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2006年11月14日 (火)

「功名が辻」45 大河はなんのために見るの

   関ヶ原が終わってしまいました。
   大河ドラマを語る場所に行くと、毎回、あの大河は合戦シーンがしょぼかった云々という話が必ず出ます。今回も、あれは数年前の「葵~徳川三代」の使い回しであるととさんざん言われました。あれはハイビジョン撮影の走りで、しかも、大河でよく取り上げられる関ヶ原のシーンが物語のプロローグで目玉でもあるため、気合いを入れて作られたそうです。もう、ここ10年の大河に限らない合戦シーンの撮りダメぐらいの意味があったとか。今はCGでひとを増減したり、旗指物を変えたりも自由自在らしいのでそういう素材があればかなりあとで楽できるそうです。大河ドラマというのは例年予算が竜頭蛇尾になるので物語後半の合戦はセット、せット、セットと勇壮感が失われてゆくのを補うためにはしょうがない面もある、というご意見もそこで知りました。ま、今はNHKの権威が低下してますから、そんなに役者さんも拘束できないし。「新選組!」でセットばかりだったのは主役が売れっ子だったのでロケをやってられないというジジョーもあったらしゅうございます。
   でもそんな。

   

大河ドラマは合戦シーンを観るためにあるんですか?

   文字通り大河のような歴史の奔流の中の人間の営みを描くための1年枠なんでしょう?
   ご存じものの時代劇で毎週ごひいき役者の見せ所を楽しみにしてるとかじゃないんだから。
   題材によっては合戦シーンじゃなくてもっとほかの出来事がヒーロー、ヒロインの一大事であったっていいじゃないですか。
   今回は山内一豊とその妻の千代が精一杯頭を使い心を砕いて戦国の世を泳ぎ渡り、なんとか土佐一国を手に入れるのが主題なんでしょ? 史実で「一豊はあんまり出番がありませんでした」なら、それでいいじゃない。英雄たちはそれなりにがんばってました、でも、下々のものはこれくらいしか解ってなくてただウロウロしてました、だけでも、それはそれで時代を描いてると思うけどなあ。

   今回、捕らえられ、陣屋の前に晒されている三成くんが裏切り組にてひどい言葉をかけたのは事実らしいですね。まだティーンの小早川くんがかなり心に堪えて以後心神耗弱状態になって早死にしたというのも事実っぽく伝わってます。
   でも、三成くんに武士の情けで陣羽織を着せてあげたのは黒田長政(カンベエの子供)ですから
    他人のいいエピソード奪ってまで一豊さまを持ち上げなくていいです!
    大河を張れるだけのえらい脚本家さんなら、オリジナルで、ああ、一豊さまってこんな方よねというエピソードを見せてください。
    歴史物は制約が多くて大変ですが、そのぎちぎちの鎧の隙間を通す観てきたような創作が人の心を打ち、それこそが作者の醍醐味なのですから。
    先々週からの続き。オカマチック井伊直政(おい!)はピンピンしてましたね。この話では島津発砲事件はなかった模様。徳川目線でも島津目線でもないし、ソレはソレでいいです。

    勝ったもの、負けたものと別れた運命に呆然となり、ただ舞って心を空っぽにする一豊さまもしみじみと哀れ、そのあと、論功行賞で意外にも土佐を拝領してまた茫然自失、そして驚喜。この振れ幅がほどほどの人間の器。ここはよかったです。やっぱり一豊さまは好ましい。
    けれど、土佐は難しい土地、一豊は徳川に試されている、と六平太はまたも忠告。

    

人間万事塞翁が馬、ってことわざもありましたな。
    そういえば、あの10両の馬、あのあとすぐ、姉川の合戦かどっかで乗り捨ててきたらしいですよ。人間のできることなんて、ちいせえちいせえ。

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コメント

大河ドラマはNHKがやっているから子供はノンフィクションではなくフィクションだと思ってしまう。できるだけ史実に即してやって欲しいと思いますね。
ノンフィクションで無いと駄目なら民法同様に『このドラマはノンフィクションであり・・・』って入れるべき(笑)だとも思いますよね。

投稿: ヤス | 2006年11月15日 (水) 16時51分

 ヤスさま、コメントありがとうございます。
 思えば「影武者徳川家康」(ジャンプマンガの方)では黒田長政ナイスガイ! な場面でしたが、なんだかそれも史実ではないらしい話を昨日某所で聞きつけて……。オトナはみんなウソツキだ……。でもまあ、真偽はともかく黒田くんのいい話を取っちゃ、全国ウン千万(?)の黒田ファンが怒りますよね。
 去年の大河の「京の五条の橋の上~♪」とか八艘飛び(ありゃちょっと微妙)とか、安宅の関とか。有名な日本人の常識的エピソードはあんまり落とさず改変せずでいって欲しいものです。

投稿: まいね | 2006年11月16日 (木) 11時12分

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関ケ原が終わり三成が捕らえられましたね。敗将の末路は哀れですね。家康も一歩間違えば自分が辱めを受けていたと感じていた筈です。 その三成の『たとえ家康を頼もうとも、豊臣家と秀頼様をお守りなされよ』という遺言もあり、淀君は福島正則や小早川秀秋....... [続きを読む]

受信: 2006年11月15日 (水) 16時48分

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