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2006年10月23日 (月)

「功名が辻」42 矛盾する人々

   いつもぎりぎりになるから今週ははやめに。
   とうとう三成くん家康の留守に大坂城に入りました。関ヶ原前哨戦です。でもさー。「亡き太閤への義のため」つっといて、その人の道とか道義とかいうものを大切にするはずの陣営が、女子供を人質にってどうよ? それって道義に反してないの? 自分でやってておかしいと思わない? ま、そういう正しいはずなのに誰も付いてこないというのが三成くんの生き方を端的に表しとるわけやね。思えば哀しい人であるな。おかあさんもこの路線かも知れません。ま、そーゆーひとには島左近とか、大谷刑部とか、美しくも哀しい漢(おとこ)がついてきてくれますから。きれいに散ってください(まだ始まってません)。
   原作、史実両方にある重要エピソード、手紙作戦は大筋原作通り。一豊さま側からの派遣の家臣が検問に引っかかるのを誰かが機転を利かせて通してくれたエピソードは、丁度居合わせた六平太の手柄になってました。合い言葉は「女房の千代」ね。ま、コレはコレでよいか。康豊くんは派遣されてたっけ? という史実との齟齬は、あそうか、お玉ちゃんと絡ませるためね。
   人質作戦には脱出で対応と。千代さんは気合いと舌先三寸で追い返しました。長持ちに入って逃げたとか、原作ではいろいろ大名マダムたちの華麗なイリュージョンが紹介されてたと思いましたが、ちょろっとTVでもやって見せてくれれば良かったのに。プチ太閤記、下々の武将はこんな苦労をしてたのよという視点なので、ここぞとばかりにいつも光の当たらないところの奥方にスポット当ててあげて欲しかったわ。
   脱出不可能てゆーか、文字通り玉砕で対抗は細川家であります。
   ここんちはさ、そーじゃなくて、もう夫婦仲が崩壊してたから、最後のきっかけを欲っしてたんでしょ? 愛しすぎてるのに、それは方向性が間違ってて、お玉ちゃんを苦しめることにしかなってない。もう解放してやればいいとみな解ってるのにそれができない。愛の地獄です。ここで死んでもらうのが救いだと忠興くんその他細川家は直感したんでしょうな。女房との縁切りすら政治に利用するか、細川。ただ、お玉ちゃんの覚悟がちょっと意味不明。「死んでお役に立つ」って、それキリスト教の教義とずれてませんか? 泥にまみれても懺悔して許して許されて、それがカソリックじゃなかったかな? 自分からは命を絶つことはしない。ただ、あなたが私の命を絶つというなら許しましょう、というカンジ。
   その最期にはやっぱり康豊くんが駆けつけて、意味があるんだかないんだかの交流。オリジナルなラヴを入れて盛り上げるならもっと大胆に、遠慮しいしいではない方がましでした。俺のために生きてくださいぐらい大胆に盛り上げてくれよ、ここまで無茶な設定入れたんだから。愛に打たれ、逃げる決意をするお玉、打ち掛けを脱ぎ、縁に降りようとするその後ろから槍が胸を貫く、「お方さま、それは殿がお許しになりません」とかつぶやいてたりする下手人。振り向いて、壮絶な笑みで頷いて、「康豊さま、ごめんなさい」とか言って事切れる……ぐらいやれよ。
   そして無駄に悲愴な「自害」シーンね。あたしクリスチャンだから自殺はしませんというのを、じゃ、失礼してそれがしが刺しますから、という段取り。
   「首か? 胸か?」と刺すポイントを平然と聞いてくるところがお玉ちゃんの偉いところ。キモが座ってます。ここで首を、と言われ、斬りやすいように頭を前に倒し、髪が邪魔でしょ、片側に寄せてうなじを出したら、夫以外の男にはじめて肌を見せちゃった、と恥じらってほんのり赤くなっていた、と見てきたような伝説があるのはやっぱりフィクションですかい? そんなの言いふらしたらそれこそ忠興が生かしちゃおかん気がするな。
   「お胸を」と言われ、そのうなじのエピソードが頭を過ぎり、じゃ、とおもいっきり胸元をくつろげて、出たー! ハセキョーの胸チラ! ぎりぎり見えない線でそれでもエロス! と期待したけど、そんなのありませんでした。NHK! まちがっとる!!!(まちがっとるのはあんたのほうだ!)
   祈りを終えて、「そちらでは遠くて届きません、御座に立ち入るのは畏れ多いので近寄ってください」というのは、よく聞くエピソードのママ。膝で進むお玉、これがちょっとな。あんまりうつくしい動きではないような。両手をついてにじるのを期待しました。ま、そういうお茶の作法が完成するのはもうしばらく後であろう。そして、ぐっさりと。その後、手を下した家臣もその場で腹を切っておるようですが、じゃ、届かない云々は誰が聞いていて後世に残したのだ、やっぱり見てきたような講釈師のウソだったのか。疑問は残ります。

   というようなドラマがあって、燃え上がる細川家方面を見て立ちつくす千代さんでした。さて、一豊くん一世一代の芝居は来週!

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