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2008年6月29日 (日)

明日学校が燃えればいい……

   ……ってのはよく運動会の前日の運動のできない子供の願いとしてよくネタで聞きますが。わたしは運動音痴もさることながら、お祭り好きなので、ヘタはヘタなりに楽しんでました。フィールド競技(満杯競争とか、大玉送りみたいなみんなでやる競技)は、運動音痴でも参加できますしね。運動会がなくなればいいなんて思ったこと無いなあぁ。
   お勉強できる>運動音痴だったのかな? それを超越した「まいちゃん」というキャラだったからでしょうか。うん。全ては気の持ちようよ。

   その運動会の次に、苦手なお子さんにとっての恐怖の行事は「合唱コンクール」じゃないですかね?
   わたくしは声は出ますし、基本、歌うことは好きだし、歌詞がどんなに意味不明でも、自分のパートのメロディに華がなくってもあんまり気にしないので、合唱コンクールや音楽の授業は苦痛じゃなかったですねえ。

   

音 痴 のくせに。

   ちょっと考えてみてください。音大レヴェル(過大評価!)の声量と声質で、音痴

   迷惑だっただろうなあ。

   時々、
   「活田(仮名)、どうして音外してんのにそんなに堂々と歌えるの」と男子に聞かれたりしましたけど。
   でも、なんとか本番までには文句を言われない程度に収まってたんじゃないでしょうかねえ。
   「お前のせいでうちのクラスは金賞のがしたよ!」とまでは言われたことないし。……うちの学校そこまで真剣じゃなかったのかなあ?

   なんか、ヒドイ教師の実例とかで読んだんですけど。学芸会の「みんなのがっそう」で、ちょっと「遅れ」のある子供もクラスの仲間にいて、その子だけちゃんとした音が出せなくて、そのせいできれいな音色にならないって、担任の先生が煮詰まっちゃって、その子の鍵盤ハーモニカの息を吹き込む所に、

   

粘土を詰めたって。

   みんな頑張ってるのに、この子のせいで、って。

   中学・高校の合唱コンクールでも、行き過ぎたリーダーのいるクラスとかだと、実際言ったとか言われたとか聞きますけど。
   「お前は歌うな! 口パクだ!」って。

   ヒドイよね。

   まだ、「キミは吹くマネだけでいいのよ」って言わずに、「楽器が壊れていたので音が出ませんでした」という線でごまかそうとしただけ、そのセンセイはまだ傷つけてないつもりだったのかな? いや、「酷いことは言ったりしてません」という自己保身も入ってるだけに悪質?

   で、一緒に練習してる生徒たちの間には、
   「俺達がこんなに頑張ってハーモニーを作り上げているのに、あいつがいるばっかりに……能力のない人間は排除すべきだ!!」という間違った選民思想を作っちゃいませんか? 合唱コンクールの場合、「美しい」という主観に訴える目標・成果があるので、それを乱す音痴くんはより悪のイメージが付いたりしないかなあ?

   って、これは差別の話にも似て、現実にその立場でない者がいろいろ勝手に心を推し量って余計なこと口出ししちゃ変なことになっちゃうかもだけど。

   

なんで中学高校の正式の行事に合唱コンクールってあるんですかね?

   これが実はアマチュア合唱王国ニッポンの底辺を支えておるのでしょうか?

   音大の作曲科の卒業生救済事業として必要なのかしら(合唱曲は地味にいろんな曲が毎年出てます。どうせ十年一日「水のいのち」に「大地讃頌」に「方舟」だと思ってると全然知らない曲ばかりでびっくりしました。ま、NHK教育の番組テーマは強いですが)?
   器楽科はレッスンプロとしての道もありますが、作曲科は、ネットに上げておけば誰かがおもしろがってくれるかも知れない詩や小説と違って、自分の作品は誰かに演奏してもらわないと良さが解ってもらえない(演奏しても解らないのもあります)ので、演奏機会に飢えてるって、合唱の事情に詳しいひとに聞いたかな? 自分の作った曲を演奏会でやってくれるなら、委嘱作品(合唱団が制作を依頼する)なんてナンボでも書くとか。

   歌は好きだけど、(なんでこんな自然がどうとかくせえ歌詞の、お経みたいな楽しくないメロディ歌わなきゃなんないんだよ)という気持ちもわからないでもないわたくしとしては、合唱コンクールの存在意義についてちょっと考えていたんですが(最近は、男子救済のために、声変わり時期の微妙な男子にも歌いやすい音域で、しかも男性パートに華がある合唱曲も作曲されているらしいです)。

   参観日で、先日行われたゴルドベルク中の合唱コンクールの様子について先生から説明があったときには、ちょっと感動しました。

   歌詞を覚えるために、模造紙に書き出してくれる女子生徒。
   またそこに、「はいここでブレス! ここからクレシェンドして盛り上げる!」と赤ペンで講釈をつけてくれる男子。
   「たりぃ」とか言いながら朝練にみんなして集まって、開始まで十分はかかるけどそれでも真剣に練習に打ち込むクラスのみんな。
   しろうとなのでやってるうちに指揮がずれて来ちゃうのを見て、歌ってる方から正しく指揮をして見せてくれる男子。もう、横の子も手拍子うちはじめたりして。
   「あなた骨折したんですって? 誰か代わりを」という先生に、
   「大丈夫です!」と包帯をババッと取って本番の伴奏に臨んだ伴奏の子。
        「漢(おとこ)だ……」と嘆息すると、
        「女子なんです」と先生が補足してくれました。

   なかなか熱く盛り上がったそうでございます。

   「金賞は逃したけれど、練習の間の君たちは本当に素晴らしかった」と、先生は褒めてあげたんだそうで。

   そりゃあ、まさしく学校教育の一環としてふさわしいなあ。

   わたくし、余計な考えを恥じましたです。

   で、よい子の皆さんには、どんな分野で自分がお荷物になるかも知れない、逆に、ヒーローになるかも知れないということを理解して、幅広い価値観を身につけてもらいたいものでございます。

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2008年6月27日 (金)

「図書館戦争」 12 

   なんか、初っぱなからオリジナル展開でした。

   前回、茨城の美術館出張警備の終盤、原作では地元の人に取り押さえられる筈の仏像図書館長を取り押さえるのが堂上教官&郁に改変されてた所から。

   炎の中に倒れ込んだ堂上教官、怪我としては軽傷、ただし、ショックで全く外からの刺激に反応しない人になってしまって。
   うつろな目でただベッドの上に坐ってるだけなのです。
   郁の嘆きはいかばかりか。
   玄田隊長も、危機は脱したものの、まだ意識は戻らず。

