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2006年5月20日 (土)

上流階級ってどんなの?

   おかあさんは野暮。この命題は認めざるを得ないと思ってます。でもやっぱりつっこみたいんだよう~~~!!
   加藤元浩の新シリーズ「C.M.B.」、博物学風味のミステリコミックです。ヒロインの立樹ちゃんは幼稚園から大学まで一貫の名門校を経営するお祖父様のいいつけで、その良家の子女の集う学校に通ってますが……浮かないように取り繕うのでいっぱいいっぱいな毎日。でもその明友高校、お上品さがどうも伝わってこないんです。
   登校風景で女生徒が「ベルリンフィルいかがでした?」って、それがお上品さの表現ですか? (それが2話連続だよ)どうかな? ま、読んでるのは(おおまかにいうと)「少年」なんで、ホントにセレブな会話をおねえさん雑誌とかで必死に勉強して描いてみても、読む方にわかんなかったら無駄な努力だし。「ヴィトンの××のライン、今年はカワイイポシェットで、お色はピンクと白ですって。どちらになさる?」「わたしは銀座店におかあさまの懇意にしているお店の方がいらっしゃいますから両方もう押さえてますのよ」おかあさんも必死にがんばってみましたが、これは高校生の会話じゃないか。う~む、難しい。リアリティというか、ディーテイルというか。推理ものの根本のトリックとは別口で、そういう細かいところは難しいモノですな。
   我こそはお育ちがあっぱーよという方、「ここんところが下々とは違う!」というささやかな、しかし決定的な所をコッソリ教えてくださいませ。
   「電車にひとりで乗ったことがないので切符の買い方が解らない」これは究極にやんごとない方のエピソードですな。あやうく無賃乗車をされるところだったとか。じゃあ上流階級の方に鉄道マニアはいないってこと?

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泣けてくる

   本日(時間的には昨日の繋がりかな?)の旦那様のご帰宅は3時。東北地方の会議の後は飲み会とは聞いてたんですが。豹太が喘息の発作を起こしてのたうち回り、おかあさんは明日の(もはや今日)のPTA地区連絡会の代理出席者の手配で大変だったから幾分ご機嫌斜め(資料を作ってたからこの時間)。
   「本日は泊まりがけの会議かと思ってたところです」鍵締めなくてよかったわ。
   「それが、秋田県立大の先生が、千葉から転任したんだけど、奥さんが田舎暮らしがもういやだと言って実家に帰ってしまったらしい。それで、せっかく仙台まで出てきたし、今日はうちに帰りたくないというんでおれの行きつけの店に案内してうだうだと……」

   「許 す

   「本人は結構秋田が気に入ってるらしいんだけど」嗚呼、わたくし秋田はたぶん足を踏み入れたことなかったと思いますけど、そんなにヒドイとこじゃないでしょう!

   

怒 れ 秋 田 県 人 !

   
仙台は昨日は霧の魔神が大活躍、
   「AER(駅横にバブル直後に建ったほぼ仙台最高の高層ビル)の上の方に会議室せっかく取ったのに、参加した県外からのひとはみんな窓を白い壁だと思っていたらしい」それは悲しい。
   「宴会はそのてっぺんの聘珍樓で、夜景の見えるバカ高の部屋だったのに」そういう部屋って夜景が見えないときはお金返してくれないんでしょうか。海外リゾートの「オーシャンヴューの部屋」みたいな。
   「しかもみな飲みまくって、本日のお会計13万円。おれ名刺置いて分割にしてもらって来ちゃった」嗚呼、幹事は辛いよ。
   はい、先生! 旦那様はカード払いをすれば良かったと思います!
   「おれひとりの飲み代じゃないからできないよ」え? それで付くマイレージとかは幹事特権じゃないですか? 若いときはよくやりましたけど。今はそれって反則なの?

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2006年5月19日 (金)

悩ましきはんこ

   近頃たいして内容に関連があるとも思えないところからトラバがかかるのはどうしたことだろう? キーワードで自動的にトラバがかかる機能でもあるのであろうか?

