« 「図書館戦争」 #10 | トップページ | 「犯行現場の作り方」 好きこそものの…… »

2008年6月20日 (金)

「図書館戦争」 #11

   茨城県展の入賞作品がメディア良化隊を激しく批判した内容、しかも、制服を破るという制服を着る職種にとっては誇りを汚される手法だということで、その作品及び展覧会を守るという任務に出張している郁たち図書館特殊部隊でした。

   激しくお役人気質の現図書館長の、利敵行為に等しい後ろ向き政策のおかげで能力も士気も下がりまくってた茨城の図書隊も、タスクフォースの皆さんの特訓で少しずつ使い物になるレヴェルになってきているようです。
   しかしながら、玄田隊長の脅しが効いたのか、このままでは出世の道が閉ざされてしまうと視野狭窄に陥った感じの図書館長がちょっとヤバイカンジ。原作だとこの辺、県庁の方にライヴァルがいて、彼女の方が決定的に先んじるという情報がはいってさらに追い詰められる、ような記述があった気が。でも、一晩で一気読みした本の内容細かいところまであんまり突っ込まないようにしよう。後述の赤っ恥もかいてるし。

   打ち合わせの最中、電話が入って席を外す手塚。
   作戦行動中の相手にメイルを送る麻子様とか、この作品はこの辺がチョット疑問。わたくし携帯が普及してからはお勤めをしておりませんので、今現在の職場での携帯電話のモラルがどうなっておりますか存じませんが、結構戦う公務員として公の、しかも命に関わる職種なのに携帯電話が野放しになっておるような。そんで、作戦行動中の連絡も携帯でやってるし(甲府の帰り道事件参照)。一人一人に武張った通信機を支給するより盗聴対応などのしてある携帯を支給するという方(たしか原作中には記述があった)が現代としてはスマートなのかも知れませんが(通信機能以外が充実してるからな、最近は。その昔のSF的漫画でロボットを動かす特権階級だけが持つ情報端末、通話、計算機能の他にスケジュール管理もできてなんとゲームもできて……としてさも得意そうに見せていたメカ、いまじゃ子供も持てる普通の携帯の方が高機能になっちゃってました)。そんなに勤務中に自由に電話のやりとりってしていいものなの?
   手塚にかかってくる電話は手塚兄からのことがあるから(実際そうだった)、情報提供者との接点として優遇されてるのかもしれませんけど。

   手塚兄からの電話は、茨城県展について。図書隊の弱体化についても、良化隊がわはやり過ぎと思ってるらしく、今回の展覧会も上層部ではそんなに事を荒立てるつもりはないらしい。しかし、制服を汚された、と思った実働部隊の方の怒りが治まらず、初日、その作品だけへの攻撃ながら、激烈なものになることが予想されるとのこと。
   ふーん。
   制服スキーっていますもんね。大学のサークルの演芸会の出し物でも、すばらしい車掌の制服を嬉々として出してきた鉄ちゃんがいました(それは鉄だから!?)

   その情報を淡々と開示する手塚。法務省の方からもそれを裏付けるように同内容の「宣戦布告書類」が正々堂々届いたそうで(この書類、作中で、なんて言うんだっけ? 小田原のときもファクスで送ってきたとか。この辺がルールを守ってドンパチのゆえん)。

   留守の図書基地では、麻子様が書類をまとめて報告しています。
   「やはり茨城の市民団体は良化隊と裏で繋がっていましたか……」稲嶺指令の憂いは深そうです。現場の士気が下がるから、このことは内緒にね、と言われ、麻子様の出番こんだけ。

   情報を基に土嚢を積んで防衛ラインを築きます。
   こんなモダンなきれいな美術館に、ホントに鉄砲持った人がやってくるんでしょうか。
   時間で区切って、それまでに入り込んで展示物を「見られなくしたら」良化隊の勝ち、守りきったら図書隊の勝ち、というわけでしょうか。
   そんな物騒なところに、その問題の作品を見に来るお客さんがいるのでしょうか。
   巧妙な愚民化政策と先日は申しましたが、どっこい、正化年間の市民の皆さんは自由を、芸術を希求する心が強うございますね。
   ドンパチやって壊れた公共の建物を直すお金はどこからでるのかしら。それなりの防衛力を備えた図書館をいくつも建てて、これは実は内需振興策?
   その辺も攻めたらこれはとっても毒の効いたパラレルワールド小説になってたでしょうなあ。

   実はラヴコメですから。

   休憩時間となり、郁は堂上教官を温室に誘います。図書隊の象徴、カモミールの花が咲いているのです。業務部に押さえつけられてても、「苦難の中の力」という花言葉を心の支えにしている図書隊員がいて、世話をしていたのだろうと。だから、茨城の図書隊も絶対、成立の理念を思いだして立ち上がってくれるだろう、と。
   これ、原作では訓練中に先に郁が見つけて、手塚と入ってみてカモミールを見つけ、その後で堂上を誘うんだったとおもいますが。郁(と手塚)にとっては異性でも単なるチームメイトなだけですが、よそ目には男と女なんだから、そんな、二人っきりで入っちゃいけません、業務部にイヤガラセをされてた時期だから、また面白くもないことを言われたりするかも、と原作を読んだときには気を揉みました。気の回しすぎ。でも、図書隊でもよその班はきっと、(いーなー女の子いて……)ぐらいのことを思ってる人はいたかもよ。堂上班はみんな紳士だ。