   良化隊がわには死者も出たそうで、図書隊のやり過ぎ、とマスコミは批判します(もともとそのマスコミは良化隊べったり、というはなしだそうですが)。「国に逆らって」という文言がとうとう出ました。設定では、良化隊は法務省の下の組織、図書隊は地方公共団体の下の組織なので、どっちも合法組織なんですけどね。良化隊が中央を押さえているのでマスコミがわは図書隊の味方をしづらいというところでしょうか。免許のこともあるし、と、放送局のがわの事情は4巻「図書館革命」で詳しくやってたかな。

   

死者、出てたっけ?
   それは、ちょっと引くなあ。
   安保のデモで女子学生が亡くなったって話は、すいませんその頃生まれてなかったか幼稚園児だったので単なる情報としてしか知りません。
   当時の方は、かえって盛り上がったのかな、保身というか、そこまでするものか、と引いたひとはいなかったのかしら。
   機動隊側で死者が出てたら、やっぱりニュースでこういう扱いされたかしら? 当時はそんなにワイドショウが過熱報道してなかったですかね? 「3時のあなた」はもうありましたか? そういうネタを取り扱ってましたか?

   「こちらにだって犠牲は出ているのに!」といきり立つ郁、例によって正論で解説する小牧教官。取材攻勢に麻子様もげんなり。

   稲嶺指令は淡々と引責辞任の支度。目覚めた玄田隊長を2階級特進させたりして(俺はまだ死んでない! というところに地味に笑ったり。でも、刑事ドラマとか、軍隊ものに慣れてないと、2階級特進=殉職って分かんなくて笑えないかな? きっと、コミック版は親切だからその辺注釈入りますね)
   「期待してますよ。図書隊最初の女性司令になりたいんだそうですね」と、麻子様をビビらせたり。
   「相手に死者が出たからやめるんじゃありません。水戸分隊の弱体化を見逃していたことの責任を取るんです」という最後の言葉が潔かったです。

   続く図書隊バッシングにも、堂上教官は目覚めない。気の利く小牧教官から、郁に託されるのは「学生時代に感動したっていってた本。読み聞かせしてあげて」って、「坊ちゃん」かい! 坊ちゃんの突撃シーンの、えっと、「無法で結構だ」? 開き直りの言葉に、赤線が引いてあったりして。……イマドキ、本を読んで、感動した部分に赤線引っ張りますか? 古本屋に出せなくなるし、わたしはしません。出さないけど。しぜん、心に刻んで、何度もそのシーン、その言葉を目指して読み返したりはしますけど。
   例えば、「影武者徳川家康」で、あれだけ叡智を凝らし、骨身を削って作り上げた元和厭武が破れようとしているあたりの主人公のニセ家康の徒労感、「俺達が必死に作った平和というものを、若い世代は生まれながらにしてある、おもちゃのように思っている」というくだり、戦後世代に引っかけているのだろうと哀しく思います。
   さて、堂上教官の愛読書、「2冊は検閲対象だから気をつけて」って、あとはなんて本なんだろ? 
   「走れメロス」の方が、辛らつな人なんか「あんな本が推薦図書だなんてどうかしている。メロスは街の噂だけで王の命を狙ったテロリストだ。しかも、私的な理由で友人を身代わりに立てた利己主義者だ」とか言ってます。結構うなずけるものがあったな。「ジャチボウギャクの王を除かん」とナイフを手にする主人公って、やっぱり検閲対象?

   郁がマスコミにマークされ、病院の出口でとうとう捕まります。図書隊の隊員としてコメントを求められるのです。しかも、生放送で。
   もみくちゃになって、本を取り落とす、それを、キャスターが踏みつける。顔色を変えて拾い上げる郁が、怒りを爆発させようとする……。
   ストレスが頂点に達した郁、失言をして隊のみんなを窮地に追い込むかと思いきや、ギリギリのところで「怒りを理性で抑えられるように訓練しろ」と諭す堂上教官の姿が蘇り、郁は冷静さを取り戻すのでした。

   

進歩してるよ!

   図書隊の身分証明書をかざし、図書隊も合法組織であることと、その記章のカミツレの意味するところを語った郁は、なんとか基地に帰り着きます。TVをみていたいつものメンバーは、叱るかと思いきや、「言いたいこと言ってくれてスッとした」そうで。

   TVの力ってスゴイ。その後は、郁への励ましのお便り、支持。そして、カミツレの鉢、鉢。これを堂上の病室に持ち込んだ郁……手伝いの人々は気を利かせてさっさと去ります。約1名を残して。
   「他にすることないか? 俺今日非番だから」……手塚、空気読め! 耳を麻子様に引っ張られて連れて行かれちゃいました。ま、ここはこれでいいかな? 完全に主導権握られてますね。

   お花畑のようになった病室に2人きりになった郁、物語のはじめから回想しつつ、思いを告げます。うわ、少女漫画みたい。この際、「王子様」なんだし、お姫様のキスで魔法が解けるのかと思いましたよ。それはなかったけど。
   それでも、まだ堂上は反応しない。また、郁の目から涙がこぼれます。でも、もうそれをぬぐってくれるひとは……ん?

   

手が動いた!?

   何度も作中繰り返された、郁への頭ぽんぽんが、ぽんぽんが、復活した!

   え? と怪訝になる郁の目の前の堂上の目は、もう光を取り戻していたのでした。

   

ハッピーエンド♪

   良かった、良かった。

   良化隊との関係は今まで通りだけど、一般市民の理解が得られてきたということで、明るい終わり方なのかな。

   かなり刈り込んで、その分足した辺りがちょっとあやしい感じだったけど、ま、いいカンジだったのではないでしょうか。詳しくは原作を読もう! と言うことで。あ、DVDのCMは2人の掛け合いが作中とおんなじノリで、笑っちゃいました。8月6日発売だそうで。おまけで作者書き下ろし短編が付くって……どうしよう!

   

コミックの方が楽しみだわ。アレとか、アレとか、どういう風に描いてくれるのかしら。

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2008年6月25日 (水)

「篤姫」 25 偉大なるプラトン

   

篤子ちゃん良かったね~~~~~~~~!!

