« 茫然自失 | トップページ | 今週のジャイキリ »

2007年11月15日 (木)

「ニコリ」出世した友

   ええと、本年10月23日の項「ジャイキリ3巻出ました!」にてちらっと申しました「ニコリ出張馬房」の件について(ずいぶんフォローが遅れてゴメンナサイ)。

   本年の流行語に入るじゃないかという(もう去年入った?)「数独」0~9までの数字をヒントに従って枠のなかに配置していくというパズルなんですが、これの発生源と言われておりますパズル雑誌が「ニコリ」で、これを編集・出版しておるのが株式会社ニコリなんであります。説明終わり……って、それだけじゃない!

   自作の中でも「置いてある本屋を探す方が大変なパズル雑誌」なんて紹介したこともあるんですが、これは趣味人であるところの社長が同好の士と語らって1から作り上げた雑誌で、なんの後ろ盾もコネクションもないところから立ち上げたもんだから、大手の流通に乗せられず、結果、社員が現物を手に書店を行脚し、飛び込みで店長に掛け合っては「面白そうでしょ、置いてください」とお願いして置いて貰うというある意味豪傑な配本をしておったそうなのです……とりあえずわたくしがここの雑誌を喜んで購読しておった二〇年前の話。そのため初期のこの出版社の雑誌には(ニコリ本誌の他にパズルの増刊がいくつかあった)「ニコリ出張馬房」というタイトルで「この雑誌を買える書店一覧」が、わたくしが今述べたような流通事情とともに見開きで載せてあったのでございます。雑誌の性格上、いきおい暇で知的好奇心のある学生対象という感じになって、学生街の書店、大学生協が多く名を連ねておりましたねえ。わたくしの通った大学の生協、当然東大生協、早稲田大学生協、そういえば金沢工業大学生協も載ってたかしら。わたくしの入っていた寮のあった商店街の大地屋書店(@板橋)も載ってましたとも(ある種広告ページだな)。その他紀伊國屋書店なんてメジャーどころもあったように記憶してましたけど。

   わたしはクラスの友人に教えて貰いました。彼女の高校では結構知る人ぞ知る人気雑誌だったようです。サークルに持って行くと「あ~! 知ってる」とわらわら愛読者が寄ってくるというはやりっぷりでしたが、ま、全日本的に有名な雑誌だとはそりゃ思ってませんでしたとも。その「数独」やらクロスワード、クロスワードより言葉どうしの重なりの少ない文字通り骨組みのようなパズル「スケルトン」、解いてるうちになにやら絵が浮かび上がってくる「浮き出し迷路」、古典的な「覆面算」、「虫食い算」、新たに提案されるパズルなど、盛りだくさんな内容でわたくしの学生時代はこれで極彩色だったような気がします。パズルに親しんでいたおかげさまで、プログラマ適性検査に合格して、教員採用試験に落ちて路頭に迷う寸前で某都市銀行に拾ってもらえましたしね。

   就職したら、とてもパズルなんかやっておれず、また、引っ越して「出張馬房」のない街だったりして、ニコリとは縁が切れてしまいました。その後、怒濤のバブル崩壊で出版界はすごいことになって(あれって漫画方面だけ?)、もしかしてもうなくなってしまったかしらとか思ってたのに。

   サンデー毎日? 週刊文春? 週刊誌でちょっと気の利いたパズルを載せているという噂を聞いたのがバブル崩壊後しばらくしてからでした。文春をみてみたら「手こずるパズル」制作協力ニコリって、びっくり。その後、数独やナンクロなどをジャンル別に編集した小さなパズルの本「ニコリのペンシルパズル本」がたくさん普通の書店に並ぶのを見て、ああ、もうパズル制作集団になってしまったのね、雑誌のニコリは休刊ね、と思ってたんですが。

   はるばる仙台を離れ、川崎はリリエンベルクでまさかニコリを置いてる書店があろうとは。そんで、一二〇号まで続いていようとは!(当時で23号ぐらいまで出てた。季刊で25年も出せばそりゃ100号行きますね)さらに「漢字パズル一丁目」なんて増刊は出てるし、小学生もパズルをやろうってんで「ニコリくん」なんてのも出てるし、ペンシルパズル本は山だし。