   お外に差し入れを買いに行った小牧教官、コンヴィニで出会ったのは……良化隊の、あの帰り道事件で出会った小隊長のようで。オリジナル展開です。
   2人とも、肩を並べて、手には栄養ドリンクを一杯に詰めた袋を提げて、歩いてます。
   「プライヴェイトだからって、良化隊と図書隊が口を利いちゃまずい」とか正論マンは言いますが、
   「別に構わないだろ」って。
   「俺は頭のいい人間は好きだ」たしかに小牧教官は頭の切れるひとですが、それをこのオジサンが知る機会は……始発列車の車内に本を隠して安全裏にその場を離脱させたトリックを指してるのでしょうか。
   「今回は下の連中はいきり立ってて凄いぞ。小田原より激しい戦闘になるだろう」って。このオジサンじしんは、良化隊の思想とかに共感をしてるわけではないそうで。
   「うちのやつらはみんなそうだ、出世欲、生活のため、あんたらみたいに理想に燃えてる奴はいない」って。おや、知りたいと思ってた敵の内情、こんなところで明かしてくれますか。
   「じゃあ、こっちにくればいい。うちの上にも前良化隊だったひとがいる」これは、あの方を指してますね(原作本文で未確認なので名を秘す)。ところが、
   「俺はコネ入隊だから無理だ」って。
   オジサンも辛いよ。
   「明日には殺し合う間柄」とかいって、分かれ道で2人は別れます。正論マンであるところの小牧教官は、ほんの数分言葉を交わしたからと言って、「その時は正々堂々」とか、甘いことを言ったりしません。手すら挙げず。ただ別れたのでした。

   時間が来て、良化隊が突撃します。バスを盾にふさいだ入り口に、あのいつものヴァンをぶつけて突破します。あ、転倒した、炎上した。
   たしかにこれはすごい。
   武装した良化隊がわらわら出てきて、発砲しながらとりつきます。
   手塚は進藤一正と狙撃部隊へ。
   ここが赤っ恥シーン。
   進藤一正が狙撃されて、手塚がそれを(郁の指示をもとに)フォローするのはここだったよ。曖昧な記憶で偉そうに語るのはやめよう。失敬、失敬。
   「がんばって。高所恐怖症の狙撃手さん」
   「……もうそれは克服した」苦虫100万匹圧殺。今は切れる情報屋の美女の方が怖いそうです(嘘)。

   時間切れが迫り、良化隊のムキになること。図書館側(こちらには、作品の写真を載せた展覧会パンフレットが収められてる)に展開していた勢力も交えて押してきます。そこに怪我して倒れてる自分の同僚を、踏んづけて、押しのけて。もう、尋常じゃない目のいろで、郁は応戦しつつ考えます。
   (あんたたちの、そうまでして守りたいものって……?
   状況が悪化、「敵」が純粋に「図書隊員をたたきのめすこと」を求めてきているとの判断から、
   「各員、自分の命を守ることを優先すること」との指令が下ります。
   車の上に上がって銃を撃とうとする良化隊員を目にした郁、とっさに……機関銃ですかね? すいません武器に疎くて、を乱射。さすがに「死ね!」とは言いませんでした。
   「あたしの仲間を倒させない!」だったかな? 撃ち尽くして、パニック状態のまま弾倉を替えようとして、手が震えててそれが入らない、なんど合わせても、口が合わない。堂上教官がそれを持ってやる。進藤一正のかわりに狙撃部隊に上がった(視点が上)小牧教官から「笠原士長の撃った良化隊員は引いた模様」と、殺してない旨無線連絡が入る。「弱装弾でフル装備の相手を撃ってもそうそう死にはしない」と、堂上教官も請け合って。……やっぱり気を遣われてるなあ、女子一期生。

   とりあえず取り決めでの終了時間が来て、守りきった図書隊の「勝ち」。安堵の皆さんですが、さらに追い詰められたのが仏像おばさん(ひとの容貌をそういうふうに言うのやめましょう)。あんた何持ってますか!? めざとく見つけた堂上教官と郁は後をつけます。

   「守りきってくれてありがとう」と、にこやかに玄田隊長をねぎらう知事。おや、こちらは大年増ながらおきれい。そこへ、負傷して屈辱にまみれた良化隊員がひとり、手に銃を持ったままふらふらと歩み出ます。
   「お前達が認めない入賞作は俺の後ろだ! それでも撃ってみるか!?」
   玄田隊長の挑発に、壊れ良化隊員は弾かれたように撃ち尽くします。それを、両手を広げてみんな受け止めて、これで終わり、と倒れ伏す隊長。
   弁慶じゃないんだから。よしなさいよ。

   ここんとこで、原作の「話せばわかる!」と最後までブチブチ言って、こんなおおげさな銃撃戦にして、我々は銃の前にも身を投げ出して非暴力を訴える、と図書隊を詰ってた市民団体の皆さんが、銃をみたとたんにすたこらと(女性の知事をつっころばして!)逃げちゃったという痛快シーンは、なんで削ったんでしょうねえ。やっぱりまずいの? 

   さて、もはやあとがない図書館長。
   「こんなものがあるのがいけないのよ」と、図書館側に収めたパンフレットにとぷとぷとなにか液体(灯油!?)を掛け……ライターで放火!
   火の中で、アンタのその態度がいかんと詰る堂上教官とつかみ合いになり、駆けつけた郁に堂上は叫ぶ、
   「笠原! 館長を確保!」よい子は上官に従います。そこへ燃え上がるパンフレットの山が崩れ……
   「教官!」

   以下次週! 最終回? 

|

« 「図書館戦争」 #10 | トップページ | 「犯行現場の作り方」 好きこそものの…… »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/138427/41588937

この記事へのトラックバック一覧です: 「図書館戦争」 #11:

« 「図書館戦争」 #10 | トップページ | 「犯行現場の作り方」 好きこそものの…… »