« 深夜の散歩♪ | トップページ | 万歩計の効用 »

2007年7月20日 (金)

「武装錬金」DVD わたしの口はふさげない

   先週虎美は宿泊研修というやつがあって、川崎市が八ヶ岳に持ってる宿泊施設に泊まって星を見たり野外を観察したり、バーベキューをやったりという経験をしてきました。
   で、「月曜から2泊3日、疲れてるだろうから木曜はおうちで休んでてください」なんて言われて。
   おかあさんは水曜にいそいそDVDを借りに行きました。いやだって、例の3ヶ月ごとの番組改編期で、またつまんない特番ばっかだと思ったしさ。

   で、「武装錬金」の3と4を借りてきたわけだ。
   ちょうど、斗貴子さんにホムンクルスのタネ(作中はなんて言ってましたっけね?)が取り付いて、パピヨンが持ってる解毒薬を打たないと体を乗っ取られてしまう! ってところからの引きで。
   幽霊寄宿舎生の「蝶野先輩」が敵の首魁であるところの悪の錬金術師、蝶々仮面の男だと解って、彼の実家へ駆けつけるカズキ、しかしそこは既に「彼の家」ではなくって。嗚呼、蝶野攻爵もかわいそうなヤツだよなあ、という気になりますです。
   で、それでも彼の研究の最初の地、ひいひいじいちゃんの遺した蔵において蝶野を発見、必死の説得工作を試みるわけだ。
   台詞は変わってなかったと思うのに、原作のスピード感あるギャグはちょっと出てませんでした。
   ここんとこ好きなんですよ
   天才の名を恣(ホシイママ)にして、将来を約束されていた青年が、原因不明の不治の病で死を迎えねばならない無念。虫けらほどにしか思ってなかったクラスメイトが自分を追い越して飛びたってゆくのを目の当たりにしなくてはならない寄宿舎生活。現代の医学が自分を救わないのなら自分で自分を救う手だてを探そうとする姿勢。
   手だては間違った方向に行っちゃったけど飽くなきチャレンジの心には敬服しますよ。まーどーだろ、「ゴーストハント」の呪われた館でエリザベート・バートリをやっとったオッサンと同レヴェルですかね。他人を犠牲にしたことは確かだな。
   それでも彼は希望を捨てなかった。最後まであがき続けた。
   偉いと思うよ、今時。

   というわけで、「しっかり償って、最後まで生きよう」と手をさしのべるカズキとおんなじくらいおかあさんはお人好しなんでした。
   でも、「核鉄と言う錬金術の力でもう一度の生を手に入れたオマエに言われたくない!」というパピヨンももっともなわけで。
   いや、カズキだってしっぺ返しも食らってるんだけど、物語中盤以降。
   ホント、いいライヴァルだよなあ。

   最後まで諦めなかった蝶野は蝶人パピヨンとしてホムンクルス化を達成。復讐の祭りが始まります。
   決めぜりふ、弟を屠っておいて「悪魔のように黒く、地獄のように熱く、口づけのように甘い」に、仔猫ちゃんズそろって突っ込み。「接吻じゃないの!?」おまえら、暗記するほど読み込んでたのかい。
   「アニメは字を読めない幼稚園の子とかも見てることがあるから簡単な言葉に直してることがあるんだ」その前の、黒服さんの台詞、「ここの一族は狂ってるだろう」も、「ゆがんでる」に変わってましたし。
   そんなことより、
   「このパピヨン、原作よりマッチョじゃない? 原作はもっとホントに細かったよ?」ホントに原作のパピヨンはあばらの出たスレンダーな体をしておりましたよ。しかし、子どもは
   「そう?」と無関心。ああ、そうかい。
   気分爽快で久々に実家の廊下を闊歩するパピヨンに黒服たちは「次郎さん」「次郎さん」「次郎さん」父親すら。「蝶野攻爵はとっくの昔に死んでいた」という台詞が泣かせます。

   楽にしてやるという意味合いもあったような一撃のあとは、少し変更があって。
   「ブラボーが出てない!!」とちょっと不満。

   そのあと、インターミッションがあり、ブラボー他新キャラを迎えて新たな敵、L.X.E.との戦いが始まるのでした。

   ブラボーの発音がいいのでちょっとびっくり。ああ、声と言えば、パピヨンももっと色っぽい声かと思ってました。あのオープニングのしなの作り方を見る分には。
   OP、「今は敵でも味方でも構わない」の歌詞にのせて「敵」:ムーンフェイス、「味方」:ブラボー、「構わない」:パピヨンが次々現れるところは秀逸だと思ってますね。全般に曲の勢いも歌詞の雰囲気も作品に合ってて、それをまた絵が生かしてる。いいOPです。

