明日学校が燃えればいい……
……ってのはよく運動会の前日の運動のできない子供の願いとしてよくネタで聞きますが。わたしは運動音痴もさることながら、お祭り好きなので、ヘタはヘタなりに楽しんでました。フィールド競技(満杯競争とか、大玉送りみたいなみんなでやる競技)は、運動音痴でも参加できますしね。運動会がなくなればいいなんて思ったこと無いなあぁ。
お勉強できる>運動音痴だったのかな? それを超越した「まいちゃん」というキャラだったからでしょうか。うん。全ては気の持ちようよ。
その運動会の次に、苦手なお子さんにとっての恐怖の行事は「合唱コンクール」じゃないですかね?
わたくしは声は出ますし、基本、歌うことは好きだし、歌詞がどんなに意味不明でも、自分のパートのメロディに華がなくってもあんまり気にしないので、合唱コンクールや音楽の授業は苦痛じゃなかったですねえ。
音 痴 のくせに。
ちょっと考えてみてください。音大レヴェル(過大評価!)の声量と声質で、音痴。
迷惑だっただろうなあ。
時々、
「活田(仮名)、どうして音外してんのにそんなに堂々と歌えるの」と男子に聞かれたりしましたけど。
でも、なんとか本番までには文句を言われない程度に収まってたんじゃないでしょうかねえ。
「お前のせいでうちのクラスは金賞のがしたよ!」とまでは言われたことないし。……うちの学校そこまで真剣じゃなかったのかなあ?
なんか、ヒドイ教師の実例とかで読んだんですけど。学芸会の「みんなのがっそう」で、ちょっと「遅れ」のある子供もクラスの仲間にいて、その子だけちゃんとした音が出せなくて、そのせいできれいな音色にならないって、担任の先生が煮詰まっちゃって、その子の鍵盤ハーモニカの息を吹き込む所に、
粘土を詰めたって。
みんな頑張ってるのに、この子のせいで、って。
中学・高校の合唱コンクールでも、行き過ぎたリーダーのいるクラスとかだと、実際言ったとか言われたとか聞きますけど。
「お前は歌うな! 口パクだ!」って。
ヒドイよね。
まだ、「キミは吹くマネだけでいいのよ」って言わずに、「楽器が壊れていたので音が出ませんでした」という線でごまかそうとしただけ、そのセンセイはまだ傷つけてないつもりだったのかな? いや、「酷いことは言ったりしてません」という自己保身も入ってるだけに悪質?
で、一緒に練習してる生徒たちの間には、
「俺達がこんなに頑張ってハーモニーを作り上げているのに、あいつがいるばっかりに……能力のない人間は排除すべきだ!!」という間違った選民思想を作っちゃいませんか? 合唱コンクールの場合、「美しい」という主観に訴える目標・成果があるので、それを乱す音痴くんはより悪のイメージが付いたりしないかなあ?
って、これは差別の話にも似て、現実にその立場でない者がいろいろ勝手に心を推し量って余計なこと口出ししちゃ変なことになっちゃうかもだけど。
なんで中学高校の正式の行事に合唱コンクールってあるんですかね?
これが実はアマチュア合唱王国ニッポンの底辺を支えておるのでしょうか?
音大の作曲科の卒業生救済事業として必要なのかしら(合唱曲は地味にいろんな曲が毎年出てます。どうせ十年一日「水のいのち」に「大地讃頌」に「方舟」だと思ってると全然知らない曲ばかりでびっくりしました。ま、NHK教育の番組テーマは強いですが)?
器楽科はレッスンプロとしての道もありますが、作曲科は、ネットに上げておけば誰かがおもしろがってくれるかも知れない詩や小説と違って、自分の作品は誰かに演奏してもらわないと良さが解ってもらえない(演奏しても解らないのもあります)ので、演奏機会に飢えてるって、合唱の事情に詳しいひとに聞いたかな? 自分の作った曲を演奏会でやってくれるなら、委嘱作品(合唱団が制作を依頼する)なんてナンボでも書くとか。
歌は好きだけど、(なんでこんな自然がどうとかくせえ歌詞の、お経みたいな楽しくないメロディ歌わなきゃなんないんだよ)という気持ちもわからないでもないわたくしとしては、合唱コンクールの存在意義についてちょっと考えていたんですが(最近は、男子救済のために、声変わり時期の微妙な男子にも歌いやすい音域で、しかも男性パートに華がある合唱曲も作曲されているらしいです)。
参観日で、先日行われたゴルドベルク中の合唱コンクールの様子について先生から説明があったときには、ちょっと感動しました。
歌詞を覚えるために、模造紙に書き出してくれる女子生徒。
またそこに、「はいここでブレス! ここからクレシェンドして盛り上げる!」と赤ペンで講釈をつけてくれる男子。
「たりぃ」とか言いながら朝練にみんなして集まって、開始まで十分はかかるけどそれでも真剣に練習に打ち込むクラスのみんな。
しろうとなのでやってるうちに指揮がずれて来ちゃうのを見て、歌ってる方から正しく指揮をして見せてくれる男子。もう、横の子も手拍子うちはじめたりして。
「あなた骨折したんですって? 誰か代わりを」という先生に、
「大丈夫です!」と包帯をババッと取って本番の伴奏に臨んだ伴奏の子。
「漢(おとこ)だ……」と嘆息すると、
「女子なんです」と先生が補足してくれました。
なかなか熱く盛り上がったそうでございます。
「金賞は逃したけれど、練習の間の君たちは本当に素晴らしかった」と、先生は褒めてあげたんだそうで。
そりゃあ、まさしく学校教育の一環としてふさわしいなあ。
わたくし、余計な考えを恥じましたです。
で、よい子の皆さんには、どんな分野で自分がお荷物になるかも知れない、逆に、ヒーローになるかも知れないということを理解して、幅広い価値観を身につけてもらいたいものでございます。
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