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2005年10月 1日 (土)

「どんどん橋、落ちた」騙されても爽快

   ええと、「どんどん橋~」について、もう少し。綾辻行人による短編集。犯人当ての推理クイズ集のかたちで、冒頭の「どんどん橋、落ちた」が、もうアンフェアってゆーかなんというか。問題編のほんのちょっとした記述で、わたし、トリックには気づいて、ナルホドね~と、動機にも気づいたのに、犯人は外しちゃった。子供がやられたんだからおかあさんが復讐で決まり、って。問題文中、彼女には不可能って何度も出てたのに。アレですね、思いこみで突っ走って間違った被疑者をつかまえちゃう引き立て役の刑事さんと同じことしてますね、わたし。
   デビュー作以来、「人間が描けていない」と言われ続けたのに苦しんで思いついたとか書いてありまして、胸が痛みました(いや、だからってこのオチはブラックだと思うけど)。それって、わたしも言われたことありますもん。自分の世界を築きあげるために、ある程度の交際を犠牲にして思考を巡らす性質の作家もあってもいいじゃない。人間を描くって、どういうことよ? 人間が動いてるから物語は動いてるんじゃないの? 「十角館の殺人」は、ミステリに傾倒するあまり浮世離れしている連中だからこそ成立したトリックってのもありますから、ある程度はああいう描写が必要だったとわたしは思うんですけど。
   わたしの大学時代の友人、後輩のあだ名って「チャーリー、ジョリィ、ハリーにダック、ジョニー、パイン」でしたもん(全員日本人)。「エラリィ」、「ルルゥ」と呼び合うサークル仲間、あんまり違和感なかったです。
   影響を受けた本、の中に「十角館の殺人」入れようか迷ったんですけど。大好きな作品ですよ、今でも。

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カラスコ乱入予告に対処せよ!

   何からお話ししましょうか。
   東北楽天ゴールデンイーグルスの第3のキャラクターは、自分をイヌワシだと思いこんでるカラスの子、ミスターカラスコです。バイクで外野を爆走したり、自チームのマスコット、クラッチーナちゃんを押し倒したりと傍若無人。覆面をしているところから(?)プロレスに乱入したり、地元の遊園地のカートに乗りに現れたり、カラスらしく清掃活動のイヴェントに参加してみたり。縦横無尽の活躍ですっかり仙台市民に受け入れられて(ると思い)ます。この夏にはとうとう「カラスコ弁当」が発売になって。これが、のり弁にイカスミパスタにイナゴの佃煮というツウごのみのメニューで……(蓋を取ると真っ黒)。
   この夏にはカラスコ行水ダイブという企画がありました。入場前にカラスコに玉をぶつけるお客さんを選び(希望者から抽選)、地上2メートル(?)の特設壇上で素早く身をかわすカラスコに見事ボールが当たったらカラスコはどぼーんと水槽にダイブ、水煙をあげて涼を誘うというもの。この夏はデーゲームばかりで暑かったですからねえ。ソフトバンクの王監督から「来年から仙台もナイトゲームにして欲しい」と泣きが入ったとか。悪役を自認するカラスコはお水から上がるとき、盛大に身震いをして周囲のお客さんにも涼を振りまいていました。
   さて、公式戦も終わり、もうあの生意気なカラスちゃんに会うこともないかと思っていたら。「Mr.カラスコ監視員募集!」って。
http://www.rakuteneagles.jp/html/news/eagles/050927carrasco.html
   市の清掃イヴェントに乱入することが予測されるカラスコが何かやらかさないように見張ってくれる市民ヴォランティアを募集しますとのこと。ただ、隠密活動のため、カラスコに不審を抱かれないようみなさんと同様清掃活動をする振りもして欲しい、と。行事終了後は、集めたゴミと引き替えに記念品が渡されるそうな。これは、ていのいい清掃ヴォランティア募集。きっと、カラスコは適当なところでパフォーマンスをやって×ファン○監視員を楽しませてくれることでしょう。
   いいなぁ、このノリ。おさるの駕籠屋のオルゴールで資源ゴミ(の回収カゴ)を回収してくれるところとか、分別を普及させるイメージキャラにワケル君を出したりとか、仙台市の環境局のユーモア感覚はおかあさんに近いカンジ(限りなくオヤジノリ?)で好感が持てます。いっぺん見に行ってみようかしら。軍手持参で。

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2005年9月30日 (金)