   さて、日本社会はハンコ社会と言われますな。その辺のちょっとした文房具店で簡単に買える(珍名さんごめんなさい)ハンコが押してあるだけで書類の信頼性が上がるってのはやっぱりなんかおかしいと思うんだけど。わたくし、父の生家のあった石川県の某地方都市にわざわざ戸籍謄本を取りに行って、ハンコを忘れていて、「ナニ考えてるんだ」と父に呆れられながらも、そこはそれ、田舎だから父の顔見知りなんかが役所にいて、借りてきた同姓のハンコ(遠縁だったのかも知れませんな)でしっかり戸籍謄本取れちゃった過去があります。市役所でそんなこと許しちゃイカンよ。
   お嫁に来ていくつも持って銀行口座を全部名義変更・改印したときは本当に、なんで女ばっかりこんな目に遭うんだと恨めしい思いをいたしましたです。その時のハンコは、あれ? 早乙女家から適当にコレ使ってとかいって普通に売ってそうな樹脂製の印鑑もらったと思いますね。いや、正真正銘「ぞうのきば」なのかも知れないけど、そんなの知るか~、手に取った順に玄関先の認め、ちょっと持ち歩く認め(会員カードとかを作るときに押す程度)、銀行印と適当に決めましたです。そうそう、貸衣装店がサーヴィスで作ってくれた銀行印はごつすぎて使ってません。
   それがまた、ほとんど印影が同じなんだな。
   で、仔猫ちゃんったちが産まれて、出産祝い金やらお年玉やらを入れておく口座を作ったときに、またどこからかもらったハンコを使ってしまって。
   どれがどれやらわかんなくなりました。
   しかも、ハンコを隠した場所をど忘れして、手近にあったハンコに改印して慌てて下ろしたり。もうぐちゃぐちゃ。この前も、通院費用と年度替わりの各種集金が重なって、ちょっとピンチだから豹太のお年玉からチョット拝借しようとして……ここ掘れわんわん。大汗かいてやっと見つかりました。そういう貴重品はドレッサーに隠し引きだしがあるのですが、ドレッサーはもう物置で各種段ボールに埋まってそのシークレットドロワーが引き出せる状態じゃないのです。嗚呼、おとうさんごめんなさい。
   しかも大和証券は「親権者として登録なさったのはおとうさまなのでおとうさまがお手続きにお越しください」って。念のためついて行きましたら、カウンターの中はしばらくしてばたばた。
   「このハンコじゃないと言ってるぞ」旦那様はうんざり。
   「ですからこのお花のケースのハンコの可能性もあると申し上げたでしょう」念のため持ってきたハンコは3つほど。さ~て、ドレが当たるかな~
   「お待たせ致しました。このハンコで結構でございます」ハンコに書きますか? 大和証券豹太はコレって(それってやばい?)。
   「お口座を開いていただいてカードを作って頂けますと店頭にまでお越しいただかなくても出金ができますけれど」と、大和レディーのおねえさんが。
   「なぜそれをやっておかなかったんだ!?」
   「だって出しやすくするとすぐ手をつけそうだから。これは豹太の学資……」
   「今手をつけたら一緒だろう」さっそく大和カードを作らせて頂きました。ハンコはナニを使ったか、旦那様に聞いておかないと。

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2006年5月18日 (木)

