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2008年4月12日 (土)

惜しくもあるかな

   忘らるる 身をば思はず 誓ひてし ひとの命の 惜しくもあるかな     
                                            右近

   百人一首で有名ですね。右近たんは村上朝のひとなので、もしかして五・七調残ってたかも知れません。

   忘らるる 身をは思はず / 誓ひてし ひとの命の / 惜しくもあるかな

   と、こう切ってみると。
   イヤ普通に読み下しても意味は取れるんだけど。

   忘れられるアタシのことはいいんです。ただ、神掛けて誓ってくれたあのひとに、

   

神 罰 が 下 る の が 可 哀 相 か な っ て 。

   神罰の下るのが決定事項ってところがスゴイ。

   しみじみ女の恐ろしさの解る歌です。よね?

   和田慎二の新選組漫画ではれいの、清川八郎に応えて浪士隊として京都へ上ったところが、尊皇の志士にさせられそうになって、そりゃ筋が違う! と芹沢一派と一緒に袂を分かったところで出ました。あいつ、俺たちを騙した! 斬ってやる! といきりたつ試衛館のみんなをいなして出かけた沖田総司が清川と出くわして、さすがに身の危険を感じる清川に、丁度懐に入ってた百人一首の右近の札を渡すんです。読んで、蒼白の清川。そのこころを知ってかろやかに笑う土方歳三。稚気はあるけどバカじゃないというこの作者の沖田総司観の出たいいエピソードになってました(ちゃんと、道中退屈しのぎにとお光姉上が百人一首を差し入れてくれて、句をたしなむ土方とやりあうギャグシーンなんかがうまく伏線になってる)。これは、清川に裏切られるという史実と、右近の「あなたの命が心配」という捨て台詞とを絡めた一発ネタでできたお話でしょうね。

   でもこれ「園芸」カテゴリでしょ? って。

   やっと咲きそろってきたうちのちゅうりっぷ、ピンクダイヤモンドが並んで、その影にリリー咲きのオレンジの花(品種名忘れた)。やや小振りのフリンジ咲きはまだ蕾で控えてて、緑色の筋の入った新種もここ掘れワンワンした庭の隅でしっかり茎を伸ばしてて。前の住人の植えてった白いのも、庭の日当たりのいいところで生き生き。

   今日、お水をやりに外に出てじっくり見たら、バス停の横に置いたプランターの中のが、茎に切り傷がっていうか、あからさまに切り株状態で。

   

花がない

   虎ちゃん学校にもってったのかしら?
   2歩ほど動いた先の株も、きれいにお花が切り取られちゃってます。

   

盗 ら れ た 。

   ここは直接うちからは見えないんですよ。バス待ちの皆さんが見て和んでくれるといいなあと思ってわざわざここにプランター置いたんじゃないですか。なんで黙って持ってくんですか。わざわざなんで柵から手を伸ばしてまで切って持ってくんですか。

   いや、でも横のフリージアは無事だし、全部切って持ってたんじゃないし、球根だから植えっぱなしでたいして世話してないカモだけど。いやちゃんとお水ぐらいはやってましたよ、毎日。

   阿刀田高の不思議小説の中に、ドライヴで迷った若夫婦がバラの庭を持つ家に泊めて貰う話があったかと。「女と花と本だけは、自分の方が大切にしてやる自信があったら盗ってもいい」という話が出てきました。阿刀田先生仏文だから、フランス文学に出てきたんでしょうね、きっと。おフランス人のプレイボーイが言いそうだ、確かに。

   すいません、確かに、雑草ぼう(ボウボウまで行かない)の庭で、行き届いてなくって、それなら私が家で可愛がってあげるわと思ったかも知れませんが。

   うちのちゅうりっぷはあなたのおうちで輝いてますか。
   ちゃんとお水をあげてくれてますか。
   あなたの心をなぐさめてあげてますか。

   天罰がくだらないといいね。

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コメント

春もへこむ話ばかりですなあ……(-人-)

投稿: とむ影 | 2008年4月17日 (木) 16時55分

 まあねえ。金沢早乙女家の裏庭のプルーンも、もいで取ってくひとがいるという話ですから。植木関係はしょうがないのかなあ。
 とむ影さんのお辺りではそういうことはないの?

投稿: まいね | 2008年4月18日 (金) 22時12分

>「女と花と本だけは、自分の方が大切にしてやる自信があったら盗ってもいい

 ……なんてことを能天気にかいておったら、「別冊図書館戦争」に、図書館の蔵書の盗難の話が出ていて、担当の方を怒り悲しませている事が描かれてました。
 阿刀田先生、花も本も、やっぱり取っちゃダメでしょう(女は!?) 。
 図書館と研究者というと、卒業してかなり経ってからゼミの先生からお手紙が届いたと思ったら、
 「これこれの本をこの出版社から上梓しました。専門書なので、お近くの図書館に入れて貰うようリクエストしてみてください」と書かれていました。ま、直接買えよと言われるよりはいいけど、というなんだか軽く困った話もありますが、あれだけ文献亡者としてやっつけたらもう研究者なんて出さないかな?

投稿: まいね | 2008年4月21日 (月) 10時49分

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