ブックバトンを頂戴しましたが

   あうあう。なかなか要求が厳しい。もう足の着かないところで立ち泳ぎな気分です。とりあえずトラックバックというものをお勉強してきました。で、

   1)今読んでる本との仰せに
   つい今読み終わったのは「陰陽師13」岡野玲子。完結です。10巻過ぎからこれはもうわたしの理解の範疇を超えたなと思ってましたが、ここに収束するとは。数学ってのは美しいものだったんですね。わかんないなりに美しく、晴明が幸せなようなのでよしと。
   まだだらだら読んでるのは「ローマ人の物語ユリウス・カエサル」の「ルビコン以前」の中(長い)。ハンニバルが終わったら、とたんにつまんなくなって、1年がかりで停滞期を読んで、そのスローペースのままカエサルに入ってそのまんま。外出用のカバンに入れて、お医者の順番待ちとかレストランのお皿が来るまでの間だけ読んでますから、進まない、進まない。塩野七生さんは、外国語に堪能なせいか、変なところに読点を打ってサーヴィスしすぎでかえって文意が取れにくくなってるところがありますなあ。ト、人のせいにする。
   2)最近買った本をとの仰せに
   本は基本的に買って読んでるので(とむ影さんから貸して頂く以外は)、「陰陽師」ですが、その日に買ったもう一冊は「どんどん橋、落ちた」綾辻行人。月館の殺人→暗黒館の殺人→どんどん橋、落ちた という流れです。あと、某所のミステリおすすめ短編のご紹介もあるかな。わたしはこのトリック笑って楽しみました。
   3)よく読む、または思い入れのある5人の作家または小説家との仰せに
   阿刀田高と田中芳樹を抜いてわたくしの読書生活は語れませんでしょう。あとは田辺聖子か? 週刊文春でエッセイを、という夢はこの方の影響がありますな(間違ってもハヤシマリコや中村うさぎの影響ではない!)。コバルトにはまったのは氷室冴子のおかげ。あとはマエストロ佐藤賢一。「女信長」、20年来の朝日新聞の購読をやめてまで読んでます。
   4)よく読む、または思い入れのある5冊の本との仰せに
   「銀河英雄伝説」田中芳樹。実家にありますので読み返すことはありませんが、この本と出会わなかったらノヴェルスという世界を知らなかったでしょう。新たな扉を開いてくれたということで。
   「影武者徳川家康」隆慶一郎はスゴイ! 終末の切なさが堪らない。解っていてもまた読んじゃう。
   「徳川の女人たち」吉屋信子。ヒロインがうるわしいのだわ。よしながふみの「大奥」、今月号で登場のあのイケメンお坊様のモデルはこのヒロインでしょう。
   「藏」宮尾登美子。ドラマ版をTVで見ていて、最終回にガッツポーズをしましたね。檀ふみ(佐穂役)がいじらしくてねえ。良かったね、よかったねとホントウにハッピーエンドを喜べました。原作を買いに行ったのはそれから。子供の授乳中、膝でページを押さえつつ読みました。
   「クララ白書」氷室冴子。やっぱりこれは落とせない。中学の頃これに出会ってなかったら、わたしの人生どうなっていたんでしょう?
   5)バトンを渡したい5人との仰せに
   すみません。友達いないんで。とむ影さんから頂いたらもうネット上に渡すひとはおられません。読んでるだけのお友達に振って一本釣りしたい気もしますが。とりあえず、行き止まりと言うことでご容赦ください。
   お心当たりの方はこっそりメイルで内緒話しましょう。

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将軍サンバ

新しいテンプレートができたというのでイメージを見たら。
「将軍サンバ」って、もう、名前だけで。
開けてみたらもう大変なデザインで。
「羽目を外してみましょう」とか「将軍のサンバをイメージしました」とか。
ご覧になれる方はどうぞ。あ、週末だけわたしが例になればいいのか。
じゃ、どうぞ。

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ブナシメジを切り落とせ!