   今週はまずここから。

   もう、毎週必ずとか考えずに気が向いたときだけにしよう。

   ハリスが将軍との面会を強く希望して、家定の必殺「それはおいといて」戦法でもごまかしきれなくなり、どうしよう、会わなくちゃならない、でも相手は坐らないんだって、それじゃ見下ろされちゃう、将軍の権威が通じないじゃない、と困ってたところを、篤姫ちゃんが「畳を重ねて、その上から見下ろしちゃえば」という牢名主戦法を編み出して将軍さまを救った、というのが前回。

   やるなあ、篤子。

   でも、こういうコロンブスの卵的対処法を誰も考えつかなかったところが幕閣の人材不足を表わしておりますでしょうか、いや、それ以前にこれって史実?

   土足のハリス君は赤い毛氈の上を歩いてきてました。畳は思いつかなかったにせよ、幕府の人もイロイロ知恵を絞ったんでしょうなあ。

   ところが、この献策との交換条件に、「一橋慶喜も同席させてやって」とお願いし(地味に自分の任務も果たす篤子、なかなか優秀なエージェントであります)、それがとうとう本寿院(家定ママ)側にばれて、篤姫ちゃん一橋側工作員であることが大奥中枢の知るところとなったのでした。

   ま、なんの目的もなしに大奥に3度目の妻としてわざわざ姫を入れるわけがないので。前例も(あんまり)ないってのに。どんな将軍であっても「御台所になれるなんて名誉なこと」なんて思ってるようじゃ、そりゃ視野狭窄だよなあ。そういうアタマだから、和宮が降嫁してきたときも柔軟に対応できなかったんだな。

   どんな任務を密かに帯びているといえどもそこは上様を大切に思う女同士、その任務とやらに抵触しない限りは手を結んで波風立てずに行きましょう、という政治的感覚はなかったみたい。いきなり狂乱の本寿院、「篤姫許すまじ!」と叫んで24回は終わり、だったかな。いやその任務がゲキリンだったわけだが。

   でもやっぱり、大奥が水戸斉昭を嫌うところの理由が弱いって。

   「あの質素倹約を言い立てる水戸の!」って。

   おかあさん質素倹約って結構好きだから、それを強いることがそんなに悪とは思えない。だって、原作でもあったけど、いきなり打ち掛けの袖口の所に布を貼って、汚れないようにしましょうなんてビンボくさいこと(お前が言うな)あんた達やってたんでしょ? そんで、「上様の御前でそんなみっともない節約スタイルするな!」って幾島に一喝されたんじゃん。それが水戸さまの差し金なワケ? なんでそんなこと許すの? 内政干渉。それじゃ、幾島君に対し、「よく言ってくれました!」って好感に繋がったっていいじゃない。それもなし。あ、「解ってるわよそのくらい! 新入りが事情も知らないで聞いたような口利かないで!」か。ナルホド。女心は難しいですね。

   そして、今までの「跡取り希望」の優遇措置から一転、大奥一丸となっての篤姫バッシングが始まるのでした(拒否しろよ滝山。キャリアとしてのプライドはないのか)。
   昨日やってた「瀬戸内寂聴が語る源氏物語」をホーフツとさせましたね。
   「上様奥泊まりと言ってきても御台所に取り次いではなりません」
   桐壺の更衣の受けるイヤガラセとほとんど変わりませんがな。後宮の女性は800年進化しておらんのか。
   朝の仏間での対面の時も……どんな手を使ったやら篤姫ちゃん不在で、家定不審顔。
   「御台はいかがした?」って、一応気になるんだ。嗚呼、やっとココまでこぎ着けたか。

   可哀相なのはこちらも一緒。前回、とんと上様からのお召しが無くなって、暇な夜、上様の健康を祈って千羽鶴を折るお志賀ちゃんが描かれてましたが(着てはもらえぬセーターを~♪ 的で哀れながらやや不気味)、今度は手のひらを返したように「お志賀を召されませ」だもんな。お志賀ちゃんもいい迷惑。でも、ひたすら上様ラヴだからこのひとはいいのかな?

   疲れがたまって上様倒れても、篤姫ちゃんは呼ばれない。
   「上様に逢わせて! わたしは上様の妻にございます!」って、なんからぶらぶな夫婦みたいになってきました。家定の方も、もう切れて、
   「みーだーいーはーどーこーじゃー!?
   このひと、もう頭が切れるということは視聴者には解ってますから。おばかな可哀相なひとが、純な心で心を許せる相手として篤姫を求めている……と見せかけて、国一番の権力者という名目ながら実はなにひとつ自由にならない身の上の、心の底からの叫び、と見ると、しみじみ心を打たれます。

   やっと2人の望みが叶って、久々の対面です。
   「そなたがおらぬと……」
   さあ、なんて言うでしょう。固唾をのんでTVに身を乗り出しちゃった。
   「詰まらぬ。世の中の色が消えたよう

   キター!

   篤子ちゃん良かったね!!!!

   なんて殺し文句を言うんだバカとののくせに!(失礼!) 

   これは相当重いですよ! かなり心に食い込んでますよ!

   あれだけ最初は無視され、ウザイと遠ざけられていても、真心で正面からぶつかっていって、とうとう家定の心を手に入れたのです!

   あとで幾島に「上様のことを殿方としてお慕いになっておられるのでは」なんて言われてました。
   「でも、わたしたちは……」ちょっと目を伏せる篤姫ちゃん。なんにもないそうです。初期の奇行子っぷりを見たら、なんもなけりゃそれで結構、こんな奴とそんなことしなくってよろしいみたいな気にもなりましたが、内面を深く知ってみると、やっぱりそのユニークな哀しいプリンスに、女性として求められないのは切ない。いや、切ないという心が生まれた時点でもう……ああ、あれだ、「可哀相だた惚れたてことよ」。
   「何もなくても」 と微笑む幾島君、解ってます。ああ、こういう大人っていいなあ。 

   プラトンが申しましたとか、男女間の肉欲じゃなくてさ、生まれる前は一つだったみたいに、心が求め合ってりゃいいんじゃね? って、要するに同性愛のエクスキューズだったように最近みなさん仰って。なんでも古代は、女性はあんまり高等教育を受けませんでしたから、名前も書けないぐらい。哲学とか、文学とか、コーショーな学問を語って意気投合するのは自然と男性同士、ってことになって。
   「そーだよなー女なんかとはこんな高揚感感じないよな~」ってのが当時の同性愛のバックボーンだったそうで。
   失敬な。
   女性だって、理性的で教養があって思わず尊敬したくなる方はいますとも! 