小京都人のマインド

   全国には小京都がン十も存在するようですが。金沢もそう言われますね。でも、金沢人は内心ではあんまり嬉しく思ってないです。とくに「金沢のひとも京都のひとに似てますか」なんて言われると、「あれほどそこ意地悪くないですよ」なんて。オイオイ。金沢は道は曲がりくねってるし、あんまり京都っぽくないですよ。ま、夏は暑いにしても、冬はそこまで冷え込まないです。
   さて、その金沢人は口がおごっておりまして、美味しくないパン屋、ケーキ屋はもう即刻潰れます。おつかいモノにしても、変なものをさし上げると露骨に株を下げます。東京、京阪神でちょっと人気の菓子店はすぐにデパ地下に入るし。それが、この前わたくしやってしまいました。
   生協も営業に必死で、夏冬のご贈答シーズンには吟味したギフトのカタログをつけて売り込んできます。でも、そういう無農薬のリンゴとか、クッキー詰め合わせとか、地味じゃん。うちは、送る先も少ないし、送る物もほぼリクエストで固定してるので、オネガイされてもそうそう買えないんですよ。で、唯一まだ自由のきく実家枠で、この前は「烏骨鶏カステラ」を頼みました。うちはカステラ好きだしね。そしたら実家に帰ると「あれは解っててやったのか?」ってニヤニヤ。烏骨鶏は、金沢名物だったのです。しらねーよ。最近出てきた「名物」だし。去年の夏は、悩んだ揚げ句、和菓子セットにしました。聞いたことないメーカーで、お菓子じたいも海の物とも山の物ともつかなかったですが、とりあえず生協のものなら人工甘味料やらで舌がしびれることもなかろうと。セットの中に「鮎」のような物があったのも決め手でした。鮎の形をした細長いどら焼きのようなお菓子は、父の好物なのです。あの「長幼の序」の前には金縛りになるような父が、「鮎」を巡っては兄弟げんかをしたと言いますから(一度偶然土産にしたらとても喜ばれて、とっても意外だったので覚えてる)。
   それがね、すぐさまお電話で叱責されましたのよ。「あれはなんだ」って。真剣に美味しくなかったそうです。いや、そんな、申し訳ない。自分で試しもしない物をお送りして。「お付き合いがあるのかも知れないけど、そんな物を送るくらいだったらうちにはいらないから」って。ああ、おかあさんゴメンナサイ。
   さらに、お正月実家に顔を出すと、お茶菓子になにかへたったような和菓子が出されまして、賞味期限には無頓着な我が家のことですから気にせず食べまして、率直に感想を。「ナンヤコレ。しゃんぱらも、うもねー(訳:箸にも棒にもかからないぐらい美味しくないです)」たぶん、柏餅の皮部分をもう少し透明感あるようにして青エンドウをいれたであろうところの皮が、固くてあじわいがなくてゴムみたい。
   「そうやろ、これがあんたの送ってきたお菓子」
   
   お か あ さ ん !   も う 半 年 経 過 し て ま す け ど !

   「だから冷凍しといたんやて」嗚呼。うちの母はなんでもフリージングを試みる実験的カリスマ主婦見習いであります。おまんじゅうなんかはうまくいったらしいですが。
   「よく解りました。ごめんなさい、もうしません」
   ところが、それから皆で松井秀喜ベースボールミュージアムにドライヴしましたら、わたくしのお腹がきりきりと痛んで参りましたので。ちょうど松井の館のきれいなトイレをお借りできて最悪の事態は避けられましたけれど。冷凍庫の過信はやめましょう。

   金沢人の心根が優しいかどうかについてはわたくし、意見を保留したいところです(こういうところに事件を晒してるわたし自体が金沢人に含まれるでしょうし)。

   それで、昨日、町へお買い物におりたときに仙台の有名菓子舗、山手線のホームにも看板の出ている「白松がモナカ」が、「若鮎」といって鮎型どらやきを出しているじゃありませんか。ふらふらと入り込み、5コ入りセットを注文の後、はたと思い至って
   「ごめん、すっごく口のおごったじじいで、しかも根性悪くって、口に合わない物をさし上げると次にいったときに冷凍しといてソレを出すんだ。で、念のため試食させて。はい、一本分138円」と、小銭を出しましたです。白松がモナカのおねえさんたちは、苦笑いしながら一本渡してくれました。
   「お客さんから見えないところで食べるね」と、包装待ちのスツールにかけて一口がぶりっと。しっとりしたドラ皮といい、中のぎゅうひといい、これは大丈夫。
   「オッケー。じゃ、小豆入り3,ぎゅうひ2で行ってください」と、さらにお買い物をしたお客さんには必ず出るうめ昆布茶で喉を潤しました。ホント、サーヴィスいいのよここ。
   「ごめんね~どうもありがとう、美味しかった」と勇んで箱を持っておうちに帰り、実家に送る品とともに荷造り致しまして出しましたです。さて、どういう電話がかかってくるかな?

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2006年5月16日 (火)

月曜休館はイカン!?