   対L.X.E.篇前半の改変点といえば、陣内の手足を斗貴子さんが引きちぎって手足を逆にくっつけちゃうところ、さすがにTVじゃ無理だったようで。早坂姉弟の幼少期の事件も。「お母さん」が誘拐犯人だったとか、死んじゃって腐り落ちていくのを見守るしかなかったとかはみんなカット。そりゃ無理でしょう。じゃ、ジャンプで読んでたお子さんはどう感じてたんだろう、あ、我が子に聞けばいいのか、聞いてみよう。ああ、そうそう、陣内の催眠暗示で核鉄を探すため「すべすべー」と斗貴子さんの服の下まで手を入れた暗示から頬ずり程度になってて、エロスはおとなしめにしたのかと思いきや、銭湯行きでは女の子もお風呂に入ってスリーサイズチェックとかしてるし。アニメ化におけるエロス描写の垣根ってどこよ? 

   秋水の受けた致命傷を、傷を肩代わりする矢を放って引き受ける桜花はやっぱりおねえちゃん。武装錬金は本人の資質に左右されるという設定が生きてるぅ。
   二人の世界を守るために他の人間なんかどうでも良いという早坂姉弟、斗貴子さんはもう信奉者としてホムンクルスに魂を売り渡しているのだから殺すと言い、カズキはまだ人間だ、更正の余地はあると言います。ああ、甘っちょろいけど、それが日本のヒーローでしょう。その甘さ故に失敗をする前に、キミの戦士としての生命を奪う、と斗貴子さんはあくまでもスパルタン。目つぶしシーンはなかったけどかなり本気でカズキをたたきのめします。それでも、再び姉弟をかばうカズキ、好機と見てそのカズキの腹をさえ突く秋水。ハートアローが今度はカズキに突き立ち、お人好しの恩人の傷を引き受ける桜花。

   息詰まる展開、美しいと見ました。
   「武藤くんがあのときいてくれたら、友達になってくれてたんじゃないかと思うの」
   二人はもはや無力化され、L.X.E.の内部にさらにカズキたちは近づいてゆくのでした。

   高校3年にもなって手を繋いで帰る姉弟、やばいんじゃないのと思わせつつも、繋いでるのは手だけで、頭や胴体の距離はふつーの仲の良い友人・恋人の倍ぐらい取ってる感じでしたが。幼い頃から結婚式ごっことかやってるとはいえ、彼らは強力にプラトニックなだけでやばい関係ではないのかと思いつつ、股間まで美しい究極美形っつうのはやっぱりそれなりのことをしてないとなれないのであろうかとおかあさんは18禁の想像をいたしましたです。

   最初の戦いでパピヨンを討たざるを得なかったことはカズキの心に影を落としているようで、まだ人間で、償う余地がある早坂姉弟を殺したくないと言いつのるカズキは本当にヒーローの資格があると思いました。二者択一はしたくない、両方取る! という叫びは最後にも生きてくるわけで。和月さん上手いなあ。

   それから。ジュリーの往年の迷曲「サムライ」の出だしを使った「合い言葉」、絶対あの曲を使って欲しかったです! 無理? おかあさんこれを見て以来頭の中で「サムライ」ループ中。見てしまうと、現代の合い言葉にこれ以上ぴったり来る組み合わせはないような。

   たっぷり楽しんで、昨日、ぎっくり腰で出かけられなかったので、虎美に返しに行ってもらいましたトサ。続きはいつ出るんだろう。
   てなわけで、誰も同意してくれなくっても、自分が好きで傑作と思う作品についてはほめたい、語りたいのでした。ふう、スッキリ。

|

« 深夜の散歩♪ | トップページ | 万歩計の効用 »

コメント

舞音さま
天候がよければ、八ヶ岳で星空を見るなんて素晴らしいですね。私も一度は八ヶ岳付近の天体望遠鏡を持っているペンションに泊まって、満天の星を観望したいものです。

投稿: 5513 | 2007年7月20日 (金) 05時31分

 5513さんいらっしゃいませ。
 あいにくの雨で星は見られなかったそうです。もしかして、雨女なのは娘の方かも?
 21世紀にもなって、寝るときには枕投げをして、中身の蕎麦殻(いまどき!) を振りまいたんだとか。ママと遠く離れて、眠れず10~15分ごとに起きてたお嬢ちゃんもいたというのにうちの子はぐっすり6時間フルに眠ってきたんだそうな。  
 大物なのも親譲り?

投稿: まいね | 2007年7月20日 (金) 10時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/138427/15819194

この記事へのトラックバック一覧です: 「武装錬金」DVD わたしの口はふさげない:

« 深夜の散歩♪ | トップページ | 万歩計の効用 »