   篤子ちゃんは、その、肉欲とは別世界での高揚を感じさせる相手の境地に達したようでございます。

   良かったね。

   尚五郎ちゃんやモヤシ兄ちゃんにイヤな思いをさせてまで頑張ってきた甲斐があったよ。

   お正月から延々このドラマを見てきて初めてしみじみと感動したのでありました。

   さて、時代はどう変わる?

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2008年6月24日 (火)

Der liebes Bonchi-Sitz  

   格変化ええ加減。

   日曜は雨の中で掛ける気にならずごろごろして過ごしたので、昨日はお買い物の前に少しお散歩をすることにしました。お向かいのパン屋さんに行くところを、わざとじらして(意味不明)脇の道を真っすぐ、バス通りに行き着くまで行って、そのまま1ブロック右に行って、平行して走る道を戻ってきて歩数を稼ぐだけの話。ときどきやってます。途中には市民農園はあるし、子供公園にはうっそうと木が茂っているし、両脇はエクステリアも頑張った素敵な戸建てが並んでいるし、じつにいい散歩道です……。

   「この奥さんのうちをこう、A地点と致しますと、この道をずっと行って、バス通りに行き当たる角がここです。ここで右に折れて、道なりにバス通りを戻ると交差点に出て、目的のB地点、イーヴィヒベルク中央交差点なわけですよ、山本さん。ここにはリーリエ・マートやブラセリーフジノがあって、賑やかな辺りなんですが、はいここでお知らせ」

   ♪ 地球を守るのはあなたの手から。地球にやさしいきなりっこせっけんをどうぞ 

   「はい、雨上がりの気持ちのいい夕方、歩き始めたこの奥さん、途中、暑かったのでジャージの上脱いじゃったんですが、結構歩きまして、どんどん歩いていろんなきれいなお庭とか公園とか見ながら歩いてるうちにですね、なんか変だとは思ったんですが」

   「ちょっと待ってください、なにかが起きるわけですね?」

   「はい。しばらくして、なんとなく住居表示を見ると、5丁目って書いてあるわけですよ! 奥さんのお宅は6丁目、道路を渡ったブロックは7丁目の筈なんですが、ずれちゃってるわけです」

   「それはいったい!?」

   「奥さん、イヤな予感がして、空の高圧線なんかを目でたどって、なんとか方向を確かめようとするんですね。第2公園の中には高圧線の鉄塔があるんです。この奥さん、ただ散歩してません」

   「普通でしょそれは」

   「それで、なんとか方向を定めて、バス通りらしきものに出たんです!」

   「はいはい」

   「それが、このC地点。曲がり角から左へ100メートルほど下りたところです」

   「ちょっと待ってください。奥さんは途中の角を右に折れたんですよね?」

   「そ~おなんですよ山本さん! UターンしてB地点に向かっていた筈のこの奥さんは、

   A地点からB地点までの間に

      迷   子   になっていたのです!!」

   あほらしい(BGMは「恋のぼんちシート」、もううろ覚えでした)。

   でも、見覚えのある場所とはいえ、全然想定してないところに出て、しばらくは頭がぐるぐるしました(それでも足はちゃんと家を目指した)。

   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー|
                                  | 
        C     折り返し点ーー  ーーー     |
                ||    ||   | バ  |
                ||    ||   | ス  |
                ||    ||   | 通  |
                ||パンや||   | り  |
               ー  ーーーー ーーー      |

              AーーーーーーーーBー|     |

  

   と、こんな感じ。絶対おかしいでしょ!? わたし、空間を曲げちゃった!?

   でも、落ち着いて考えてみると、戻った道はバス通りじゃなかったですね。
   一本内側の細い道でした。しかも、この道、途中で行き止まりになっていて……
   袋小路じゃなくて、三叉路だったので、「次の角で修正すればいいのよ」って、右に曲がっちゃった気が……。
   そんで、修正するの忘れてずんずん90度曲がった方向を直進してたような。

    C         折り返し点ーー  ーーー     |
                ||    ||   | バ  |
                ||    ||   | ス  |
           ーーーー  ーーーー ーーー  通  |
           ーーーー  ーーーーーーーー  り   |
                ||パンや     |     |
               ー  ーーーーーーーー      |

              AーーーーーーーーBー|     |

   こうだ! 

   道理で見覚えがないうちばっかりだと思った、いつも通ってる道の横にもう一本縦の道があったんだ、きっと。で、それが行き止まりだったと。
   そりゃ、途中でパニくって賑やかな方に行けば、Cに出るよなあ。
   道理で途中上り坂になったと思ったよ。

   というわけで、合理的な説明がついてほっとしたおかあさんでした。

   ご帰宅された旦那様にこの旨申しましたが、
   「長い距離が歩けて良かったじゃないか」
   の一言でした。はあ、ごもっとも。

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2008年6月22日 (日)

「犯行現場の作り方」 好きこそものの……

   「十字屋敷のピエロ」を読み終わって、そういえば、館もののミステリを実際に建ててみたら、と考察したサイトがあったなあと思って、検索したら、この本が引っかかりました。

   「犯行現場の作り方」安井敏夫(メディアファクトリー)
   読んでみたら、取り上げた作品(館)といい、語り口と言い、そのサイトの出版化でした。道理で2日がかりで調べ倒したのに見つからなかったよ。出版化したからサイトから削ったんだ。……なんでも本になるんだなあ。これは、やってた人が一級建築士でメディア露出もしている有名人だったからかしら?

   その昔、朝日新聞でどっかの建設会社(?)がやってた広告特集でも、「文学作品の中の家を描き起こしてみる」ってのがありました。ドイルの「まだらの紐」で、アレが出てくる換気口とか、ブロンテの「嵐が丘」の暗い雰囲気の家とか、いろいろ取り上げてあって楽しみに読んでたら、本になって。買ったなぁ。どこ行ったっけ。

   この本で取り上げてあったのは「十角館の殺人」、「8の殺人」、「長い家の殺人」、「玄い女神」、「十字屋敷のピエロ」、「笑わない数学者」、「誰彼」、「本陣殺人事件」、「三角館の恐怖」、「斜め屋敷の犯罪」。
   新本格の名作を中心に、横溝、江戸川両巨匠も取り上げてあって、さすが、バランスの取れた作りになっています。

   ミステリ好きを公言するだけあって、作中の建物についての考察や突っ込みは丁寧で建築士としての良心があるのに(違法建築は見逃さない)、ミステリとしてのトリックのミソには触れないじつに誠実で優しい内容になっていて感心しました。大人だ。これを読んで、未読の「8の殺人」や「誰彼」を読んでみたくなりました(じっさい、今更「十字屋敷~」を読んだのも、こちらで紹介されていたから)。