   ちょっと今回は血まみれというか生々しい話なので、苦手な方はご遠慮ください、とあらかじめ言っとく。ごめんね、耽美を求めて来られた方は。
   下腹部のいかんともしがたい不調を抱えて専門医の扉をたたいたのは6月。
   「あら~でっかいポリープ。これはつらかったでしょ。しばらく様子見て切りましょうね」はあ、ついでに中も見てもらうもんですね。その後は電気治療器で本題の患部周辺の筋肉を活性化して、懸案の不快症状は緩和されてきたんですが。
   来る日も来る日も電極を当てて「みよ~ん」。「クるでしょ?」「キました」あとは筋肉を刺激するクスリ処方されるばかり。
   「早乙女さん(仮名)、これは喘息の気管支拡張剤ですけど、おかあさんも喘息ですか?」一家でかかってるご近所の調剤薬局にて。
   「いえ……で(小声で病名)。アソコの筋肉を引き締めるとなおるそうで」
   「あ、そうですか。じゃっ、書いときますねっ」
   おい! こら! おかあさんでさえ小声になる恥ずかしい病名をマジックで大書するな!
   で、さ~、手術はいつ? おかあさんコワイかも(半泣き)
   暗い気持ちでいたら、某魔王になっちゃった小説でけなげな女医さんキャラと見えたあるおかたが、突然本性を露わにされて、ヘタレな部下(男性)たちを前に仰るには
   「股間のブナシメジきりおと~す!」
   ああ、おかあさん開眼致しました。軍曹! すぐさまブナシメジすっぱりやっちゃって、わたし付いていきますっ! 

   昨日手術の日程を相談するべく久々に医院の戸を叩きましたら。
   「あら~すごいポリープ!」だからそれをなんとかしろと……
   「切っちゃいましょう」って、あの、マニアなH小説で出てくる器具がわたしの下腹部にがこんと押し当てられた感触が。ああ~っ!! 麻酔なしですか!? なんかガラスコップの中でマドラーをかちゃかちゃやるような音が。ぷち、ぷち。いや、もう病院混み混みで、もう1時回ってておなかすいたしおかあさんもう帰りたいんですけど……。こんな患部を露出する姿勢……苦しいよう。
   「とれました。あんまり長いんで絡まっちゃって手間取りました」って、ホルマリン(?)に浸かったそれはブナシメジと言うよりエノキダケ?
   さっぱりしたところで会計で
   「8730円ですぅ」
   ……四捨五入していちまんえんになるような大手術はノリでやらないでください……。2時回ってて、これは近くのショッピングセンターのレストランで栄養つけて帰ろうと思ってたおかあさんは……ケンタ(ッキーフライドチキン)でサンドセットを一気して泣きながら帰りました。子供が帰って来ちゃうので。

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2005年9月28日 (水)

エルメスをさがせ!

   本日はお稽古ごとの日。熱心に自分の番をこなすお友達を横目に、順番待ち同士で雑談。
   「この前のお兄ちゃんの野球のお茶当番で、相方のコーサクくん(仮名)のママのショルダーバッグが、オレンジ! に、H! のマークが入ってて、これはエルメス? って思ったんだけど聞けなくて、わたし藤崎(仙台の老舗百貨店)まで見に行っちゃったよ」おかあさんにしてはミーハー。
   「野球のお当番にエルメス? すごいですね」とサトウさん(仮名)はまじめでスレンダーな美人ママ。
   「で、行ったんだけど、なかった。エルメスのカバンって、そんな、全部並べて売れるような数じゃないらしい。で、インターネットで『エルメス ショルダーバッグ』って入れて検索よ」
   「早乙女さん(仮名)お得意の、ですか」
   「それが、リサイクルショップばっかり引っかかって。で、『エルメス ジャポン』つってまたやったら、当たった当たった」
   「まあ」もう5年の長いつきあいなので。おかあさんのノリに着いてこられるひとしかこのサークル残ってないんです。エルメスなんて見れば値段が解るというひとはとうに卒業済み。
   「それが、カバンだけでもいくつもシリーズがあって、あるシリーズ名につき大、小、お色代わりと数点あるわけだ。存じませんでした」
   「わたしも」嗚呼、サトウさんったらやさしい。
   「で、全部開けて見た。あった。15万」
   「うわ」
   「わたしなんか1万5千円のカバン買ってこないだ旦那に嫌みいわれたのに!」
   「ははは」
   「それで、藤崎見に行ったときだけど、ついでだから最近噂のお茶碗も見ちゃった。1万6千円ぐらい。ペアだと3万ちょいか。そんで娘に『3万でオタクの純情な男が釣れるんだぞ』なんて教えちゃって」
   「『電車男』ですね。最終回すごかったって」
   「わたし本買っちゃったよ。漫画も」
   「すごい(笑)」
   「でもあれエルメスで良かったよね。グッチだったら目も当てれん」
   「扱っているものとしては同じなのでは?」
   「だって、ララァの乗ってるモビルアーマーとグッチ裕三じゃ、オタクに対するイメージというものが違いすぎる」
   「???」
   二匹目のドジョウを狙っておられるお嬢様方、ブランドの選定には十分お気をおつけくださいませ。
    で、今日のお稽古は内容まるっきり覚えないうちに終わったのでございました。どうしよう?

