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2006年8月16日 (水)

「功名が辻」31 涙の日

   とうとうこの日が来てしまいました。お千代さんの一人娘よねたんが本日。
   前回よれよれで長浜城下に出現した康豊君、なんでもこの春出演していたドラマで非常に好演していたとかで脚本の大石さんが気に入って出番を増やしたとかいう話でした。その増えた出番と言うのが細川お玉さまに横恋慕とか姪のよねたんに好かれて「おじ様のお嫁さんになりたい」なんて言われる事ですかい。微妙だな。
   こおろぎだか鈴虫だかが好きで登場から捕まえようとはしゃいでおりますよねたんに、康豊おじ様は親兄弟と引き離されてはかわいそうだから、と諭す一方で葉っぱで虫を作ってやってこれを部屋に飾りなさいとうまく誘導するんですよ。苦労人のせいか子供の扱いが巧み。そこへ、一部で「死を呼ぶパッチワーク」と話題の千代さん得意の端切れの着物がでました(このお千代さんの得意技、端切れをつないだ着物を着た女性は今のところねねさまと千代さん本人以外は非業の死を遂げているそうです。って、お市様だけじゃん。2ちゃねらもいいかげん)。それまで単衣ものを着ていたようなのに、パッチワークの着物はいままでのマダム連中に作ってあげたごとく打掛風なのはどうなの? 思いましたですが、虫が鳴くような季節ですから、そろそろ冬支度で袷ものを作ってやったのかもしれませんね。しかし、ジンクスから逃れられないように一豊様がシリアスな用事(家康上洛を促すお使い)で留守している間に大地震が勃発するのです。
   原作では、巡礼にお宿を貸すごっこ遊びがよねたんのマイブームで、その夜もおかあさんが巡礼さんになってよねたんの寝室を訪ね、泊めてもらうよう打ち合わせていたのが地震で果たせず哀れお乳母と圧死、という筋書きであったように記憶しておりますが、ドラマでは別の趣向のようです。動物がイロイロ異常行動を示しておってナニかを感じたよねたんがしきりにお千代さんに甘えてぐずって添い寝をねだったのを無理に押し戻していつも通りお乳母と(って、お乳母つけるようなご身分じゃないか、おつきのお女中)と寝させてたら被災、よねたんは崩れてきたお屋敷に埋まって圧死してしまうのでした。大石さんはこの方が世のお母さんの嘆きをそそると思ったのでしょうか。女性視聴者>原作ファンなのか。こんなことでスタンスが割れることよ。
   帰り道にどうやら滋賀県一帯は地震の被害にあったようだと話している一豊様ご一行に、被害を伝える早馬が行き会います。「奥方様はご無事、しかし、よね姫様ご落命!」に、同行の織田長益って、あれだよね? 裏くさい、じゃない有楽斎。「へうげもの」のあのバタ臭い風貌と似ても似つかない(当然だ!)から気がつかなかった。えと、そのナガマスが「ゆかれよ」と言ってくれたので「御免!」(これは謝ってるんじゃなくて「失礼」って言ってるんです、念のため)と一鞭くれて駆け足でご帰還です。
   千代さんは子守唄です。よねたんの枕元で、壊れた虫かごとおじうえお手製の虫を飾ってあるそばでずっと歌い続けてます。哀れな母の姿です。駆けつける法秀様。「私が代わってやりたい」って、そうですね。小さい子が天に召され、年寄りが生き残ってしまったら、口をついて出るでしょう。でも、やっと泣くことの出来た千代さんが、一豊様に向かって悲しみをのみ言い立てるのがわたしには違和感。
   「守れなくてすみません」と、保護監督責任を果たせなかった謝罪はなくていいのかなぁ。今の、子供を亡くした母親にそれを言ってはいけないのは重々承知です。そういうおかあさんたちは自分を責め続けるのだそうです。痛ましいこと。でも、今よりずっと女性の地位が低かった時代なら、「大切な山内家の子供を死なせてしまってすいません」という考え方は頭にあったと思うんだけど。変に「女は世の中に流されて傷つけられるばかり」と口で言うばっかじゃなくってさ、そういう傷ついてる女性をさらに傷つける振る舞いが許される、求められる時代であったことを描いたらどうなのよ。
   心の傷のいえぬお千代さんは町に立ち、れいの「死を呼ぶパッチワーク着物」を通りすがりのキリシタンの娘にもらってもらいます。そして、南蛮寺に興味を持ち、そこでお玉さんと再会するのでした。転んでもただ起きない大河ヒロインであることよ。

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