   翻ってわたしときたら、ここを読みに来るようなひとはこれぐらい読んでるのが当然、とばかりにネタバレはするは、関係ない話を引いてくるは。わたしのレヴューを読んでその本を読みたくなる人がおられるでしょうか、ちょっと反省しました。

   それで、十字屋敷への突っ込みで「引き戸の方がバリアフリーでしょ」というのがありましたが……やっぱり「北欧風」にこだわると、おうちの中でも全部洋風で行きたかったんでしょうと言いたくなります(もしかして、作中の建築士のこだわり?)。土足を通してるみたいだし。その辺は、どこまで日本風の生活と洋風の家との折り合いをつけるかは中に住む人に任されることだし。ま、美意識と家族の利便性とどっちを取るかだな。わたしはホテルの部屋でも素足でぺたぺた歩く方なので、私室の中まで土足なんてうちはどんな玉の輿でもゴメンですぅ。

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2008年6月20日 (金)

「図書館戦争」 #11

   茨城県展の入賞作品がメディア良化隊を激しく批判した内容、しかも、制服を破るという制服を着る職種にとっては誇りを汚される手法だということで、その作品及び展覧会を守るという任務に出張している郁たち図書館特殊部隊でした。

   激しくお役人気質の現図書館長の、利敵行為に等しい後ろ向き政策のおかげで能力も士気も下がりまくってた茨城の図書隊も、タスクフォースの皆さんの特訓で少しずつ使い物になるレヴェルになってきているようです。
   しかしながら、玄田隊長の脅しが効いたのか、このままでは出世の道が閉ざされてしまうと視野狭窄に陥った感じの図書館長がちょっとヤバイカンジ。原作だとこの辺、県庁の方にライヴァルがいて、彼女の方が決定的に先んじるという情報がはいってさらに追い詰められる、ような記述があった気が。でも、一晩で一気読みした本の内容細かいところまであんまり突っ込まないようにしよう。後述の赤っ恥もかいてるし。

   打ち合わせの最中、電話が入って席を外す手塚。
   作戦行動中の相手にメイルを送る麻子様とか、この作品はこの辺がチョット疑問。わたくし携帯が普及してからはお勤めをしておりませんので、今現在の職場での携帯電話のモラルがどうなっておりますか存じませんが、結構戦う公務員として公の、しかも命に関わる職種なのに携帯電話が野放しになっておるような。そんで、作戦行動中の連絡も携帯でやってるし(甲府の帰り道事件参照)。一人一人に武張った通信機を支給するより盗聴対応などのしてある携帯を支給するという方(たしか原作中には記述があった)が現代としてはスマートなのかも知れませんが(通信機能以外が充実してるからな、最近は。その昔のSF的漫画でロボットを動かす特権階級だけが持つ情報端末、通話、計算機能の他にスケジュール管理もできてなんとゲームもできて……としてさも得意そうに見せていたメカ、いまじゃ子供も持てる普通の携帯の方が高機能になっちゃってました)。そんなに勤務中に自由に電話のやりとりってしていいものなの?
   手塚にかかってくる電話は手塚兄からのことがあるから(実際そうだった)、情報提供者との接点として優遇されてるのかもしれませんけど。

   手塚兄からの電話は、茨城県展について。図書隊の弱体化についても、良化隊がわはやり過ぎと思ってるらしく、今回の展覧会も上層部ではそんなに事を荒立てるつもりはないらしい。しかし、制服を汚された、と思った実働部隊の方の怒りが治まらず、初日、その作品だけへの攻撃ながら、激烈なものになることが予想されるとのこと。
   ふーん。
   制服スキーっていますもんね。大学のサークルの演芸会の出し物でも、すばらしい車掌の制服を嬉々として出してきた鉄ちゃんがいました(それは鉄だから!?)

   その情報を淡々と開示する手塚。法務省の方からもそれを裏付けるように同内容の「宣戦布告書類」が正々堂々届いたそうで(この書類、作中で、なんて言うんだっけ? 小田原のときもファクスで送ってきたとか。この辺がルールを守ってドンパチのゆえん)。

   留守の図書基地では、麻子様が書類をまとめて報告しています。
   「やはり茨城の市民団体は良化隊と裏で繋がっていましたか……」稲嶺指令の憂いは深そうです。現場の士気が下がるから、このことは内緒にね、と言われ、麻子様の出番こんだけ。

   情報を基に土嚢を積んで防衛ラインを築きます。
   こんなモダンなきれいな美術館に、ホントに鉄砲持った人がやってくるんでしょうか。
   時間で区切って、それまでに入り込んで展示物を「見られなくしたら」良化隊の勝ち、守りきったら図書隊の勝ち、というわけでしょうか。
   そんな物騒なところに、その問題の作品を見に来るお客さんがいるのでしょうか。
   巧妙な愚民化政策と先日は申しましたが、どっこい、正化年間の市民の皆さんは自由を、芸術を希求する心が強うございますね。
   ドンパチやって壊れた公共の建物を直すお金はどこからでるのかしら。それなりの防衛力を備えた図書館をいくつも建てて、これは実は内需振興策?
   その辺も攻めたらこれはとっても毒の効いたパラレルワールド小説になってたでしょうなあ。

   実はラヴコメですから。

   休憩時間となり、郁は堂上教官を温室に誘います。図書隊の象徴、カモミールの花が咲いているのです。業務部に押さえつけられてても、「苦難の中の力」という花言葉を心の支えにしている図書隊員がいて、世話をしていたのだろうと。だから、茨城の図書隊も絶対、成立の理念を思いだして立ち上がってくれるだろう、と。
   これ、原作では訓練中に先に郁が見つけて、手塚と入ってみてカモミールを見つけ、その後で堂上を誘うんだったとおもいますが。郁(と手塚)にとっては異性でも単なるチームメイトなだけですが、よそ目には男と女なんだから、そんな、二人っきりで入っちゃいけません、業務部にイヤガラセをされてた時期だから、また面白くもないことを言われたりするかも、と原作を読んだときには気を揉みました。気の回しすぎ。でも、図書隊でもよその班はきっと、(いーなー女の子いて……)ぐらいのことを思ってる人はいたかもよ。堂上班はみんな紳士だ。