   例によって今月の暴論参ります。
   同窓会があったのは夏休み。え、もう10ヶ月も前のこと? やばいな、最近時の経つのが速い。で、高校時代の友達に会いました。その前に、現住所や仕事の載った名簿が出ていましたんで、話題はその方向で。図書館勤務となった友には
   「やっぱ、休みが月曜って買い物ラク?」それしか聞くことはないのか!?
   「ん~でも展覧会はみんな休みだからつまんないよ
   やられた!
   図書館も博物館も美術館も水族館も(動物園も?)、館ものはお休みが月曜なのです! お休みの日がかき入れ時だから(娯楽施設かい!)。海外でもそうなのかな?
   これが「平日はコートが取りやすくてラッキー! ジムも空いてるし」というような体育会系なら司書やら学芸員なんぞやっとらんのです。やっぱり、趣味はしっとりと動かないものを見つめて思いをはせるという方向のひとばっかり(身体を動かすことも好きよと言う司書、学芸員の方いらしたらゴメンナサイ)。そうでなくても理容関係のひとだって定休は月曜日。普通にレジャーには博物館関係が選べないんですね。なんか可哀相。いや、そのためには有休取ってるのかも知れないけど。失礼ながら、前もっての有休すらも取ることを制限されるような多忙を極める職種とは思われない(すんげえ失礼!)。
   館もの(って、アヤツジミステリのことではありませんぞ)の定休日は月曜と、今は常識になってしまっているのでそれはソレでいいですけど。月曜定休の方々の利用のために、月替わりでこことここは月曜以外が定休、というふうにたまに変えてみませんか? その辺、はしごしやすいように近所は揃えてさ、上野のあの辺とか。

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2006年5月15日 (月)

「功名が辻」19 織田家はガ~タガタ

   「安土桃山」時代って簡単に言いますけど、安土城って現存してませんよね。どんなお城だったんだ、姫路城タイプかやっぱり。信長だけにモン・サン・ミッシェル風だったら凄いぞとか、意外と紫禁城みたいだったら笑うぞ、なんて思ってたら、最近は研究が進んで、日本初の天守閣を持った豪壮な建物だったとか。オープニングテーマの前にちょっとコーナーを設けてその日のポイントについてチョット語るスタイル、アヴァンタイトルというそうですが、今回はその安土城についてやってました。やっぱ、「日本初」をイロイロやって、将軍、天皇を超える日本の支配者を目指していたようですな。それを支えたのが、兵農分離、方面軍という軍制。それから、当時じゃんじゃん取れはじめた金。それを背景に南蛮貿易で儲けたお金(あれ? 楽市楽座で支配者への市場税はなくなったはずなのに、商業が活性化してなぜ信長が儲かるんだ?)。日本史は鎌倉までしかやってませんが、この辺の時代はこっちも燃えますから大河やら「その時歴史が動いた」やらで結構耳学問しますのよ。