   

思 え ば 遠 く に き た も ん だ。

   出世した旧友を見るような、って、そんなに近くないって。
   昔遊んでもらったおにいちゃんが、大物になったのを見るような気持ち。

   で、買っちゃって、また寝不足(いっしょに楽しんでくれたのは娘でした)。

   おかあさん大人になろうよう。 

|

« 茫然自失 | トップページ | 今週のジャイキリ »

コメント

 なんで「馬房」なのかが抜けた。
 「ニコリ」の名前の語源がイギリスだかの競走馬なんですよ。社長さんだかが競馬好きだったんです。今でも雑誌のキャラクターは目の優しいお馬さんで、その挿絵は今も変らず、お友達のにゃんこやリス、狐やペンギンさんといっしょに一二〇号の誌面を飾っておりました。
 それで、この雑誌に関わる用語には競馬用語の転用が多かった気がしました。

投稿: まいね | 2007年11月15日 (木) 13時16分

 なんで「数独」なのかというトリヴィア。
 もともとはアメリカ(?)のパズルで「ナンバープレイス」といったところが(今でもナンバープレイス/ナンプレと呼ぶパズル雑誌もある)、紹介したときに「only single numbers ひと桁の数字だけを(使って)」とあったところを、シングルを独身とわざと誤読して「数字は独身に限る」とやったのが語源じゃなかったかしら。初期のこの雑誌のコラムで見たような。そのうち人気が出て、長いタイトルを「数独」に改めたのでした。わたくしが買ってた頃は、両表記が並立~「数独」に定着の頃。
 クロスワードパズル専用別冊では夢枕獏が連載エッセイを持ってたり、「パズル的な本を紹介する!」でアヤツジの「迷路館」を紹介してたりと地味にパズル以外のところも読みでがあったのよ(今も二階堂レイトがショートショート連載をしてる!)。

投稿: まいね | 2007年11月15日 (木) 13時25分

 >季刊で25年も出せばそりゃ100号行きますね

 なんか計算合わないなとは思ってたんだけどさ。ニコリの公式HP見に行ったら、月刊で出しておった時期もあったそうで。そうだよな、そうじゃないととても120号は無理だろう。20年前に23号ってのは記憶違いだったにせよ。

投稿: まいね | 2007年11月21日 (水) 10時32分

大ファンでした。<こっちでは売ってない (;_;)

>20年前に23号ってのは記憶違いだったにせよ

大体合ってるんじゃないですか?16年ほど前に32号あたりを買ったのが最後だと記憶しております。いろいろ応募して、なんかもらったりしたなぁ。

欲しい。

投稿: ポリ | 2007年11月21日 (水) 19時18分

 おや、ポリさんも? それはうれしい。ま、普通の書店でもお取り寄せはできるみたいだし。どうしてもという場合はHPにイロイロ手段が書いてありますよ。
 しかしやっぱりいるところにはいるんですね、ニコリの読者(うふ)。

投稿: まいね | 2007年11月22日 (木) 22時35分

私は、サンデー毎日の数独を見ようとニコリに登録しようとしたら、Mac PC OSの古いヴァージョンにしか対応してないことが分かりました。私は、Mac PC の最高位(とは言ってもかなり前から使用されて来た)OS のバージョンなのに。
スマホのiOS8等には対応しているのに、Mac PC Userは蚊帳の外って言うこと何ですかねー。

投稿: Tom-J | 2014年10月 4日 (土) 16時28分

 おやま、Tom-jさんいらしゃい。新しいメディアに対応するのに忙しくて既存のものへは後手に回ってしまっているということですかね? ガンバレニコリ! しっかりしろ!
 大昔は、パソコンを買うに当たって、(デザインその他ではマックがおすすめだが)ゲームをするならpc98と言われていたものですが、現在もマックユーザーはゲームをやるには少数派なんでしょうか、なんだか気の毒。

投稿: まいね | 2014年10月29日 (水) 19時04分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/138427/17079831

この記事へのトラックバック一覧です: 「ニコリ」出世した友:

« 茫然自失 | トップページ | 今週のジャイキリ »