   お外に差し入れを買いに行った小牧教官、コンヴィニで出会ったのは……良化隊の、あの帰り道事件で出会った小隊長のようで。オリジナル展開です。
   2人とも、肩を並べて、手には栄養ドリンクを一杯に詰めた袋を提げて、歩いてます。
   「プライヴェイトだからって、良化隊と図書隊が口を利いちゃまずい」とか正論マンは言いますが、
   「別に構わないだろ」って。
   「俺は頭のいい人間は好きだ」たしかに小牧教官は頭の切れるひとですが、それをこのオジサンが知る機会は……始発列車の車内に本を隠して安全裏にその場を離脱させたトリックを指してるのでしょうか。
   「今回は下の連中はいきり立ってて凄いぞ。小田原より激しい戦闘になるだろう」って。このオジサンじしんは、良化隊の思想とかに共感をしてるわけではないそうで。
   「うちのやつらはみんなそうだ、出世欲、生活のため、あんたらみたいに理想に燃えてる奴はいない」って。おや、知りたいと思ってた敵の内情、こんなところで明かしてくれますか。
   「じゃあ、こっちにくればいい。うちの上にも前良化隊だったひとがいる」これは、あの方を指してますね(原作本文で未確認なので名を秘す)。ところが、
   「俺はコネ入隊だから無理だ」って。
   オジサンも辛いよ。
   「明日には殺し合う間柄」とかいって、分かれ道で2人は別れます。正論マンであるところの小牧教官は、ほんの数分言葉を交わしたからと言って、「その時は正々堂々」とか、甘いことを言ったりしません。手すら挙げず。ただ別れたのでした。

   時間が来て、良化隊が突撃します。バスを盾にふさいだ入り口に、あのいつものヴァンをぶつけて突破します。あ、転倒した、炎上した。
   たしかにこれはすごい。
   武装した良化隊がわらわら出てきて、発砲しながらとりつきます。
   手塚は進藤一正と狙撃部隊へ。
   ここが赤っ恥シーン。
   進藤一正が狙撃されて、手塚がそれを(郁の指示をもとに)フォローするのはここだったよ。曖昧な記憶で偉そうに語るのはやめよう。失敬、失敬。
   「がんばって。高所恐怖症の狙撃手さん」
   「……もうそれは克服した」苦虫100万匹圧殺。今は切れる情報屋の美女の方が怖いそうです(嘘)。

   時間切れが迫り、良化隊のムキになること。図書館側(こちらには、作品の写真を載せた展覧会パンフレットが収められてる)に展開していた勢力も交えて押してきます。そこに怪我して倒れてる自分の同僚を、踏んづけて、押しのけて。もう、尋常じゃない目のいろで、郁は応戦しつつ考えます。
   (あんたたちの、そうまでして守りたいものって……?
   状況が悪化、「敵」が純粋に「図書隊員をたたきのめすこと」を求めてきているとの判断から、
   「各員、自分の命を守ることを優先すること」との指令が下ります。
   車の上に上がって銃を撃とうとする良化隊員を目にした郁、とっさに……機関銃ですかね? すいません武器に疎くて、を乱射。さすがに「死ね!」とは言いませんでした。
   「あたしの仲間を倒させない!」だったかな? 撃ち尽くして、パニック状態のまま弾倉を替えようとして、手が震えててそれが入らない、なんど合わせても、口が合わない。堂上教官がそれを持ってやる。進藤一正のかわりに狙撃部隊に上がった(視点が上)小牧教官から「笠原士長の撃った良化隊員は引いた模様」と、殺してない旨無線連絡が入る。「弱装弾でフル装備の相手を撃ってもそうそう死にはしない」と、堂上教官も請け合って。……やっぱり気を遣われてるなあ、女子一期生。

   とりあえず取り決めでの終了時間が来て、守りきった図書隊の「勝ち」。安堵の皆さんですが、さらに追い詰められたのが仏像おばさん(ひとの容貌をそういうふうに言うのやめましょう)。あんた何持ってますか!? めざとく見つけた堂上教官と郁は後をつけます。

   「守りきってくれてありがとう」と、にこやかに玄田隊長をねぎらう知事。おや、こちらは大年増ながらおきれい。そこへ、負傷して屈辱にまみれた良化隊員がひとり、手に銃を持ったままふらふらと歩み出ます。
   「お前達が認めない入賞作は俺の後ろだ! それでも撃ってみるか!?」
   玄田隊長の挑発に、壊れ良化隊員は弾かれたように撃ち尽くします。それを、両手を広げてみんな受け止めて、これで終わり、と倒れ伏す隊長。
   弁慶じゃないんだから。よしなさいよ。

   ここんとこで、原作の「話せばわかる!」と最後までブチブチ言って、こんなおおげさな銃撃戦にして、我々は銃の前にも身を投げ出して非暴力を訴える、と図書隊を詰ってた市民団体の皆さんが、銃をみたとたんにすたこらと(女性の知事をつっころばして!)逃げちゃったという痛快シーンは、なんで削ったんでしょうねえ。やっぱりまずいの? 

   さて、もはやあとがない図書館長。
   「こんなものがあるのがいけないのよ」と、図書館側に収めたパンフレットにとぷとぷとなにか液体(灯油!?)を掛け……ライターで放火!
   火の中で、アンタのその態度がいかんと詰る堂上教官とつかみ合いになり、駆けつけた郁に堂上は叫ぶ、
   「笠原! 館長を確保!」よい子は上官に従います。そこへ燃え上がるパンフレットの山が崩れ……
   「教官!」

   以下次週! 最終回? 

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「図書館戦争」 #10

    心が通じ合った予感を見せながら、とうとう原作3巻(4冊の原作のタイトルの順番がどうしても覚えられない。内乱は3冊目でいいんだっけ?)最大の事件に到達しました。
    茨城県の美術展に入選した作品は、良化委員会を批判するメッセージ性がアリアリ。これを展示する予定の展覧会に良化委員会の検閲や、賛同団体のイヤガラセが行われることを防ぐため、関東図書隊に助っ人の要請があります。色めき立つ図書隊タスクフォースの皆さん。一人泡を食ってるのは郁。

    茨城は郁の故郷なのです。

    故郷に錦は飾れ……ません!!