   そして、信長様はご機嫌で上ばっか見てるのに、その下はみんな薄ら寒~い表情になっていきます。まず、先週爆死した松永弾正くん。今週は荒木村重くん。家来が信長の敵に食料を横流ししていたことがバレ、「事情説明においで(ニコッ)」に進退窮まったとばかりに挙兵です。あれだ、キューソ猫を噛む。小心なネズミちゃんを追いつめてはいけません。周りも冷や汗タラタラで「一緒に謝ってやるからとにかく来い!」「お前みたいな使える奴、上様は殺さない」って、脅すやらすかすやら。秀吉が必死なのは、荒木君のお城は摂津で、常識で言って、中国攻めをやってる秀吉軍の背中だからです。挟み撃ち。娘が荒木君の息子に嫁いでる明智君も説得に寄越されますが、明智君は心中シンパシーがあるんだか、あんまり必死感の感じられない説得でした。荒木君は秀吉のオーヴァーアクションが目障りだったらしく「猿芝居には飽きた」と明智君に言っちゃってますね。やっぱ、秀吉のうまいこと言いが通じる相手と通じない相手があると。通じないなりに、ええい、小憎らしい、浅ましい、と見下げるひと、あそこまでできんわ、と呆れながらスルーのひと、アレも才能だし、と見切ってついてくひと、それもまた秀吉との上下関係で皆さん選び取っていっているようで。昔のドラマみたいに、この方針で行こうと決めたら上から下までみんな主人公のことを同じように思ってた、というふうには行かないのが21世紀ドラマの難しいところです。信長様にせよ、お市様は兄上LOVEで戦ばっかりじゃなくって芸術的センスがあるお兄様ステキ、な反面、濃姫様は、もうアブナイあなたにはついて行けないわ、光秀様の奥方になれればよかったのに状態。多すぎる登場人物にもそれぞれ存在意義があるのであります。
   一番この話でがんばって働いているひと、六平太、もう織田家はガタガタだ、どんどん家臣が離反するぞ、毛利へ寝返れと身体をはって説得です。
   「なんでそんなことを言う?」
   「お前は千代と娘を幸せにしなくてはいけない」だあぁ。あんた、だったらさっさと一豊様を戦死させて未亡人な千代さんを自分が幸せにしてやれば? それができない六平太だから好きなんだけど。
   荒木が寝返ったぞ~と夜這い告げ口してくれる六平太。もそっと優しく起こしてやったらどうかね? 無理か。この毎回の嫌がらせがなんだか好きになって。次はどういう嫌がらせをしに来るのかな~ 
   嫌がらせと言えば、危篤の半兵衛どのに千代がお見舞いのお手紙。それを読んで、「生涯愛したのは千代殿だ」ってさ~溜息。あからさますぎ。奥方(史実では当然います!) 立場ナッシング。そうじゃなくてさ。普通のお手紙っぽく礼儀正しく聞いといて(読み上げてもらってたと思います)、「その手紙は」って、受け取って 胸元、心臓の真上に入れて、そっと押さえる。「こうして逝くことを許してもらいたい」の方が、しっとりした秘めた恋っぽかったんじゃないかな~と。解りにくいってソレ(とセルフ突っ込み)。おかあさん、繕い物しながら見てますから、音がないとワケわかんないシーンになっちゃう。
   で、かわりに前回から秀吉ファミリーに参入の黒田官兵衛、「ワシがもういっぺん説得に行ってきます」と敵陣へ消えてゆくわけだ。捕まって、幽閉されて半死半生なのはこの城攻めだったっけ? ま、来週が楽しみ(んな残酷な)。