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2005年9月27日 (火)

金木犀は美青年?

   今年は金木犀に気がつかないままだったなぁ。
   金沢にいた頃は、9月の、ちょうど敬老の日辺りに近くの高校の文化祭があって、その頃空気がいい匂いをし出すんですよ。だから、その高校の文化祭と金木犀とはわたしにとって不可分でした。
   今は敬老の日も可変だし。なんですか、今年なんか、先週は子供、3日しか学校に行かなかったじゃありませんか。天皇誕生日とか、建国記念日をハッピーマンデーで動かしてみろ、くされ政治家どもめ。

       <不適切な言葉がありましたことをお詫びします>

   ちょっと前にブームだった「陰陽師」、わたしもはまって、夢枕獏の小説も、岡野玲子の漫画も、買いそろえましたさ。
   平安時代の陰陽師、阿倍晴明は絵だの草花だのの精霊を式神として使役します。薫と言う名の美しい女房、と見えたのはたしか金木犀の精でした。原作では、薫り高い満開の金木犀の枝を折りとって、庭に散り敷いて、その香りのエッセンスの中から生まれ出たような描写がもう夢のように美しかったかと。
   さて、お立ち会い。金木犀というのは雌雄別種の植物で、銀杏とおなじく、実のなるメスの木と、花だけのオスの木があるんですね。で、金木犀は中国から渡ってきた外来種で、日本にあるのはオスの木だけだそうで。だから、日本においては金木犀の実というのは成らないそうです。空しく咲くばっか。全部、最初の木から挿し木して挿し木して取っていって育てた木で、DNA鑑定したらみごとに一致するらしく。
   ってことはですね、薫さんは男だったわけですな。
   別に、あんだけ美しかったら男でもよいとおっしゃるなら、別にそれでもいいんですが。晴明様は別に夜の相手としてご所望の訳でもないようなので。

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2005年9月26日 (月)