    観光バスと見まごう大型ハイデッカーを連ねて移動するタスクフォースの皆さん。……すいません、金網を張った機動隊の灰色のバスを想定して読んでました。郁の無知による間違った処置で手塚がつぶされてしまうエピソードはやっぱりカット、普通にシートに座ってました。横で何事かつぶやいている郁に苦言を呈すると、郁はカバンに入り込んで(ソレ無理だから)、
    「お願いこのまま宅配便で送り返して」と任務を全身で拒否しておるのです。

    ギャグシーンに野暮だとは思うけど、毎度仕事/任務に対する態度があまっちょろすぎるんだよなあ。

    手塚もむっとしておりますが、そこへ携帯に着信。

    

麻子様だ♪

    「茨城はすごいことになってるわよ」と、情報をくれます。その情報収集能力に舌を巻きながら、
    「俺も、兄貴からの情報は全部お前に回すから」とまだまだ仕事仲間の線を逸脱できない手塚。くれぐれも気をつけて、と重ねて言うのに、自分の心構えを試されたようでいらつくようなもの言いで返して切っちゃって。
    「無事に帰ってきなさいってことじゃない」と、携帯をしまいつつ不満げな麻子様、これは脈有りでありましょうか。

   茨城の県立図書館(&附属美術館)にたどり着きますと、プラカードを持った市民の皆さんがお出迎え。そのひとたちは……
   「暴力はなにも生み出さない。図書隊はまず話し合いで解決しろ」って。暴力を先に振るってくるのって、良化隊なんですけど? 良化隊には同じことを言ってるんでしょうね? その辺を玄田隊長も突っ込んだんだけど、はかばかしい返事はなく。
   「茨城県立図書館がヒドイ」というのは、良化隊の影響化にある市民団体が非暴力とかもっともらしいことを掲げて図書隊の活動を掣肘しておるということでした。
   原作だとこの辺、図書館長が県のお役人としての出世をイロイロ考えておって、そこを市民団体(良化隊)につけ込まれて、「在任中に武力衝突を起こさなければそれは業績」と後ろ向きな方策を採ってしまったことによる、などなどお役人事情も描いてくれてたんですが。図書館を単なる出世の途中の通過点としか考えてない人で、使命感とかは全くない「お役人」。今までの「行政側」ともちょっと違うかな。かくして図書隊は骨抜きにされ、県立図書館は良化隊のいいようにされてしまっておったわけです。敵に勝つのって、正面からの武力行使だけじゃないんだなあ。
   そんなこと、我らが玄田隊長が許すわけもなく。
   次回予告にあった怒号はこのシーンのものでした。
   ネットでは「脳内お花畑」とかよく揶揄されてますね。「話せば解る」式の、暴力を嫌う考え方の人たち。わたしも、自分が殺されたくないから自分も人を殺さないという論理は解るし、正しいと思ってきたんですけれど。でも、じっさいそこを踏み越えて、殺す気で詰め寄ってくる人に対するにはどうしたらよいか。自分も身を鎧うことが必要になるという考え方、やっと解ってきたところです。現実には、誰をも殺さず殺されないのがいいに決まってますが。
   茨城の図書隊長の方は、そういう図書館長に押され気味で、ここまでの弱体化を許してしまったことを玄田隊長に責められてましたが、
   「何度も中央に文書を書いたのですが、館長に握りつぶされました」って、今まであれだけ風通しの良い雰囲気だったのにいきなりここだけバリバリにお役所だし。頭越しにSOS出すことってできないの!? あんたはアホですか?  紙に書いて上司がはんこ押したことじゃないと受け入れて貰えないってどこの山羊の世界ですか? 104で稲嶺指令のおうちの電話番号聞けば?(公開してないだろう、さすがに)
   図書館長が仏像パーマで白毫ぼくろもあるおばさんというキャラクター造形はやり過ぎを感じましたが。かえってやり手っぽい年増美人でもよかったぐらい。原作では女性だったとしか覚えてませんが。

   お荷物(武器類)を降ろす手伝いもしてもらえないとかいう細かいネタはカットで(地味に、自分たちで荷下ろしをしているカットと、武器は自分で管理した方がいいですよという弱腰な助言と……こっそり弾薬を水浸しにされたりとかするんだろうか?)。

   実際の隊員達が受ける冷遇はそんなもんじゃなかったのでした。

   女の子で一人だけ寮に仮住まいさせてもらう郁のことを堂上教官は気遣ってくれましたが。
   入るといきなり化粧の濃いきゃぴきゃぴの業務部(麻子様のような制服の、図書館サーヴィスを担当する方の職員)のおねえさんたちがお出迎え。笠原さんは女性初めてのタスクフォース配属の期待の星ですからお荷物お持ちしますって、おや、好待遇じゃないですか……って、
   「きゃー重ぉい!」と、わざとらしく階段の上から荷物を放り出す。
   「ちょっとぉ、ゴミ放置しないでよ」と、それをあからさまに足蹴にする。

   ベタな展開になって参りました。

   この辺は気持ち悪くて、細かく書き記すのもイヤです。

   あわてて飛び出てきた野々宮ちゃん(原作でも郁のお世話に付いたメガネっこちゃん。麻子様の出番が少ない分のコラボメガネの担当も兼ねる?)たちが、非常に済まなそうに自分たち図書隊の人間は寮では冷遇されてるのだと語るのでした。食堂に並ぶのも後、お風呂も洗濯も後って。
   これが逆ならまだ解るけど。体張ってるのはあたしたちよって感覚。じっさいそういうことされたら怒りますけど。でも、肉体労働して汗もいっぱいかくのは図書隊の方だよね。先に入りたいでしょう。そこを、だからあたし達が先に入っちゃお風呂が汚れるでしょう、という乙女らしい遠慮ならゆかしいと思えたのに。
   上の人間が図書隊を冷遇して、もしかしてふつうの市民の感覚さえ、ドンパチの好きなおかしな人たち、無駄飯食いとか、そういうふうに思うようになってるからこういう扱いになるのでしょうか。
   そこまで行かなくて、単に、この人達は弱い立場の人、だからこういうこともしちゃいましょうというじつに志の低い感覚の表れと見ました。郁に対する程度の低いイヤガラセを、かろやかに笑いながら行う姿は心の底から恐ろしく、また気持ち悪かったです。

   この辺は、この回の脚本家さんは女性だろうなと思うと確かにそうで。
   情けないけどうまかった。

   郁の洗濯物が濡らされるという事件は、「何かあったら俺の携帯を鳴らせ」という堂上教官に頼るところ、そして、その郁を連れて二人っきりで車でコインランドリーへ行くところ(そりゃ異性と2人きりはやばかろうとは思いましたが)、改変されてました。

   怒り、屈辱、悲しさに押しつぶされそうなときに、この人を頼ろうと電話を掛ける原作のシーンもよかったのですが、1人で洗濯物を抱えて歩く郁に教官が気づいてくれるアニメの演出もこれはこれで良かったかと。

   さらに、郁の弱点、図書隊勤務を秘密にしている両親のことを聞き出され、密告されてしまうのでした。

   嗚呼、陰湿。

   いきなり乗り込んできた郁ママ、「帰りましょう。こんな仕事やめなさい」って。仕事をなんだと思ってるんですか。ああ、うちの母もです。わたしの帰りが遅いと言って会社に文句を付けた過去を思いだして胃が痛くなりました。
   ママ、郁をひっぱたくし。
   それが驚いたことに、郁もママをひっぱたき返すし。
   「あんた」なんて親のことを呼ぶし!