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2006年5月14日 (日)

タケノコ狩りはご家族で

   自然溢れるM山小学校、いくつかある門のうち、ひとつの脇はちょっとした竹林になってます。「うちの息子が小学校の頃タケノコ掘りに行って見つかっちゃってさ。よく頑張って掘ったねって先生は褒めてくれたけどタケノコは取り上げられちゃったわ」と、ご近所のおばあちゃま。お隣の家、アパートを建ててご家族はよそへ引っ越しちゃったのを、ここの植木の管理は任されてるの、とひとむらの竹から毎年タケノコが4,5本出るのを掘りつつ仰る。お裾分け頂いちゃったからもう信じるしかないです。そういう、自然を肌で感じられる育ちってイマドキ貴重だなぁ。わたしは田んぼの真ん中に赤土を入れてどんどん増殖した住宅地の生まれなので、米所と言ってもかえって今より自然とのふれあいは薄いです。で、その学校産タケノコが「5月には給食に出します」ってプリントに書いてあってさ。なんという贅沢。でも今年は、いわゆる「おやじの会」、PTAのおとうさんの部ね、の行事で土曜にみんなで一気に掘って、タケノコ汁とタケノコご飯にして食べようと案内が参りました。
   やったぁ。
   実はうちの旦那様、前世はパンダかというくらいタケノコが好きで。今時分には、早乙女おかあさんから「タケノコを煮たわよ」と愛のオフクロ便が届くのです。それを聞いて(わたしが告げ口して)実家の老父がごますりにタケノコを掘りに行っては金沢早乙女家に届け、また煮てうちに来ると。おかか煮にしたり、タケノコご飯にしたり、青椒牛肉絲にしたり。毎年楽しませてもらってます。申込書に旦那様の名前と豹子の名前を書き書きしてすぐさま出しましたとも(豹太はあんまり好きじゃないし、もはやおとうさんとは接触を避けるお年頃)。
   それがね。当日は朝からあいにくの雨。プリントを見ても、雨天決行とも中止ともなんとも書いてなくて。PTA会長、ダメじゃん。とうちでうだうだしてることにしました。わたしはわたしで学校の先の公民館で寄り合いがあったので。で、出席して、地域の町内会長さんやら事務長さんやらに小さくなってご挨拶をしておりますと、M山小のPTA会長さんが来てるじゃないですか。
   「や、早乙女さん、お子さん肺炎で大変だってね」
   「いえ旦那が見ててくれますから。そういえば、会長、タケノコは?」
   「ああ、やってるよ。だからご挨拶だけして帰るから。雨が降ろうが晴れようが絶対決行だから書かなかったの」それはポジティヴな言い訳だなぁ。
   「じゃ、よかったら来て」とさわやかに去ってゆかれました。
   こちらもシャンシャン総会が終わってみなさんさっさと帰ってゆかれるので、おかあさんも学校に行ってみました。竹林に人影はないけど、学校の中に電気が点いてます。あれは家庭科室かなぁ? 昇降口は休日だというのに大きく開かれ、泥まみれの靴がいくつも脱いであります……。
   「よう、まいちゃん」家庭科室を恐る恐る覗くとエプロン姿の一昨年のPTA副会長がフレンドリーに肩を叩いてきました。
   「やっぱ参加者少ないですね。おやじの会、立ち上げたけど誰も行事に来ないから赤字だってこの前会長さんが言ってたんで、とりあえず会費だけ持ってきたんですが。うちの子肺炎で。ガッコ休んでる人間がこういうのだけ来るのってまずいでしょ」
   「今炊けるの待ってるトコだから。もう……20分。そんならお金払って食べていきな」
   嗚呼、カズコさん(仮名)空腹を抱えたおかあさんになんと魅力的なお申し出。どうしよう。でも、昨日送ってきたばっかの実家の父が掘ったタケノコがうちにもあるんです。
   「20分はちょっと。お皿も持ってきてないし」
   「だいじょぶ、だいじょぶ」見ると、立ち働いてるのはPTA役員のおかあさんたちばかり。目立つ男性は、去年までの会長(居酒屋経営)と、今年の会長だけ。あとは家庭科室の隅でおかあさんが所在なげに立ち話。おいおい、全然おやじの会じゃないじゃん。
   芋煮用の鍋にはコンニャク、豆腐と煮込まれたタケノコのすまし汁が湯気を上げ、持ち寄ってきたとおぼしき1升炊きのマイコン炊飯器が瞬いて炊飯状況を知らせています。帰るに帰れなくなったおかあさんはついでに子供の教室をチェックしてプリントが溜まってないかを確認。結局ごはんもお汁もいただいて、今年の副委員長さんが買いに走ってきたプラスチックの折り詰めにご飯を詰めてもらって、オマケに茹でてあく抜きしてある状態のタケノコを2本ももらって! ほくほくとおうちに帰りました。会長さんの音頭で「いただきまーす」を唱和したときには、家庭科室はいっぱいになってましたが、やっぱり参加者はおかあさん(と低学年の女の子)ばかり。やっぱりあのお天気では疲れたおとうさんは出かける気にはならなかったかな? 次の機会には是非参加してくださいね。
   「パーム」シリーズで、マフィアのボスの甥で超天才のうえに危険な感じの美形であるジェームス・ブライアンは、じつは小市民的幸せを追求するアツイ男なんですが(マフィアとは多大な犠牲を払って手を切った)、世間はとてもそうとは思ってくれない。身柄を引き受けてくれた探偵事務所のボスが遠縁の高校生を預かることになって、彼としてはPTA活動にも当然のように積極的に参加するんだけど最初はおかあさんたちが怖がってしまって参加者が減ったそうな。でも、こわもてだけどじつは面倒見のいいやつであることが解ると口コミで参加者が爆発的に増えたというエピソードを思い出しました。PTA活動の活発化には、食い気もさることながらそっち方面も必要じゃないかと愚考したり。去年までの会長、チョットかっこよくって、わたしは本部役員を引き受ける時に少しはそれが理由だったり……いけね、ここ旦那様見てるんだった! 
   とにかく、PTA行事にはおとうさんもご参加ください。きっといいことありますよ。

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