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2008年1月17日 (木)

「ちびくろサンボ」本のテーマは?

   「図書館戦争」を読んで、「悪書」追放運動について思いを致しておって。

   その昔、「ちびくろサンボ」追放運動ってのがありましたな。曰く、日本人の人種差別についての意識は遅れておって、アフリカ系の人たちについての描写がこう、類型的で、ずいぶんな差別に基づいておって、「当該人種の人たちは描かれ方に傷ついておる」と。で、図書館・書店からアフリカ系の民族について描かれた本は一掃されたのでありました。「ジャングル黒べえ」が再放送されないのも、「サイボーグ009」で00ありゃ、いくつだ? アフリカ系の彼の容貌が初期と後期で一変したのもそのせいです。
   その代表が「ちびくろサンボ」。タイトル自体が差別的呼び名を使っておるそうで。「人権」にあまりにも疎かった反動で、その対処はビックリするくらい迅速でした。

   え~あれ黒いひとを笑いものにしたりしてる話だったかなあ?

   当時から、「進歩的マスコミ」じゃ、行き過ぎだよね的論調だったせいもあり、困ったもんだと思ってたんですが、だからって、自分から何かするかって「そんなアツイひとと思われたくない」ので静観してました。
   結局、地道な復権運動が奏功してか、うちの猫科のひとが絵本を読む頃には再版されるようになってました。ちょっと注釈付きでね。
   「ちびくろサ~ンボ! おまえをた~べてやる!」読み聞かせると、絵本にありがちな繰り返しが効いてて、子どもたちは大受けで聞いてました。

   これは、そういう話じゃないよ。じゃあ、どういう話かって……

   おまえのものを、力に物を言わせて奪おうとする者が現れる。そいつに正義はない。けれど、与えなさい。おまえが抵抗して傷つくことはわたしの願うことではない。相手は、そのどん欲さで滅びるだろう。その時を勇気と忍耐とで待って、そうして、おまえのものを取り返しなさい。そうして、敵の残したもので幸せになりなさい……

   なんて、非暴力非服従な心のあり方について説いてたり……しないか。作者のバナーマンさんは支配する側だよね?

   で、虎は共倒れしてインドは解放されたのかって言うと、どっちかって言えば桃太郎に対する防衛戦争に貢献したからご褒美に解放、ですかね?

   日本がアジアを解放してやったかって、それは風が吹いたら桶屋が儲かったってことで、インドネシアやシンガポールのひとが言ってくれる分には聞くけど、自分で言うのはちょっと筋違いな気がするなあ。ホントに桶屋で働いたご奇特なかたはいらしたみたいだけど。

   そんで、無神経なまいちゃんは20世紀も終わりになってディズニーの「ムーラン」で中国ヒロインがとんでもねえ細めの吊り目に描かれてて「東アジア系ってこういうふうに思われてるわけ?」とひどく傷ついたのでした。おせーよ。

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