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2006年8月23日 (水)

定点観測温泉旅館

   早乙女家は教育者のご家庭で。早乙女おとうさんは金沢の某高校の先生でした。お話が決まったところで母が、
   「ああ! そういえば早乙女と言ったら数学のニャンコ先生! 唐花高校だったらふみちゃんたちが教わったかもね」と。嗚呼、その高校は母の姉妹が通った高校だったのでした(母のみ祖父に逆らったので別の高校、人と同じ行動ができないのは母譲りだったのか)。早乙女おとうさんにその旨話しますと果たして開いた同窓会名簿に「石川リョーコ、フミコ、ミツコ」の名(仮名)が……。
   (石川3(4)姉妹の縁のものか。だったら数学は期待できない)とおとうさんにも思われてたりして……。
   というわけで、定年後も講師として唐花の数学を担い続けたおとうさんには教え子がいっぱい。粟津温泉の某老舗旅館の女将もそのひとりらしく、おまけにご主人は早乙女おかあさんの高校の後輩だとかでそのH旅館は金沢早乙女家と深い縁を持っております。というわけで、豹太が幼稚園に上がるぐらいから毎年、早乙女家は夏休みにはH旅館を訪れることになってるのでした。
   日本旅館の老舗と言えば、建て増し、建て増しで館内は迷路のよう、オマケに、遠州様式の日本庭園も、歩いて楽しむようになっておりますので、いたずらっ子がとことこ探検するには非常に具合良い感じになっております。新館にはベッドの入ったホテル風の部屋もあるようですが、いつも通される部屋はその中心部の旧館の真ん中、庭に直接出られる扉の付いたスイート「朝賀の間」です。4畳ほどの、TVとソファーセットのある部屋を真ん中に、8畳の部屋を両方に配し、しかも、畳敷きの幅一間(畳の長い辺の方)の縁側つき。ライトアップされたお池には60センチ級の鯉が群れ遊ぶのも部屋から見えるという。
   コネを持つなら老舗旅館。
   おとうさんたちが亡くなったらもう絶対来られないわ。
   というような地味にゴージャスな宿に当然のように毎年泊まっております。温泉というものを誤解して教育に良くないんじゃないかとさえ思います。数年前は、お盆ちょっと前とはいえがらがらで、とうとう潰れるかとか言われてたのに、今年はにぎわってたみたいです。やっぱ景気って回復してたんだ。といっても、お風呂の時間もずれてたのでごった返してた感はしませんでしたけど。
   そんな旅館に今年もチェックイン、とうとう今年は豹太の浴衣は大人サイズMとなりました。付けひもが無くなって、ちょっとまごついていたようです。こっちも慣れてるので、パジャマのズボンだけ持参して着崩れ寝冷え対策はしましたから大丈夫でしたけど(だからといってお風呂から上がったらすぐズボンを穿いたら裾から見えるだろう! 豹太はほんとに機転が利かない……)。 
   秋には薪能が行われるという能舞台の前、かがり火を引き立たせるためにコンクリで囲って少し水を張ってあるんですが。そこが子どもたちのあこがれのHプール。ほとんど客はおらず(監視員も!)、アメンボが泳ぎ松葉が浮き、塩素の匂いもしないあやしげなところですが、もう5年そこで毎年泳いでるので、夏はそこで泳ぐもんだと思ってて。
   「今年こそはピザーラのエビマヨの浮き輪を買って!」って、とうとう泣き落とされて、某ピザ屋に電話して、ロブスターのついた赤い浮き輪をゲット、持っていきました。例年大きな浮き輪(恐竜型とか、普通の家庭では買わなさそうなやつ)が出してあって、ファミリー向けに貸し出してくれてたのですが、今年は例の排水口事件があり、役所から「監視員もいないこのプールを開放すること罷りならん」とお達しが出たそうな。それが、「孫が楽しみにしているので」とおかあさんが頼みこんで一転開放となり、慌てて消毒薬を放り込んだとか……(もしかして困った客なんじゃないか、うちって)いつも大きな浮き輪を出しているから空気入れもあるだろうという見込みでふくらまさずに持っていったエビマヨ浮き輪、お部屋係のおねえさんに空気入れをお願いしたら、今年は浮き輪を出してないから捜してなくて、少々お待ちくださいと言ったまま数十分経過……。諦めてプールに行きました。
   当然シャワー施設などという野暮なものはなく、すぐ脇の大浴場で身体を洗ってから水着に着替えて出ます。しばらく泳いでおりますと、白いシャツに黒ズボン、ネクタイのおにいさんが館内、プール脇ぎりぎりをウロウロしだします。庭を眺めるマッサージチェアに座るでもなく。なんだろう、おねえさんたちはチェックイン時刻を迎えて忙しそうなのに、男衆は暇なのね、なんて思いながらこちらも水中ウオーキングに精出しまして(鳩の羽まで浮いてるのを見たら顔を浸ける気にならなかった)、ついでにその男衆に「自転車の空気入れでもかまいません」って、浮き輪の空気入れ頼んじゃって。汗かいて帰ってきて、それでもその場をウロウロするのを見て、やっと
   「ああ、監視員してくれたんだ」と思い至りました。
   おかあさんの水着姿が目当てじゃなかったのね(当たり前だ!)
   老舗旅館も大変だ。
   お食事は、板さんが変わったとかで石川県の産品を使ったものになってました。海の幸に麩とか、鴨とか。こちらも子供メニューじゃなくて大人と同じものを「ご飯は出ないの!?」と豹子がだだをこねてすぐ白飯を出してもらったぐらいでほとんど平らげたのにびっくり。子供の大きくなるのって早いですね。H旅館さん、いつもすいません。これからもお世話になります。 

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