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2006年11月 3日 (金)

柴門ふみ -流行から後れる瞬間-

   「この作品が好き~っ!」と語るのにくらべ、今回はなんか気が重いな。
   モーニング誌は、実は旦那様のお求めになっておうちにお持ち帰りになったのを読んでる奥様が陰で支えてる所もあって(わたしも昔はそうでした)。最近はオトナの女性向けコミック界の変動もあって、女性作家をぞくぞくモーニングに登用してます。物好きが数えたら、とある週は寄稿作家の半分が女性であったとか。
   そういう事情やら、モーニングの看板作品「島耕作」シリーズの弘兼憲史氏の奥様でもある関係でか、昨年とうとう柴門ふみ氏が登場しました。不定期連載シリーズ「華和家の4姉妹」、そこそこ美人なのに男運の悪い4姉妹のお話らしいのですが。これがどうにも見てられないのです。
   有名な「東京ラブストーリー」以来、ほとんどこの方の作品は読んでないです。絵がうるわしくないので。なんと言いますか、モーニングで言うと「神の雫」というワインマンガありますね、ああいう、登場人物が美男美女で、描線が流麗で、トーンとかも適度に貼ってあってきれい、というのとは正反対なのです。線がガシガシしてる、画面に華がない。ほらさ、「のだめカンタービレ」は、登場人物じたいはあんまり豪華絢爛な顔してませんが、要所、千秋がヴァイオリンを美しく奏でたり、のだめのピアノが聴衆を魅了したりしますと幾何学模様がバックにあしらわれたり、お花が飛んだりしますでしょ? そういうのがないのです。女性ながらオトナの男性誌で受けるのはこういう絵柄なのだなあと最初は思ってたのですが。
   ストーリーも辛いのです。出てくる女性がみんななんかきついです。コンプレックスやなんやと悪意がむき出しで。姉妹間、友人間、同僚間で嫉妬は隠さないし。そういう心があることを恥ずかしい、隠そうとしてないのが情けない。いや、隠してる本心を暴き出しているのが新しくリアルであるのでしょうか。そんなのイヤだよう。今週掲載分では、それでも大げんかした後輩にも自分と同じところ(男にだらしない面!)があると言うことを知って憎しみを和らげたりしてますけど、そういう急転直下ぶりも呆れちゃう。
   出てくる男性も魅力的じゃないんだな。そういうエ、エ、エキセントリック? な女性にたじたじとなってしまってる、腰が引けている。そうでなれば今で言うだめんずで、優秀でがんばってる彼女たちの心を傷つけ足を引っ張ることしかしない。今回も喧嘩する登場人物たちを遠巻きにあっちの味方になってみたり、そういえばそうだよな、とこっちに同調したり。結局二人を引き分けたり、
   「勤務中にくだらないことで騒ぐな!」と一喝して事態を収拾してくれたりはしないのです。
   ……これってどうよ? 女性の実態を暴くからには男性も実態を描きますよというのは公平かも知れませんが。夢がな~~~~~~~~いっ! ホントにこれが実態なの? 読んでて情けない。心が冷えます。はっきり言って、わたくしこの作品は読みたくないです。次の週まで雑誌が手元にあっても、他の絵のガシガシした漢! な作品を読み返しても、これだけは読んでみようと言う気になりません! でも、もしかして自分が間違ってるのかしら? と気になって、ぱらぱら見て、不愉快になってまた落ちこむのよう!

   「東京ラブストーリー」に乗り切れなかった時点で、わたくしは旬のマンガ読みではなくなったなぁと実感しましたが、今でもこういうオトナマンガが名作の範疇であるのでしたら、わたしは慧眼のマンガ読みでなくって結構でございます。

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