ペースメーカーといえば

   日本の女子マラソン界も層が厚くって、誰のエピソードだったか忘れましたが。異様なハイペースでレースを制した女子選手が「今日のペースメーカーさんタイプだったんでがんばって付いていちゃいました」ってのがあったと。そういう洒落をぬけぬけ言えたりするのはなかなかの大物とにやりとさせられてしまいましたが。
   ペースメーカーというのは、ケイタイが近くに来ると異常を来す医療器具の方じゃなくって、マラソンレースにおいて、ヴェテランランナー達が駆け引きを延々やって遅いペースでおもしろみのない試合になることを避けるため(新記録樹立も狙って?)仕込まれるレース上のサクラ、一昔前で言うところのラビットと心得ております。ちょっとハイペースで選手達を引っ張ってくれ、自分は途中で棄権したりしてメダルには預からない、影の存在。今は結構おおっぴらになってるんですね。
   その昔、このウサギちゃんについてのお話しを「読み特」で読みましたよ。
   「読み特」というのは「読みもの特集」の略で、その昔、学研の「学習と科学」の夏休み付録だったと思います。その学年の小学生向けの児童文学なんかを数編まとめて小冊子にしてあって、読書感想文の宿題にちょうど良かったような。活字中毒のまいちゃん@小学生時代は、ひとんちに上がり込んでは書棚の肥やし状態のその本を見せてもらってたんですな。それで読んだのが、その「ペースメーカー」の話。
   どこか西洋圏のとある国のお話。学校対抗マラソン大会があって、主人公のジョン君(仮名)が選手に選ばれる。しかし、優勝を狙いに行く花形ランナーとしてではなく、相手のエースを潰すための刺客(流行りの言葉は押さえておこう)として。コーチに作戦を聞かされて、ジョン君へこみます。最初からバカのように飛ばして、相手校のエースを引きつけて、デッドヒートを演じる。しかし、チームのエース、たしか後輩のフィリップ(仮名)は力を温存していて、後半、彼らが疲れ切ってボロボロになった頃に牙を剥いて彼らを抜き去るというもの。
   「フィリップが一等でテープを切って、その後、沢山の選手がゴールに入る。だが、僕は一番最後に、疲れ切って惨めな姿でゴールに入るのだ! 観客は僕のことを笑うだろう。ああ、お父さんにそんな姿をお見せしなくてはならないなんて!」とかなんとか独白してます。はい、磯野カツオ君ならずとも昔は育ちのいい子は父親にも敬語使ってましたよ。
   それで、いろいろ思い悩んだ末、これも作戦だからとフォア・ザ・チーム、自分を無理やり納得させて彼はレースに臨むんですね。作戦通り彼は前半から飛び出します。事情を知らない自校の応援は大喜びで彼を応援します。相手チームもうまく乗ってくれて、エースともう一人がジョン君に食いついてきます。
   それがね。途中、かなり苦しくなったジョン君、そろそろ脱落してもいいかなと後ろを振り向くと、付いてきてるはずのフィリップがいないんですよ。彼はひとり旅状態で、ちょっと後ろに敵のエース君。かなり遅れて2番手君(?)。作戦崩壊? ジョン君飛ばしすぎて、肝心のフィリップを置き去りにしちゃったんでしょうか? 焦るジョン君、もうゴールは近いです。何度も振り向きますが、汗にゆがんだ視界に、フィリップは入ってきません。もちろん、他のランナーも。
   絶体絶命。
   ここでジョン君がこけると相手校にワンツーフィニッシュ決められちゃいます。ジョン君、限界状況の中、悲壮な決意。
   「このままのペースで完走する!」
   もう、心臓バクバク、足はガクガク。目もくらんで何も見えない状態で、ジョン君渾身の力走で一位ゴールです。ところが、振り向いてびっくり、3位ランナーはフィリップだったんです。相手の2番手ははやばやと脱落しちゃってたんです。コーチは、瓢箪から駒勝利に大喜び。それよりゴールにはお父さんがいて、「みなさん! これは私の息子です!」と誇らしげに抱きかかえてくれたのでした。
   てなお話。その頃はペースメーカーなんてものの存在を知らなかったんで、なんだか胡散臭い作戦、と思って、そんなもんに選ばれてしまったジョン君の傷心を思いやることができましたが。
   今の子はこのお話に感動できるんでしょうか。
   このお話は今どこへ行ったら読めるんでしょうか。

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2005年9月25日 (日)

こんなとこまで「戦後政治が悪い」?

   旦那様とわたしの意外な共通点。それは、「名前で苦労した」ということ。わたしは30年早かったアムラー(もはや死語)で、昭和40年代においてはサザエさんのお父上との類似のほうが印象に残りやすかったです。旦那様は、難読の方で。平易な2文字の組み合わせでありながら、あんまり人名には使われないもんでかえって深読みを誘ってしまうというパターン。そのまま素直に読めばいいのに。というわけで昔から自己紹介の時には自然と神経ピリピリだった二人です。
   ですんで、ニャンゴが生まれたときも、二人の間で命名のコンセプトは明確に示されました。「奇をてらわずに、絶対読み間違えられない単純な名前」。ニャンゴはわりと同名の人に出会わない名に落ち着きましたが、カーニャはもう少しひねっても良かったかなと思ってます。字を問わなければ同名の子ばっかり。同じクラスに3人ぐらいいて、先生は気の毒にフルネーム呼んでいるそうな。
   さて、そういうわけで人名漢字が増えたり、変な名前を無理やり付けようとして裁判沙汰になったりすると夫婦して興味津々なんですが、この本はちょっと期待してたのと違う感じ。『「名前」の漢字学』阿辻哲次、青春新書。
   なぜ人名用の漢字で揉めるのか、その根本的なところまでさかのぼって説いてあって、要するに「当用漢字制定の時に穴があった」→固有名詞については逃げていた。「省庁が縦割りで相互連携がなかった」→漢字を統括する文部省他とJISコードを統括する通産省と名付け裁判を扱う法務省の三つどもえ ってカンジですか。実に戦後日本らしい元凶だったのでした。あと、それに、ワープロの普及で一般市民が難しい漢字に抵抗がなくなってきたことと、子供を個性を尊重して大切に育てることが重要視されてきたこともあるかな。思っていたほど個々の珍名さんをあげつらうような内容(語義と違う意味で使おうとしているとか)でなかったんで拍子抜けでしたが、それはそれで面白かったかなと。

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