   ……ちょっとさすがにどうかと思いましたが。
   堂上教官はこの対処も素早かったです。別室にママを引っ張っていって、郁にはパパへ連絡させます。
   「お父さんなら解っていらっしゃる」この前の両親訪問のとき、お願いされてましたもんね、男同士は通じ合っていたみたい。

   駆けつけたパパを前に、衝撃の事実が告げられます。
   「あなたはそうやってまた郁を死なせるつもり!?」

   小さいころ、パパのうっかりで崖から落ちた郁は……
   「ハゲを作ってしまって! 女の子なのに! 3針も縫って!」いや、今は表面何ともなく見えますが。
   そのために、それからママは郁に女の子らしく、女の子らしくとうるさく言うようになったのでした。……兄貴3人というネタは封印された模様。ま、今は描いてられないか。

   やっと両親と和解する糸口をつかめた郁でした。

   寮の業務部のイヤガラセにも
   「あたしが中央に帰る人間だってこと忘れないようにね」といやな笑顔で圧力を掛けます。「茨城の業務部の非協力的行為については報告させてもらうから!」って。この辺、野々宮ちゃんの開眼と、針が逆に振れない健全な関係正常化宣言は胸がすっとしました。

   さて、実際の戦闘は来週。
   あと2回? 3回? これで着地点はどのへんになるのでしょうか?

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2008年6月17日 (火)

草月いけばな展行きました

   で、花瓶の話。

   お花の先生からチケットを頂いて、新宿高島屋でやってる「草月いけばな展」に行って来ました。お稽古ごとのこういう展覧会というのはお弟子さんはチケットを買い取って行くのがノルマ、コレが学生時代はイヤ(貧乏学生には負担!)で、やめてくお友達がいっぱいいたもんですが、虎ちゃん金の卵扱いだから、こういうのも免除らしく、ただ
   「お花器をみていらっしゃい」と。

   オシャレして新宿を目指しますが、
   (ハテ、新宿に高島屋はあったっけ?)
   東京は15年ぶりの浦島花子さんなおかあさんは首をひねったりして。地図を頼りに南口に出たら、
   (そういえばなんか作ってたよ、昔)という辺りが美々しく開けているのでした。

   で、懸案のお花器!

   すんごいどっしりした焼き物とか、切れ目の入った鉄枠の中にガラスを入れて、その切れ目からたゆん、とガラスがはみ出してもう一体化したわよという不思議な(エリザベス朝のお洋服! 服の切れ目から下着のリネンを引っ張り出してたあのファッションに通じるセンス!)器やら、果ては、
   (これってガレ風だよな)と思って近づくと本当に「作者:エミール・ガレ」とか書いてあるガラスの花瓶! 一番奥に偉そうに飾ってある南欧風の花瓶と思ったら「作者:ピカソ」って!! 本人に頂いたのかしら、お金で買ったのかしら、そこんとこは不明。あ、魯山人のもありました。

   「代々受け継がれてきた花器もあるんだって」と、先生から教わった鑑賞のポイントを娘に教わって。ハアそりゃすごいですね。こういう展覧会でその有名なお花器を使わせてもらえるかどうかとかいうことで熾烈な争いとかあるんでしょうか、2時間ドラマみたいに。でも、責任重大で怖くって、活けてる最中も緊張するでしょうね。

   で、いろいろ活けたヒトの名札なんか見ながら虎美は、
   「この人は男のひとだけどお花の先生なの。で、コッチのヒトなんだって」と、また先生からの知識をとうとうと。「コッチ」というときにどこで覚えたんだか手を立てて反対がわの頬に添えるし。
   「……男のひとであえてお花を志すんだからやっぱりソッチなんだろうか。いや、だからといって全てがそういうわけではないだろう。カリー(假屋崎省吾)だって……」とおかあさんはブツブツ。
   「カリーもほものヒトなんだよ! おかあさん知らないの!?」(子供の言うことですので。要確認!
   「い?」
   「おねえマンズに出てるヒトはみんなそうなんだよ!」(子供の言うことですので。以下同文)
   「……髪を長くしていてああいう格好でああいう仕事だからと言って決めつけてはいけないと思っていたのだが。出てるか? アレに」
   「おねえマンズのお花はみんなカリーが活けてるんだよ!」どこで聞いてくるんだよそんな情報。
   「活け花をやってる男の人がみんなゲイだったら池坊は代々ゲイってことになるぞ。滅多なことを言うんじゃない!」いや、池坊に限らないですが。
   「なにそれ?」
   「池坊は今度はじめておんなのヒトがお家元になるんだ。それ以前はみんなお坊さんだ!」草月だって、勅使河原宏さんは男性で、今のお家元はお嬢さんの茜さんですよね?

   頭を抱えながら会場を出ると、売店になっていて、面白いものを売ってました。

   「折りたたみ花瓶 ドルチェ」
   塩化ヴィニルでできたまち付の袋のようなもので、お水を入れると立つようになっています。口のところが折り込んでお花を支えるようになっていて、ウマイ具合に即席花瓶になると言うわけ。牛乳瓶より少し大きく牛乳パックには負けるサイズでパテント料込みで440円税別。もっと小さな一輪挿し(この催事場限定販売)だと390円のものもありました。ヴィニルだけに色はさまざまで、赤・青。緑・黄・灰・金に銀。
   「黄色は西に置いていただくと風水にいいですよ」って、もう、たくましいんだから。大きいサイズは草月会館でも取り扱いがあるそうですが、一輪挿しサイズはこの催事場限定だそうで。売店だけなら展覧会に入らなくても横から入れますから、話のネタに見るだけ行ってみればどうでしょう? あ、会期は17日(火)まで。
   草月会館に限らず、デパート・有名花店・インテリアグッズ店・病院売店にも置いているそうです。(03-3408-9121 株式会社 蘭)あ、宣伝しちゃった。

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