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2006年7月 3日 (月)

「乱飛乱外」おばか伝奇なおよし

   あぁ~んだれかわたしを止めてぇ~!! 買っちゃいました。だってお隣に売ってたんだもん。聞いたことない雑誌月刊シリウス、腐っても講談社でした。
   うわ、凝った装丁。白地のカヴァーに、悩殺ポージングのかがりさんが浮き上がって見える印刷です。これで本体514円。やっぱ、大手出版社は偉いなぁ。
   ネットで立ち読みできる1話は、カラー印刷がそのまま見られるネットの方がキレイだったかな? でもネットだと今度は台詞部分が潰れてお話の中身がよく解らないので、そりゃ買った甲斐がありましたですよ。
   でもね。

   こ ん な お ば か く の い ち コ メ デ ィ だ と は 思 わ な か っ た で す。

   バカミスの定義につきましてはわたくし調べまして、要するに「読んだ後笑えたらバカミス」だそうで。
   角があるのが刀家の血筋の証拠とか、接吻した相手に見つめられることによる処女(おとめ)の興奮がもとになる術とか、激しく山田風太郎的に持って行ける伝奇な設定なのに。ああ、もう、山風のせいで伝奇じたいがバカ時代小説ってカンジな世間のイメージですか。
   ヒロインがおばかなんだもん(天然と言え!)。
   いちずに殿(雷蔵くん)のことを想い、秘術を尽くしてお仕えしようとしているのに、ごめんなさい知性がついてきてないからどんどん事態が悪化してゆくのです。
   いや、ヒロインだけではない。
   どんどん「刀家忍び衆」とかいって、いろっぽいくのいちさんが集結してきますが、2人めの如火さん、これはクールビューティーなスナイパー(もう既にヨコモジ使い放題)で参謀タイプでしかも流行りのツンデレね(人前ではつんつんしているが両想い、二人っきりになるととたんにでれっと内弁慶の逆なお嬢さんのこと。確かにこれは想われ甲斐があるな)。この方は一堂の理性を担っておられるようですが、次に現れた姫丸くんはナマケモノの玉の輿ねらいの縄とクスリが得意の(なんかアブナイな)オカマ。彼は「不良」担当ね。正室の座を狙って隙あらば殿をくどこうとしているし、正論、真っ向勝負、といった局面では茶々を入れて頭を冷やさせる(笑いを取る)役目かな。みなさんナイスバディをこれでもかと露出していて。くたばれ時代考証。おばか伝奇と認識した時点でおかあさん時代考証の4字を捨てました。火縄銃が連発式でも気にしないわ。ビスチェのような胴巻きだって、だって、だってお気に入り♪ 戦国時代の茶席で現代風の太鼓帯の着付けでも気になりません(大嘘つき!)。ああ、そんなことより美女の眼帯、マタギファッション、谷間やあごのほくろ、なんてせくしぃなんでしょう。うっとり。
   みんな揃ってハーレム状態、と思わせて、かしましくも元気なくのいちズに圧倒されて、開始4話にして雷蔵くん気づかれで寝込んでしまいました。あ、これだよ、幸せな不幸(=女難)。
   刀家再興の手段って、「お城を建ててそれを目印に旧臣が揃うのを待つ」かがり案も、「跡取りの姫のいる家に婿入りしてその家の力で再興」如火案も、「自分の色仕掛けで大名衆を刀家シンパにしてその力で再興」姫丸案もみんな揃いも揃って他力本願。その原動力たるかがりの神体合は「主が他の相手に心を移したら廃人となる」ってんだから、婿入りは無理でしょ。かがりと雷蔵のハッピーエンディングは約束されたようなもんです。
   刀家を滅ぼした怨敵冠木星眼の方はかがりにも目を付けたようで、ダブルで危険な刀家ご一行、さあ、どうなる?
   「ファンタスティックおかん」と命名されている雷蔵の既に位牌となっている母上もまたこの作品のつおい女性キャラの一員でありましょう。必要とあらば地面にガリガリと字を書いて意思の疎通を図ることもします。さぞや生前は強くうるわしいご婦人であったことでございましょう。ちょっと見たいぞ。

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