ゴメン)。
   身も心も遠い存在に、自分の心を知らしめるためになら叫ばなくてはいけなくても、もう相手はご用の向きを知っておって、椅子に脚なんか組んで、こちらを待ちかまえておるのです。こちらは、近づいていって、届くだけの小さな声で、「あなたが好き」と言うだけでいい。そういう曲。女声と男声が掛け合いの冒頭部も非常にそれっぽい雰囲気で。速度がアンダンテなので、お散歩の時のBGMにもいいです。一本麺のように途切れない分散和音の伴奏がまた、静かな鼓動のようで落ち着くし。

   ユーチューブでだめもとで検索したら、引っかかりましたが、どうも、評価がアレです。そこら中のひとから、「テンポ速すぎ!」と突っ込まれてました。第1曲「Kyrie」から。じゃあ「Credo」はどうなのよって、聴いたら、凄かった。走りすぎだこの××! と思わず18禁な罵倒語が喉まで出てきたぐらい(「舞音日々」は中学生からお年寄りまで全年齢にお楽しみ頂けるちょっと教養っぽいサイトを目指しています。ゴメン)。オスロ・ヴォーカルアンサンブルの去年の演奏でした。早回しで演ることで今っぽさを出したんでしょうか。教会のようなところで響きが凄く良かっただけに残念でした。

   「Credo」が全部睦言モードかというと、そうでもない。モーツァルトの「戴冠ミサ」、あれは、イントロから階段を忙しく登ったり降りたりするような忙しい曲で、助っ人に行った千葉の社会人の合唱団では、おかあさん達が舌が回らなくて往生してました。
   あれはねえ、女子中学生の、ツンデレ
   「なんでアンタなんかにこんなこと言わなくちゃなんないのよ、言うわよ、言うから聞きなさいよ、寿限無寿限無五劫のすり切れ……(違います)」

   クラッシックって、奥が深い(いや、解りやすい?)。

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