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2006年3月17日 (金)

「へうげもの」 史上最興奮の本能寺

   皆様、今週号の週刊「モーニング」誌はセンセーショナルです。あのOL進化論が、わたくしの覚えている限りはじめて原稿を落としてますって、そーゆーネタじゃなく。
   利休7哲の1人とかいう(今イチ価値を理解してない)数寄者、古田織部の若い頃をその出世欲と数寄ごころの間をよろめく様を中心に描いてます「へうげもの」、戦国時代モノとして当然の一大イヴェント「本能寺の変」に入ってるのです。この作品では、おのが「茶の湯」を天下に広めたい利休が天下人とならんとする秀吉をそそのかし、光秀をはめて謀反に持っていかせるという筋書きです。光秀が「信長を討つ!」って言って、幕は切って落とされるのかと思いきや、「結局あのひとも苦労人とはいえもとはボンボンだし」、裏切りの実行犯とするには信頼が置けない、とばかりに潜入した秀吉が信長を一刀両断! たとえば今の大河でも「秀吉は諜略ばっかで武勇はからきし」なんて言わせて、秀吉が武勇に優れているとはついぞ描かれたことはないみたいですが、抜き打ちで上様をまっぷたつにしてます。ただ誰も信頼できないから直接手を下す、という描き方だけでも重いのに、こんなにマッチョ(細いけど)な秀吉の描き方。大胆ステキです。
   ここまでで前回。4動2休体制で1ページ入魂の執筆をしております関係で、読者は2週間待たされたんですが、そこへ持ってきて今週。
   最初のページで、伸びた信長様(敬称略できない!)の手がずれかけたおのが下半身を支えるのです! そんでもって、笑う! そんで
   「お い、 そ の 刀 ぁ、 安 い ぞ!」と一喝!!! 嗚呼、上様、わたくしがわるぅございましたぁ! わたしならそこで土下座してます(いや、鋭利な刃物で一瞬にして切断してるから押さえただけで組織がくっついて曲がりなりにもあなたしゃべれてるんでしょう)。
   何事もなかったかのように釜に向かい、茶を一服点てて、いや、違います。茶碗にはおのが腹からしたたり落ちる血を入れてます。そして茶筅で混ぜて……ってことは血入りの茶? この状態でまだ油断なく刀を構えてる秀吉はもうさすが。
   息子たちに日本国を与えると言ってしまって(直接の引き金はそういう家臣に報いないことと認識した模様)可愛がりすぎたのがいけないのだろう? ギヴ アンド テイクの関係を家来一同とするつもりだったのだと実に穏やかに述懐、点てた「茶」を、身体をひねって秀吉に出すんですな。
   嗚呼、ジーザス!(もう、こう言うしかない!)そこで、手が離れるんですよ。
   震える手で茶碗を受け取る秀吉の目の前で、信長様の上半身があおのけに畳に倒れます。下半身はあぐらを組んだままで。秀吉はただその「茶」を飲み干すと。
   あ り え ね え!
   どこのバカミスで、胴を切り離された被害者が、それを手で押さえただけで2,3歩も歩いて釜に向かい、あまつさえ茶を一服点てながら論理的に自分の思っていたことを語って犯人と名残を惜しんだ末に果てますか!
   あり得ないけど(2ちゃんねる「へうげ」板ではあれは秀吉の見た幻説もあり)、強烈にドラマチックでした。
   光秀出る幕なし。

   

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コメント

こんばんは!
あらすじだけを読んで、こんなに爆笑したのは初めてです。
「へうげもの」の2巻を枕に酸欠で死ぬかと思いました。

投稿: 冷熱 | 2006年4月21日 (金) 23時28分

おや、冷熱さんいらっしゃい。はじめまして。
へうげ2巻でましたよね。楽しんで頂けましたようで、おかあさんも冥利に尽きます。ああ、でも、2巻まで読んでこれ読んだらネタバレじゃん。8月が楽しくないですよ。忘れてください。ネッ。

投稿: まいね | 2006年4月22日 (土) 01時55分

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