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2008年2月21日 (木)

「ハニーローズ」 ヴィクトリアン・サスペンス

   とうとう最終話までダウンロードできたので。

   「アンダーザローズ」の先行作品であり、この世界の10ン年後であるというサスペンス漫画「ハニーローズ」、原稿がなくなったとか破損したとかで、単行本はもう出ないとか、国会図書館行ってコピーして来いとか、今オンライン雑誌で連載中の「アンダーザローズ」の第2章で次男が陥ってる背徳の関係の結果が示されてるとかでもう一部で噂になっていたのでしたが、秋以降ダウンロード販売がされてたんですよ。3回に分けで、1回400円前後で。決済はクレジットカードとか、ネット通貨? おかあさん良く分かんないので、カードを作ってやっと購入できました。

   物語は、ヴィクトリアンな時代のロンドン下町、両親を失って、雑貨屋で下働きをしつつ暮らしていた14才のフィオナが、義兄と名乗る男(牧師)に引き取られるところからはじまります。
   父は伯爵で、3ヶ月前になくなっており、これを機にフィオナを含む3人の庶子(愛人さんの子どもね)を引き取ることになったのでした。眼鏡のトムは気さくでけっこういいやつ、坊ちゃん刈りのエリオットは意地悪で口が悪いと。
   見たこともない豪壮なお屋敷に着くと(ま、伯爵だし)、容姿端麗な紳士がずらり。お父様は、「恋愛ばっかりしてた」ので、トム&エリ含む12人のお兄さんがいたのでした。
   伯爵女好き(なんかカワイソーな事情があったらしいが)。
   その辺の女の戦いの影響か、雰囲気悪いロウランドファミリー、とりあえず女性は4人おって、正妻の子は4人まで、キングさんの息子が最初の牧師さんとその弟、スタンリーさんの子がえっと、吃音ぽいヴィンセントとその弟、双子みたいなヴォルテール兄弟(これが最悪にイヤミっぽい。正妻が精神を病んでたとか当てこすってたけどよっぽどお里が知れるぜ)、あと残りの3人組のママたち。
   ……伯爵女好きすぎ

   親戚へのお披露目の会で「ロウランドを名乗る資格を認められる」ように、という指令を貰い、フィオナとトム&エリのお屋敷生活が始まりますが。

   フィオナは本当に下町の子なのでお屋敷の生活に慣れないし、エリは今まで引き取られなかったことで自分は望まれなかった子と思い、その裏返しに攻撃的だし。 
   さらに、イギリスの古い屋敷と来れば付きもののアレ、
      幽   霊   が現れて彼女を脅かすのです。
   やさしくて切れ者のメイドさん、アニーも思わせぶりなことを言うし。
   自分は本当に伯爵の子なのか、
   親戚に認められるような貴族らしい一芸を披露できるのか、
   幽霊を見る自分の精神は正常なのか
   自分の命が狙われているのではないか、
   ストレスの極致でお披露目会(=正餐会)を迎えます。

   フィオナの命を本当に狙っているのは誰なのか。
   フィオナの父はいったい誰なのか。
   今まで不審死を遂げている館の女性達を殺していたのは誰なのか。

   敵と味方が2転3転するクライマックス、黒幕の登場(いや、バレバレだけど)。

   兄弟が揃って母たちの敵に銃を突きつけるシーンは圧巻。

   そして泣き笑いの、心が温かくなる最後のどんでん返し

   確かにこれはいい話でした。いや、最後の救いに至るここまでの泥沼を思うともうあちゃーな世界でしたけれども。ここまでひどい目に遭ってたら救われないと割に合わんわというぐらい。

   入手に手間がかかっても、その値があったカンジ。

   いやしかし、これ小説とかだと編集者とかに一発でダメ出しされる設定ね。なにこの兄貴だけで12人って!(しかも正餐会にならないと登場しないのが2人いるし)メイドとか、そういう脇役も結構いるし。自分の死んだママとか。幽霊レディーズとか。数えようかしら、何人か。……22人はいたな、兄含めて。その12人の兄がみんな描き分けられてます。性格も、容姿も。12人勢揃いのラストなんか、その性格も伺える描き方で(意地っ張り組と、素直組、格式に従う組と、市井で気楽にやってる組、それぞれ)ほんとに尊敬します。

   ダウンロードしたデータは、支払いの手続きを取るとパスワードを発行され、それを入力することで読めるようになる仕組み。同じパソコンでおなじOSを使ってる限りは何度でも読み返せるとか言ってますが。やっぱり紙媒体で見たいかなあ。お蒲団に持ち込めないし、お友達に見せてあげたいし。パソコン更新したらもう読めないってのは困るし。全170ページってのは単行本一冊に足りない分量でしょう? それを合計1200円程度ってのはやっぱり。同じ作者のその「アンダーザローズ」の単行本が大きい版のコミックスで900円ぐらいだし。高いぞ!

   ま、これも地道にリクエストしてくれた方と発達したネット環境のおかげ。感謝感謝と。

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コメント

全170ページじゃないですよ~

投稿: とおりすがり | 2008年3月 4日 (火) 18時40分

 失敬! 3回合わせて330ページ、単行本1冊半相当でした! ごめんなさい。
 どこで見た数字だったんだろう!? いやでも、ジャンプコミックスなら3冊分弱ですから。やっぱお安くはないわよ。

投稿: まいね | 2008年3月 4日 (火) 23時12分

>ジャンプコミックスなら3冊分弱ですから。やっぱお安くはないわよ。
ジャンプコミックスと比べては…
お高く感じるのでしたら買わないほうが
良かったかもしれませんね(´・ω・`)

投稿: とおりすがり | 2008年3月 5日 (水) 00時50分

 おおっとそう来るか。失礼。クオリティとそれに対する満足度の話ね。船戸さんの作品に限らず、大判の対象年齢の高いコミックの単価が高く設定されているのは、それはそれで当然とも思います。
 でも、やっぱりわたし古い人間なのかなあ、実際触れないモノに対して約1200円というのは、「高かったのでは」という思いを抱いてしまったことを否定できません。
 ちなみに「ジャンプコミックなら」というのは、昔の漫画でその人にとっての通貨単位のようなもので、すぐ価値が換算できる単位として身近なモノ、というのがあったので(よく「東京ドーム何個分」と表現されるようなモノ)、「ああ、それだけあったらジャンプコミックが10冊買える!」というふうに使うんですが、それがアタマにあったので使いました。「エノキダ単位」。往年のジャンプコミックなので1単位=340円です。
 喫茶店でケーキセット頼んで700円遣って、「ああっ、ジャンプコミックが2冊買えたのに!」といい年をして後悔するオバサンというのも情けないですが。

投稿: まいね | 2008年3月 5日 (水) 01時35分

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